著者
金子 友暁 横山 博史 佐藤 充 西川原 理仁 柳田 秀記
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
pp.22-00044, (Released:2022-05-25)
参考文献数
16

For a small axial fan in a duct, the effects of acoustic resonance occurring in the duct on the flow around the fan are focused on. To clarify the condition for the intense acoustic resonance, the effects of the rotational speed and duct width on the flow and acoustic fields around the fan were investigated by compressible flow simulations with a volume penalization method. The computational methods were validated by comparing the predicted static pressure rise and aerodynamic sound by the fan with those measured. The sound pressure level became most intense for a specific rotational speed, where the acoustic resonance occurs at the blade passing frequency in the upstream duct. Although the overall tendency of the increase in the static pressure coefficient was found for a higher rotational speed with the thinner momentum thickness around the blade surface, the static pressure coefficient drops at the rotational speed for the acoustic resonance. Moreover, the acoustic resonance became more intense for a narrower duct width. In this condition, flow disturbances occur near the wall of the bell-mouthed inlet of upstream duct due to the acoustic resonance, which prompts the inflow turbulence to the fan. To clarify the effects of the acoustic resonance on the flow around the fan, the computation with the artificially suppressed acoustic resonance was also performed and the predicted flow fields were compared with those with intense acoustic resonance for the same rotational speed and duct width. The incoming flow to the fan is confirmed to become more turbulent when the acoustic resonance occurs, which promotes the spreading of the tip vortices between rotor blades. As a result, the blade loading decreases and the turbulence in the blade wake leading to mixing loss becomes intense, causing the static pressure rise by the fan to decrease.
著者
相川 慎也 芦原 貴司 天野 晃 有末 伊織 安藤 譲二 伊井 仁志 出江 紳一 伊東 保志 稲田 慎 井上 雅仁 今井 健 岩下 篤司 上村 和紀 内野 詠一郎 宇野 友貴 江村 拓人 大内田 研宙 大城 理 太田 淳 太田 岳 大谷 智仁 大家 渓 岡 崇史 岡崎 哲三 岡本 和也 岡山 慶太 小倉 正恒 小山 大介 海住 太郎 片山 統裕 勝田 稔三 加藤 雄樹 加納 慎一郎 鎌倉 令 亀田 成司 河添 悦昌 河野 喬仁 紀ノ定 保臣 木村 映善 木村 真之 粂 直人 藏富 壮留 黒田 知宏 小島 諒介 小西 有人 此内 緑 小林 哲生 坂田 泰史 朔 啓太 篠原 一彦 白記 達也 代田 悠一郎 杉山 治 鈴木 隆文 鈴木 英夫 外海 洋平 高橋 宏和 田代 洋行 田村 寛 寺澤 靖雄 飛松 省三 戸伏 倫之 中沢 一雄 中村 大輔 西川 拓也 西本 伸志 野村 泰伸 羽山 陽介 原口 亮 日比野 浩 平木 秀輔 平野 諒司 深山 理 稲岡 秀検 堀江 亮太 松村 泰志 松本 繁巳 溝手 勇 向井 正和 牟田口 淳 門司 恵介 百瀬 桂子 八木 哲也 柳原 一照 山口 陽平 山田 直生 山本 希美子 湯本 真人 横田 慎一郎 吉原 博幸 江藤 正俊 大城 理 岡山 慶太 川田 徹 紀ノ岡 正博 黒田 知宏 坂田 泰史 杉町 勝 中沢 一雄 中島 一樹 成瀬 恵治 橋爪 誠 原口 亮 平田 雅之 福岡 豊 不二門 尚 村田 正治 守本 祐司 横澤 宏一 吉田 正樹 和田 成生
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.Dictionary.1, pp.1-603, 2022 (Released:2022-03-31)
著者
西島 悠介 池田 佳樹 西川 麻里奈 許 載永 平手 小太郎
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.84, no.759, pp.479-486, 2019 (Released:2019-05-30)
参考文献数
16

In this study, we classified 16 kinds of arrows which are frequently found at the station as "straight arrows" and "polygonal arrows". Then we conducted a fundamental experiment using arrows as the sole experiment elements of the space. In this experiment, subjects made a direction judgment and wrote a progress route intuitively. In this way, we investigated the factors of causes that made people get lost at the station. The results we got from the experiment are summarized below. 1) As for all the 8 types of "straight arrows", subjects are apt to judge the direction as a plan indication rather than an elevation one. 2) The downward "straight arrows" may cause misunderstandings in the direction judgment. 3) In case of "straight arrows", except of rightward and leftward arrows, "It is difficult to do the judgment between the plan and the elevation indications." became the most important reason why the subjects got lost in the direction judgment. 4) Based on the experiment of "polygonal arrows", we found that some upward arrows worked particularly better indicating the direction and progressing the route. Also, subjects can easily understand these signs. 5) The downward "polygonal arrows" may cause misunderstandings in the direction judgment. 6) As for all of these 8 types of "polygonal arrows", "It is difficult to know the distance to the turning point." became the most important reason why the subjects get lost in the direction judgment. 7) In some cases of "polygonal arrows", the users may interpret them as elevation indications which the railway company does not expect. 8) It is possible that the U-turn arrows of "backward progress" indications are not working properly. In both of the "straight arrows" and the "polygonal arrows", the force of indications of the downward arrows is weaker than the upward ones. And the downward arrows are difficult to understand. It is necessary to investigate the causes in detail in the future. In addition, as for the "straight arrows", it was obvious that the users may confuse the direction of plan indications with the elevation ones. This became a factor which made people get lost at the station. According to "The Ecological Approach To Visual Perception", we think that the force of the indication will be increased by incorporating the linear perspective and the texture gradient in the signboard. However, this idea needs to be examined by more experiments in the future. Otherwise, when applying to the real situation of the space, there are more factors other than the arrow signs in the view range of the direction judgment, so we need to consider this influence multifaceted.
著者
西川 潤
出版者
京都大学大学院教育学研究科
雑誌
京都大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13452142)
巻号頁・発行日
no.64, pp.57-69, 2018

日本の高大連携は、実施目的の明確化や参加者確保に向けた実施体制の確立が不十分であるという課題を抱えている。本稿は、広島県の大学間連携組織である教育ネットワーク中国が実施する高大連携事業を事例として取り上げ、県全体での広域型高大連携の有効性を検討する。関係者への聞き取り調査を通して、(1)「大学を知る」という理念が強く意識されていること、(2)多様な層の高校生へのサービス提供が目指されていること、(3)大人数の参加を可能にする事務処理のプロセスがうまく機能していること、(4)地域貢献など、個々の大学の利益追求を越えた目的に合致していることが明らかになった。一方で、課題としては参加者へのインセンティブの充実や成果の検証に伴う人員・コストの確保が挙げられる。以上の事例分析より、広域型高大連携は一定の有効性を持ち、「大学を知る」という体験重視の発想が今後の高大連携のあり方を考える上で重要であることも示された。
著者
西川 義文 室井 喜景 鈴木 穣 マフムド モタメド 猪原 史成 西村 麻紀 古岡 秀文 フェレイグ ラガブ 梅田 剛佑
出版者
帯広畜産大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

トキソプラズマは世界人口の3分の1のヒトに感染しており、様々な精神疾患や神経疾患の発症リスクになることが推測されている。しかし、本原虫感染が精神疾患の発症や行動異常に至るメカニズムは解明されていない。そこで本研究では、宿主中枢神経系を支配するトキソプラズマ由来ブレインマニピュレーターの解明を目的とした。脳機能に関与する宿主シグナルに影響を与える原虫分子として、TgGRAIを見出した。TgGRAIはNFkBのシグナルの活性化に関与し、TgGRAI欠損原虫株を用いたマウス行動測定の実験によりTgGRAIの恐怖記憶の固定への関与が示唆された。本研究により、脳機能を改変する原虫因子の存在が示唆された。
著者
西川 伸一
出版者
明治大学政治経済研究所
雑誌
政経論叢 (ISSN:03873285)
巻号頁・発行日
vol.74, no.3, pp.409-451, 2006-03
著者
岡田 庄生 西川 英彦
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.85-94, 2022-01-07 (Released:2022-01-07)
参考文献数
14

近年,クラウドソーシングを新製品開発に活用する企業は増えているが,十分な数のアイデアが集まらないなどの要因で,失敗に終わることも多い。こうした中,知名度がないにも関わらず,アイデア投稿数を継続的に増加させ,商品化を実現しているのが,百円均一商品に特化したモバイル向けのクラウドソーシング・プラットフォームの「みん100」である。本稿では,みん100の仕組みの変遷や,開発プロセス,ヒット商品の事例を確認しつつ,顧客志向をもとに仕組みを進化させてきたことを理解する。その上で,みん100の実現した,モバイル・クラウドシーシング・プラットフォームが持つ,3つの優れた点,すなわち,(1)モバイルファースト,(2)共通認識,(3)プロセスマネジメントについて述べる。
著者
日野 晶也 角田 恒雄 釜野 徳明 野川 俊彦 小笠原 強 速水 格 松本 政哲 服部 明彦 西川 輝明 竹内 一郎 橋本 惇 三浦 知之 木津 治久 森田 博史 姚 揚貨 易 新生 小宮山 寛機 林 正彦 川村 将弘 張 恵平
出版者
神奈川大学
雑誌
年報 (ISSN:13420917)
巻号頁・発行日
vol.2001, pp.127-129, 2002-03

約100万種といわれる海洋生物は,地上における最も未知の世界である。この海洋生物から,医薬資源となりうる有用な生理活性物質を発見し,構造を明らかにし,生理活性を検討することを目的としている。NIHで臨床試験中のドラスタチン10(ウミウシ成分)とブリオスタチン1(フサコケムシ成分)は,釡野がその研究に携わったものである。平成元年以来,日野,西川等の協力を得て,平塚付近(相模湾)および岩手県大槌町付近(大槌湾)の海洋生物を検討し,特に青森,浅虫湾のフサコケムシからブリオスタチン10という強い抗癌性物質を見いだし,抗エイズ活性もあることが分かった。また,これらの物質には,ホルモン産生活性などの作用の存在も明らかになり,医薬品としての開発の可能性が考えられる。さらに,フロリダ産コケムシから10数種の新規アルカロイドを単離したが,このうちconvolutamydineが,ヒト急性骨髄性白血病細胞HL-60に対し,強力な分化誘導作用を示し,新たな抗癌剤発見の手がかりになる可能性もある。2000年度には,ほぼこれらのアルカロイドの全合成を完成した。これらの結果をふまえ,日本沿岸およびアジア各地の海洋生物について探索が計画されている。さらに,橋本,三浦等が「しんかい6500」,「しんかい2000」により採集した深海生物に対する検討も行い,今までに相模湾産シロウリガイとヘイトウシンカイヒバリガイおよびサツマハオリムシ,さらに巻き貝2種Alyinconcha cf. hesseleriおよびIfremeria nautileiの化学成分の検討を行っている。また,竹内等による南極付近の生物の入手も期待できる現状にある。さらに,新しく速水先生が加わり,洞窟生物の調査・採集が可能となっている。一方,生理活性,薬理作用検討に新たにそれぞれ小宮山博士,林博士,川村教授の協力が得られている。また,一昨年から中国でのフサコケムシの探索が姚新生教授と新たに参加した易楊貨教授によって開始され,かなり大量の生物が採集された。この生物からの活性物質の単離はこれからの大きな仕事であり,その結果が期待される。本年度は今までの生物成分のまとめを行った。特に,日本産ナマコ類成分,沖縄と真鶴で採集した日本産フサコケムシ成分,および深海巻貝2種の成分研究を完成した。
著者
西川 慧
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.85, no.1, pp.022-041, 2020 (Released:2020-10-08)
参考文献数
21

本稿の目的は、インドネシア西スマトラ州のミナンカバウ村落社会を対象として、換金作物ガンビールの耕作開始によって社会関係がどのように変容したのかについて、現地の民俗観念を手掛かりとして論じることである。 筆者が調査を行っているテルック・ダラム村の人びとは、1990年代後半からガンビールを耕作するようになった。その背景には、慣習復興運動の結果として中央政府から返還された村落共有地が使用可能になったことがある。2010年代にはガンビールの買い取り価格が高騰したため、利益を求めて多くの人びとが共有地を開墾し、畑へと変えていった。先行研究では、共同性を強調する慣習法復興運動の理念にもかかわらず、生産手段の私有化と、その不均等な配分のために非人格的な資本主義的関係が出現したと論じられている。しかし、調査村落で見られたのは、仲買人から生産者への融資と母系親族関係を中心とした紐帯で結びつくパトロン=クライエント関係の拡大であった。 このようなパトロン=クライエント関係は、東南アジア農村研究の文脈ではリスク回避による生存維持の選好と、互酬性にもとづいた人格的なやり取りに特徴づけられるモラル・エコノミーの代表例として論じられてきた。しかし、調査村落で見られた仲買人と生産者の関係は、生存維持ではなく富の蓄積と消費を志向するものであった。彼らの関係を読み解くためには、人格的なモラル・エコノミーと非人格的な資本主義という二項対立から抜け出す必要がある。 そこで本稿では、母系親族を結びつける「感情(perasaan)」という観念に注目して仲買人と生産者のあいだで行われる取引を分析した。その結果として明らかになったのは、母系親族を中心とする人格的な社会関係が富の蓄積と消費のために動員される「「感情」の経済」であった。
著者
山﨑 明 斎藤 彰一 高松 学 河内 洋 西川 雄祐 堀江 義政 安江 千尋 山本 安則 井出 大資 千野 晶子 五十嵐 正広
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1000-1003, 2018-06-25

疾患の概念 直腸肛門部に発生する悪性黒色腫は,直腸肛門移行部の上皮基底層に存在するメラノサイト由来と考えられている1).消化管原発の悪性黒色腫はまれであるが,直腸肛門部は食道と並び好発部位とされ,本邦における頻度は全悪性黒色腫の4.6%2),直腸肛門部悪性腫瘍の0.38%3)と報告されている.直腸肛門部悪性黒色腫の平均生存期間は8〜25か月,5年生存率は4.6〜15%と報告されており,予後不良な疾患である4).色調はメラニン色素を反映した黒色調を呈するものが多いが,肉眼的に黒色調を呈さない低色素性あるいは無色素性のamelanotic病変が6.6〜26.4%と報告されており2)3)5),診断が困難な場合がある.
著者
鷲家 勇紀 西川 友章 藤野 槌美
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.37-44, 2018-02-15 (Released:2018-02-27)
参考文献数
22

市販のコーヒー焙煎豆には,通常エージング処理が施されており,この処理によって,コーヒー抽出液中の多くの香気成分が減少するだけでなく,機能性にも影響することが明らかになってきている.そこで本研究ではマウスにエージング処理時間の異なる焙煎豆の抽出液を投与し,血中尿酸上昇抑制効果を検証した.その結果,エージング処理していないコーヒー焙煎豆抽出液に血中尿酸上昇抑制効果が認められ,処理時間が48時間以内であれば効果が認められることが分かった.また,この血中尿酸上昇抑制効果には,pyrazine類1成分,および硫黄化合物2成分がそれぞれ関与し,何れもエージング処理時間の経過と共に減少する成分であった.さらに作用のメカニズムとして,キサンチンオキシダーゼ活性への影響を検証した.その結果,エージング処理が48時間以内のコーヒー,および有効成分として特定した,エージング処理によって減少する香気成分3成分に,キサンチンオキシダーゼ活性の阻害作用が認められた.以上の結果から,エージング処理をしていないコーヒー焙煎豆抽出液は,血中尿酸値の上昇抑制効果を有し,エージング処理時間の経過と共にその効果は弱まることが分かった.
著者
西川 亮 中島 直人 窪田 亜矢 西村 幸夫
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.82, no.740, pp.2597-2607, 2017 (Released:2017-10-30)
参考文献数
61
被引用文献数
3 5

This research focuses on the city planning of Beppu city before WW2. Beppu is one of the famous tourist destinations in Japan since late modern period. Its start of city planning was a road development project started in 1906. It lasted for about 20years and the road of the Beppu city changed to grid patterns. After city status were given to Beppu in 1924, the discussion about the city planning of Beppu city started. Because Beppu had unique characteristics as a tourist destination, city planning engineers from the Japanese government had much interest in and expectation to the planning. On the other hand, engineers from Oita prefecture and Beppu city, who were in charge of the planning, struggled with the methodology to plan. The city planning law was applied to Beppu city in 1927 and just after that Mr. Hiroyuki Kayanoki, an engineer from the Home Ministry, visited Beppu city and decided the vision of Beppu city as “the city with a scenic view and hot spring”. Along the lines of the vision, engineers from Oita prefecture and Beppu city cooperated and worked together on the planning of streets in 1932 and land use in 1935. Characteristics as a tourist destination were reflected in the planning of them. As for the streets, the railway track and the street was planned as grade intersections to avoid the atmosphere of the tourist destination. As for the land use, the ratio of the industrial areas was only 3% of the city planning area. However, the planning regarding streets and the use of land only covered the city central area and most of the suburbs had no city planning. This situation encouraged Beppu city to make plans on its own in 1937, which was called as “Sento Toshi Keikaku (Hot spring capital city planning)”. Beppu city created the plan with the help of Dr. Tokutaro Kitamura, who was an engineer from the Home Ministry, and Prof. Eitaro Sekiguchi, who was a specialist of landscape architecture. It included the planning of streets, parks and tourist facilities. Also Dr. Tokutaro Kitamura was in charge of the planning of scenic districts. The scenic districts surrounded the city area. Not only natural areas but also tourist attractions and recreation areas for residents were also included in the scenic districts. Even after the Sino-Japanese war was started in July 1937, Beppu city continued making efforts to realize the plan. One large park was created following the Sento Toshi Keikaku with the help of a private company in 1942. Three large land readjustment plans were designed to control over lands, which were owned by owners outside Beppu city. In the previous research, it was mentioned that the city planning technique for the tourist destination before WW2 was the “park system”, which connects parks by roads. However, in Beppu, one of the famous tourist destinations in Japan, how to control land and space were one of the issues to be solved by city planning techniques.
著者
西川 亮
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.1265-1272, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
65

本研究は、これまで都市計画の不在と乱開発が指摘されてきた1960年代の熱海市を対象に、都市計画の展開を明らかにするものである。熱海市では、高山英華が手がけた総合開発計画構想案(通称「高山プラン」)が1960年代の都市計画の指針となった。計画はマスタープランとして位置付けられ、都市計画法を根拠とする内容と観光施設整備など法的根拠を持たない内容の両方を組み入れた総合的なもので、多くの事業や都市計画決定が実施された。住民による海岸景観保全運動や行政と住民との間で眺望地益権の保護契約締結など、海岸景観への意識も高かった。しかし、市街地については、美観地区や高度地区など高山プランで記されたものの、都市の建築が作り出す景観に対する規制は実現されなかった。
著者
西川 昭子 Nishikawa Akiko ニシカワ アキコ
出版者
大阪大学大学院人間科学研究科教育学系
雑誌
大阪大学教育学年報 (ISSN:13419595)
巻号頁・発行日
no.21, pp.55-65, 2016

本研究では,筆者の2016年の研究に引き続き,同じ心理的指標(SRS-18)と別の組み合わせの生理的指標で測定し比較し,これに音楽嗜好という観点を加えながら,音楽とストレスの関係を検討することを目的とした。年齢が20歳~69歳(平均34.50±16.48)32人の対象者に対して,音楽聴取前後のストレスの変化を,心理的指標と生理的指標で測定した。また,音楽聴取後,聴取音楽の好き嫌いについても評価してもらった。その結果,音楽がストレスに何らかの影響を与えていることは両指標において認められたが,心理的指標で得られた結果は,生理的指標で得られた結果よりも顕著であり,音楽嗜好と心理的ストレスとは関わりが深い可能性を示した。また,音楽聴取前の心理的・生理的ストレスの状態が,聴取音楽に対する感じ方や嗜好に影響を及ぼす可能性が示されたが,特に,アミラーゼ活性で得られた結果は,生理的ストレスが高い人にとって音楽は,良い刺激になっていた可能性を示すものだった。つまり,(生理的)ストレスを感じる状況では,人は音楽を好ましいと感じる傾向を示す可能性があると言える。