著者
佐野 雅規 住吉 英樹 柴田 正啓 井上 誠喜
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.21, pp.7-12, 2001-03-01
被引用文献数
3

放送分野における映像管理の一手法として、スポーツなどの中継映像を扱う枠組みを提案する.我々は放送局の視点に立ち、番組の制作段階から、番組構成表を中心とした映像や各種情報を管理する手法を既に提案している.本稿ではこれを拡張し、構成表の存在しないスポーツの生中継映像に対して、その制作段階からインデックスを付与する手法とそのデータベース化を提案する.インデックスの生成については、個々のメディア(映像、音声、他の情報など)の利用の可能性を探るとともに、複数メディアの融合についても検討する.また、スポーツとしてサッカーを対象にして実験を進めており、番組制作者の要求を明らかにするとともに、本システム上での機能実現方法について紹介する.
著者
高山 陽子 矢野 寿一 新井 和明 平潟 洋一
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

A(H1N1)pdm09を用いて市中感染型MRSA(ATCC BAA-1680:USA300)、院内感染型MRSA(ATCC BAA-1699:USA100)のMDCK細胞への侵入性について検討した結果、ATCC BAA-1680の侵入性はATCC BAA-1699よりも高いこと、いずれもA(H1N1)pdm09の先行感染存在下で侵入率が増強していたことが判明した。本研究により、A(H1N1)pdm09先行感染後のCA-MRSA感染のメカニズムを解明する上で、その一つとして侵入性がかかわることを示唆する重要な知見を得た。
著者
小野瀬 善行
出版者
釧路公立大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2008

1980年代にオルタナティブな教員資格認定制度(alternative routes to teacher certification、以下ARTC)を導入すべきと述べたマーティン・ハバーマン(Martin Haberman)の主張やテキサス州における議論を分析することにより、導入当初、ARTCは、大都市部を抱える学校区において、臨時免許状や無資格の教員を減らすという、社会的公正の達成という観点が含まれていることを確認した。
著者
青柳 直子
出版者
浜松学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、通学形態が心身機能や身体活動を含めた日常の生活行動とどのような関連があるのかという点について検討を行うことを目的とした。東海地区山間部の小規模公立小学校の児童4~6年生59名を対象として、通学形態、心身機能および生活行動に関する質問紙調査、生化学指標の測定および1週間に亘る身体活動量の連続測定を実施した。その結果、日常的な気分・心身症状の程度や生活行動を含めた身体活動の増減は通学形態と関連があることが示唆された。
著者
林 香里
出版者
*
巻号頁・発行日
2001-07-16

報告番号: 乙15121 ; 学位授与年月日: 2001-07-16 ; 学位の種別: 論文博士 ; 学位の種類: 博士(社会情報学) ; 学位記番号: 第15121号 ; 研究科・専攻: 学際情報学府
著者
Masago Ishikawa Ichiro Kawase Fumio Ishii
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Biological and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:09186158)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.677-681, 2007 (Released:2007-04-01)
参考文献数
34
被引用文献数
18 23

Amino acids, the building blocks of proteins, play significant roles in numerous physiological events in mammals. As the effects of amino acids on melanogenesis have yet to be demonstrated, the present study was conducted to identify whether amino acids, in particular alanine, glycine, isoleucine and leucine, influence melanogenesis in B16F0 melanoma cells. Glycine and L-isoleucine, but not D-isoleucine, reduced melanogenesis in a concentration-dependent manner without any morphological changes in B16F0 melanoma cells. L-Alanine and L-leucine, but not D-alanine and D-leucine, also reduced melanogenesis without any morphological changes in B16F0 melanoma cells. However these amino acids did not show a concentration-dependency. Combination of L-alanine and the other amino acids, particularly 4 amino acids combination, had an additive effect on the inhibition of melanogenesis compared with single treatment of L-alanine. None of the amino acids affected the activity of tyrosinase, a key enzyme in melanogenesis. These results suggest that L-alanine, glycine, L-isoleucine and L-leucine, but not the D-form amino acids, have a hypopigmenting effect in B16F0 melanoma cells, and that these effects are not due to the inhibition of tyrosinase activity. Combination of these 4 amino acids had the additive effect on hypopigmentation that was as similar as that of kojic acid.
著者
堤 マサエ
出版者
山梨県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究の目的は直系制家族に焦点をあて、どのように世代継承と世代間相互扶助が行われ、バランスを保っているかを明らかにすることであった。ここでは、直系制家族の世代継承はどのようであるか、子育てや老人介護はお互いに世代間で支えあい、衡平性を保っていると言えるのか、を探ってきた。その結果、(1)世代継承に関しては、少子化のため、若い世代ほど長男が跡を継いでいることが明らかになった。「家」を継承するのは長男と決まっていた時代から誰でも可能な時代になったにもかかわらず、長男である重みが現実にはある。また、土地の相続は制度的には均分であるが、一括相続がほとんどであった。このような状況のなかで、地域社会では集団営農、農業の起業化が進められてきている。家族、世帯の持続を地域全体で継承するという方向である。(2)相互扶助関係について、親は子どもが学校へ行き、結婚、独立していく過程において、どのような援助をしているか、を調査した。その結果、男女、きょうだい数に関係なく、親は子どもへの必要な援助を行っている。子どもはどの程度の経済力が親にあるかをわきまえ、援助を得ている。親は誰が老後の面倒をみてくれるかを見極めながら、援助の度合いを調整している。子どもも自分の人生の歩みと親からの援助とがどの程度マッチするかの折り合いをつけ、親子関係の調整を図っている。親子の相互扶助により、親子で衡平性を保っている。それは親の最期の看取りの時期においても同様な世代間相互扶助関係が保たれている。(3)直系制家族は相互扶助を実現しやすい家族形態であるが、住まい方に大きく規定される。屋敷内別棟同居よりも上下階別同居の方が介護は可能である。家族内での世代間の経済援助はお互いに年金、給料を出し合い、助け合う姿があった。世代間衡平性は生活構造的に長期的な見通しの検討が必要であることが示された。
著者
久角 喜徳
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
熱工学講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2001, pp.645-648, 2001-11-03

二酸化炭素の排出を抑制するには、省エネルギーの促進と非化石燃料エネルギーの導入が最も重要である.省エネルギーは、従来、産業部門および民生部門で積極的に推進が図られてきたが、今後は環境に対する影響をいっそう小さくする観点からさらに強化し、社会全体を省エネルギー型に変えていく必要がある.そのためには、これまでのエネルギー変換尺度を熱量保存則から、エクセルギー評価則に変えることが重要である.ここでは、エクセルギー評価則の理解を深めるため、エクセルギーとエンタルピーの関係を小遣いと給料の関係に当てはめ、熱力学の意味するところを考えてみたい.また都市ガス事業において、実際にエクセルギー評価設計が行われている一例を紹介する.
著者
松田健希 大澤幸生 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.4, pp.1-6, 1996-01-17

知識ベースシステムは大きいだけでなく,ユーザが知りたい情報を素早く,的確に提供してこそ価値がある.そこで,ユーザの意図に応じて,重要な知識に注意を絞る手法として,推論に用いる知識を適切に注視する知識ナビゲーションを提案する.本手法では,ユーザにとって重要な項目のうち深く関連し合うものを近くに配置した文脈空間から,別に用意された知識ベースに射影する.ここでは,この手法を仮説推論によってユーザの最適なプランを得るための知識ベースに適用する.パイパーテキスト上での連想網が知識上でのユーザの興味の流れ支援を目的としていたのに対し,ここでは論理的な基盤性を有する知識処理に文脈への柔軟な適応性を持たせることをねらう.A knowledge-base system should serve the user with satisfactory information quickly, besides its rich content. For the purpose of focusing attension to the noteworthy portion of a large-sized knowledge, we propose here a new knowledge navigation method. The presented method project the topology of relational network, which is obtained directly from the user's arrangement of terms in a context space, on to the knowledge-base network. We apply this focusing to knowledge-base for hypothetical reasoning, which obtains the optimal plan for achieving the user's goal. Thus a flexible adaptability to context is achieved for logic-based knowledge processing.
著者
棟近 雅彦 三輪 高志
出版者
一般社団法人日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.96-108, 2000-10-15
被引用文献数
2

市場のニーズをいかにして把握するか, いかにして製品の設計に取り入れるかは企業にとって常に課題となる.近年, 市場のニーズは多様化しているため, 単に機能的なものにとどまらず, 人間のイメージやフィーリングによって評価される感性的なニーズにも注目する必要がある.感性的なニーズを把握するための調査では, SD(Semantic Differential)法によるアンケート調査が用いられた事例が多くみられる.SD法とは, 評価用語に形容詞対を用い, 対象の意味を測定する手法である.しかし, 調査にSD法を適用するにあたり, どのような情報を把握するべきかが明確になっていないために, 評価用語としてどのようなものを取り上げるかについての指針がないのが現状である.本報では, 感性的なニーズを把握するための調査では, どのような情報を得るべきかを明確にし, SD法のアンケート調査に用いる評価用語選定の指針を提案する.本報で提案する指針を用いることで, 系統的に評価用語を抽出することが可能となる.また, 認知知覚過程に基づき感性品質がどのように評価されているのかを明らかにすることにより, 感性品質を考慮した製品設計のための有用な情報を得ることができる.
著者
有賀 弘 高橋 進 曽根 泰教 坂野 潤治 半沢 孝麿 佐々木 毅
出版者
東京大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1986

本研究の目的は, 政治過程における議会の機能を政治思想史的, 政治史的, 現状分析的に多角的に検討することにある. こうした政治学的なアプローチを駆使することによって, 単なる法制度論のレベルで終わりがちだった議会制の研究は, より一層の前進を見ることができるのである.本研究による第一の成果は, 20世紀に入ってからの行政国家化, 福祉国家化とともに議会機能が低下したという通説的な理解である議会無能論ないしは議会無用論に対して, 再検討を加えた結果, 次の点が明らかになったことである. (1)シンボル・統合機能, (2)立法機能, (3)代表機能, (4)(議院内閣制における)行政部形成機能, (5)争点明示機能, (6)行政部統制機能, (7)政治的補充機能などのすべての議会機能が一様に低下したのではない. むしろ「政治」課題や案件の増大に伴って, 政策形成や決定の機能は, 議会だけでなく行政部や政党, マス・メディアや「運動」などの政治的生体に分担されるようになったが, その多くは, 議会の媒介的機能を通じて政治の「場」に登場してきているという点である.第二の成果は, 従来の議会研究においては, 議会制民主主義のモデルとしてのイギリスや強い影響力をもつアメリカの議会がおもに歴史的視点に立って分析されてきたが,本研究においては, 両国だけでなくドイツ, イタリア, オランダそして日本の議会も分析の対象とし, しかも比較的最近の動向まで扱っているために, かなり網羅的になった点である.とくに日本の議会制については, 戦前の帝国議会と戦後の国会の双方を扱い, しかも議会機能の諸モデルの検討や代替モデルの仮説的提示, 各種の事例やデータによる分析を行っており, 包括的な検討が加えられた.本研究の成果は, 今後さらに議会研究を進める際, その重要な拠り所となるであろう.
著者
雨宮 宏 小山 孝一郎
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.25-33, 1990-03

本報告は1988年1月25日11時に内の浦から打ち上げられたK-9M-81号ロケットにより観測された電離層正イオン密度および熱的電子のエネルギー分布に関する。今回の測定では真空封じファラデーカップを使用し特に電子の高エネルギー尾部の測定に重点を置いた。正イオン電流は90kmから, 熱的電子の高エネルギー尾部は170km以上の高度で観測出来た。正イオン飽和電流と電子温度計のデータから求めたプラズマ密度を従来の冬の同じ時刻のデータと比較した。F層では比較的再現性の良い密度分布が得られたが, E層は従来のデータより多少くい違いを示した。
著者
小山 孝一郎 雨宮 宏 Piel A. Thiemann H.
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.3-23, 1990-03

高度100km∿120km付近において電子温度を中性ガス温度より高くする熱電子の加熱機構を探るため1988年1月25日, 1月26日日本標準時間午前11時にK-9M-81号機及びS-310-18号機がそれぞれ発射された。太陽電波束は1月25日, 26日はそれぞれ94.9,93.5で太陽黒点数は33及び44であった。K-9M-81号機において得られた電子温度は高度100kmではほぼ中性ガス温度を示し, S-310-18号機においては高電子温度層が見られ, 層中の最大電子温度は700Kであった。両者の違いはSq電流系の目玉からの距離によるものと考えられる。
著者
山尾 大
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は、現代イラクにおけるイスラームと政治の動態を、シーア派宗教界とシーア派イスラーム主義政党の関係性とその変化に着目して分析することにある。21年度は、昨年度に分析したイスラーム主義政党の歴史的なイデオロギーの変容を元に、なぜそのような変容が生じたのかを分析し、それが2003年のイラク戦争後にいかなる影響を与えているかという問題を解明することに力点を置いた。また、これまでの研究成果を、博士論文にまとめる作業を行った。具体的には次のことを行った。(1)1990年代のイラク国内のイスラーム主義運動を、社会運動の観点から分析する作業を進めてきたが、それを論文にまとめ、海外ジャーナルに英文で投稿する。(2)1990年代の亡命組イスラーム主義政党、具体的にはダアワ党とイラク・イスラーム革命最高評議会の歴史的展開とイラク政治との関係を、彼らが発行していた地下機関紙を解析することで明らかにする。(3)1980~90年代の亡命組イスラーム主義政党と、国内のシーア派宗教界、および国外の宗教界との関係を分析し、とりわけ金銭的な支援のネットワークを解明する。この作業は、党の内部文書の解析とともに、聞き取り調査を実施することで、明らかにする。(4)以上で分析した関係性が、2003年のイラク戦争後の政治運営において、いかに影響しているかという問題を、イスラーム主義政党の離合集散、合従連合に着目して明らかにする。その結果、とりわけ1980年代から1990年代後半のイラク国内外のイスラーム主義政党のイデオロギーと活動実践が明らかになり、同時にそれらが2003年の戦後イラクにおいて、政治対立のいかなる側面で問題となっているのか、この構造とメカニズムを明らかにした。これらの成果を、国外の学術雑誌と国内のジャーナルに投稿し、さらに共著の論文集として発表した。この分野は、実態の解明が喫緊の課題であるにもかかわらず、我が国のみならず、世界的にも研究が未着手である。これを解明したことで、イラク政治の重要な一側面の解明に貢献した。
著者
泉谷 周三郎 有江 大介
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、現代の大衆社会の原型が形成された19世紀英国・ヴィクトリア時代の知的文化的環境の特質を、当時の社会的な諸問題を念頭に置きながら代表的思想家J.S.ミルとその周辺の諸家の知的営為を中心に検討した。具体的には、自由、正義、宗教を選び、人文・社会科学の2つの領域から考察をぶつけ合った。それにより、英国国教会系知識人、福音主義やユニテリアン、ロマン主義や功利主義の相互関係を、当時の社会改良運動に目配りしつつ従来にない形で明らかにした。
著者
盛永 審一郎 加藤 尚武 秋葉 悦子 磯部 哲 今井 道夫 香川 知晶 忽那 敬三 蔵田 伸雄 小出 泰士 児玉 聡 小林 真紀 坂井 昭宏 品川 哲彦 松田 純 山内 廣隆 山本 達 飯田 亘之 水野 俊誠
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

1)20世紀に外延的に同値された神学的-哲学的概念としての「尊厳」と政治的概念としての「権利」は内包的に同一ではないということ。また、「価値」は比較考量可能であるのに対し、「尊厳」は比較考量不可であるということ。2)倫理的に中立であるとされたiPS細胞研究も結局は共犯可能性を逃れ得ないこと、学際的学問としてのバイオエシックスは、生命技術を押し進める装置でしかなかったということ。3)20世紀末に登場した「身体の倫理」と「生-資本主義」の精神の間には何らかの選択的親和関係があるということ。
著者
小林 由佳 山田 美佐 藤井 裕美 甲 由紀子 魚谷 いづみ 田本 真理子 名田 正子 村井 裕之 角 英 岩垣 博巳 友田 純 斎藤 信也
出版者
岡山医学会
雑誌
岡山医学会雑誌 (ISSN:00301558)
巻号頁・発行日
vol.122, no.3, pp.225-229, 2010-12-01 (Released:2011-01-04)
参考文献数
17
被引用文献数
1

To evaluate the usefulness of the waterless hand washing method for surgical anti-sepsis, we conducted a microbial sampling study, comparing it to a conventional surgical scrub method. A total of 18 operating-room nurses were undertaking the following three-hand washing protocols : scrubbing with blushes using 4w/v% chlorhexidine gluconate (CHG) and also rubbing with CHG, followed by application of a 0.2w/v% CHG with ethanol (HS) preparation. (conventional method); rubbing with CHG and application of HS (two-stage surgical scrub method; TSS); rubbing with anti-septic soap and application of HS (waterless method; WL). Microbial sampling was conducted after hand washing using the glove juice method. No statistically significant differences in bacterial numbers were found among these three methods. The number of bacterially positive subjects was significantly higher in the conventional method than the TSS method. These results indicate that there are adverse effects of blush-scrubbing, as the detected bacteria were related to normal skin flora. As such, the WL method for hand anti-sepsis appears to be equivalent to the conventional surgical scrubbing method in terms of microbial detection. The WL method should therefore be introduced as a standard hand anti-sepsis method at the time of surgery because it is cost-effective as well as time-efficient.
著者
LOPEZ Larry 町村 尚
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

森林群落は、季節的に融解層を深くしないというプロテクトの役目を果たしている(カラマツ林と白カンバ林の場合)。森林群落下の気温はアラスより低い。しかし、この研究の結果によると湿潤草地の活動層は森林の深さと同じである。土壌水分が多いので、冬に凍った水は春になると水分の熱伝導度と潜熱の関係で解けにくくなる。カラマツ林の土壌断面の結果を見ると、活動層の塩分濃度は低いが、永久凍土に入ると急に高くなる。現在のアラスは永久凍土が破壊されてからできたものである。それで、今でも中央ヤクチアの永久凍土の塩分濃度が高いので、数センチの凍土がこの地域にとても大きな影響を与えると考えられる。その上で、森林は気候変動の関係で耐塩性草原になると二酸化炭層の吸収力75%下がることが明らかになった。現在、森林の蒸発散量はOverstoryとUnderstoryとがそれぞれ50-50%に分かれている。それで森林がなくなると水収支が徹底的に変化すると恐れがある。最後に、森林火災が起きる後進林生態に対しては大きな影響があるが,15年間ぐらい経つと森林と永久凍土が復活することを明らかにした。
著者
田近 英一 多田 隆治 橘 省吾 関根 康人 鈴木 捷彦 後藤 和久 永原 裕子 大河内 直彦 関根 康人 後藤 和久 大河内 直彦 鈴木 勝彦 浜野 洋三 永原 裕子 磯崎 行雄 村上 隆
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

約25億~20億年前に生じた全球凍結イベントと酸素濃度上昇の関係を明らかにするため,カナダ,米国,フィンランドにおいて地質調査及び岩石試料採取を実施し,様々な化学分析を行った.その結果,同時代の地層対比の可能性が示された.またいずれの地域においても氷河性堆積物直上に炭素同位体比の負異常がみられることを発見した.このことから,氷河期直後にメタンハイドレートの大規模分解→温暖化→大陸風化→光合成細菌の爆発的繁殖→酸素濃度の上昇,という可能性が示唆される.