著者
吉川 正俊 馬 強 浅野 泰仁 清水 敏之 岩井原 瑞穂 鈴木 優
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

Webサーバにおいて高品質な情報を管理するために,情報の注釈データの管理手法を開発すると共に,構造化文書の照応解析技術を開発した.知識資源を表現するRDFデータの格納及び検索システムを構築すると共に,検索エンジンと利用者生成型知識資源Wikipediaの統合利用システムを開発した.また,複数ニュースソースデータの統合利用手法として整合性提示機能提供システムおよび因果関係ネットワーク漸増構築法を開発した.
著者
鈴木 秀士
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2008

絶縁体表面にも適用可能な非接触原子間力顕微鏡と放射光X線を組み合わせた新しいナノスケール元素分析・化学状態分析法、X線支援非接触原子間力顕微鏡(X-ray Aided Noncontact Atomic force microscopy, XANAM)の開発を行ってきた。これは探針-試料間の相互作用を試料原子の内殻電子励起が可能なX線で人為的に変化させることで、探針直下の元素種の同定や化学状態識別を可能とする手法であり、相互作用のX線による変化を詳細に調べ、また信号の高感度化、高空間分解能化に取り組み、探針によって元素種の識別が可能であることを示した。
著者
河野 透 鈴木 達也
出版者
旭川医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

クローン病腸管では炎症、潰瘍により粘膜や神経組織に強い傷害が繰り返される。その結果、神経組織で産生される神経ペプチドは顕著に減少し、血流は正常値の半分程度となる。これらの結果から神経再生を保持し、血流に配慮した新たなクローン病腸管手術を考案し、吻合部狭窄が防止できる可能性を明らかにし、大建中湯によるクローン病腸管血流改善、クローン病の病因論的関与が示唆されるTNFα、インターフェロンγ産生を特異的に抑制することを明らかにした。
著者
鈴木 一臣 入江 正郎 田仲 持郎 山本 敏男
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

インプラント歯科治療における骨の誘導を促すことおよびインプラント上部構造体(クラウン、ブリッジ等)の新規接着材を開発した。チタン製インプラント表面をリン酸化プルラン処理することによって、ラット脛骨に埋移入2週間後でチタン表面に新生骨の形成が促進された。一方、ウレタンジメタクリレートにアミノ酸(シスチン)誘導体を15~20%添加することで、金銀パラジウム合金に対して22.4MPa(SD:1.8)の接着強さを示し、5-55℃熱負荷2万回後においても10%の低下に止まった。
著者
草光 俊雄 大石 和欣 笠原 順路 鈴木 雅之 鈴木 美津子 石幡 直樹 アルヴィ宮本 なほ子
出版者
放送大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、イギリス帝国主義(パクス・ブリタニカ)の基盤が築かれた時代において、旅行記や見聞記、探検記を地域ごとに 7 名の研究者で手分けをしながら調査し、それぞれの地域の民族、風物、風俗の描写の背後で、イギリス人としての自意識がどのように働いているかを実証した。帝国の拡張はいわば膨張であり、海外探検は科学・文明の拡張であり、旅行記や探検記にはイギリスの覇権拡張という隠された意図と自負が潜むと同時に、異質の民族・文明との接触を通じて不安定に揺れ動いている意識が浮かび上がっている。「イギリス的なもの」(Britishness)についての意識が変容し、国民の帰属意識が再編され、多様化し、ぐらついていく実体を言説上において捕捉できた。研究遂行の課程では、海外研究者の招聘や国際シンポジウム、国際学会の開催・共催、さらに学会発表や論文のかたちで成果を問うことができた。
著者
田口 聡 細川 敬祐 小川 泰信 田口 真 塩川 和夫 青木 猛 鈴木 臣 田原 篤史
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

極域電離圏のプラズマは,様々な物理過程によって水平方向に10 kmから100 km のメソスケール構造を作ることが多い.本研究では,そのような構造と,さらにその構造の生成に関わるメソスケールのオーロラ構造を高い時間分解能で捉えることのできる全天イメージャーを構築して,その装置によって得られたデータを解析した.極冠域で生じている現象については,その出現特性と構造化の特徴を見出した.また,カスプ域については,磁気圏からの粒子降下が,これまでに同定されていない時間空間特性をもつことを明らかにした.
著者
清野 純史 宮島 昌克 鈴木 崇伸 酒井 久和 五十嵐 晃 野津 厚 小野 祐輔 鍬田 泰子 古川 愛子 デュラン フレディ 奥村 与志弘
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011

線的・面的な拡がりを持つ線状地下構造物の地震被害は、都市型災害の嚆矢とも言える1923年関東大震災以降枚挙に暇がないが、その構造を3次元的な拡がりの中の点(横断方向)としてではなく,縦断方向の線や面あるいはボリュームとして捉え、その入力地震動から地震時挙動までを統一的に捉え、設計や地震対策へ結びつけることを目標に、地震被害の分析や各種解析に基づく詳細な検討を行った.
著者
園部 真美 恵美須 文枝 高橋 弘子 鈴木 享子 谷口 千絵 水野 千奈津 岡田 由香
出版者
日本保健科学学会
雑誌
日本保健科学学会誌 (ISSN:18800211)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.233-240, 2008-03-25

本研究は,地域住民のボランティア活動に関する意識の実態を把握することを目的とし,大学主催のボランティア講演会参加者を中心とする計94名を対象として,質問紙調査を実施した。対象者の性別は女性が88.3%平均年齢は44.8歳であった。過去のボランティア活動経験者は40.9%,現在の活動者は16.7%,その内容は,過去現在ともに「障害児(者)」「子ども」の割合が多かった。ボランティア活動をしていない理由の「機会がない・きっかけがない」という者の中に,潜在的ボランティア活動希望者がいることが示唆された。ボランティア活動の魅力は,他者の利益のためと自分のためにする場合の二つがあることが明らかとなった。自分にできる子育てボランティアとして「赤ちゃんの面倒をみる」「上の子の遊び相手をする」が多かった。ボランティア希望者と利用者とをつなぐコーデュネーターの役割をとる人材育成や組織作りが今後の課題である。
著者
細川 満子 千葉 敦子 山本 春江 三津谷 恵 山田 典子 今 敏子 工藤 久子 玉懸 多恵子 鈴木 久美子 古川 照美 桐生 晶子 櫻田 和子
出版者
青森県立保健大学
雑誌
青森県立保健大学雑誌 (ISSN:13493272)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.159-165, 2008-12

本研究の目的は、効果的な在宅看護実習を展開するために、学生に実習前に身につけさせたい態度について、教員はどう捉えているか明らかにすることである。研究方法は、北東北3県の教育機関34校に所属する在宅看護実習担当教員を対象に郵送法による無記名式自記式質問紙調査を実施した。調査の結果、13名から回答(回収率は38.2%)が得られた。回答者の臨床経験年数は平均7.0年、教員としての経験年数は平均10.4年であった。実習前に、学生に身につけさせたい態度として293コード抽出され、『対象者の生活様式・価値観にあわせた行動ができる』、『信頼関係形成に向けた行動ができる』、『礼節を重んじることができる』、『学生自身の自立した生活ができる』、『主体的に学ぶことができる』、『医療人としての倫理性を遵守できる』の6カテゴリーとなった。在宅看護実習では、学生は生活者である療養者を援助する者として、『学生自身の自立した生活ができる』ことが基盤となる態度であり、全てのカテゴリーのベースになっていることが考えられた。在宅看護は療養者とその家族の多種多様な生活事象の理解をした上で、健康問題や生活課題をアセスメントし、生活条件やQOLの向上、維持を図る看護について「生活モデル」での援助を展開する必要がある。在宅看護において看護師は訪問者としての立場で支援関係を成立させて、限られた時間で看護を展開するという特徴があるため、『対象者の生活様式・価値観にあわせた行動ができる』ことが重要である。そのためには『信頼関係形成に向けた行動ができる』、『礼節を重んじることができる』態度が在宅看護実習では必須である。また、今後ますます求められる『医療人としての倫理性を遵守できる』ことや、『主体的に学ぶことができる』態度を形成するための教育内容が必要であることが示唆された。
著者
岡田 三津子 鈴木 孝庸 櫻井 陽子
出版者
大阪工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

奥村家関連資料は、京都当通座の最後の最高責任者であった奥村允懐一の所有していた楽器・文書類を主とする資料の総称であり、現在、京都市歴史資料館に寄託されている。本研究では、奥村家関連資料の悉皆調査および正確な書誌データ収集を第一の目的とした。調査の結果、謡本として認識されていた資料が、従来未知の波多野流平曲譜本のほぼ一揃いであることが判明した。資料調査の成果をふまえ『京都当道座奥村家関連資料総目録』を作成した。
著者
鈴木 康彦 松原 厚 垣野 義昭
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密工学会誌論文集 (ISSN:13488724)
巻号頁・発行日
vol.70, no.10, pp.1266-1270, 2004-10-05
被引用文献数
5

This paper deals with controlling feed rate for small circular motion on NC machine tools. Recently new machining methods using small circular interpolation with endmills or direct taps have been used for machining cylindrical holes or tapping. Accordingly, contouring accuracy is getting more important in the new method. Decision of feed rate that influences contouring accuracy is the most important and difficult. So far the maximum feed rate for circular motion is decided according to the normal acceleration constant rule. This rule is a good way to restrict errors due to difference of stiffness between two axes because the errors are mainly proportional to normal acceleration. In the case of small circles, the rule is of no service. That is why errors are increasing as angle speed increases even if normal acceleration is constant. Therefore, the new rule to decide feed rate for small circular motion is needed. This paper analyses what is related with the errors in case of small radii and proposes a new rule to decide feed rate for small circular motion.
著者
鈴木 晶
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

わが国では舞踊学がいまだ未発達であり、とくにバレエ研究は未熟で、研究者も数少ないという現状を踏まえて、まずバレエ史研究に関する基本文献の収集と整理、改題の作成をしたほか、バレリーナの伝記的研究という視点から20世紀バレエ史を追い、論文にまとめた(これは現在も継続中で、2007年には単行本で出版の予定)。アジアにおける西洋舞踊史に関連しては、まず韓国国立芸術総合学校で聞き取り調査し、韓国では世界でも珍しく大学でのバレエ教育に力を入れていることがわかった。次いで上海市舞踏学校を見学し、聞き取り調査した結果、中国のバレエがロシアの影響下で発達したこと(ワガノワ・メソッドにもとづいている)と、フランスやロシアと同様、全寮制による8〜9年間の一貫教育がおこなわれていることがわかった。日本における西洋舞踊史に関しては大正時代の新聞雑誌資料を収集し、現在これのデータベース化をすすめている。日本に洋舞が紹介されてから100年間に、洋舞と邦舞がどのように相互に影響を与え合ってきたかをみるため、その融合の一例として、高知市のよさこい祭、札幌市のよさこいソーラン祭などの「よさこい型祭」を調査し、これにポストモダン社会をめぐる哲学的な考察を加え、ポルトガルでの国際部用学会で口頭発表し、さらにその内容を手直しして、台北での国際部用学会で口頭発表した。この発表には、かのスーザン・レイ・フォスターに出席してもらうことができた。また、日本においてはダンス・セラピーの領域においても、洋舞系と邦舞系があることに着目し、芙二三枝子のダンス・セラピーと高沢流のリハ舞を取り上げ、その特徴を抽出し、韓国のAPPAN研究大会で口頭発表した。
著者
松田 敏信 永木 正和 長谷部 正 草苅 仁 鈴木 宣弘 伊藤 房雄 茂野 隆一 趙 来勲 山口 三十四
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は,少子高齢化と食の安全性をキーワードとして,消費者需要を中心に生産や国際貿易などフードシステム全般のメカニズムを経済分析により明らかにすることである.主な研究成果として,代表者の独自モデルLA/QUAIDSによって,都市別・月別の疑似パネルデータを推定し,少子高齢化が食料需要に与える影響を明らかにした.また,需要システムの新たな独自モデルを複数提案し,さらに食料生産の計量経済分析や国際貿易の応用ミクロ経済分析等を実施した
著者
中村 哲 翠川 裕 波部 重久 松田 肇 翠川 薫 渡部 徹 中津 雅美 二瓶 直子 鈴木 琴子 黒倉 壽 風間 聡 三好 美紀 桐木 雅史
出版者
独立行政法人国立国際医療研究センター
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

ラオス国との共研究の主対象となったラオスの消化管寄生虫感染症に関して、現地調査により山岳部と平地とで寄生虫相が異なることを示唆した。特に淡水魚類の生食を介して感染するタイ肝吸虫類の感染が都市周辺域において顕著に高いことを示した。さらに、山岳地居住民の感染率と健康調査データの解析からリスク因子として、年齢や識字率、集落での衛生的な飲み水の利用割合、民族の比率を見出した。そして、これらの因子による重回帰で得られるリスクマップを含めた、地区内または広域でのリスク管理手法を示した。
著者
鈴木 光太郎
出版者
新潟大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1995

本研究では,月の錯視を両眼視および眼位の点から検討した。夜間に野外(新潟大学人文学部屋上)で,被験者から50度上方向と水平方向3mの距離にある2枚の平面鏡(80×80cm)上に実際の月を映し,被験者に上方向の月に対する水平方向の月の大きさ(直径)のマグニチュード推定を行なわせた。1.その結果,両眼視の場合には,月の錯視(直径比が1.5倍程度)が生じた。一方,被験者に最初に単眼視で観察させた場合には,月の錯視はほとんど生じなかった。2.しかし,最初に両眼視条件を行なわせたあとの単眼視条件では,月の錯視が両眼視条件と同様に生じた。3.上方向の月を観察する際に,頭を傾け目が月に水平になるようする条件(水平視条件)と頭を垂直に保ち目だけを上に向ける条件(仰視条件)も設けた。その結果,両眼視条件では,水平視条件に比べ仰視条件での錯視量のほうが有意に大きく,眼位の効果が観察された。しかし,この効果は,単眼視条件では観察されなかった。4.以上の結果は,これまで問題視されることの多かったTaylor & Boring(1942)の知見を支持した。以上より,両眼視では,動眼系の状態(レンズ調節,輻輳,瞳孔)が上方向を見る時と,水平方向(地平方向)を見る時とで異なり,その違いが月の錯視を生じさせている可能性が示唆される。一方,単眼視では,上方向と水平方向とでは動眼系の状態に差がないため,錯視が生じない可能性がある。5.しかし,なぜ両眼視条件のあとの単眼視では月の錯視を生じるのかについては,今後さらに検討を行なう必要がある。
著者
阿部 なつ江 馬場 聖至 荒井 章司 富士原 敏也 杉岡 裕子 鈴木 勝彦 山野 誠 平野 直人 中西 正男 道林 克禎 石川 正弘 町田 嗣樹 志藤 あずさ 伊藤 亜妃 仙田 量子 水上 知之 清水 健二 森下 知晃
出版者
独立行政法人海洋研究開発機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

海洋プレートの非活動域に発見された新種の火山「プチスポット火山」海域において、地球物理学的・地質学的調査および岩石試料採取を実施してきた。同試料・データは、東北沖日本海溝に沈み込む前の海洋プレートそのものであり、陸側プレートに与える影響や島弧における火山および地震活動を評価する上で、重要な試料・データをもとに、海洋プレートとその下のマントル構造について総合的な研究・調査を行った。