著者
成田 龍一 竹内 栄美子 鈴木 勝雄 高 榮蘭 丸川 哲史 黒川 みどり 坪井 秀人 島村 輝 戸邉 秀明 渡辺 直紀 東 由美子
出版者
日本女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

高度成長文化研究会を定期的に開催し各自の成果を共有した。7月9日には、研究代表者・成田龍一と研究分担者・坪井秀人が、1960年前後の世相と社会運動をめぐって問題提起をした。また、2018年3月23日に『思想』「<世界史>をいかに語るか」(同年3月号)をとりあげ合評会をおこなった(WINCとの共催)。こうした研究活動の成果は、アメリカの研究者との研究集会によって還元した。6月9日~12日まで、UCLAでの国際ワークショップ「トランスパシフィック ワークショップ」に、成田、研究分担者・渡辺直紀、同・高榮蘭、岩崎稔、鳥羽耕史、坪井が参加、報告した。また、成田と岩崎、坪井は8月30日~9月3日まで、EAJS(ヨーロッパ日本学会)リスボン大会に参加し、報告し議論した。また、9月21日~23日、韓国・ソウルに国際シンポジウムに参加、成田、渡辺、坪井、岩崎、高、および、研究分担者・島村輝、同・竹内栄美子が報告した。10月25日~28日まで、アメリカ合衆国でおこなわれた国際シンポジウムに、成田と岩崎が参加し報告・討議をおこなった。2018年3月2日~4日には、国際日本文化研究センターが主宰する国際シンポジウム「戦後文化再考」で成田が報告したほか、島村、高、研究分担者・戸邉秀明が参加した。そのほか、成田は、琉球大学で開かれた戦争社会学会 4月22-24日)で報告したほか、日本社会文学会(10月4日、5日)で、井上ひさしについて報告をおこない、成果を還元した。12月17日には、シンポジウム「ジェンダー史が拓く歴史教育」(奈良女子大学)で報告した。また、各自が出版活動をおこない、随時、成果を公表している。高度成長の思想史を考察し、歴史学、文学史の領域で成果を着実に公表している。文献史料とあわせ、本研究では重要な核となる大衆文化にかかわる資料も、DVDをはじめ順調に収集され前進している。
著者
成田 光好 羽生 和弘 関口 秀夫
出版者
日本プランクトン学会
雑誌
日本プランクトン学会報 (ISSN:03878961)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.127-135, 2002-08-25
参考文献数
17
被引用文献数
1

伊勢湾は本州中央部の太平洋岸に位置し、その平均深度は19.5m、湾中央の最深部は約35m、面積は約1738㎡であり、少なくとも70m以上の水深をもつ伊良湖水道を通して外海沿岸域と海水交換をおこなう半閉鎖的な湾である。その海底地形からも明らかなように、湾中央の最深部から愛知県側にかけての海底勾配はどちらかといえば急峻であり、三重県側にかけては緩やかな勾配の海底が続いている。伊勢湾奥部には本邦有数の河川である木曽三川から大量の淡水が流入し、一方、湾口部の伊良湖水道を通して高水温・高塩分の黒潮系沿岸水が湾内に進入しているので、そこでは典型的なエスチュアリー循環流(密度流)が卓越している。伊勢湾や東京湾や大阪湾と同規模の内湾であり湾奥部に大河川が流入していることでもこれらの湾は共通している。伊勢湾の北部域から湾中央域にかけての海底にはシルトー粘土の底土が、湾口域には砂質底が湾南部域の三重県沖には粗砂ー砂礫または礫の底土が広がっている。近年、伊勢湾の北岸及び西岸に位置する都市からの汚水廃棄のために、伊勢湾の富栄養化は著しく、しばしば赤潮の発生が報告されている。伊勢湾の底層の溶存酸素量は季節的に著しく変動することが知られており、とくに夏季においては湾中央域から三重県側の西部域を中心に貧酸素域が発達し、秋季から冬季には海表面の冷却と季節風による鉛直混合の強化によって湾全域の底層において溶存酸素量の回復が見られる。
著者
吉澤 文寿 太田 修 浅野 豊美 長澤 裕子 李 東俊 金 鉉洙 薦田 真由美 金 慶南 金 恩貞 李 洋秀 山本 興生 ミン ジフン 成田 千尋 李 承宰 李 洸昊 金 崇培
出版者
新潟国際情報大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

この研究では、日韓国交正常化問題資料の整理及び刊行作業を行った。そして、日本、韓国、米国などの公文書館、資料館で収集した資料を用いて、韓国からの研究者の協力を得て、研究会、パネルディスカッション、シンポジウムを開催した。その結果、日韓国交正常化交渉で議論された請求権および歴史認識問題に関する論点について、国交正常化以後の時期を含めた展開を視野に入れつつ、日米韓三国それぞれの立場から、相応の責任が生じているという一定の見通しを提示することができた。

1 0 0 0 OA 乃木大将

著者
成田竜平 著
出版者
金の星社
巻号頁・発行日
1929
著者
瀧澤 俊也 成田 紘一 渡邉 一弘 阿部 秀樹 加藤 正 タキザワ トシヤ ナリタ コウイチ ワタナベ カズヒロ アベ ヒデキ カトウ タダシ Toshiya TAKIZAWA Koichi NARITA Kazuhiro WATANABE Hideki ABE Tadashi KATOH
雑誌
東北薬科大学研究誌
巻号頁・発行日
vol.54, pp.33-47, 2007-12

Spiruchostatin A (1), isolated from a culture broth of Pseudomonas sp., has been shown to be a potent histone deacetylase (HDAC) inhibitor. HDAC inhibitors can suppress the growth of human tumor xenografts, this natural product, therefore, is expected to be a promising candidate for novel molecular-targeted anticancer agents. We envisioned that 1 would be synthesized through twofold macrolactam/macrolactone cyclization of the fully elaborated acyclic disulfide 2. The key segments 3 and 4, required for the preparation of the advanced key intermediate 2, were initially synthesized, and the two segments were subsequently subjected to the critical cross S-S coupling reaction to produce the desired key intermediate 11 (synthetically equivalent to 2). Upon deprotection of the N-Boc and the methyl ester groups in 11, the crucial cyclization formation was achieved using PyBOP to provide the desired macrolactam 16, a potential key precursor for 1. Further investigations concerning the transformation of 16 to the target molecule 1 were also described.
著者
成田 亮子 加藤 和子 長尾 慶子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.19, pp.137, 2007

<BR><B>【目的】</B><BR> 3年前に行った女子大生の家庭での餅の摂取状況結果を基に、今回は特に鏡餅について取上げ、正月における家庭でのその現状把握と、"餅"に対する女子大生の意識とイメージ観を知るために詳細なアンケート調査を行った。<BR><B>【方法】</B><BR> 調査対象は、本学家政学部栄養学科並びに同短期大学部栄養科学生200名である。調査期間は、2007年4月から5月とした。<BR><B>【結果】</B><BR> (1)鏡餅について:正月に鏡餅を供える家庭は80%以上と、3年前の調査結果とはあまり差がなかった。「供える場所は何か所か」については、1か所との回答が65%と多く、供える場所はリビングが多かった。「複数ヶ所供える」との回答では、供える場所は、トイレ・神棚・仏壇がみられた。鏡餅の種類としては、真空パックの鏡餅を供えている家庭が約80%と多くみられ、杵と臼・家庭用電気製品で搗くなど、家庭で餅を作ることが少なくなっていた。そのために、「飾り方」は大小の丸い餅を重ね、ダイダイやユズリハ、昆布、裏白の葉などで飾る伝統的な体裁であっても、真空パック鏡餅についている飾りを用いるという回答となっていた。供えない家庭の理由としては、面倒である・餅を食さないからもったいないであり、鏡餅を知らないという回答もわずかながらみられた。<BR>(2)餅に対する嗜好とイメージ:女子大生の餅に対するイメージとして、素朴、煮るよりは焼く、白くてもちもちとした食感、常備食としてよりは行事食が頻出していた。これらのイメージを回答した学生のほとんどが餅を好んでいた。餅を嫌いと回答した学生のイメージとしては、飲みこみにくい、ねちねち、太る、など好ましくない表現がみられた。
著者
三木 文雄 生野 善康 INOUE Eiji 村田 哲人 谷澤 伸一 坂元 一夫 田原 旭 斎藤 玲 富沢 磨須美 平賀 洋明 菊地 弘毅 山本 朝子 武部 和夫 中村 光男 宮沢 正 田村 豊一 遠藤 勝美 米田 政志 井戸 康夫 上原 修 岡本 勝博 相楽 衛男 滝島 任 井田 士朗 今野 淳 大泉 耕太郎 青沼 清一 渡辺 彰 佐藤 和男 林 泉 勝 正孝 奥井 津二 河合 美枝子 福井 俊夫 荒川 正昭 和田 光一 森本 隆夫 蒲沢 知子 武田 元 関根 理 薄田 芳丸 青木 信樹 宮原 正 斎藤 篤 嶋田 甚五郎 柴 孝也 池本 秀雄 渡辺 一功 小林 宏行 高村 研二 吉田 雅彦 真下 啓明 山根 至二 富 俊明 可部 順三郎 石橋 弘義 工藤 宏一郎 太田 健 谷本 普一 中谷 龍王 吉村 邦彦 中森 祥隆 蝶名林 直彦 中田 紘一郎 渡辺 健太郎 小山 優 飯島 福生 稲松 孝思 浦山 京子 東 冬彦 船津 雄三 藤森 一平 小林 芳夫 安達 正則 深谷 一太 大久保 隆男 伊藤 章 松本 裕 鈴木 淳一 吉池 保博 綿貫 裕司 小田切 繁樹 千場 純 鈴木 周雄 室橋 光宇 福田 勉 木内 充世 芦刈 靖彦 下方 薫 吉井 才司 高納 修 酒井 秀造 西脇 敬祐 竹浦 茂樹 岸本 広次 佐竹 辰夫 高木 健三 山木 健市 笹本 基秀 佐々木 智康 武内 俊彦 加藤 政仁 加藤 錠一 伊藤 剛 山本 俊幸 鈴木 幹三 山本 和英 足立 暁 大山 馨 鈴木 国功 大谷 信夫 早瀬 満 久世 文幸 辻野 弘之 稲葉 宣雄 池田 宣昭 松原 恒雄 牛田 伸一 網谷 良一 中西 通泰 大久保 滉 上田 良弘 成田 亘啓 澤木 政好 三笠 桂一 安永 幸二郎 米津 精文 飯田 夕 榊原 嘉彦 螺良 英郎 濱田 朝夫 福山 興一 福岡 正博 伊藤 正己 平尾 文男 小松 孝 前川 暢夫 西山 秀樹 鈴木 雄二郎 堀川 禎夫 田村 正和 副島 林造 二木 芳人 安達 倫文 中川 義久 角 優 栗村 統 佐々木 英夫 福原 弘文 森本 忠雄 澤江 義郎 岡田 薫 熊谷 幸雄 重松 信昭 相沢 久道 瀧井 昌英 大堂 孝文 品川 知明 原 耕平 斎藤 厚 広田 正毅 山口 恵三 河野 茂 古賀 宏延 渡辺 講一 藤田 紀代 植田 保子 河野 浩太 松本 慶蔵 永武 毅 力富 直人 那須 勝 後藤 純 後藤 陽一郎 重野 秀昭 田代 隆良
出版者
The Japanese Association for Infectious Diseases
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.914-943, 1987
被引用文献数
2

Clavulanic acid (以下CVAと略す) とticarcillin (以下TIPCと略す) の1: 15の配合剤, BRL28500 (以下BRLと略す) の呼吸器感染症に対する有効性と安全性をpiperacillin (以下PIPCと略す) を対照薬剤として, welI-controlled studyひこより比較検討した.<BR>感染症状明確な15歳以上の慢性呼吸器感染症 (慢性気管支炎, びまん性汎細気管支炎, 感染を伴った気管支拡張症・肺気腫・肺線維症・気管支喘息など) およびその急性増悪, 細菌性肺炎, 肺化膿症を対象とし, BRLは1回1.6g (TIPC1.5g+CVA0.1g) 宛, PIPCは1回2.0g宛, いずれも1日2回, 原則として14日間点滴静注により投与し, 臨床効果, 症状改善度, 細菌学的効果, 副作用・臨床検査値異常化の有無, 有用性について両薬剤投与群間で比較を行い, 以下の成績を得た.<BR>1. 薬剤投与314例 (BRL投与161例, PIPC投与153例) 中, 45例を除外した269例 (BRL投与138例, PIPC投与131例) について有効性の解析を行い, 副作用は293例 (BRL投与148例, PIPC投与145例) について, 臨床検査値異常化は286例 (BRL投与141例, PIPC投与145例) について解析を実施した.<BR>2. 小委員会判定による臨床効果は, 全症例ではBRL投与群78.8%, PIPC投与群79.4%, 肺炎・肺化膿症症例ではBRL投与群 (79例) 82.1%, PIPC投与群 (73例) 79.5%, 慢性気道感染症症例ではBRL投与群 (59例) 74.6%, PIPC投与群 (58例) 79.3%の有効率で, いずれも両薬剤投与群間に有意差を認めなかった.<BR>3. 症状改善度は, 肺炎・肺化膿症症例では赤沈値の14日後の改善度に関してPIPC投与群よりBRL投与群がすぐれ, 慢性気道感染症症例では胸部ラ音, 白血球数, CRPの3日後の改善度に関してBRL投与群よりPIPC投与群がすぐれ, それぞれ両薬剤投与群間に有意差が認められた.<BR>4. 細菌学的効果はBRL投与群68例, PIPC投与群57例について検討を実施し, 全体の除菌率はBRL投与群75.0%, PIPC投与群71.9%と両薬剤投与群間に有意差は認められないが, Klebsiella spp. 感染症においては, BRL投与群の除菌率87.5%, PIPC投与群の除菌率16.7%と両薬剤群間に有意差が認められた. また, 起炎菌のPIPCに対する感受性をMIC50μg/ml以上と50μg/ml未満に層別すると, MIC50μg/ml未満の感性菌感染例ではBRL投与群の除菌率69.6%に対してPIPC投与群の除菌率94.7%とPIPCがすぐれる傾向がみられ, 一方, MIC50μg/ml以上の耐性菌感染例ではPIPC投与群の除菌率12.5%に対して, BRL投与群の除菌率は66.7%と高く, 両薬剤間に有意差が認められた.<BR>5. 副作用解析対象293例中, 何らかの自他覚的副作用の出現例はBRL投与群5例, PIPC投与群11例で, 両薬剤投与群間に有意差は認められなかった.<BR>6. 臨床検査値異常化解析対象286例中, 何らかの異常化が認められた症例は, BRL投与141例中45例 (31.9%), PIPC投与145例中28例 (19.3%) で, 両薬剤投与群間に有意差が認められた. 臨床検査項目別にみると, GPT上昇がBRL投与140例中26例 (18.6%), PIPC投与140例中14例 (10.0%), BUN上昇がBRL投与128例中0, PIPC投与127例中4例 (3.1%) と, それぞれ両薬剤投与群間での異常化率の差に有意傾向が認められた.<BR>7. 有効性と安全性を勘案して判定した有用性は, 全症例ではBRL投与群の有用率 (極めて有用+有用) 76.3%, PIPC投与群の有用率の74.8%, 肺炎・肺化膿症症例における有用率はBRL投与群81.0%, PIPC投与群75.3%, 慢性気道感染症症例における有用率はBRL投与群70.0%, PIPC投与群74.1%と, いずれも両薬剤投与群間に有意差は認められなかった.<BR>以上の成績より, BRL1日3.2gの投与はPIPC1日4gの投与と略同等の呼吸器感染症に対する有効性と安全性を示し, とくにβ-lactamase産生菌感染症に対しても有効性を示すことが確認され, BRLが呼吸器感染症の治療上有用性の高い薬剤であると考えられた.
著者
松永 安由 松本(高木) 来海 山下 舞亜 森(木津) 久美子 廣瀬 潤子 冠木 敏秀 酒井 史彦 成田 宏史
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.105-113, 2019 (Released:2019-06-14)
参考文献数
27

乳児の経口免疫寛容の誘導に関して母親へのプロバイオティクス投与の有効性が報告されている。本研究では, 母親マウスにLactobacillus gasseri SBT2055 (LG2055) と食物抗原を同時に投与し, その母乳で育った仔マウスの免疫寛容応答に与える影響を評価した。雌マウスにカゼイン食 (C群) , 卵白食 (E群) , 卵白+LG2055食 (E+LG群) を交配前から離乳まで摂取させ, 仔マウスには離乳後にオボアルブミン (OVA) を抗原としたアレルギー性下痢誘発試験を行った。その結果, 仔マウスの下痢発症率はE群に比べてE+LG群で有意に低下した。また, LG2055を投与した母親マウスの母乳中の総IgA濃度とOVAと特異的IgAの免疫複合体 (IgA-IC) 濃度が有意に増加した。以上より, 母親のLG2055摂取は仔マウスの経口免疫寛容を増強した。この増強には母乳中のIgA-ICが関与することが示唆された。
著者
木村 大毅 Chaudhury Subhajit 成田 穂 Munawar Asim 立花 隆輝
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.4P3J1002, 2019 (Released:2019-06-01)

画像を活用した異常検出手法は数多く提案されている.その中でも,通常クラスについて十分に学習された生成モデルから再構成誤差を算出して,それを基に検出する手法は代表的である.ところが,従来のGANを用いた手法では,局所解への収束やノイズへの頑健性が問題となる.そこで本稿では,条件付き生成モデルとなるVAEGANからの再構成誤差を活用する手法を提案する.また,モデルから注目領域を算出し,重み付けを行う手法も提案する.そして,ノイズを含んだ複数の画像データセットを用いて比較実験を行い,提案手法が従来手法よりも高い精度で異常を検出できることを確認した.
著者
成田一也 小林優太 宮島香里 ステーブンバンダベフト 粟飯原萌 古市昌一
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.647-649, 2014-03-11

近年,勉強に対する苦手意識からモチベーションが上がらず,その結果数学等を嫌いになる生徒の増大が問題となっている.この問題を解決するために教育現場では学習者のモチベーション向上のため,様々な方法が実施されており,その一つにシリアスゲーム(以下SG)を利用する方法が知られている.しかし従来のSGでは,紙の教材を電子化しただけでモチベーション向上には繋がりにくいことや,数学的思考力の向上には役立つが,その成果を試験などで発揮できたかどうかが十分評価されていないという問題があった.そこで,本研究ではそれらの問題を解決するゲームとして,三角関数を題材とした横スクロールアクションゲームを作成し,その初期評価結果について述べる.
著者
成田 祥夫 河原 淳
出版者
森林野生動物研究会
雑誌
森林野生動物研究会誌 (ISSN:09168265)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.8-12, 1994 (Released:2017-10-03)

At about 4:30 a.m. on August 18, 1991, Mrs. Ueda (67 years of age) was attacked by a sole black bear Ursus thibetanus on a mountain path in Kazuno, Akita. As Mrs. Ueda was taking a mountain path which is a shortcut to the field, she was suddenly attacked by the black bear and injured on the left side of her face. Two important safety factors had been overlooked. In spite of warnings of frequent sightings of bears Mrs.Ueda took the mountain path. A garbage dump, Which is known to attract bears, had been made near the field.
著者
木村 吉秀 山内 学 成田 真 大谷 宣人 鈴木 誠司 折戸 悦朗 溝上 雅史
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 = ACTA HEPATOLOGICA JAPONICA (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.26-32, 2005-01-25
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

症例は50歳の女性. 黄疸を伴う急性肝炎にて入院し, 臨床経過, 肝組織検査, 診断基準より慢性肝障害に合併したウコンによる薬物性肝障害と診断した. ウコンの服用中止後も肝障害が遷延したためプレドニゾロンを使用. プレドニゾロンは奏効し肝障害改善後退院となった. 外来にてプレドニゾロンを中止したが, 中止後50日目に再び肝障害を認めたため2回目の入院となった. 肝組織検査, 診断基準に基づき検討したところ, 2回目の肝障害は自己免疫性肝炎であった. 1回目の肝障害と2回目の肝障害を再検討したが, ウコンによる薬物性肝障害がtriggerとなって自己免疫性肝炎が誘導された可能性と, もともと自己免疫性肝炎が存在しウコン内服によりなんらかの影響を受けて急性増悪した可能性が考えられた.
著者
成田 正明
出版者
認知神経科学会
雑誌
認知神経科学 (ISSN:13444298)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.51-55, 2011 (Released:2017-04-12)

認知メカニズムを解明する目的で筆者らは自閉症に焦点を当て、モデル動物を作成して研究している。様々な自閉症モデル動物が提唱されているが、筆者らはヒトでの疫学的事実に着目し、妊娠ラットにサリドマイドやバルプロ酸を投与する方法で解析を進めている。これまでにセロトニン神経系の異常、行動異常などを報告してきた。本稿ではこれらについて最近の知見も含め述べるとともに、筆者が平成21 年度より研究代表者として推進中の厚生労働省研究班「化学物質の胎内ばく露による情動・認知行動に対する影響の評価方法に関する研究」についても触れていきたい。
著者
山城 芳子 島倉 雅子 南 新三郎 福岡 義和 保田 隆 渡辺 泰雄 成田 弘和 赤間 美徳
出版者
公益財団法人 日本感染症医薬品協会
雑誌
The Japanese Journal of Antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.245-254, 1994-03-25 (Released:2013-05-17)
参考文献数
19

1993年5月~6月に富山市民病院において分離された22菌種260株, ならびに1992年6月~ 7月に同施設で分離されたStaphylococcu aureusおよび, Pseudomonas aeruginosa計87株に対するTosufloxacin (TFLX) の抗菌活性を測定し, 他のニューキノロン系抗菌薬 (Ofloxacin, Cipro-floxacin, Sparfloxacin, Fleroxacin) と比較した。その結果, 1993年分離株に対してはTFLXは多くの菌種で優れた抗菌活性を示し, 特にMethicillin-susceptible S. aureus, Methicillin-susceptible Staphylococcus epidermidis, Methicillin-resistant S. epidermidis, Enterococcus faecalis, Escherichia coliではTFLXのMIC50は0.025~0.39μg/mlで最も低い値を示した。また, Klebsiella pneumoniaeやP. aeruginosaに対するMIC50も0.05および0.39μg/mlと低かった。しかし, 一方でTFLXに耐性 (TFLXのMIC≥6.25μg/ml) を示す株も認あられ, これらの耐性株は他のキノロン系抗菌薬と交叉耐性を示した。特にMethicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) では60%以上の株がキノロン系抗菌薬に耐性であつた。また, MRSAでは1992年分離株に比べ1993年分離株の耐性菌分離頻度が明らかに増加しており, 同様の傾向はP. aeruginosaにおいても認あられた。MRSAのコアグラーゼ型は, II型が大半を占め, キノロン耐性のMRSAはすべてII型であった。
著者
渡邉 一弘 成田 紘一 佐藤 静香 加藤 正
出版者
日本薬学会化学系薬学部会
雑誌
反応と合成の進歩シンポジウム 発表要旨概要
巻号頁・発行日
vol.36, pp.139, 2010

In multistep syntheses of complex natural products, selection of the most suitable protecting group for each hydroxy function is very important and sometimes holds the key to success. We are interested in the chemoselective deprotection to expand synthetic applicability of phenyliodine(III) bis(trifluoroacetate) (PIFA). The hypervalent iodine reagent such as PIFA is one of the promising reagent for development of environmentally benign oxidations. We describe not only the deprotection of more readily removable 3,4-dimethoxybenxyl (<sup>3,4</sup>DMB) protecting groups, but also selectivity among the three benzyl-type protecting groups, <sup>3,4</sup>DMB, <I>p</I>-methoxybenzyl (PMB) and benzyl (Bn). When the tetra-protected compound (having Bn, PMB and <sup>3,4</sup>DMB groups) was treated with 2.0 equivalents of PIFA at room temperature, the <sup>3,4</sup>DMB group was removed to give mono-alcohol with more than 97% selectivity.
著者
冨澤 かな 木村 拓 成田 健太郎 永井 正勝 中村 覚 福島 幸宏
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.129-134, 2018

<p>東京大学附属図書館U-PARL(アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門)は,本学所蔵資料から選定した漢籍・碑帖拓本の資料画像をFlickr上で公開している。資料のデジタル化とアーカイブ構築のあり方を模索した結果,限られたリソースでも実現と持続が可能な,小さい構成でありながら,広域的な学術基盤整備と断絶せず,高度な研究利用にも展開しうる,デジタルアーカイブの「裾野のモデル」を実現しうる方策として選択したものである。その経緯と現状及び今後の展望について,特に漢籍・碑帖拓本資料の統合メタデータ策定,CCライセンス表示,OmekaとIIIFを利用した研究環境構築の試みに焦点をあてて論ずる。</p>
著者
京 将司 中森 正治 黒川 一哉 成田 敏夫
出版者
公益社団法人 腐食防食学会
雑誌
材料と環境 : zairyo-to-kankyo (ISSN:09170480)
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.456-463, 2010-12-15
参考文献数
24
被引用文献数
2 2

近年,大容量化する微粉炭燃焼ボイラにおいては,より一層の環境対策が求められ,NOx発生量を抑制する設備対策ならびに運用面での低酸素燃焼運転がなされている.その結果,燃焼室では,酸素不足による強い還元性雰囲気となり,H<sub>2</sub>Sによる高温硫化腐食が顕在化している.それに加え,スラグの除去を目的とするデスラッガからの蒸気噴射の影響により摩耗損傷を与え,それらが複合的に作用して損傷が加速する事象が認められた.調査したボイラでの損傷挙動は,ボイラ蒸発管の表面に生成した腐食生成物は,酸化物と硫化物の混在した層と溝状腐食が認められた.これらは,ボイラ燃焼過程における燃焼状態の変化で,わずかな酸素および硫黄分圧の変化により酸化物および硫化物が生成する可能性が熱力学的にFe-S-O系平衡状態図より示唆できた.また,ボイラの運転に伴う,繰り返し熱応力とデスラッガ蒸気の間欠噴射によるメタル/蒸気の温度差により,スケール層が局部的に冷却され,圧縮応力によるクラックが生じ,スケール層の剥離ならびにガス通路が形成される.そのため,基材への腐食性ガスの侵入が容易になり,腐食を進行させ,局部的に加速したものと推定した.