著者
久保田 健市 吉田 富二雄
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.116-124, 1995-12-15 (Released:2016-12-04)

Two studies using the minimal group paradigm were conducted to investigate the intergroup discrimination in an experimentally created minority and majority groups. In both studies, subjects were divided into the minority and the majority group by drawing lots, and asked to allocate points between other ingroup members and outgroup members. In the first study, it was found that the minority group showed significant ingroup favouritism whereas the majority group did not. The minority group was more aware of their membership in the group than their counterpart. In the second study, subjects were led to believe that the minority group and the majority group had either similar or different social attitude. On the whole, both the minority and the majority group favoured a similar group and discriminated against a dissimilar group. The effects of attitudinal similarity in minimal groups were discussed.
著者
吉田 裕人 藤原 佳典 天野 秀紀 熊谷 修 渡辺 直紀 李 相侖 森 節子 新開 省二
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.156-167, 2007 (Released:2014-07-03)
参考文献数
17
被引用文献数
5

目的 在宅高齢者を対象とした介護予防事業の効果を経済的側面から評価することを目的とした。方法 新潟県与板町において平成12年11月に実施された高齢者総合健康調査(対象は同町65歳以上の全住民1,673人)には1,544人が応答した(応答率92.3%)。この結果を受けて,同町では交流サロン,転倒予防教室,認知症予防教室などの介護予防事業を立ち上げながら,「住民参加」を理念とした介護予防活動を推進してきた。 平成16年 3 月の時点で同町在住が確認できた70歳以上で高齢者総合健康調査に応答し,平成13年から平成15年の 3 年間に介護予防事業に参加した146人を介護予防事業参加群,同じく70歳以上で高齢者総合健康調査のデータを有しているが,介護予防事業に参加したことがない846人を介護予防事業非参加群と定義した。その上で,2 群間における平成12年度から15年度までの老人医療費(国民健康保険または被用者保険からの給付+自己負担分)および介護費用(介護保険からの給付+自己負担分)の推移を観察し,介護予防事業による費用抑制効果を算出した。また,一般線形モデルにより,性,ベースライン時の年齢,総費用(医療費+介護費用)もしくは健康度(老研式活動能力指標得点,総合的移動能力尺度)を調整した総費用を算出し,事業参加による独立した影響を評価した。結果 月 1 人あたり平均医療費は参加群では減少した(平成12年度51,606円/月→平成15年度47,539円/月)が,非参加群では増加した(同41,888円/月→同51,558円/月)。月 1 人あたり平均介護費用は両群とも増加したが,増加の程度は参加群ではわずかであった(参加群,平成12年度507円/月→平成15年度5,186円/月,非参加群,同8,127円/月→同27,072円/月)。非参加群に比べた参加群の総費用の増加抑制の総額は 3 年間では約4,900万円と算出された。 また,交絡要因調整後の総費用の増加抑制の総額は最も大きな場合,年平均で約1,200万円/年,同じく介護予防事業の純便益は約1,000万円/年であった。これは介護予防事業の独立した効果と考えられた。結論 新潟県与板町において平成12年度から展開されてきた介護予防事業は,参加者のその後の医療費や介護費用の伸びを大きく抑制し,費用対効果の極めて優れた保健事業であることが示唆された。
著者
吉田 翔太郎
出版者
国立大学法人 東京大学大学院教育学研究科 大学経営・政策コース
雑誌
大学経営政策研究 (ISSN:21859701)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.127-142, 2023 (Released:2023-07-11)
参考文献数
19

This study aimed to clarify the relationship between the establishment of higher education associations and the Bureau of Education in the United States, from the late 1880s to the early 1920s, which has not been previously clarified. For this purpose, after reviewing the number of associations established and the higher education-related initiatives of the bureau, the relationship between individual associations and the bureau was clarified with a focus on nine major associations. The results revealed that prior to the 1900s, a relationship was established in which the bureau took advantage of associations to promote its activities, including attendance at annual meetings, requests for cooperation in statistics through addresses, and personal exchanges. In some cases, the initiatives of the associations influenced the bureaus. From the 1910s onward, the relationship developed to the point where the bureau was involved in the associations right from their establishment; departments that were integrated with the associations were established, and the bureau itself led to the establishment of the association. Moreover, differences in the degree of interest between associations were also identified. Finally, these facts complement the interpretation of the relationship between the federal government and higher-education associations from the former's perspective, as presented in previous studies.
著者
吉田 ゆり 若本 純子
雑誌
鹿児島純心女子大学大学院人間科学研究科紀要
巻号頁・発行日
vol.6, pp.15-24, 2011-03-31

発達障害への注目が高まる中、反応性愛着障害(ADあるいはRAD)との鑑別診断の難しさが指摘されている。本稿では,先行研究1事例をとりあげ,発達障害の可能性を除外する鑑別的見立てと積極的に愛着障害を認める鑑別的見立ての二つのプロセスより,支援における鑑別診断の重要性を明らかにした。
著者
吉田 匠 野田 聖 東城 幸治 竹中 將起
出版者
一般社団法人 日本昆虫学会
雑誌
昆蟲.ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.107-114, 2023-06-25 (Released:2023-06-28)
参考文献数
17

甑島列島は九州南西部に位置し,上甑島,中甑島,下甑島とそれらの周辺の小さな島々から成る.甑島列島は,最終氷期に形成された陸橋により九州島と接続したとされるが,多くの固有種が報告されている.これは,甑島列島において独自の生物相が形成されてきたためと考えられる.しかし,甑島列島では水生昆虫類の報告は少なく,本研究で着目したカゲロウ類に関する報告はない.そこで,甑島列島に生息するカゲロウ目昆虫を調査した.その結果,4科(Baetidae, Ephemeridae, Heptageniidae, Dipteromimidae)にわたる少なくとも5属7種のカゲロウ目昆虫を採集した(属種の同定ができなかったコカゲロウ科がBaetis属以外であれば6属となる).また,採集した甑島列島のカゲロウ類はすべて九州島との共通種であり,上甑島と下甑島で採集したカゲロウ相に違いはなかった.本報は,甑島列島におけるカゲロウ目昆虫類の最初の記録である.
著者
中島 務 中田 隆文 片山 直美 杉浦 彩子 内田 育恵 寺西 正明 吉田 忠雄
出版者
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
雑誌
Equilibrium Research (ISSN:03855716)
巻号頁・発行日
vol.79, no.3, pp.156-163, 2020-06-30 (Released:2020-08-05)
参考文献数
32

We investigated the risk factors for vertigo from the results of health checkups conducted in Yakumo town. The subjects of this investigation included 525 persons (299 women and 226 men), aged 40 to 88 years (average 63.78 years). Among these, 397 persons (75.6%) had no vertigo, 116 persons (22.1%) had vertigo sometimes, and 12 persons (2.3%) suffered from vertigo frequently. Ninety-four women (31.4%) and 34 men (15.0%) had vertigo. Twenty-one (51.2%) of the 41 women in their 40s had vertigo. Logistic regression analysis revealed that subjective hearing loss, a low value of the mean corpuscular hemoglobin concentration (MCHC), headache, high level of serum creatinine and frequent urination were significantly associated with the risk of vertigo, after adjustments for age and sex. Listening difficulties in conversations between four or five people were reported more frequently than those in one-to-one conversations. Anemia should be considered in the differential diagnosis of vertigo. In the diagnosis of vertigo, information about the presence/absence of headache and the status of the headache, if any, may be necessary. In our study, migraine and headache on the ipsilateral side were associated with vertigo, but bilateral headache was not associated with vertigo. Our analysis, did not reveal smoking, drinking, exercise habit, sleep time, body mass index (BMI), body fat percentage, hemoglobin A1c, blood glucose, serum triglyceride, serum LDL cholesterol, or serum HDL cholesterol as being significantly associated with the risk of occurrence of vertigo, after adjustments for age and sex.
著者
上山 剛 吉賀 康裕 土居 正浩 吉田 雅昭 平塚 淳史 福田 昌和 加藤 孝佳 文本 朋子 松崎 益徳 清水 昭彦
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.44, no.SUPPL.3, pp.S3_88-S3_95, 2012 (Released:2013-09-25)
参考文献数
5

症例は54歳,女性.発作性上室性頻拍に対して心臓電気生理学的検査を施行した.逆伝導の最早期心房興奮部位は左側後壁であり,減衰特性は認めなかった.再現的な頻拍の誘発・停止が可能であり,正方向性房室回帰性頻拍と診断した.経大動脈的逆行アプローチにて施行したアブレーションでは離断に難渋し再伝導を繰り返した.14回目のアブレーションにより副伝導路は通電開始直後に離断され,以後の再伝導は認めなかった.イソプロテレノール負荷による再伝導も認めず,最終離断から60分以上経過した時点でATPによる評価を行った.ATP10mg急速静注により房室結節を介する逆伝導のブロック後に副伝導路を介する室房伝導の一過性出現を認めた.副伝導路の出現はATP投与時のみに認めるため,アブレーション困難と判断し,追加通電は施行せずに初回セッションを終了した.逆行性副伝導路は約1カ月後にインセサント型頻拍となって再発した.再セッションは経中隔弁上アプローチで行い副伝導路の恒久離断に成功した.
著者
豊川 剛二 庄司 文裕 川野 大悟 吉田 月久 矢野 篤次郎 前原 喜彦
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.23, no.7, pp.946-950, 2009-11-15 (Released:2010-01-28)
参考文献数
16
被引用文献数
1 2

我々は,関節リウマチ治療中に肩甲胸郭関節に生じた滑液包炎の1例を経験した.症例は46歳女性.胸部単純X線検査にて左第6肋骨変形および右第6肋骨の透過性亢進を認め,CT上,両側肩甲骨下に低濃度腫瘤影を認めた.また,MRIにて前鋸筋と胸壁の間にT1WIで低信号,T2WIで高信号の嚢胞性腫瘤を認めた.画像検査,腫瘤内容液の培養検査および細胞診にても確定診断に至らず,結核の既往歴から結核性膿瘍を疑い抗結核薬の投与を行ったが,左側腫瘤が増大したため,診断および治療目的に手術を施行した.病理組織検査にて滑液包炎と診断した.今回,関節リウマチが原因と考えられる肩甲胸郭に生じた滑液包炎の1例を経験したので報告した.非常に稀であるが,関節リウマチ患者で肩甲骨下に嚢包性腫瘤を認めた場合は,肩甲胸郭滑液包炎も鑑別として考えるべきである.
著者
吉田 敬之
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.380-398, 2007 (Released:2011-06-01)
参考文献数
36
著者
吉田 智美 阿部 大輔
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
日本都市計画学会関西支部研究発表会講演概要集 (ISSN:1348592X)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.17-20, 2016 (Released:2017-05-31)
参考文献数
9

都市には空間を物理的に分断するものが多く存在する。それは都市空間(もしくは都市空間を構成する要素)が隣接する周辺の地域と、ある存在によって切り離されることであると解釈できる。その中には貧困や差別などといった社会的課題と連動し、地域の人々にとって負の存在になるものもある。本研究ではその一例として大阪市住吉区浅香町1丁目・2丁目を取り上げる。浅香町は地下鉄車庫によって周辺地域と分断されていたが、住民の反対運動によって撤去されたという経緯がある。本稿では浅香町の分断に対する政策的アプローチと空間構造の変化を読み解き、分断の発生・解消・接続のプロセスを明確にし、浅香町の事例を都市空間の分断の一事例としてどう位置づけることができるかについて考察する。
著者
藤田 幸司 藤原 佳典 熊谷 修 渡辺 修一郎 吉田 祐子 本橋 豊 新開 省二
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.168-180, 2004 (Released:2014-08-29)
参考文献数
27
被引用文献数
39 48

目的 地域高齢者における外出頻度の健康指標としての妥当性を検討するとともに,低い外出頻度に関わる要因を明らかにすることである。方法 新潟県与板町在住の65歳以上全高齢者1,673人を対象に面接調査を行い,身体・心理・社会的特徴を調べた。得られた結果を,ふだんの外出頻度 4 群間(毎日 1 回以上,2~3 日に 1 回程度,1 週間に 1 回程度,ほとんどない)で比較し,外出頻度の外的基準妥当性を検討した。また,低い外出頻度に関わる要因を明らかにするため,「毎日 1 回以上」vs.「2~3 日に 1 回程度」あるいは「1 週間に 1 回程度以下」を目的変数とし,性・年齢を調整しても有意な関連性を認めた変数をすべて説明変数に投入した多重ロジスティック回帰分析(強制投入法)を行った。結果 入院・入所中,長期不在,すでに死亡であったものを除く1,588人のうち1,544人(男性39.7%,女性60.3%)から回答が得られた(応答率97.2%)。外出頻度の分布は,全体では「毎日 1 回以上」76.3%,「2~3 日に 1 回程度」13.1%,「1 週間に 1 回程度」3.7%,「ほとんどない」6.9%であった。65~69歳を除く各年齢階級においては,外出頻度の分布に性差はみられなかったが,男女とも80歳以降になると明らかに外出頻度は低かった。 外出頻度の低い高齢者は,ほとんどすべての身体・心理・社会的な側面で健康水準が低かった。外出頻度は,総合的移動能力レベル,老研式活動能力指標あるいは GDS 短縮版の得点と強い相関性を示した。外出頻度が「週 1 回程度以下」であることの独立した関連要因(カテゴリー)は,年齢(高い),歩行障害(あり),転倒不安による外出制限(あり),心疾患の既往(あり),手段的自立や社会的役割(障害あり),近所づきあいの頻度(週 1 回以下),集団活動への参加(なし),散歩・体操の習慣(なし),油脂類の摂取頻度(2 日に 1 回未満)であり,一方,「2~3 日に 1 回程度」であることのそれは,就労(なし),脳血管障害の既往(あり),抑うつ度(GDS 短縮版得点 6 点以上),近所づきあいの頻度(週 1 日以下),集団活動への参加(なし),油脂類の摂取頻度(1 日に 1 回末満)であった。結論 地域高齢者においては外出頻度が低いほど身体・心理・社会的側面での健康水準は低く,すでに信頼性・妥当性が検証されている健康指標との相関性も高かったことから,外出頻度は地域高齢者の包括的な健康指標の一つとみなすことができよう。
著者
吉田 優英 植野 若菜 都築 繁幸
出版者
愛知教育大学障害児教育講座
雑誌
障害者教育・福祉学研究
巻号頁・発行日
vol.7, pp.45-58, 2011-02

漢字に苦手意識がある子どもに,書き写すだけの学習は苦痛であり,子どもが「やりたい。」,「できた。」と思えるような教材を考える必要がある。子どもの弱い能力を取り上げ,できないことをできるようにするのではなく,強い能力や好きなことを学習につなげる方が身につきやすい。そこで長所活用型指導方略とMI理論をマッチングさせて指導した。能動的に学習したことで,漢字の細部まで注意が向き,バランスの良い字がかけるようになった。様々な感覚を剌激して,自分で作るので,記憶に残りやすかった。家庭では,宿題の漢字練習を一人でできるようになった。このプログラムでは,間違いに焦点を当てずに,できるようになったこと,書けるようになったことを本人に実感させた。それが自信へとつながり,漢字への苦手意識は以前よりは少なくなった。週に2回行ったことにより,前回の記憶が残りやすかった。通級指導教室等で学習障害児に継続的にこのようなプログラムを実施すれば,漢字への苦手意識は改善されるのではないかと思われる。
著者
藤本 哲史 吉田 悟
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.66-78, 1999 (Released:2022-07-27)
被引用文献数
3

わが国において,ワーク・ファミリー・コンフリクトは急速に男女就業者共通の問題になりつつあるが,未だ十分に認識された問題とはいえない.本稿では,まずワーク・ファミリー・コンフリクトに関する心理学的アプローチと社会学的アプローチの特徴をまとめ,両者のハイブリッド化により問題の複雑さと広範さが明らかになる可能性を指摘する.続いて,ワーク・ファミリー・コンフリクトが経営組織に内包された問題であることや,コンフリクト緩和策には意外な盲点があることを示す.
著者
島田 裕之 古名 丈人 大渕 修一 杉浦 美穂 吉田 英世 金 憲経 吉田 祐子 西澤 哲 鈴木 隆雄
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.105-111, 2006-06-20 (Released:2018-08-25)
参考文献数
25
被引用文献数
50

本研究では,地域在住の高齢者を対象としてTimed Up & Go Testを実施し,性差と加齢変化を調べた。また,転倒,活動性,健康感との関係を調べ,高齢者の地域保健活動におけるTimed Up & Go Testの有用性を検討した。対象は地域在住高齢者959名であり,平均年齢74.8歳(65-95歳),男性396名,女性563名であった。検査および調査項目は,身体機能検査としてTimed Up & Go Test,歩行速度,握力,膝伸展筋力,Functional Reach Testを実施した。質問紙調査は過去1年間の転倒状況,外出頻度,運動習慣,趣味,社会活動,主観的な健康感を聴取した。Timed Up & Go Testを5歳の年齢階級別に男女差を調べた結果,すべての年代において男性が有意に速い値を示した。加齢変化をみると男女とも70歳末満と以上の各年代に有意差を認めた。男性においては他の年齢階級間に有意差は認められなかった。一方,女性では70-74歳と80-84歳,85歳以上,および75-79歳と80-84歳の間,80-84歳と85歳以上の年代間において有意差を認めた。転倒,活動性,健康感との関係では,転倒状況,外出頻度,運動習慣とTimed Up & Go Testの有意な関係が認められた。以上の結果から,高齢者におけるTimed up & Go Testは性差と加齢による低下が明らかとなった。また,転倒,外出頻度,運動習慣と密接な関係が示され,地域保健活動の評価指標としての有用性が確認された。