著者
森田 展彰
巻号頁・発行日
2013

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:基盤研究(B)2010-2012
著者
小林 桂子 森田 明理 磯村 巌 細川 裕子 辻 卓夫
出版者
Western Division of Japanese Dermatological Association
雑誌
西日本皮膚科 = The Nishinihon journal of dermatology (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.515-517, 2000-08-01
被引用文献数
5 1

難治性尋常性乾癬に対しPUVAバス療法を行い,外用PUVA療法より優れていることを以前明らかにした。しかし,今までのPUVAバス療法では0.3%メトキサレン液であれば1回の治療につき50ml(150 lの浴槽の場合)必要で費用がかかること,同じ浴槽を他の患者と共有することなどの問題があった。新しいPUVAバスインバス療法は,0.0001%メトキサレン温水の入ったビニール製浴槽(家庭で温泉を楽しむために考案されたもので20 l)を風呂に浮かべ,15分入浴後,直ちにUVAを週に4回照射する(初期量=0.2J/cm<SUP>2</SUP>,増量幅:0.2~0.3J/cm<SUP>2</SUP>)。今回,他施設からの紹介もしくは今までの外来治療で難治性であった尋常性乾癬患者14人にPUVAバスインバス療法を行った。平均年齢48.1歳(27~73歳),平均罹病期間12.9年(1~24年)。14人中13人に皮疹の寛解がみられた。13人の寛解までのPUVAバスインバス療法は平均27.0回(7~51回),総照射量73.9J/cm<SUP>2</SUP>(7.7~166.8J/cm<SUP>2</SUP>)。1症例で,照射量増量に伴う紅斑反応がみられたが,増量幅を少なくすること(0.1J/cm<SUP>2</SUP>)でみられなくなった。このほか照射に問題はなかった。PUVAバスインバス療法は難治性尋常性乾癬に有効であると思われる。
著者
森田 清三 菅原 康弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.85, no.11, pp.858-865, 2002-11-01

半導体デバイスの評価装置には加工寸法の100分の1の空間分解能が要求され,2014年ごろには原子分解能が要求される.2020年ごろには,加工寸法は原子サイズに到達して,原子や分子から新ナノ物質や新ナノデバイスを組み立てる微細組立の時代に突入する.ここでは,21世紀前半に到来するミクロ極限の原子・分子時代に要求される原子分解能評価装置として,また,原子や分子から新ナノ物質や新ナノデバイスを組み立てる微細組立装置として,非接触AFMの空間分解能や様々な機能など,何がどこまでできるようになりつつあるかを紹介した.
著者
坪井 信二 森田 一三 中垣 晴男 内堀 典保 安田 淳 久米 弘 高田 勇夫 渡邊 正臣 小澤 晃
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.222-234, 2003 (Released:2004-09-10)
参考文献数
43
被引用文献数
1

歯 · 口腔の健康を介入維持によりライフスタイルや全身の健康, 精神的健康度が変わるかを知るために本研究を行った. 調査は1998年から3年間の追跡を行った. 対象はA製薬会社の従業員のうち本研究に同意した265名 (男性 : 201名, 女性 : 64名, 平均年齢±S.E. 35.6±0.7歳)で, 口腔状態, 2種類の質問票による質問調査 : The Social Adjustment Scale (以降SASと略す), The Medical Outcomes Study (以降MOSと略す)および栄養調査の3種類について調査を行った. その後層別抽出法により介入群と対照群の2群に分け, 介入群には年2回のスケーリング(歯石除去)および歯科保健指導を, 他方を対照群として3年間追跡した. そして開始年と3年後の状況について, MOS, SAS, 口腔状況, 精神的健康度および栄養状況の結果を比較した. その結果, 1) 歯の状態については, 介入群では, 未処置歯数の減少がみられ, 対照群では処置歯数の増加および未処置歯数の減少がみられた. 歯肉の状態 (CPI)においては, 介入群の方が対照群に比べて健全者の割合 (CPI=0)が高い傾向にあった (p < 0.10). 2) 栄養調査結果では対照群においてエネルギー充足率, 蛋白質充足率, 脂質充足率及び肉 · 魚類充足率の上昇 (p < 0.05)が, また糖質充足率, カリウム充足率, カルシウム充足率, 鉄分充足率も増加する傾向 (p < 0.10)にあったが, その他の栄養素食品群ならびに介入群の全ての充足率には有意な差が認められなかった. 3) MOS中の健康観については調査開始1年後に介入群の方が対照群よりも改善者の増加率が高い, もしくは減少率が低かった. 身体的機能は1年後では大差ない, もしくは介入群の方が若干よくない傾向にあったが, 3年後では介入群の方が対照群よりも改善者の増加率が高い, もしくは減少率が低かった. 身体の痛みについては1年後で介入群の方が減少率が低かった. 社会的尺度については1年後および3年後とも対照群の方が介入群よりも改善者の減少率が低かった. 精神的尺度についても1年後および3年後とも対照群の方が介入群よりも改善者の増加率が高い, もしくは減少率が低かったが, 神経質的な傾向があった. 4) SASについては仕事場での社会的健康度および家庭での社会的健康度とも介入調査1年後には介入群の方が対照群に比較して良好であった. 以上より産業従業員に対してスケーリングや歯科保健指導を行うことにより口腔内が改善され, それが個人のライフスタイルに影響し, 社会的役割達成指標は向上, 健康に対する価値観も向上し, 健康的な社会生活をおくることができるものと結論される.
著者
穴井 美恵 高橋 徹 森田 一三 丸山 智美
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.114-117, 2013-09-30 (Released:2013-11-02)
参考文献数
24

Background and objectives : To elucidate modulators of rapid eating behaviors, behaviors in elderly residents in a nursing home were observed using a video recording methods. Methods : Participants of 17 elderly residents were employed. Durations and numbers of chewing of diets with and without soup were measured. Subjects were divided into the fast-eating group and slow-eating group based on duration of chewing. Relationship between duration of chewing of diets with soup and duration of chewing of diets without soup was analyzed by linear regression. Results : Proportion of duration and numbers of chewing in diets with soup to those of diets without soup in the fast-eating group was lower than those of the slow-eating group. Both of duration and numbers of chewing of diets without soup depended on those of diets with soup (p=0.001) . Conclusions : Modulators of rapid eating behaviors in elderly residents might be lower duration and numbers of chewing of diets with soup.
著者
初瀬 龍平 野田 岳人 池尾 靖志 堀 芳枝 戸田 真紀子 市川 ひろみ 宮脇 昇 妹尾 哲志 清水 耕介 柄谷 利恵子 杉浦 功一 松田 哲 豊下 楢彦 杉木 明子 菅 英輝 和田 賢治 森田 豊子 中村 友一 山口 治男 土佐 弘之 佐藤 史郎 上野 友也 岸野 浩一 宮下 豊
出版者
京都女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の目的は、戦後日本における国際関係論の誕生と発展を、内発性・土着性・自立性の視点から、先達の業績の精査を通じて、検証することにあった。研究成果の一部は、すでに内外の学会や公開講座などで報告しているが、その全体は、『日本における国際関係論の先達 -現代へのメッセージ-(仮)』(ナカニシヤ出版、2016年)として集大成、公開する準備を進めている。本書は、国際政治学(国際政治学、政治外交史)、国際関係論(権力政治を超える志向、平和研究、内発的発展論、地域研究)、新しい挑戦(地域研究の萌芽、新たな課題)に分けた先達の業績の個別検証と、全体を見通す座談会とで構成されている。
著者
佐伯 英明 三浦 邦夫 五十嵐 信寛 小川 弘良 清水 世紀 和田 郁生 鈴木 隆志 原田 忠 森田 隆 加藤 哲郎
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.73, no.8, pp.1058-1062, 1982-08-20

症例は妊娠第15週の36歳の女子で,肉眼的血尿を主訴として当科を受診した。膀胱鏡を施行したところ,膀胱左側壁に巨大な腫瘤を認めたので生検を行ない,移行上皮癌と判明した。患者は既に3子を有しているので,人工流産を施行し,泌尿器科的精査および治療を進めていつた。膀胱造影では左側半分を占める巨大た陰影欠損を認め,骨盤部動脈造影で腫瘍血管に富む腫瘍を認めた。術前に,マイクロカプセル化されたマイトマイシンCを合計40mg使用して2度にわたつて腫瘍支配動脈の化学塞栓を行ない,化学塞栓後の膀胱造影で腫瘍が中等度縮小した時点で膀胱全摘除術および回腸導管造設術を施行した。肉眼的には大小2個の腫瘍が認められ,組織学的にはgrade I, stage Aの移行上皮癌であつた。術後5ヵ月という短い経過ではあるが,転移や再発の徴候はない。妊娠に悪性腫瘍が合併することは稀れであり,殊に尿路悪性腫瘍が合併することは極めて少ない。妊娠に合併した膀胱癌の症例は欧米の文献に7例を認めるが,本邦では最初の報告ではないかと思われた。血尿が認められれば妊娠の有無にかかわらず即時にしかも適切な検索が行なわれなけれぼならないことを強調し,かつ,妊娠中の膀胱癌の治療法および妊娠と悪性腫瘍との関係について若干の考察を加えた。
著者
森田 克己
出版者
日本図学会
雑誌
図学研究 (ISSN:03875512)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.53-60, 1998 (Released:2010-08-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1

In order to make the synesthesia phenomenonan of colors and image clear, we performed a test using W. wolff s color-word matching method and from the first to the firth factor were exctracted from the factor analytical method.The order from the first to fifth factor are“the pleasantness-unpleasantness-factor”, “the activity-factor”, “the strong-week-factor”, “the evaluation-factor”, “the potency-factor”.In each factor, the first factor corresponds to light clear colors and dark clear colors. The second one is to high chroma and low chroma. The third one is to light clear colors and dark clear colors of warm color. The fourth one is to yellow of“low lightness or high chroma”and“middle lightness and from middle chroma to yellow of low chroma”. The fifth one is to“low lightness and low chroma”and“from middle lightness to warm color of high chroma”.The test was based on matching one handred colors with fifty-five sense adjectives.The results of the test tells us that synesthesia image of colors was defined by mainly tone, depending on chroma and lightness.As for intermodality in colors and sense image, the correlation of the emotional meaning dimension and the meaning dimension of sense was confirmed.
著者
葭内 朗裕 兼平 孝 栗田 啓子 竹原 順次 高橋 大郎 本多 丘人 秋野 憲一 相田 潤 森田 学
出版者
北海道歯学会
雑誌
北海道歯学雑誌 (ISSN:09147063)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.12-24, 2011-09-15

本研究は,北海道国民健康保険団体連合会(以下,"北海道国保連合会"と略)から提供を受けた平成19年5月のレセプトデータに基づき,北海道内の国民健康保険被保険者のうち,満70歳以上で歯科医療機関を含む医療機関を受診した者を対象に,現在歯数,欠損補綴状況,歯周病罹患状況と被保険者1人あたりの医科診療費との関連およびレセプト1件あたりの医科診療費から現在歯数と生活習慣病の罹患状況との関連について調べたものである.その結果,平均医科診療費は,1)現在歯が20歯未満の高齢者は,20歯以上の高齢者に比べ,1. 2~1. 3倍,中でも現在歯数が0~4歯の高齢者は,20歯以上の高齢者に比べ,1.4~1.6倍と有意に高いこと,2)歯の欠損部の補綴処置を受けていない高齢者は,受けている高齢者に比べ,1.1倍程度と統計学的に有意ではないがやや高い傾向にあること,3)重度の歯周病を有する高齢者は,歯周病がない,あるいは軽度の高齢者に比べ,統計学的に有意ではないが,1.1~1.3倍程度とやや高い傾向にあること,などが明らかとなった.また,生活習慣病による平均医科診療費(レセプト1件あたり)は,1)現在歯が20歯未満の高齢者は,20歯以上の高齢者に比べて1.1~1.3倍,中でも現在歯数がO~4歯の高齢者は,20歯以上の高齢者に比べて1.2~1.7倍と有意に高かった. 2)悪性腫瘍,糖尿病,高血圧性疾患,虚血性心疾患,脳血管障害では,現在歯が20歯未満の高齢者は,20歯以上の高齢者に比べるとそれぞれ1.1~1.4倍,中でも現在歯数が0~4歯の高齢者は,20歯以上の高齢者に比べ,1.4~1.7倍といずれも有意に高かった.
著者
森田 健太郎
巻号頁・発行日
2013

筑波大学博士 (医学) 学位論文・平成25年3月25日授与 (甲第6595号)
著者
森田 亜紀
出版者
美学会
雑誌
美學 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.1-14, 2003-09-30

The middle voice, distinct from the active and the passive, is almost forgotten in our days. We could adopt this linguistic category as an alternative category in thinking about the experience of art. According to the linguists' discussions, in the middle voice the subject is inside the process and is affected from it. The process arises of itself without any agent. The middle voice is to grasp a matter not depending on identical terms or units, but starting from an event itself. As the middle voice event takes place, something is slipping off from itself; there is neither 1 nor 2. It concerns between 1 and 2. It is difficult to describe the experience of art in the schema of <<subject - object>> , <<active - passive>> ; both in creation and reception, there takes place something middle. It is also difficult to distinguish the sensible and the signification, the expression and the expressed in the experience; two moments are differentiated and mediated at the same time. In this sense the experience of art seems to be middle. The middle phase in the experience of art is a foundation event from which <<subject - object>> , <<the sensible - the signification>> are deriving.
著者
村岡 倫 森田 憲司 佐藤 智水 桂華 淳祥 渡邊 久 舩田 善之 渡辺 健哉 井黒 忍 櫻井 智美 松川 節 宮澤 知之 松田 孝一
出版者
龍谷大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-11-18

研究期間中に、ニューズレター『13,14世紀東アジア史料通信』の第16号~第22号および別冊の計8冊を刊行し、研究代表者および研究分担者・連携研究者の石刻史料に基づく研究成果を掲載した。本科研費で購入した『西安碑林全集』に関して、奈良大学図書館では「『西安碑林全集』を見る」という企画展を開催し、ニューズレター別冊は、その展示に関連して刊行したものであり、研究成果を一般に還元した。第19号、第20号も『西安碑林全集』研究の成果として刊行したものである。そのほか、特筆すべき研究として、新たに発見された漢文・パスパ文合璧碑文の研究、元代のモンゴル高原における地方行政制度の研究などが挙げられる。
著者
森田 利文
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.12, no.8, pp.592-597,607, 1963-07-20 (Released:2011-09-21)
参考文献数
79
著者
森田 まり子
出版者
日本ロシア文学会
雑誌
ロシア語ロシア文学研究 (ISSN:03873277)
巻号頁・発行日
no.34, 2002

1909年から29年までの20年間に,約60ものバレエ作品を上演したセルゲイ・ディアギレフ率いるバレエ・リュスは,その後の20世紀の舞踊史に多大な影響を与えた。今回の発表では,このバレエ・リュスによって初演された作品の中で,現在でも評価の高い初演と同じ形式で上演されることもある《結婚》という作品を取り上げた。「ロシアの舞踊的情景」という副題のついたこの作品は,1923年にパリのゲテ・リリック劇場で初演されたバレエ・カンタータである。音楽とリブレットはイーゴリ・ストラヴィンスキー,振付はブロニスラワ・ニジンスカ,衣装を含めた舞台美術はナタリア・ゴンチャローワが手掛けた。典型的なロシアの農民の結婚儀礼を題材に創られたこの作品は,これまでの先行研究では,音楽学,舞踊学,バレエ・リュスの文化史というそれぞれの専門領域の中で語られることが多かった。今回の発表では,総合的に作品分析を行い,それを同時代のステージアート史のコンテクストに照らし合わせることで,この作品の持つ新しさ(=スペクタクル性)を明らかにしようと試みた。この作品は,ロシアの農民の結婚儀礼という劇(ドラマ)に完全には束縛されずに,首尾一貫したプロットを形成していない歌,機械的なオーケストラ,様式化された衣装と装置,抽象的な振付など,舞台を構成する各要素が独立した世界を形成しているアンチ・近代的ステージアートの一形態である。この作品は,舞台を構成する各要素が劇(ドラマ)を軸に統一性をもって統合されている近代的ステージアートというよりも,むしろ舞台を構成する各要素を自由に浮遊させ,それらが結婚儀礼という劇(ドラマ)によってわずかに交錯するように創られている「スペクタクルとしての結婚」ともいうべき作品だといえよう。コラボレーション故の差異を孕んだスペクタクル的な作品そのものはアンチ・近代的ステージアートの流れから自然に生まれたものであったといえるが,1つ注目すべきことは,この作品が作曲家ストラヴィンスキーの発案によって創作されたということである。つまり《結婚》というステージアートの鍵は,ストラヴィンスキーのステージアート観の中にあったのだ。こうした舞台人としてのストラヴィンスキー像は,音楽学からの研究だけでは見えてこないものである。このように,バレエ・リュスの《結婚》を多角的なアプローチによって分析することによって,近代とアンチ・近代のステージアートというコンテクストにおいて,《結婚》は「スペクタクルとしての結婚」というコンセプトに基づいたアンチ・近代的ステージアートの一形態であるということ,そしてこの作品の鍵が作曲家ストラヴィンスキーのステージアート観の中にあったということを,この作品研究における新たなる側面として提示することができよう。
著者
北島 清彰 斎藤 忠則 清滝 修二 佐藤 安男 森田 博人 岡田 清己 岸本 孝
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.87-96, 1987
被引用文献数
1

1984年12月より1年間に,膀胱摘出後の尿路変向術としてKock回腸膀胱を作製,現在までに17症例に対して行った.患者の年齢は35歳から78歳,男性11例,女性6例,全例悪性腫瘍であり,手術はKock,Skinnerらの方法に順じて行った.Kock回腸膀胱造設術に要する時間は4〜5時間で出血量は100ml以内であった.早期合併症は3例,うち2例は尿貯留槽よりの尿漏出があり再手術,他の1例は薬剤性肝障害で死亡した.術後経過は最長14ヵ月まで見ることができたが,中期合併症(1年以内)として,尿輸出脚に形成したnipple valveに起因するものが最も多く,17例中11例,うちわけは失禁2例,カテーテル挿入困難8例,逆流3例,うち3例に再手術を行った.カテーテル挿入困難は術後2〜4ヵ月の間に急に発生することが多く,原因としては腸重積の滑脱と輸入脚の一部が嚢状に拡張したものであった.尿貯留槽の容量は300ml位が多く,3〜4時間間隔で導尿を行っている.Kock回腸膀胱は手術時間,nipple valveの形成の難しさなど問題点はあるが,電解質のバランスは保たれ,腎機能も異常なく,体外集尿器を必要とせず,現在評価できる14例中12例が快適な生活を送っており,Kock回腸膀胱はすぐれた尿路変向術である.
著者
森田 久美 右田 恭子 尾立 冬樹 肥田野 信
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.58, no.12, pp.1281-1281, 1988-12-25

第8回学内免疫談話会 昭和63年7月16日 東京女子医科大学中央校舎1階会議室
著者
根来 龍之 國領 二郎 木村 誠 森田 正隆
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

プラットフォームビジネス・サービスについて、理論追求と事例研究の双方について成果を発表した。前者については、メディア機能型PFBと基盤機能型PFBの概念的区分とその融合に関する研究を行った。同時に、上記の理論的研究に基づきながら、事例研究も進めた。具体的には、電子マネー、ソフトウェアビジネス、ゲームビジネス、ネットプロモーションについて、事例研究を発表した。同時に、研究の背景となる情報システムと競争優位に関する研究も進めた。