著者
平松 亮 田辺 英紀 近藤 明悳 村尾 健一 中澤 和智 島野 裕史 安田 宗一郎 井上 洋人 柴田 真帆 高畠 望 國枝 武伸 三木 義仁 黒岩 敏彦
出版者
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
雑誌
脳卒中の外科 (ISSN:09145508)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.264-268, 2009 (Released:2010-03-20)
参考文献数
14

Terson's syndrome (TS) is a vitreous hemorrhage that develops in patients with subarachnoid hemorrhage (SAH) most frequently due to ruptured aneurysm. The reported incidence of TS has varied between 1.4 and 16.7%. Of 36 consecutive SAH patients that we treated, TS was diagnosed in 12 patients (33%). The reason that the incidence of TS in our patients series was much higher than previously reported was due to the use of a mydriatic agent to accurately diagnose TS and the examination of all 36 consecutive patients, including those with a high Hunt and Kosnik grade. In our study, the incidence of TS was significantly greater among patients with a higher grade of SAH according to a H & K classification, as noted in past reports (P-value=0.0047<0.05). Additionally, the incidence of TS was greater in patients with a higher SAH grade according to the classification proposed by Fisher (P-value=0.088>0.05). In this connection, we speculated that the mechanism of TS was the reflux of an abundance of blood drained into the orbital cavity via the Virchow-Robin space. Long-term retention of blood in the vitreous body may cause cell damage and delay the start of rehabilitation. Therefore, early treatment is preferable.
著者
近藤 みゆき
出版者
学校法人滝川学園 名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理短期大学紀要 (ISSN:09146474)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.149-155, 1998

ドイツ料理はその国民性の現れか, つつましく簡素で内容を重視しており, 素朴で暖かみのある料理である.気候的に寒い時期が長いので, 体の温まる肉類を多く用いる, 豚肉が最も一般的で牛肉, 子牛肉, 鶏肉, 珍しいところでは, がちょうの肉も食べられる.また, 猟鳥や猟獣のきじ, うずら, 鹿, いのしし, 野うさぎを使った料理もドイツのレストランなら食べることができる.豚肉を利用したハム・ソーセージの種類の豊富さは有名である.魚料理ではうなぎの燻製やにしんの塩漬けが挙げられる.野菜では, じゃがいもを用いた料理が多く, キャベツを塩漬けにして発酵させたザワークラウトも種々の料理で使われている.果物も大変好まれ, 生・または乾燥させたものを肉料理の付け合わせやデザートに使う.ドイツのケーキ類のおいしさは, オーストリアと並んで賞されている.この中から世界中で食され, とりわけドイツで種類の多いじゃがいも料理をドイツ料理の原本『Wir kochen gut』<sup>1)</sup>と『Kartoffeln』<sup>2)</sup>から紹介する.以下1〜3及び表1,2は, 著者の試訳である.
著者
近藤 清兄
出版者
東北大学
雑誌
東北大学文学部日本語学科論集 (ISSN:09174036)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.80-91, 1991-09-30

韓国人留学生の日本語には様々な癖が見てとれる。漢字音・漢字語についてこれを見たとき, 複数の誤りが重なりあうことによって聞き手の了解を著しく妨害しうるとの教訓を得る。本論文では誤りのタイプを詳細に分類し, 具体例の観察を通じて日本語教育の場での対処法をも考えていこうとする。
著者
中嶋 智 新谷 幹夫 白石 路雄 桂川 秀嗣 小川 ゆう子 川島 基展 近藤 邦雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, no.16, pp.27-30, 2012-03-09

二十四式太極拳は激しい動きを伴わない拳法であり、健康運動として世界中で練習されている。太極拳の演武は複雑な動作から構成されており、初心者の多くはビデオ教材を用いて学習する。しかし、市販のビデオ教材はカメラアングルの制限により、シーンによっては師範の動きが見にくい。本研究では、ユーザーが見たいと思った師範の部位を見ることができるように、カメラアングルの変更や鏡の設置が可能なCG教材を作成した。また、被験者にCG教材と市販の教材を使って学習してもらい、ユーザーによる評価を行ったところ、カメラの回転と鏡の設置が見やすさの向上につながるという有意な結果が得られた。
著者
西上 忠臣 近藤 敏 北川 美智子
出版者
県立広島大学
雑誌
人間と科学 : 県立広島大学保健福祉学部誌 (ISSN:13463217)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, 2007-03

我々は,広島県三原市内の町内会と連携し高齢者の健康づくりを目的とした作業療法プログラムを行ってきたので効果と本学の連携について報告する。プログラムの参加者は30名(73.2±6.3歳,男性18名,女性12名),介入期間は平成17年7月28日〜12月8日,頻度は2週間に1回,全11回実施した。効果判定には,作業遂行能力を評価するカナダ作業遂行測定(COPM ; Canadian Occupational Performance Measure)と主観的健康観を測定するSF-36を用いた。プログラム終了後に,COPMの遂行度が有意に高く(t=-2.21,p=0.03),SF-36では社会生活機能が有意に高くなっていた(t=-0.61,p=0.02)。今回の作業療法プログラムのノウハウを活かし,地域に還元するため,本年度は三原キャンパス地域連携センターの事業として,学生のボランティアを募り,三原地域連携推進協議会,三原市社会福祉協議会との連携のもとで地域の「いきいきサロン」を支援している。学生という循環型の資源を生かして,地域と本学との交流が学生により行われ,まち作りの役割を担っていくシステム作りをすすめている。
著者
朴 志先 金 潔 近藤 理恵 桐野 匡史 尹 靖水 中嶋 和夫
出版者
日本保健科学学会
雑誌
日本保健科学学会誌 (ISSN:18800211)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.160-169, 2011
参考文献数
39

本研究の目的は,未就学児の父親の育児参加と本人の心理的ウェルビーイングの関係を明らかにすることであった。調査対象はK県C市とO県K市内の保育所を利用している1000世帯とした。調査項目は父親の年齢,収入,就業形態,育児参加,家族・家庭に対する貢献感の認知,夫婦関係満足感,精神的健康,健康関連QOL,母親の年齢,児の数,末子の年齢,就業形態で構成した。本研究では実証すべき因果関係を,父親の育児参加と本人の心理的ウェルビーイングの関係において,父親の育児参加は,本人の家族・家庭への貢献感の認知を通して夫婦関係満足感と精神的健康に影響を与え,また夫婦関係満足感は直接的または精神的健康を通して間接的に健康関連QOLに影響すると仮定した。前記因果関係モデルのデータへの適合性と変数間の関係は回収された412世帯のうち,319世帯のデータを用いて,構造方程式モデリングで解析した。その結果,1)父親の育児参加は家族・家庭への貢献感から健康関連QOLに直接的に影響すること,また2)夫婦関係満足感ならびに精神的健康を通して健康関連QOLに間接的に影響することを明らかにした。以上の結果は,父親の育児参加を促進することの重要性を示唆している。
著者
近藤 浩
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.301-304, 1990-03-20

二重像からそれぞれの画像を分離, 再構成する新しい方法を示す.観測画像が二重像となっているとき, 各々の原画像パワースペクトルと1つの原画像フーリエ変換位相との間に成立する唯一の関係式を導く.これにより得られた位相から画像再構成を行い, 二重像の分離を行う.シミュレーション例は, 二重像の分離が完全に行われることを示している.

2 0 0 0 OA ふためく考

著者
近藤 尚子
雑誌
文化女子大学紀要. 人文・社会科学研究
巻号頁・発行日
vol.13, pp.15-24, 2005-01-31

節用集饅頭屋本には「フタメク」という項目があり,初刊本では「フタメク(音偏に羽)」、通行本では「劇」という漢字が掲出されている。初刊本から通行本へ意図的に見出し字の改変が行われたとみることができる。「フタメク」は「ふたふた」という擬音語に由来する語と考えられ、いろいろな資料に見出すことができる。その用例をたどっていくと、本来の音を表す意味から、「あわてふためく」意味に変化していく様子をとらえることができる。表記面では『今昔物語集』のような漢字で書くことを志向する資料においてさえも仮名で書かれている。また、「フタメク」は辞書体資料には見出しにくいが、見出し語として示される漢字には固定的なものがなく、さまざまな漢字表記がみられる。饅頭屋本初刊本の「フタメク(音偏に羽)」は、本来の音に由来する表記、通行本の「劇」は変化した後の「あわてふためく」を意味する表記であり、この改変は「フタメク」の語の性格と意味の変化とを反映したものであるとみることができる。
著者
大谷貴胤 佐々木 広 近藤 正章 中村 宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.79, pp.145-150, 2007-08-02

ウェブサーバ用計算機クラスタは消費エネルギーと冷却コストの増加に伴い,電力管理が重要になってきている.従来のウェブサーバクラスタは負荷のピーク時に備え全てのノードが常時稼動している設計であった.、しかし,実際には負荷がピークに達するような状況は少なく,性能の余裕を残した状態で稼動している時間が多いそこで,我々はこれまでに負荷状況に応じてノード数と動作周波数を変化させることにより,応答時間制約を満たし最も消費電力の低い構成を選択し従来よりも低消費電力であるシステムを実現する手法を提案している.本稿では,その実現上必要となる処理性能と消費電力のモデリングについて述べる.With increasing costs of energy consumption and cooling, power management in Web server clusters has become an increasingly important design issue. Current Web server clusters are designed to handle peak loads, where all servers are fully utilized. But in practice, peak load conditions rarely happen and servers are most of the time underutilized. We, so far, proposed a low power cluster-based Web server, which is reconfigured to reduce power consumption by adjusting the number of nodes and clock frequency of each node according to load conditions. In this paper, we describe power-performance modeling in cluster-based Web servers.
著者
坂元 昴 大西 文行 大橋 功 小田桐 忍 カレイラ松崎 順子 岸本 肇 光野 公司郎 近藤 俊明 末藤 美津子 出口 保行 藤後 悦子 馬場 伊美子 伴 浩美 福崎 淳子 益井 洋子 坂元 章 堀田 博史 松田 稔樹 磯 友輝子 岩崎 智史 高田 隆 高梨 珪子 坪井 寿子 鈴木 光男 田中 真奈美 竹内 貞一 山村 雅宏 齋藤 長行
出版者
東京未来大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、21世紀に生き、開拓する21世紀型能力を中核に、幼児・児童における未来型能力、幼児・児童における未来型能力の育成、未来型能力を指導できる指導者の育成の3段階にわたる研究を、既存研究の検討整理、独自の調査、研究を踏まえて、社会貢献する成果としてまとめた。初年度から2年度にかけて21世紀型の幼児像を様々な能力領域で明らかにし、2年度から3年度にかけて、各領域で、これらの能力を育成するシステムを設計試行評価し、さらに、能力育成を指導する指導者の教育システムを検討、整理、設計、試行実施した。
著者
近藤 淳
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.p71-86, 1978-11

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
近藤 智彦
出版者
岩波書店
雑誌
思想 (ISSN:03862755)
巻号頁・発行日
no.971, pp.128-148, 2005-03
著者
近藤 暁夫
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.234-252, 2009-09-30

消費者が持つ事業所の位置や事業内容についての知識は多くの場合断片的である.そのため,企業・事業所は,消費者に対して位置や事業内容の情報伝達活動を行う.本稿では,その活動にみられる空間的な特徴について,中京大都市圏における事業所の屋外広告活動を事例に検討した.中京大都市圏北西部の主要道路沿いに屋外広告を出している事業所を調査し,屋外広告を約18,000件,広告主を約7,000件抽出した.屋外広告は,主に小売・卸売業の事業所と,対個人サービス業の事業所が掲出する.屋外広告は事業所からの距離を変数とする対数正規分布に類似したパターンをもって展開され,広告圏(広告の90%が含まれる範囲)は,事業所から半径約5.5kmの範囲である.業種別では,レジャー施設や宿泊施設の広告圏が広く,歯科医院や飲食店,理容・美容院などで広告圏が狭い.また,広告圏は市街地内に立地している事業所の方が市街地外の事業所より狭い.個々の事業所の広告展開は,基本的に「有限性」「広範性」「誘導性」の3つの原則に従う,それゆえ,事業所の広告展開には,事業所を中心として,近傍よりも一定距離が離れた岩地点に最大の広告掲出地点があるという共通の傾向が確認できる.屋外広告の空間展開が,全体として正確な対数正規分布パターンをなしているかどうかはともあれ,事業所からの距離に規定された分布パターンをなすのはこのためと考えられる.