著者
内田 一秀 後藤 千枝 務川 重之 光永 貴之 鈴木 芳人
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.157-164, 2009-11-25 (Released:2009-12-16)
参考文献数
27
被引用文献数
1

The relationship between larval instar and head-capsule width in Helicoverpa armigera (Hübner) was examined in laboratory-reared and field-collected insects from Ibaraki and Yamanashi in eastern Japan. Each of the first three and each of the last three instars could reliably be distinguished using head-capsule width for both strains fed on an artificial diet. In the laboratory, 91.8% of larvae from Ibaraki had five instars, and 8.2% had six or seven instars, while 36.1% of the larvae from Yamanashi had five instars, and the rest had six instars. Pupation occurred when the larval head-capsule width reached about 2.6 mm, and the development time for each instar was independent of the total number of instars. Consequently, head-capsules were typically larger at each instar for larvae with fewer instars. The distribution of head-capsule widths in larvae obtained from sunflowers in Ibaraki showed peaks corresponding to the first, penultimate, and ultimate instars of laboratory-reared larvae. However, the widths supposedly representing the second and third instars were smaller than those found in the laboratory, suggesting that H. armigera larvae molt more times in the field than in the laboratory and require a longer time to complete development on sunflowers. These results may enable improvement of H. armigera forecasting and insecticide bioassay tests.
著者
中村 剛 内田 臣一
出版者
愛知工業大学
雑誌
愛知工業大学研究報告. B, 専門関係論文集 (ISSN:03870812)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.127-134, 2003-03-31

Amounts of the gravel transport during a flood in September 2000 were estimated in the upper and middle reaches of the Yahagi River, central Honshu, Japan, from the change of sediment deposition n 5 reservoirs on the main stem, and from the observation of particle size of the sediments. The estimated amounts at influxes into the reservoirs are 17,000, 3,200, 41,000, 400, and 460,000 m^3 respectively from lower to upper reservoirs, and each amount deposited probably all in the reservoir. The transport below the lowest reservoir was also estimated at 5,000 m^3 by the change of riverbed cross sections. These amounts of gravel transport tend to be negatively correlated to the biomass of benthic invertebrates and the richness of riparian vegetation after the flood; i.e., a mass of gravel transport above the uppermost reservoir greatly destroyed the riparian vegetation and the benthic invertebrates, especially net-spinning caddis larvae, whereas both were well preserved even after the flood in the middle reaches. The amounts are positively correlated to the sediment yield in the tributaries estimated by previous studies. It suggests that the gravel transport in the main stem of the Yahagi River depends on the sediments from tributaries because the transport through the main stem is interrupted by the reservoirs.
著者
清水 哲也 水口 義昭 吉岡 正人 松下 晃 金子 恵子 川野 陽一 勝野 暁 神田 知洋 高田 英志 中村 慶春 谷合 信彦 真々田 裕宏 横室 茂樹 内田 英二
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.79-85, 2016-01-31 (Released:2016-04-26)
参考文献数
19

ERCPは胆膵疾患の診断に不可欠な手技となり,ERCPを応用したさまざまな手技が活用されている一方,ERCPの偶発症は重篤化しやすく慎重を要す手技である。ERCP合併症の中でも後腹膜穿孔は死亡率が高く,その診断と対処が重要である。1999年1月から2015年5月までのERCP自験例 4,076例のうちERCPの後腹膜穿孔を10例(0.25%)に認め,その原因と対応を検討した。穿孔部位は,乳頭部3例,胆管3例,膵管2例,十二指腸2例であり,原因は,乳頭部穿孔ではEST,胆管穿孔では砕石処置具の挿入,膵管穿孔ではカテーテル操作,十二指腸穿孔では内視鏡の挿入による損傷であった。後腹膜穿孔を疑う際にはENBDや胃管で減圧しCTで後腹膜穿孔の重症度を確認する。CTで後腹膜に液体貯留を認め,かつ発熱や疼痛のある症例は緊急手術を行う。後腹膜気腫のみ,もしくは少量の液体貯留のみで無症状の症例は保存的加療を行い経時的に疼痛や液体貯留をフォローし,所見の悪化がある際は緊急手術を考慮する。
著者
内田 洋子
出版者
一般社団法人日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.2-10, 2002-03-01

蛍光増白物質に対して観測条件を変化させ、白さの見えがどのように変わるかについて、実験調査を行った。(1)白色基準を次のように変化させた。a.全試料の中で各被験者が最も白いと感じた試料を基準白色試料とする。b.試料中、非蛍光試料を基準白色試料とする。c.試料中、最も蛍光性の高い試料を基準白色試料とする。(2)背景色を白、グレー、黒に変化させた。(3)以下に示す5種のフィルタを用いて、キセノン白色光源から放射する光の波長範囲を変化させた。a.フィルタ1と2は約300nm以上の光を透過する。b.フィルタ3は約320〜720nmの光を透過する。c.フィルタ4は約375nm以下の光を吸収する。d.フィルタ5は約390nm以下の光を吸収する。この結果、プラスチック製蛍光増白試料の評価において、蛍光増白物質の代わりに非蛍光増白物質を白色基準に用いても、問題はないことが判った。また、背景色についてはグレーマスクが最も適していることが判明した。黒マスク上の試料は白マスク上の試料より、より白く被験者に観察された。両マスク間の白色度の相違は、CIE白色度指数で平均約20くらいの差となって被験者に知覚された。さらに光源の分光組成を変える実験において、紫外放射を含む光源とそうでない光源では蛍光白色試料の見えが大きく変化し、特に試料の色相が違って見えることが明らかとなった。従って、蛍光物質は白熱電球のような紫外放射の少ない光源の下では、本当の色を知覚することができないといえる。
著者
内田 洋子
出版者
日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.2-10, 2002-03-01
参考文献数
4

蛍光増白物質に対して観測条件を変化させ、白さの見えがどのように変わるかについて、実験調査を行った。(1)白色基準を次のように変化させた。a.全試料の中で各被験者が最も白いと感じた試料を基準白色試料とする。b.試料中、非蛍光試料を基準白色試料とする。c.試料中、最も蛍光性の高い試料を基準白色試料とする。(2)背景色を白、グレー、黒に変化させた。(3)以下に示す5種のフィルタを用いて、キセノン白色光源から放射する光の波長範囲を変化させた。a.フィルタ1と2は約300nm以上の光を透過する。b.フィルタ3は約320~720nmの光を透過する。c.フィルタ4は約375nm以下の光を吸収する。d.フィルタ5は約390nm以下の光を吸収する。この結果、プラスチック製蛍光増白試料の評価において、蛍光増白物質の代わりに非蛍光増白物質を白色基準に用いても、問題はないことが判った。また、背景色についてはグレーマスクが最も適していることが判明した。黒マスク上の試料は白マスク上の試料より、より白く被験者に観察された。両マスク間の白色度の相違は、CIE白色度指数で平均約20くらいの差となって被験者に知覚された。さらに光源の分光組成を変える実験において、紫外放射を含む光源とそうでない光源では蛍光白色試料の見えが大きく変化し、特に試料の色相が違って見えることが明らかとなった。従って、蛍光物質は白熱電球のような紫外放射の少ない光源の下では、本当の色を知覚することができないといえる。
著者
内田 康郎
出版者
Faculty of economics, university of toyama
雑誌
Working Paper, No.304, 2016.12, Faculty of economics, university of toyama
巻号頁・発行日
vol.304, pp.1-13, 2016-12 (Released:2016-12-28)

本稿は多国籍企業における国際ビジネスの展開において、IoTがどのようにかかわっているかについて、特に国際標準との関係性から考察を加えているものである。国境を挟んだ事業運営を前提とした旧来の国際ビジネス研究と異なり、業種や業界を超えることが前提となる IoTビジネスでは、何が、どう異なるのかということについて、既存研究では十分な整理ができていない。本稿は、その整理をする上での端緒に位置づけられるものと捉えている。
著者
川久保 悦子 内田 陽子 小泉 美佐子
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.499-508, 2011
被引用文献数
1

<B>【目 的】</B> 認知症高齢者に対して「絵画療法プラン」を作成, 実践し, (1) 絵画療法が認知症高齢者にもたらす効果, (2) 認知症高齢者の作品の特徴, (3) 肯定的反応および否定的反応を示した絵画療法の画題, (4) 絵画療法を効果的に進めるための介入方法を明らかにした. <B>【対象・方法】</B> 対象者は, 認知症をもつ年齢65歳以上の高齢者で, 認知症グループホームHを利用し, 調査協力を得た5名である. 3か月間に, 週1回, 60分程度の「絵画療法プラン」を計12回介入した. 評価は内田<sup>1</sup>の認知症ケアのアウトカム評価票, BEHAVE-ADを使用し, 各回の絵画作品の評価も行った. また対象者の反応をカテゴリー分類した. <B>【結 果】</B> 対象者5名すべて女性であり, 年齢は86±5.9歳 (平均±SD), 全員がアルツハイマー病であった. (1) 絵画療法が認知症高齢者にもたらす効果は「周辺症状」,「介護ストレス・疲労の様子」,「趣味・生きがいの実現」,「役割発揮の有無」の改善と,「制作への自主性」や「他人の作品を褒める」などの肯定的な行動や言動をもたらした. (2) 作品は色あざやかで抽象度が高く大胆な構図で, 単純化などの特徴がみられた. (3) 認知症高齢者に肯定的な反応であった画題は「色彩が原色で彩度が高く, 工程が単純, 写実ではなく自由表現をいかした画題」「昔使っていた材料を使った画題」「生活の中で役に立ち, 手芸を取り入れた画題」「色や素材を選択できる画題」であった. (4) 絵画療法には肯定的な言動の反面「できない」という, 相反する感情もあった. <B>【結 語】</B> 絵画療法は, 認知症高齢者の精神活動によい効果をもたらすが, ケア提供者が絵画療法プランを取り入れることで, 認知症高齢者のいきいきとした反応や言動を発見することができる. 介入により新たに発見したことをアセスメントし, 認知症高齢者ができることを促すようなケアを行うことが求められる. 落ち着いた環境を整え, 画題と介入方法を考慮する必要がある.
著者
吉川 文隆 内田 幸宏 藤田 健二 矢野 昭彦 川添 強 佐田 裕之
出版者
The Japan Institute of Marine Engineering
雑誌
マリンエンジニアリング (ISSN:13461427)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.258-264, 2008
被引用文献数
1

The previous report described the corrosive wear on propeller shaft sleeves, made of bronze, in seawater-lubricated stem tube bearings. Accompanying is the occurrence of craters on the sleeve surface due to the action of erosion corrosion. As a countermeasure, based on the mechanism, this second report will provide the development of a catholic protection bearing, what prevents corrosion of the sleeve surface and reduces wear. Using anodes installed in some of the water channel grooves of the rubber bearings, this method is characterized by intermittent protection at best, and protection conditions were investigated by means of fundamental testing and using bearings of 140mm in diameter. As a result, a current density of 8A/m<SUP>2</SUP> was found to protect the sleeve from corrosive wear. Cathodically protected bearings were also applied to bearings of 500mm in diameter and equipped for a ferry vessel. The results are presented here in terms of bearing design, trial running, and successful reduction of wear during actual in-service use.
著者
内田 徹 中西 美一 坂野 正
出版者
日本生物環境工学会
雑誌
植物工場学会誌 (ISSN:09186638)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.7-16, 1991 (Released:2011-03-02)
参考文献数
13
被引用文献数
2 2

In order to develop the environmental control system based on plant responses, the bioelectric potential transition patterns on Spinach lamina in response to light-on were measured as an useful plant physiological information.The obtained results are summarized as follows;1. These bioelectric potential transition patterns were changed by air temperature, relative humidity, CO2 concentration, light intensity, plant growth and dying process.2. One specific peak of this pattern was related with the rate of photosynthesis.3. These transient pattern changes of bioelectric potential can be simulated by the exponential function.4. Our study also suggests the possibility of expressing some relations between culture environmental conditions and growth conditions by means of function parameters.
著者
江藤 敏治 弘野 修一 永田 賢治 加藤 順也 堀 剛 井戸 章雄 林 克裕 坪内 博仁 小野寺 誠 阿部 弘一 宮坂 昭生 川上 格 佐藤 彰宏 坂下 佳子 岩井 正勝 遠藤 龍人 滝川 康裕 鈴木 一幸 佐藤 俊一 鈴木 千衣子 内田 耕一 弘中 孝治 萱野 幸三 増原 昌明 坂井 田功 沖田 極 関山 和彦 井上 和明 与芝 真 半田 宏一 樋口 大介 井上 和明 関山 和彦 与芝 真 松原 寛 道堯浩 二郎 山内 雄介 井内 英人 長谷 部昌 山本 和寿 井上 愛 堀池 典生 恩地 森一 中西 崇 東俊 宏 狩山 和也 山野 智子 辻 孝夫 川口 光彦 糸島 達也 品川 克至 乾 あやの 小松 陽樹 松本 浩 茂木 陽 宮川 芳宏 藤沢 知雄 上本 伸二 猪股 裕紀洋 田中 紘一 平松 活志 橋本 悦子 谷合 麻紀子 野口 三四朗 長谷 川潔 林 直諒 次田 正 高崎 健 中島 一朗 渕之上 昌平 古川 博之 岸田 明博 大村 孝志 松下 通明 藤堂 省 藤田 美悧 清水 道夫 橋倉 泰彦 三田 篤義 窪田 達也 三輪 史郎 池上 俊彦 寺田 克 宮川 眞一 川崎 誠治 君川 正昭 渕之上 昌平 春口 洋昭 唐仁原 全 中島 一朗 阿岸 鉄三 白髪 宏司 伊藤 克己 高崎 健 橋本 悦子 林 直諒 田中 紘一 上本 伸二 猪股 裕紀洋 阿曽沼 克弘 江川 裕人 藤田 士朗 木内 哲也 林道 廣 田中 紘一 石井 邦英 古賀 郁利子 神代 龍吉 草場 信秀 佐田 通夫 坂本 照夫 加来 信雄 森岡 千恵 菊池 英亮 松尾 英城 中谷 吉宏 豊川 泰勲 富永 謙太郎 山尾 純一 福井 博 福田 邦明 安部井 誠人 遠藤 憲一 本橋 歩 正田 純一 松崎 靖司 田中 直見 古坂 明弘 高橋 正明 平本 淳 白浜 圭吾 永山 和男 田中 照二 Yusufu Youlutuz 松井 淳 持田 智 藤原 研司 小畑 達郎 中島 千種 岡山 昌弘 大野 研而 宮下 智之 田村 明彦 絵野 沢伸 鈴木 盛一 雨宮 浩 青木 達哉 小柳 泰久 山際 健太郎 川原田 嘉文 八木 真太郎 飯田 拓 横井 一 垣内 雅彦 足立 幸彦 飯田 拓 田端 正己 町支 秀樹 横井 一 川原 田嘉文 東口 高志 今井 俊積
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.189-198, 1999
著者
内田 毅彦 小林 宏彰 石倉 大樹 虞都 韻 村上 哲朗 中野 壮陛
出版者
Society for Regulatory Science of Medical Products
雑誌
レギュラトリーサイエンス学会誌 (ISSN:21857113)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.211-217, 2015

世界の医療機器マーケットは拡大し続けているが,日本の医療機器産業はあまり活発ではなく,毎年7000億円もの貿易赤字を作り出している.しかしながら,技術力があり,モノづくりが匠で,医療水準が高い日本は本来であれば世界の医療機器産業を牽引していても不思議ではない.日本の医療機器産業が世界をリードするようになるために,幾つかのポイントが考えられる.米国のオバマケア,費用対効果,リバースイノベーション,国際共同治験,デジタルヘルスといったキーワードを踏まえた上で,日本のベンチャー企業が医療イノベーションを作り出そうとする際に,これからはよりグローバルな視点で事業化を行っていく必要があると考える.
著者
内田 康郎
出版者
Faculty of economics, university of toyama
雑誌
Working Paper, No.304, 2016.12, Faculty of economics, university of toyama
巻号頁・発行日
vol.304, pp.1-13, 2016-12

本稿は多国籍企業における国際ビジネスの展開において、IoTがどのようにかかわっているかについて、特に国際標準との関係性から考察を加えているものである。国境を挟んだ事業運営を前提とした旧来の国際ビジネス研究と異なり、業種や業界を超えることが前提となる IoTビジネスでは、何が、どう異なるのかということについて、既存研究では十分な整理ができていない。本稿は、その整理をする上での端緒に位置づけられるものと捉えている。