著者
辻川 比呂斗 長津 恒輝 祝原 豊 長澤 純一 和田 知樹 田中 将 村田 真一 杉山 康司
出版者
日本ウォーキング学会
雑誌
ウォーキング研究 (ISSN:27588904)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.73-81, 2023 (Released:2023-12-27)
参考文献数
19

There are few physiological reports on skyrunning (SR), a mountain running event. This study aimed to examine the physical fitness characteristics of skyrunners based on the results of a maximal exercise test on level ground and an SR time attack in the field of Mt. Fuji.Eight healthy male subjects who participated in trail running and SR competitions performed the maximal exercise test at 0 m altitude. In addition, they performed the SR Time Attack as an Mt. Fuji field test and calculated LT and OBLA by blood lactate concentration. In the SR Time Attack, blood samples were taken before and after SR, and distance, time, and heart rate during SR were measured with a portable HR monitoring device with a GPS function. Study results showed that subjects were divided into two groups according to their performance in the SR Time Attack, with the upper group compared to the lower group. The upper group had a lower body fat percentage(≈5.0%) and intensity during SR equivalent to 80% VO2max; the WBI before SR was about 1.1, which did not change after SR, but was lower in the low group. In addition, thigh flexor strength was significantly lower in the lower group after SR; the ROS generated during the time attack of SR was within the acceptable range of biological defense mechanisms.
著者
窪田 悠一 大林 一広 冨永 靖敬 田中 有佳子
出版者
日本大学
雑誌
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
巻号頁・発行日
2021-10-07

本国際共同研究の目的は、国内武力紛争(内戦)下の反政府武装勢力(反乱軍)による市民経済の管理・統制のメカニズムとその影響を理論的、実証的に明らかにすることにある。本研究では、反乱軍経済やその影響について、定量的な分析を可能にするデータセットの構築と現地調査を含む事例研究を通して考察する。内戦下の反乱軍は、なぜ、またどのように市民経済に関与するのか、またそうした経済政策や市民経済との関係は紛争の動態や市民の意識や政治社会行動にいかなる影響を及ぼすのかという問いに多角的にアプローチすることで、反乱軍経済だけでなくその領域統治メカニズムの解明に貢献することを目指す。
著者
向井 智哉 趙 恩慶 松尾 朗子 湯山 祥 田中 友理
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.53-55, 2023-06-07 (Released:2023-06-07)
参考文献数
12

Attitudes toward sexual consent are related to sentencing recommendations for sexual perpetrators in Japan and Canada. However, this tendency may also depend on culture. This study investigated the cultural differences in perceived appropriateness of punishment against sexual crimes as a function of attitudes toward sexual consent in Japan and Korea. Consistent with previous research, the results of the hierarchical regression analysis showed that Japanese participants who perceived sexual consent as important were more likely to perceive punishment as appropriate. However, the opposite pattern was observed among Korean participants. A possible reason for these findings was further discussed.
著者
澤井 秀次郎 福田 盛介 坂井 真一郎 櫛木 賢一 荒川 哲人 佐藤 英一 冨木 淳史 道上 啓亮 河野 太郎 岡崎 峻 久木田 明夫 宮澤 優 植田 聡史 戸部 裕史 丸 祐介 下地 治彦 清水 康弘 芝崎 裕介 島田 貞則 横井 貴弘 藪下 剛 佐藤 賢一郎 中村 和行 久原 隆博 高見 剛史 田中 伸彦 古川 克己
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
航空宇宙技術 (ISSN:18840477)
巻号頁・発行日
pp.JSASS-D-16-00050, (Released:2017-08-03)
被引用文献数
8 7

SLIM (Smart Lander for Investigating Moon) is the Lunar Landing Demonstrator which is under development at ISAS/JAXA. SLIM demonstrates not only so-called Pin-Point Landing Technique to the lunar surface, but also demonstrates the design to make the explorer small and lightweight. Realizing the compact explorer is one of the key points to achieve the frequent lunar and planetary explorations. This paper summarizes the preliminary system design of SLIM, especially the way to reduce the size.
著者
松尾 朗子 向井 智哉 田中 友理 唯 なおみ 熊谷 晋一郎
出版者
人間環境学研究会
雑誌
人間環境学研究 (ISSN:13485253)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.95-105, 2023 (Released:2023-12-14)

People are often unwilling to approach something that they perceive to be contaminated. Perceived contamination is associated with disgust and can be explained using the concept of magical contagion. As disgust is associated with the morality of purity, the role of disgust in the relationship between morality and the perception of contaminated things needs to be scrutinized. This study investigated how people are motivated to avoid something that they perceive to be contaminated with the Moral Foundations Theory as its theoretical framework and prison work products as the study object. In addition to the traditionally used scale to measure one’s concerned moral foundation(s), the moral values regarding purity and religiosity in a specifically Japanese context were measured using the Purity Orientation–Pollution Avoidance Scale, which has four subscales: Mental Purity, Respect for Religion, Bodily Purity, and Pathogen Avoidance. The results reveal that contamination-related disgust mediates the relationships between the Respect for Religion subscale and avoidance toward prison work products, as well as between the Pathogen Avoidance subscale and avoidance toward prison work products. The present study was novel in that it clarifies the relationship involving morality, disgust, and avoidance. The implications of these findings tap into some topics involving cultural differences.
著者
井尻 篤木 吉木 健 根本 洋明 田中 浩二 嶋崎 等 前谷 茂樹 峯岸 則之 中村 晃三 森本 陽美記 堀 あい 米富 大祐 中出 哲也
出版者
獣医麻酔外科学会
雑誌
獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:09165908)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.53-57, 2010 (Released:2011-04-09)
参考文献数
9

MRIで嚢胞性髄膜腫と診断した犬3例をその画像所見から人医療のナタの分類より、タイプ別に分類し、手術を行った。タイプIIIの症例1、2は造影されている充実性の腫瘍のみ摘出し、タイプIIの症例3は造影されている嚢胞壁と腫瘍の両方を摘出した。その結果、全症例において症状の改善がみられ、症例1は嚢胞の内容液の分泌能が低下し、症例2、3は嚢胞が消滅した。症例3は腫瘍が新たに摘出部位の反対側から発生したが、3年生存している。
著者
岡田 洋右 田中 健一 田中 良哉
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.111, no.4, pp.758-764, 2022-04-10 (Released:2023-04-10)
参考文献数
8

骨粗鬆症の予防と治療の目的は,骨折を予防し骨格の健康を保って,生活機能とQOL(quality of life)を維持することである.そのためには,種々の骨粗鬆症治療薬から個々の症例において,症例背景や作用機序を考慮して薬剤選択をするべきであり,骨密度増加・骨折予防効果のエビデンスのみならず,アドヒアランス,副作用,薬価も念頭においた治療方針を立てる必要があり,長期的な視点に立ち個々の患者に適した薬剤を選択することが重要である.
著者
田中 秀志
出版者
Japan Society for Science Education
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.237-242, 2023-12-09 (Released:2023-12-07)
参考文献数
13

ROSES(Relevance of Science Education-Second)は,15歳の生徒を対象とした理科や科学,科学技術に関する情意面を調査するための国際比較調査プロジェクトである.本研究では,日本の中学校3年生を対象に,ROSE(Relevance of Science Education)およびROSES(Relevance of Science Education-Second)国際比較調査プロジェクトのデータを用いて,地震や自然災害に関する生徒の意識の変容の調査を行った.日本では,自然災害に関する学習指導要領の改訂があり,地震,火山,気象と,それぞれの災害へ対して防災教育を充実させた内容へと変化してきている.しかし,分析結果から,20年間で地震に対する防災意識は向上している一方で,台風など気象関連の災害に対する関心は低下している可能性が示唆された.
著者
田中 惣治 山本 澄子
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム (ISSN:13487116)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.107-117, 2016 (Released:2017-08-01)
参考文献数
9
被引用文献数
9 2

麻痺側立脚期の膝関節の動きにより片麻痺者の歩行パターンを分類し, 歩行パターンの違いにより歩行時の下肢筋活動と運動力学的特徴が異なるか, 三次元動作分析装置と表面筋電計を用いて分析した. 回復期片麻痺者35名を対象とし, 歩行時の膝関節と下腿傾斜角度から, 健常者の膝の動きと近い健常膝群 (15名), 荷重応答期と単脚支持期にそれぞれ膝関節が伸展する初期膝伸展群 (5名) と中期膝伸展群 (15名) に分類した. 結果, 健常膝群は荷重応答期で腓腹筋の筋活動を抑えながら前脛骨筋が働くため十分な背屈モーメントを発揮し, 踵ロッカーが機能した. 中期膝伸展群は荷重応答期で腓腹筋の筋活動が大きいため背屈モーメントが十分に発揮されず, 踵ロッカー機能が低下しており, 初期膝伸展群は荷重応答期で前脛骨筋の筋活動が小さく背屈モーメントが発揮されないことから, 踵ロッカーが機能しないことが明らかになった.
著者
塚本 敏夫 小村 眞理 橋本 達也 初村 武寛 田中 由里
出版者
公益財団法人元興寺文化財研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

小札甲は古墳時代には裲襠式と胴丸式の2型式が存在したとの通説があったが、今回の調査で裲襠式は確認できなかった。それに対して、鉄革併用小札甲が広範囲に流通していたことが明らかになった。また、小札甲が古墳時代から古代、中世にかけて、戦闘用の武具としての機能とは別に、祭祀に利用されている新事実が明らかになった。特に、噴火や火災に関する祭祀に小札片を絶切って利用する実態や人型に転用する事例も明らかになった。律令期の鉄甲から革甲への変換時の文献記述の検証のため、復元模造品による堅固性の比較実験を行った。その結果、革甲が小札甲には劣るが、短甲より堅固性であり、革組より組紐が堅固であることが判明した。
著者
笛木 司 吉田 理人 田中 耕一郎 千葉 浩輝 加藤 憲忠 並木 隆雄 柴山 周乃 藤田 康介 須永 隆夫 松岡 尚則 別府 正志 牧野 利明
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.336-345, 2018 (Released:2019-08-01)
参考文献数
16
被引用文献数
1

中国天津市及び上海市の上水道水を用いて「ウズ」の煎液を調製し,煎液中のアルカロイド量を,新潟市上水道水を用いた場合と比較した。中国の上水道水を用いて調製した煎液中のアコニチン型ジエステルアルカロイド(ADA)量は,新潟市上水道水を用いた場合に比べ有意に少なく,この原因として,中国の上水道水に多く含まれる炭酸水素イオンの緩衝作用によりウズ煎煮中のpH 低下が抑制されることが示唆された。また,ウズにカンゾウ,ショウキョウ,タイソウを共煎した場合,ウズ単味を煎じたときと比較して煎液中ADA 量が高値となり、さらにこの現象は中国の上水道水で煎液を調製した場合により顕著に観察された。煎じ時間が一定であっても,用いる水や共煎生薬により思わぬADA 量の変化を生じる可能性が示唆された。また『宋板傷寒論』成立期の医師たちが,生薬を慎重に組み合わせて煎液中のADA 量を調節していた可能性も考えられた。
著者
田中 佑実
出版者
北海道大学大学院文学研究院北方研究教育センター
雑誌
北方人文研究 (ISSN:1882773X)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.43-61, 2022-03-25

フィンランドのサヴォ地方では、かつて死者のカルシッコと呼ばれる樹木が知られていた。死者のカルシッコは、家から墓場へと通じる道の途中に立つ木々の中から選ばれ、枝が切り落とされたり、死者のイニシャルや生没年が幹に刻まれることで作られた。それらの樹木は死者の帰還を防ぐものとして、17世紀以降、主にルーテル派教会に属するサヴォ地方の人々の間で機能していた。死者のカルシッコは人々の生活を守り、畏敬の念を集める対象であったが、19世紀後半以降の近代化によって、その認識は塗り替えられていった。 これまでの死者のカルシッコに関する先行研究では、その形式や起源、機能、分布、ヨーロッパやバルト地域との関係等について考察がなされてきた。死者のカルシッコに関する研究は1880年代から1990年代まで連綿と行われており、起源や機能、死者と生者のつながりに関する議論が中心である。しかし2018年以降、筆者が死者のカルシッコの風習を続ける家族のもとで行ってきたフィールドワークにおいて、風習に関して家族の口から頻繁に語られたことは、死者についてのものよりも、樹木と彼ら自身についてであった。 本論文では、まず死者のカルシッコを取り扱う土台として、フィンランドの宗教的文化的歴史背景を紹介し、先行研究をもとに死者のカルシッコの形成や変化について記述する。その後フィールドワークの情報を参照しながら、衰退の一途を辿る風習の現状を示し、死者のカルシッコの木と、ある家族の繋がりについて「エラマelämä」という言葉に着目し考察する。
著者
西山 知佳 佐藤 隆平 島本 大也 黒木 裕士 江川 達郎 金丸 敏幸 谷間 桃子 大鶴 繁 田中 真介 石見 拓
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.852-859, 2022-10-31 (Released:2022-10-31)
参考文献数
8

目的:COVID-19流行期において,新入生(以下:学生)を対象に救命処置を理解することを目標に行ったオンライン講習の実施内容を報告する。方法:2,942人の学生を12グループに分け各々Zoomを立ち上げた。教員がDVDを用いて胸骨圧迫と自動体外式除細動器の使い方について指導を行っている様子をビデオカメラで撮影しZoom配信した。クッション,体重計を学生に準備させ30kgを目標に胸骨圧迫の練習を行った。ブレイクアウトルーム機能を使い新入生10名に対して教員1名のグループに分け,学生が行っている胸骨圧迫に対して教員がフィードバックを行った。結果:3日間で2,623人が講習に参加し,2,393人(91.2%)が講習後の無記名調査に回答した。98.1%が救命行動を理解でき,84.4%がオンライン講習を有意義と回答した。結語:身近なものを教材とし学生へのフォロー体制を整えることで,短期間に多人数に対して,大多数の学生が意義を感じる講習ができた。
著者
田中 泰宙 折戸 光太郎 関山 剛 柴田 清孝 千葉 長 田中 浩
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
Papers in Meteorology and Geophysics (ISSN:0031126X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.119-138, 2003 (Released:2006-07-21)
参考文献数
80
被引用文献数
40 94

大気エーロゾルとその関連物質の分布の研究のために新たに開発された3次元エーロゾル化学輸送モデルModel of Aerosol Species IN the Global AtmospheRe (MASINGAR) の詳細を記す。MASINGARは大気大循環モデルMRI/JMA98と結合されたオンライン・モデルである。MASINGARは非海塩起源硫酸塩、炭素系、鉱物ダスト、海塩起源のエーロゾルを含み、移流、サブグリッドスケールの渦拡散と対流による輸送、地表面からの物質の放出、乾性・湿性沈着、化学反応を扱う。移流はセミ・ラグランジュ法によって計算される。積雲対流による鉛直輸送は荒川・シューバート法の積雲対流マスフラックスを基にしてパラメタライズされている。モデルの空間・時間解像度は可変であり、T42 (2.8°×2.8°)、鉛直30層 (0.8hPaまで)、で時間刻み20分での積分が標準的に扱われている。さらに、モデルは同化気象場データを用いるナッジング手法による4次元同化システムを内蔵し、これによって特定の期間の現実的なシミュレーションやエーロゾルの短期間の予報が可能となっている。2002年4月の鉱物ダストエーロゾルのシミュレーションから、MASINGARによって総観規模のエーロゾルのイベントが良くシミュレートできることが示唆されている。
著者
田中 雄一郎
出版者
学校法人 聖マリアンナ医科大学医学会
雑誌
聖マリアンナ医科大学雑誌 (ISSN:03872289)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.9-14, 2023 (Released:2023-05-31)
参考文献数
27

日本のロボトミーの歴史を語る上で重要な人物を2人選ぶとすれば,中田瑞穂と広瀬貞雄が挙がる。脳外科医の中田は日本のロボトミーの先駆者で,広瀬は日本で最も多くのロボトミーを手掛けた精神科医である。中田は1939年に日本で初めての精神外科手術(ロベクトミー)に着手し,1941年にロボトミーを施行した。彼がどのような時代背景で精神外科を開始したのか,戦前の1900年代前半の精神疾患を取り巻く日本の状況を理解しておく必要がある。私宅監置,優生思想,身体療法などをキーワードに考察する。1920年代以降に新たな身体療法が欧州から導入された。1925年には睾丸有柄移植事件という奇想天外な手術が世間の耳目を集めた。日本ではエガス・モニス(Egas Moniz,ポルトガル)のノーベル賞受賞に対する社会的関心は薄く,朝日新聞は記事にせず読売新聞は受賞から5ヵ月経った1950年3月に初めて取り上げた。本稿では,ロボトミーに関連するエピソードを以下の年代に分けて俯瞰する。①1940年以前(太平洋戦争前),②1941~1945年(戦時中),③1946~1955年(戦後10年間)の3期におけるロボトミーおよびそれを取り巻く精神科医療,法制度,新聞に報じられた社会事象を中心に言及する。
著者
田中 大雅 政谷 巧樹 寺江 航汰 水上 英紀 村上 将嗣 吉田 駿也 青竹 峻太郎 舩橋 真俊 大谷 拓也 高西 淳夫
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.845-848, 2022 (Released:2022-11-18)
参考文献数
7

Currently, as measures against environmental destruction, an agricultural method called synecocultureTM has been received attention. However, since multiple types of plants grow densely in this method, conventional machines and robots can't intervene. Therefore, work efficiency is low. To improve work efficiency, we developed a robot with a wheel and linear mechanism. The wheel mechanism can move on uneven terrain, and the linear mechanism with two orthogonal axes can adjust tool position during task. In the field experiment, the robot moved on the field, and succeeded in harvesting and weeding by operating the linear mechanism based on the camera image.
著者
宇佐美 諒 村田 健介 岡本 健 田中 裕
出版者
日本救急医学会関東地方会
雑誌
日本救急医学会関東地方会雑誌 (ISSN:0287301X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.253-256, 2020-03-31 (Released:2020-03-31)
参考文献数
4

近年, 救急救命士の新たな活動の場として病院の救急外来が注目されているが, 現行の法的制限から, その資格を十分に活用できるか疑問視されている。今回, 当院救命救急センターに常駐する救急救命士によるサポートが, 医師と看護師の業務負担の軽減にどの程度寄与しているかをアンケート調査により評価した。対象は, 救急外来に勤務する医師20名および看護師19名である。調査の結果, すべての医師は, 救急救命士による「救急隊との応答業務」が, 医師の業務負担を軽減すると考えていた。また, すべての看護師は, 救急救命士による「院内トリアージのサポート」が, 看護師の業務負担を軽減すると考えていた。救急救命士の専門知識による救急外来スタッフへのサポートが救命救急センターの質の向上に寄与する可能性が示唆された。現在許容されている範囲内の業務活動でも, 救急外来に常駐する救急救命士は有用である。
著者
田中 勤 玉木 昌幸 田中 秀之 渡辺 徹 村上 宏 八幡 えり佳 田中 敏春
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.551-558, 2020-08-31 (Released:2020-08-31)
参考文献数
7

背景:心肺停止傷病者に対するアドレナリン投与は3〜5分間隔が推奨されているが,実際に病院前での投与間隔について調査検討した報告例は少ない。目的:新潟市の院外心肺停止傷病者に対するアドレナリン1筒目と2筒目の投与間隔が社会復帰に影響するか検討した。方法:新潟市消防局のウツタインデータを用い,2011〜2015年の院外心肺停止傷病者において心原性心停止でかつ病院前で2筒投与された傷病者を対象に初回投与時間の中央値と投与間隔5分未満群と5分以上群とに分け,社会復帰率,心拍再開率,短期生存率を解析した。 結果:対象の院外心肺停止傷病者は134例で5分未満群は37例,5分以上群は97例。社会復帰は各々7例と2例で5分未満群が多かった(p<0.05)。結語:投与間隔が5分未満である症例では社会復帰例が多く,適正な投与間隔でアドレナリン投与を行うことが院外心肺停止傷病者の社会復帰率改善に寄与する可能性がある。