著者
荒木 裕子 山本 直子 箕口 重義
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.363-372, 1998-04-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
26

アスパラガスにおける収穫後の木化現象について調べた. 市場規格 A および B 級に該当する収穫 1 日後のアスパラガス若茎を 15~23℃ の室温で貯蔵し, 0, 3, 7 日後の試料についてリグニン含量の分析, 組織化学的呈色反応, および食味テストを実施した.貯蔵7日後試料のリグニン含量は貯蔵による試料重量減耗を考慮しても対照群試料の2倍以上に達し, また A および B 級試料間のリグニン含量は全試験区間を通じ B 級のほうが高かった.4種の組織化学的呈色反応の観察結果から, 厚壁組織, 維管束鞘, および髄部柔組織の細胞壁リグニンの種類はグアイアシル・シリンギル型, 維管束系組織など, その他の組織のそれはすべてグアイアシル型と推定された.また, 道管と厚壁組織細胞壁へのリグニン沈着は貯蔵開始時から, その他の組織細胞壁への沈着は貯蔵期間後半になって検出された.また, 細胞間に貯蔵後半に生成したコロイド状または, 顆粒状のリグニン様物質はすべてグアイアシル型であった.アスパラガス若茎の貯蔵による木化が, 若茎下部から上へと進行することは, リグニンの分析値と食味テストの結果から明らかであった.
著者
西下 智 簗瀬 康 田中 浩基 草野 拳 中尾 彩佳 市橋 則明 長谷川 聡 中村 雅俊 梅垣 雄心 小林 拓也 山内 大士 梅原 潤 荒木 浩二郎 藤田 康介
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2014, 2015

【目的】肩関節は自由度が高く運動範囲が広いが,関節面が小さいため回旋筋腱板(腱板)の担う役割は重要である。肩関節周囲炎,投球障害肩などに発生する腱板機能不全では棘上筋,棘下筋の柔軟性低下が問題となることが多く,日常生活に影響を及ぼすこともある。柔軟性向上にはストレッチング(ストレッチ)が効果的だが,特定の筋の効果的なストレッチについての研究は少ない。棘下筋に関してはストレッチの即時効果を検証する介入研究が行われているが,棘上筋ではほとんど見当たらない。棘上筋の効果的なストレッチは,複数の書籍では解剖学や運動学の知見をもとに,胸郭背面での内転(水平外転)位や伸展位での内旋位などが推奨されているが定量的な検証がなされていないため,統一した見解は得られていないのが現状である。棘上筋のストレッチ肢位を定量的に検証したのはMurakiらのみであるが,これは新鮮遺体を用いた研究であり,臨床応用を考えると生体での検証が必要である。これまで生体における特定の筋のストレッチ方法を確立できなかった理由の一つに,特定の筋の伸張の程度を定量的に評価する方法が無かったことが挙げられる。近年開発された超音波診断装置のせん断波エラストグラフィー機能を用いることで,計測した筋の伸張の程度の指標となる弾性率を求める事が可能になった。我々はこれまでに様々な肢位での最大内旋位の弾性率を比較する事により「より大きな伸展角度での水平外転・内旋もしくは,最大伸展位での内旋」が棘上筋の効果的なストレッチ方法であると報告(第49回日本理学療法学術大会)したが,最大内旋を加える必要性については未検証であった。そこで今回我々は,効果的な棘上筋のストレッチ方法に最大内旋が必要かどうかを明らかにすることを目的とした。【方法】対象者は健常成人男性20名(平均年齢23.8±3.1歳)とし,対象筋は非利き手側の棘上筋とした。棘上筋の弾性率の計測は超音波診断装置(SuperSonic Imagine社製)のせん断波エラストグラフィー機能を用い,棘上筋の筋腹に設定した関心領域の弾性率を求めた。計測誤差を最小化できるように,計測箇所を肩甲棘中央の位置で統一し,2回の計測の平均値を算出した。弾性率は伸張の程度を表す指標で,弾性率の変化が高値を示すほど筋が伸張されていることを意味する。計測肢位は,上腕の方向条件5種と回旋条件2種を組み合わせた計10肢位とした。方向条件は下垂位(Rest),胸郭背面での最大水平外転位(20Hab),45°挙上での最大水平外転位(45Hab),最大水平外転位(90Hab),最大伸展位(Ext)の5条件,回旋条件は中間位(N)と最大内旋位(IR)の2条件とした。統計学的検定は各肢位の棘上筋の弾性率について,方向条件と回旋条件を二要因とする反復測定二元配置分散分析を行った。なお統計学的有意水準は5%とした。【結果】全10肢位のそれぞれの弾性率(平均±標準偏差,単位:kPa)はRestNが8.9±3.1,RestIRが7.3±2.5,20HabNが11.9±5.3,20HabIRが10.9±4.3,45HabNが27.1±11.0,45HabIRが28.0±13.8,90HabNが22.6±7.8,90HabIRが27.3±10.8,ExtNが31.0±7.2,ExtIRが31.8±8.4であった。統計学的には方向条件にのみ主効果を認め,回旋条件の主効果,交互作用は認めず,中間位と最大内旋位に有意な違いがなかった。方向条件のみの事後検定ではRestに対して20Hab,45Hab,90Hab,Extの弾性率が有意に高値を示し,更に20Habに対して45Hab,90Hab,Extの弾性率が有意に高値を示した。【考察】棘上筋のストレッチ方法はこれまでの報告同様,Restに比べ20Hab,45Hab,90Hab,Extが有意に高値を示した事,また,20Habに比べ45Hab,90Hab,Extが有意に高値を示した事から,伸展角度が大きい条件ほどより効果的なストレッチ方法であることが再確認できた。しかし,回旋条件の主効果も交互作用も認めなかったことから最大内旋を加えることでの相乗効果は期待できない事が明らかとなった。この結果は新鮮遺体での先行研究が推奨する最大伸展位での水平外転位を支持するものであった。このことから書籍などで推奨されていた胸郭背面での水平外転位のストレッチについては水平外転や内旋よりも伸展を強調すべきであることが明らかとなった。【理学療法学研究としての意義】本研究では弾性率という指標を用いる事で,生体の肩関節において効果的な棘上筋のストレッチ方法が検証できた。その肢位はより大きな伸展角度での水平外転もしくは最大伸展位であったが,最大内旋を加えることによる相乗効果は期待できないことが明らかとなった。
著者
桑野 洋輔 古市 格 井上 拓馬 小河 賢司 秋山 隆行 渡邉 航之助 荒木 貴士
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.572-576, 2016-09-25 (Released:2016-12-06)
参考文献数
12
被引用文献数
2

【はじめに】頚椎外傷後に咽頭後間隙血腫を生じ,保存的治療で軽快した5例を経験したので報告する.【症例】年齢は47~89歳(平均63.8歳).男性4例,女性1例.交通外傷によるものが3例,転落外傷によるものが2例であった.全例に頚椎骨折を認め,1例は頚髄損傷を合併していた.抗血小板薬を常用しているものが1例あった.咽頭後間隙の最大値は11~37mmであった.2例に気管挿管を必要とし,1例は受傷後3時間で気道閉塞症状が出現したため行い,1例は予防的に行った.抜管までには12~14日間を要した.3例は気管挿管を施行せずに自然軽快した.【考察】咽頭後間隙血腫は遅発性に気道閉塞を引き起こし致命的となることもあるため,その可能性を念頭に置いた治療が必要である.
著者
戸川 一夫 荒木 謙一
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリートジャーナル (ISSN:00233544)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.105-112, 1974-04-15 (Released:2013-04-26)
参考文献数
14

本研究の主目的は短く切った金属繊維をモルタルあるいはコンクリートに混入することによって曲げ強度の改善を行なうことと, 曲げ強度を合理的に表わす指標を究明することである。本実験でもちいた主要因は金属繊維の長さ, 径, 混入量, 付着強度およびモルタル, コンクリートのワーカビリチーである。本実験結果を要約すると次のようである。1) 直径360μ, 長さ30mm, のクリンプした金属繊維を30%混入したモルタルの終局曲げ強度は普通モルタルの5倍近い強度が得られた。2) 金属繊維補強モルタルの終局ならびに初期ひびわれ荷重時の曲げ強度は (付着強度) × (繊維の長さ) × (繊維の比表面積) × (フロー比) の関数として表わすことができる。3) モルタルの引張強度, コンクリートの曲げ強度も上記関数をパラメータとして推定することが可能である。
著者
荒木田 美香子 藤田 千春 竹中 香名子
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.66, no.8, pp.417-425, 2019-08-15 (Released:2019-09-21)
参考文献数
26

目的 本研究は教員や保育士などの教育関係職,保健医療職の発達障害に対する認知を一般社会人と比較検討し,発達障害児者への社会の認知を向上させるための情報提供のあり方を検討することを目的とした。方法 2016年に842人の20-69歳の成人(男性418人,女性424人)を対象に発達障害名とその対応の認知について,Web を活用した横断調査を行った。職業(教育関係職,保健・医療職)および家族・友人に発達障害がいる者,それ以外に分けて認知状況を分析した。結果 「発達障害」を聞いたことがあると回答した者の割合は91.5%であったが,発達障害児者に対する何らかの対応や支援を回答できた割合(対応に関する認知)は26.5%であった。そのうち教育関係職および保健医療職の回答は,「発達障害」という言葉を認知していた割合は100%に近かったが,対応に関する認知の割合はそれぞれ63.9%,42.9%であった。回答者の発達障害に関する情報源はテレビやラジオ番組が67.1%と最も多く,次いでインターネットであった。学校と回答した者は11.3%,職場と回答した部分は9.9%であった。結論 教育関係職や保健専門職においては,発達障害の対応に関する理解を基礎教育および現任教育において充実させる必要性が示唆された。加えて,広くマスコミを介した情報提供を行うことの重要性が明らかとなった。
著者
溝口 勝 荒木 徹也 山路 永司 木村 園子ドロテア 登尾 浩助
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2007

(1)間断灌漑周期とイネ収量の関係の定量的解明日本で初めてSRI農法を導入した愛知県新城市の農家の水田にモニタリング機器を設置し、平成21年6月から10月までのイネの生長と気象、土壌水分量の変化をリモートで観測した。その結果、間断灌漑の周期に応じて5cm深さの土壌水分量が応答すること、梅雨時には排水条件にするのが難しいことが確認された。(2)現地農民の水管理方法に関する聞き取り調査上記の農家に、SRI導入に至った経緯や慣行法との違いについて聞き取り調査を行った。また、インドネシアで学会に参加し、その現地見学の際にSRI普及指導員からSRIのノウハウを教えてもらった。日本の農家から、排水時に有機物(藻や水生生物)が田面水と共に水田の外に除去されてしまうことが指摘されたが、インドネシアでは灌漑時の湛水深をほぼゼロにすることで有機物を有効に土に還元していることがわかった。(3)局所的な排水の違いによるイネ収量調査千葉県柏市の水田でSRI実験を実施し、局所的な排水がイネ収量に及ぼす影響を明らかにした。(4)メタンおよび亜酸化窒素ガスフラックスの測定昨年度実施したSRI方式の水田および慣行水田からのメタンおよび亜酸化窒素ガスフラックスの測定結果を解析し、栽培方式の違いが温室効果ガス放出量に与える影響について考察した。(5)SRI実施水田と慣行栽培水田における水収支・エネルギー収支観測結果に基づき、水田における水収支・エネルギー収支を気象データから計算する方法を提案した。その他、J-SRI研究会を年6回開催し、SRIに関心を持つ研究者との意見交換を行った。こうした議論はホームページに公開されている。特に、最終年度の今年度は「SRI用語集」のWikiページを開設した。
著者
下田 明宏 涌井 智寛 星野 哲男 畠山 正行 荒木 俊郎
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.37(2005-MPS-054), pp.17-22, 2005-05-10

DNA計算の分野において計算アルゴリズムが幾つか提案されている.提案されたDNA計算アルゴリズムは分子生物学的なDNA計算は実験によって実現されるものであり,実験を行って検証しなければならない.しかし実験にはいくつかの困難があり容易ではない.そこでDNA計算シミュレータがこれらの実験の前段階として有効である.しかし現存するシミュレータは種類も少なく,また,時間的に連なる複数の操作手続きを連続して実行できるようには作られていない.そこで我々は連なった操作が行える様な仕組みを実現したDNA計算シミュレータを開発した.開発したシミュレータを既存のVNAシミュレータと比較した.その結果,計算精度は共通機能についてはほぼ同じ精度であることが分かった.それに加えて,開発したシミュレータは,連続した操作を実現した以外にも幾つかの新しい特徴を持っている.それは入出力のDNA分子の種類数を大幅に増やしたために,DNA分子のうち従来のシミュレータでは無視されていたごく少数のDNA分子も保持でき,シミュレーションに組み入れられたことである.今後の課題は本シミュレータの妥当性と実現性を分子生物学的な実験と比較して検証すること,及び,他の複雑な計算シミュレーションに応用できるように機能を拡張することである.
著者
荒木 菊次 平川 政元
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.79-81, 1966-11-01

最近,国内においては学校造園,鉄道造園,工場造園,病院造園,墓園などそれぞれ各分野においての造園計画が,積極的に推進されているが,造園管理費の問題については,造園を企画,維持管理するうえに,まことに重要な問題であると思われるが,遺憾ながら現在のところ,これという資料も見当たらないので,われわれは今回,官,公,法人立の100床以上の病院を対象に調査を行ない,その結果を考察することにした。まず,病院の造園管理に要した経費を調査するために,第1表のような内容の調査表を作成し,これを対象施設に送り,回答をいただいたところ,次のような結果を得た。 調査の内容は病院の敷地総面積,最近1か年間の経営費,同じく造園管理費支出額とその支出額が労務費造園費にどのように使途されているかを計数的に分析することにした。その他収容病床数,病院の種別などである。

1 0 0 0 危機の系譜

著者
オルテガ[著] 荒木優子訳
出版者
理想社
巻号頁・発行日
1969
著者
藤岡 祐介 真野 智生 荒木 周 橋詰 淳 辻本 昌史 須賀 徳明 冨田 稔 安井 敬三 長谷川 康博 柳 務
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.15-22, 2009 (Released:2009-02-24)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

50歳以下で発症した若年性脳梗塞において,臨床特徴を検討した.対象は2002年1月から2006年12月までの5年間に当院に入院した急性期脳梗塞患者の連続2,080例である.このうち若年群は93例(4.5%)で,年齢は最低が15歳,平均は42.4歳であった.高血圧,糖尿病,心房細動を有する頻度,アテローム血栓性脳梗塞の割合はそれぞれ非若年群で有意に高かった.一方,喫煙の頻度,発症時に頭痛を伴う割合,動脈解離,血管炎をはじめとするその他の脳梗塞や原因不明の脳梗塞の割合は若年群で有意に高かった.退院時mRSは若年群で有意に低かった.発症後3時間以内の来院およびrt-PA使用の頻度は若年群と非若年群で有意差を認めなかった.若年の心原性脳塞栓症では非弁膜症性心房細動の割合は低く,何らかの先天性心疾患を有する割合が高かった.また,動脈硬化性脳梗塞は40歳を境に急増しており,動脈硬化性脳梗塞の若年化が示唆された.
著者
新垣 淳也 荒木 靖三 野明 俊裕 的野 敬子 鍋山 健太郎 岩谷 泰江 岩本 一亜 小篠 洋之 佐藤 郷子 高野 正博 佐村 博範 西巻 正
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.310-316, 2014 (Released:2014-04-30)
参考文献数
40
被引用文献数
1 1

目的:毛巣洞に対する当院で行ったV-Y plastyの手技と成績について報告する.対象と方法:2006年から2012年までの毛巣洞手術症例14例を対象とし,V-Y plastyの手術治療経験についてretrospectiveに検討した.結果:平均年齢31.5歳(16~48歳),全例男性.平均体重75.5kg(63.4~92kg),BMI 26.0kg/m2で,25kg/m2以上の症例は8例(57.1%)であった.病悩期間は平均15.5ヵ月(3日~5年),平均手術時間45.3分,術後合併症は6例(42.9%)のうち,創感染5例,創部不良肉芽形成1例であった.皮弁壊死など重篤な合併症はなかった.術後再発症例は認めていない.考察:病巣切除,一期的創閉鎖,V-Y plastyは,手術手技が容易で再発が少なく安全性が高いことより容認できる手術術式である.今後症例を蓄積しながら慎重な経過観察が必要である.
著者
荒木 美輝 半谷 眞七子 亀井 浩行
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.63-75, 2019-02-10 (Released:2020-02-10)
参考文献数
36
被引用文献数
6

Despite the demand for pharmacists' active participation in home medical care and cooperation with other professionals, their role in home medical care is not properly understood by other professionals. This study qualitatively analyzed the opinions of other professionals about their perceived need to cooperate with pharmacists.A semi-structured interview was conducted involving 4 visiting nurses and 2 certified care workers providing home medical care services in Aichi Prefecture, and the obtained data were qualitatively analyzed using a grounded theory approach.As medication management of patients at home was difficult due to not only patients' physical factors, but also emotional and social factors, as well as living, environmental, and institutional factors, the ability to care for such patients is essential. Home medication management was performed mainly by care workers, nurses, and pharmacists; however, a difference in the attitude of sharing information with pharmacists was observed between care workers and nurses. Thus, pharmacists must consider emotional barriers, such as concerns and hesitations towards pharmaceutical knowledge among other professionals, as well as emotional conflicts over the overlap of professional domains in the management of medications. Also, since home medical care is provided in the patient's personal domain, excessive emphasis is often placed on the patient's and family's intentions. It is, therefore, important that pharmacists acquire the ability to endure emotional difficulties and dissonance caused by the patient's rejection of professional involvement, and learn and develop an attitude to accept the feelings of patients and their families.
著者
荒木 不二洋
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.405-414, 1997-10-30 (Released:2008-12-25)
参考文献数
55
著者
高橋 清 宗田 良 岸本 卓巳 松岡 孝 前田 昌則 荒木 雅史 谷本 安 河田 典子 木村 郁郎 駒越 春樹 谷崎 勝朗
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.686-692, 1992-06-30 (Released:2017-02-10)

自律神経系の機能異常に基づく各種アレルギー性肺疾患病態における肺肥満細胞の役割を解明する目的で, 酵素処理法, percoll遠心法, 付着細胞除去法によって得られた高純度ヒト肺肥満細胞のアセチルコリンに対する反応性を, ヒスタミン遊離率を指標として検討した. その結果, 肥満細胞からのヒスタミン遊離はアセチルコリンの濃度に依存し, 10^<-5>で有意に亢進していた (p<0.05). また, アセチルコリンは抗ヒトIgE家兎血清によるヒスタミン遊離を相対的に増加させた. なお, かかるヒスタミン遊離はアトロピンでは部分的にしか抑制されなかった. 一方, ヒト末梢血好塩基球はかかるアセチルコリンに対する反応性が認められなかった. 以上の結果より, ヒト肺肥満細胞はIgE受容体のみならず, アセチルコリン受容体を介する反応により自律神経系の標的細胞として各種アレルギー性肺疾患の発症機構の一端を担っていることが示唆された.
著者
坂本 圭 小渕 千絵 城間 将江 松田 帆 関 恵美子 荒木 隆一郎 池園 哲郎
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.92-98, 2014-02-28 (Released:2014-11-06)
参考文献数
14

要旨: 人工内耳装用者 (以下CI装用者) の語音聴取における発話速度の影響と, 聴取能を補うための休止区間挿入の効果について検討した。対象は健聴者10名, CI装用者13名であり, 通常の発話速度 (以下, 基準文) を1倍速とし, これに対して2段階に倍速にした音声 (1.5倍速, 2.0倍速, 以下倍速文) の聴取成績を分析した。また, 各倍速音声に休止区間を文節, ランダムの2種の方法で挿入しその効果を実験的に検討した。この結果, 両対象者共に発話速度が速くなるにつれて有意に正答率の減少がみられた。特にCI装用者で顕著であり, 2.0倍速ではほとんどのCI装用者が聴取困難となった。また, 休止区間挿入の効果は, CI装用者で1.5倍速文においてのみ有効であった。倍速音声聴取が困難であるCI装用者であっても休止区間挿入により処理時間が確保され聴取能改善につながるため, 会話時においては意味的に区切って発話することの重要性が示唆された。