著者
中谷 幸司 高山 慎一郎 河原 宏昭 堀川 雄太 村上 尚美 堀口 博司 平子 敬一 橋本 英一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.101, pp.35-40, 2009-06-18
被引用文献数
2

日本国内における宇宙開発活動の裾野を広げることを目的として,JAXAは,μ-Labsatで獲得した50kg級小型衛星技術を関西地区の中小企業や大学へ移転し,まいど1号(SOHLA-1)を開発した.本発表では,システム技術,製造技術,試験技術の移転内容やSOHLA-1の衛星システムについて述べるどともに,運用結果や軌道上で得られた実験データについて説明する.また,SOHLA-1の開発を通して得られた技術移転に関する知見に触れ,今後,同様な技術移転活動を実施する場合に,これを効果的に進めるための指針について考察する.
著者
上垣 彰 田畑 伸一郎 丸川 知雄 亀山 康子 堀井 伸浩 佐藤 隆広
出版者
西南学院大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2008

ロシア・中国・インドの3つの地域大国の比較経済研究を通じて、次のことを明らかにした。第1に3国の経済改革を促した条件には共通性があること、第2にその後の改革の過程は区々であったこと、第3に現在3国が直面する課題には共通性があること。現在直面する課題とは、国内産業の生産性向上と社会的格差の縮小である。
著者
堀澤 健一
出版者
慶應義塾大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、タンパク質の試験管内スクリーニング技術であるin vitro virus (IVV)法を応用し、アルギニンメチル化酵素群の標的となる基質タンパク質を、試験管内で網羅的に解析する系の構築を目指した。代表的なアルギニンメチル化酵素であるPRMT1の基質タンパク質の試験管内スクリーニングのモデル系を構築し、種々の検討を行った。その結果、夾雑タンパク質存在下において既知基質タンパク質が1度のプルダウン操作により約11倍濃縮されることを確認でき、PRMTs基質タンパク質の試験管内探索のモデル系を確立することができた。
著者
堀 裕次
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

Arl13bはArf/Arlファミリーに属する低分子量G蛋白質であり、近年の順遺伝学的手法を用いたスクリーニングにより、その欠失により繊毛の形態や機能に異常を生じることが明らかとなってきた。ヒトにおいてもArl13bの変異が繊毛性疾患であるジュベール症候群を引き起こすことが知られている。これまでに申請者らは、哺乳動物細胞および線虫を用いた解析により、Arl13bがN末端側に受けるパルミトイル化修飾により繊毛の膜に局在し、繊毛内物質輸送システム(IFT)を介した繊毛の正常な形成および機能に関与することを見出していた。本年度はArl13bの繊毛への局在化メカニズムの解明を試み、Arl13bのパルミトイル化酵素の探索を行った。その結果、Arl13bがゴルジ体に局在するパルミトイル化酵素によってパルミトイル化される可能性を見出した。そこで培養細胞を用いてゴルジ体からの小胞輸送系を阻害したところ、Arl13bの繊毛への局在量が減少し、代わりにゴルジ体に集積する様子を観察した。実際にゴルジ体からの小胞輸送系を遺伝子発現抑制法により阻害しても、Arl13bの繊毛への局在量が減少したことから、Arl13bがゴルジ体でパルミトイル化された後、小胞輸送系を介して繊毛へと運ばれている可能性を見出した。今後Arl13bの機能および局在化メカニズムのより詳細な分子基盤を探ることにより、繊毛の形態維持機構や繊毛性疾患の発症機構が明らかになることが期待される。
著者
舩橋 晴俊 壽福 眞美 徳安 彰 佐藤 成基 岡野内 正 津田 正太郎 宮島 喬 吉村 真子 上林 千恵子 石坂 悦男 藤田 真文 奥 武則 須藤 春夫 金井 明人 池田 寛二 田中 充 堀川 三郎 島本 美保子 樋口 明彦 荒井 容子 平塚 眞樹 三井 さよ 鈴木 智之 田嶋 淳子 増田 正人 小林 直毅 土橋 臣吾 宇野 斉 鈴木 宗徳 長谷部 俊治 原田 悦子 羽場 久美子 田中 義久 湯浅 陽一 伊藤 守 上村 泰裕 丹羽 美之 宮本 みち子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本プロジェクトは、グローバル化問題、環境問題、移民・マイノリティ問題、若者問題、メディア公共圏、ユビキタス社会、ケア問題といった具体的な社会問題領域についての実証的研究を通して、社会制御システム論、公共圏論および規範理論に関する理論的研究を発展させた。公共圏の豊富化が現代社会における制御能力向上の鍵であり、それを担う主体形成が重要である。また、社会制御には合理性のみならず道理性の原則が必要である。
著者
堀江 秀樹 伊藤 秀和 一法師 克成 東 敬子 五十嵐 勇
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.425-428, 2004 (Released:2008-03-15)
参考文献数
11
被引用文献数
7 13 3

キュウリの嗜好評価の上で,食感の評価が重要である.そこで,キュウリ果実の果肉部の肉質を評価する方法を提案した.本法では,キュウリ果肉部にプランジャーを貫入させ,プランジャーの先端が果肉中を移動する間の力の変化を記録した.プランジャー貫入中の力の変化を指標化し,CI(crispness index)とした.CIはプランジャーが果肉中を貫入する間にかかる力を2次微分し,その絶対値の和として計算した.CIはコリコリした食感のキュウリ果肉において高い値を示した.多くの果実の食感評価の指標として「硬さ(組織破断時の力)」が広く用いられてきたが,CIは「硬さ」とは異なる特性を表すものと考えられる.従来法による「硬さ」の測定ができれば,新たな装置を準備しなくともCIの測定が可能で,「硬さ」とCIを用いることにより,より精度の高いキュウリ果実の食感評価が可能になるものと期待される.
著者
加藤 千枝 堀田 香織
出版者
埼玉大学教育学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教育学部
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.107-119, 2012

In this research, the author monitored the content of Internet postings by students at two public junior high schools, and exchanged information regarding the content of the postings with their teachers on a regular basis. This paper is a report on the practice of monitoring whereby the content obtained from this information exchange was used by teachers for student understanding and student guidance.Specifically, the paper introduces two students as case studies and presents the case outlines, monitoring process, case intervention, and condition of the students after intervention.The research indicates four important points for monitoring using Internet postings by junior high school students. The first point is that in implementing monitoring, the teacher must not only know the content of the student's Internet postings, but also have an understanding of the student's family environment and relationships with friends in order to provide guidance. The second point is the need for a supporter who assists the teacher. The supporter is the party who provides the teacher with Internet information that is useful for student guidance and student understanding. After concluding an agreement with the school regarding the handling of personal information, it is essential that the supporter exchanges information with the teacher on a regular basis to carefully examine the information and to maintain good relations with the teacher. Third, from the viewpoint of the psychological development of junior high school girls, the study notes how their Prof(profile site) and exchanges on SNS game sites meet their needs for seeking friendship and conformity, and promote the formation of chum groups. Finally, the study emphasizes that an "attitude of understanding" among adults regarding the Internet behavior of adolescent girls is important for providing guidance.
著者
ウォン 裕子 佐々木 倫子 堀口 純子
出版者
桜美林大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は、ヴァーチャル映画討論会の参加者の多文化・多言語意識を「言語の社会化」の観点から分析・考察することである。下記の4点が主な結果である。1)活動の理論的枠組みと協働的学習活動設計の有効性が検証された。2)これまでのCMC活動の問題点を5つの新たな方法により改善した。3)「言語の社会化」の視座からCMCの実際使用実態を明らかにした。4)参加者の多文化・多言語意識に変容が見られた。
著者
吉田 和男 井堀 利宏 石黒 馨 竹内 俊隆 鈴木 基史 依田 高典 江頭 進 橋本 敬 瀬島 誠 藤本 茂 遊喜 一洋 秋山 英三 八横 博史 山本 和也 中川 真太郎
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2005

テロや紛争、環境破壊、通商摩擦、金融危機といった今日の世界の秩序を脅かす諸問題は、相互に複雑に関連しあっているため、その解決には従来の個別対応的な方法では不十分である。本研究は、これら諸問題を総合的に分析し処方箋を提示するため、グローバル公共財(GPG)概念に依拠したシミュレータ(GPGSiM)を構築し、世界規模での秩序形成に必要なメカニズムを理論的・実験的に解明して、政策提言に役立てることを目指した。
著者
海堀 昌樹 松井 康輔 斎藤 隆道 岩本 慈能 吉岡 和彦 上山 泰男
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.41, no.8, pp.1655-1660, 2008-08-01
被引用文献数
2

症例は53歳の女性で,2006年3月大腸癌術後両葉多発性転移性肝癌にて当科入院となった.患者はエホバの証人であり,教義上の理由により同種血輸血やアルブミン製剤使用は拒否された.転移性肝癌5か所に対して肝切除術を行った.手術時は術前希釈式自己血輸血650ml,術中回収式自己血輸血500ml行った.手術時間8時間43分,出血量は1,015mlであった.ヘモグロビン濃度,血清アルブミン値はそれぞれ術前12.2g/dl,4.1mg/dlであったが,手術直後8.9g/dl,2.0mg/dlまで低下した.術後13日目に軽快退院となった.エホバの証人患者に対する術前インフォームド・コンセントにおいては担当外科医,麻酔科医が患者と無輸血手術の契約を行い免責証明を交わさなければならない.その際,医師は安全な手術を行うため,患者またはその家族へ手術での推定される出血量を述べ,術前希釈式や術中回収式自己血輸血,またアルブミン製剤の必要性を説得し,その使用の許可をとる必要があるものと考えられた.
著者
中西 美木子 堀越 力
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.83, pp.33-38, 2009-06-08
被引用文献数
1

ARを実現寸る際に必要なデバイスの一つである光学式シースルーHMDに表示される映像について,壁やファイルなど手がかりとなる物体に投影するように映像を見た場合と,手がかりが何もない状態で映像を見た場合の知覚の差を評価した.その結果,映像を見る場合,映像とのインタラクションを行なう場合両方において,手がかりがあると有効であるという結果が得られた.これをもとに,手がかりを用いたHMDの新たな利用法によるシステムを構築し,提案手法の有効性を確認した.