著者
鈴木 秀樹 坂本 拓 塩野 真弓 長坂 和茂 佐藤 りん 西川 真樹子 八木澤 ちひろ 古森 千尋 天野 絵里子
出版者
京都大学図書館機構APC ワーキンググループ
巻号頁・発行日
pp.1-50, 2016-02

本学では、多額の経費を支払い多くの電子ジャーナルを読むことができる環境を整えているが、購読費として支払う経費に加え、近年は、論文をオープンアクセスにするための費用(「オープンアクセス費」)を著者が出版社に支払い、誰もが無料で読むことができる電子ジャーナルもしくは論文として公開するケースが増加している。このことにより、従来からの購読費は上昇を続け、さらに、オープンアクセス費の増加により、総額として大学が研究活動のために係る費用が急増しているという課題が顕在化している。(詳細は、資料1「オ ープンアクセス費の定義」を参照) 本ワーキンググループでは、昨年度に引き続き、以下のとおり本学教員によるオープンアクセス費の支出やオープンアクセス費を巡る状況を調査した。
著者
西川 一二 雨宮 俊彦
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.412-425, 2015 (Released:2016-01-28)
参考文献数
61
被引用文献数
6 15

本研究では, 知的好奇心の2タイプである拡散的好奇心と特殊的好奇心を測定する尺度の開発を行った。拡散的好奇心は新奇な情報を幅広く探し求めることを動機づけ, 特殊的好奇心はズレや矛盾などの認知的な不一致を解消するために特定の情報を探し求めることを動機づける。研究1では, 大学生816名を対象とした予備調査を行い, 50項目の項目プールから12項目を選定し, 知的好奇心尺度とした。次に大学生566名を対象とした本調査を行い, 予備調査で作成した知的好奇心尺度の因子構造の検討を行った。因子分析の結果, 各6項目からなる2つの因子が抽出され, 各因子の項目内容は, 拡散的好奇心および特殊的好奇心の特徴と一致することが確認された。2下位尺度の内的整合性は, 十分な値(α=.81)を示した。研究2では, 知的好奇心尺度の妥当性を, Big Five尺度, BIS/BAS尺度, 認知欲求尺度, 認知的完結欲求尺度と曖昧さへの態度尺度を用いて検討した。相関分析と回帰分析の結果, 拡散的好奇心と特殊的好奇心の共通性と対比について, 理論的予測とほぼ一致する結果が得られた。知的好奇心尺度の含意と今後の研究の展望について議論がなされた。
著者
平井 圭介 加藤 浩紀 西川 久夫 行弘 信仁 西山 啓次 宮本 政臣
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.136, no.1, pp.51-60, 2010 (Released:2010-07-09)
参考文献数
30
被引用文献数
3 3

既存の睡眠薬は,GABAA受容体に作用して睡眠を誘発する.GABAA受容体は,脳幹毛様体,辺縁系,海馬,小脳,脊髄,大脳皮質辺縁系など広範囲に存在し,種々の神経伝達物質を含有する神経に対して, Cl−イオンの細胞内流入を介して抑制的に作用する.そのため,睡眠誘発作用は示すものの,その睡眠は自然睡眠とは異なり,筋弛緩作用,前向性健忘,反跳性不眠,依存性などの種々の有害作用を惹起する.これに対してラメルテオン(Ramelteon,TAK-375,商品名Rozerem®)は,主に視床下部視交叉上核に存在するメラトニン受容体(MT1/MT2受容体)にアゴニストとして作用してcAMP産生系を抑制し,サルおよびネコで強力な睡眠誘発作用を示した.その睡眠パターンは自然睡眠に極めて近いものであった.また,既存薬で見られる学習記憶障害,運動障害,依存性などは見られなかった.ラメルテオンは入眠障害を特徴とする睡眠障害患者における臨床試験において,入眠までの時間を短縮するとともに総睡眠時間を増やした.ヒトにおいても記憶障害や運動障害などの有害作用は極めて少なく,依存性も見られず,反復投与においても耐性や反跳性不眠も認められなかった.ラメルテオンは,ヒトの睡眠覚醒サイクルを司る視交叉上核に作用する新規作用機序を有し,副作用が少なく生理的な睡眠をもたらす不眠症治療薬として期待される.
著者
西川 豪 野々木 宏 森 典子 松尾 陽子 清水 史郎 小田 敏子 土井 修 神原 啓文
出版者
日本循環制御医学会
雑誌
循環制御 (ISSN:03891844)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.88-95, 2012

ワイヤレス12誘導心電図伝送「富士山(ふじやま)」を開発し,プレホスピタルから専門病院への伝送の有用性を検討するため実証実験を行った.<BR>方法:小型心電計からBluetooth方式でスマートフォンへ心電図データを送信,画像ファイルを伝送するシステムを用い心電図を走行車両から伝送,さらに各種施設から病院専門医へ伝送し,伝送前後の比較を行った.<BR>結果:伝送前後の心電図は変化なく,伝送時間も7~95秒(中央値23秒)で遅延はなかった.院外伝送24例では家電からのノイズ1例以外は質の高い伝送が得られた.ワイヤレス12誘導心電図は小型,軽量で様々な医療現場での活用が期待される.
著者
川口 悠子 西川 可奈子 齋藤 佑樹 友利 幸之介
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.309-318, 2023-06-15 (Released:2023-06-15)
参考文献数
41

作業選択意思決定支援ソフト(以下,ADOC)に関する既存の研究や実践報告をマッピングし,今後必要な研究領域の特定を目的に,スコーピングレビューを行った.4つの文献データベースと2学会の抄録集からADOCに関する報告を検索し,最終的に178編(論文49編,学会129編)を特定した.詳細は,量的研究38編(論文19編,学会19編),事例報告140編(論文30編,学会110編)であった.これらの研究および事例報告にて,ADOCの適用範囲が多岐にわたることが示唆された.一方,今後異文化妥当性ならびに介入研究の拡充,そして事例報告(特に脊椎・脊髄疾患,悪性腫瘍,認知症)の論文化の必要性が明らかとなった.
著者
西川 一二 雨宮 俊彦 楠見 孝
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.93.21208, (Released:2022-08-30)
参考文献数
34

This study aimed to develop an Interpersonal Curiosity Scale. In Study 1, a questionnaire with a preliminary pool of 56 items was administered to undergraduates, and from these, 11items were selected. The main survey was administered to college students (n = 839) and as a web-based survey (n = 1,500). Factor analysis revealed three factors: curiosity about personal emotions, curiosity about privacy, and curiosity about personal attributes. Cronbachʼs alpha showed that these subscales had sufficient reliability. In Study 2, the validity of the Interpersonal Curiosity Scale was examined using the Five-Dimensional Curiosity Scale, the Sensation Seeking Scale, the Multidimensional Empathy Scale, and the Psychological Well-being Scale. The results of correlation analysis confirmed the validity of the three subscales. Implications about using the Interpersonal Curiosity Scale are further discussed.
著者
中村 美咲 西川 和男
出版者
Osaka Urban Living and Health Association
雑誌
生活衛生 (ISSN:05824176)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.239-246, 2009-10-30 (Released:2009-11-10)
参考文献数
3
被引用文献数
2

We have developed a discharge plasma air-cleaning technology known as PlasmaCluster IonR (PCI), which generates both positive and negative ions in the air. The present study was designed to determine the mechanism of the ions' effect on bacteria. We confirmed that PCI destroys the surface of airborne and attached bacteria. The present paper reports the principle of PCI and the results of examination of its bactericidal effect. We also show how the device produces cluster ions from a specially designed discharge electrode and investigate what types of ion are detected in mass-spectroscopy analysis.
著者
三木 文雄 小林 宏行 杉原 徳彦 武田 博明 中里 義則 杉浦 宏詩 酒寄 享 坂川 英一郎 大崎 能伸 長内 忍 井手 宏 西垣 豊 辻 忠克 松本 博之 山崎 泰宏 藤田 結花 中尾 祥子 高橋 政明 豊嶋 恵理 山口 修二 志田 晃 小田島 奈央 吉川 隆志 青木 健志 小笹 真理子 遅野井 健 朴 明俊 井上 洋西 櫻井 滋 伊藤 晴方 毛利 孝 高橋 進 井上 千恵子 樋口 清一 渡辺 彰 菊地 暢 池田 英樹 中井 祐之 本田 芳宏 庄司 総 新妻 一直 鈴木 康稔 青木 信樹 和田 光一 桑原 克弘 狩野 哲次 柴田 和彦 中田 紘一郎 成井 浩司 佐野 靖之 大友 守 鈴木 直仁 小山 優 柴 孝也 岡田 和久 佐治 正勝 阿久津 寿江 中森 祥隆 蝶名林 直彦 松岡 緑郎 永井 英明 鈴木 幸男 竹下 啓 嶋田 甚五郎 石田 一雄 中川 武正 柴本 昌昭 中村 俊夫 駒瀬 裕子 新井 基央 島田 敏樹 中澤 靖 小田切 繁樹 綿貫 祐司 西平 隆一 平居 義裕 工藤 誠 鈴木 周雄 吉池 保博 池田 大忠 鈴木 基好 西川 正憲 高橋 健一 池原 邦彦 中村 雅夫 冬木 俊春 高木 重人 柳瀬 賢次 土手 邦夫 山本 和英 山腰 雅宏 山本 雅史 伊藤 源士 鳥 浩一郎 渡邊 篤 高橋 孝輔 澤 祥幸 吉田 勉 浅本 仁 上田 良弘 伊達 佳子 東田 有智 原口 龍太 長坂 行雄 家田 泰浩 保田 昇平 加藤 元一 小牟田 清 谷尾 吉郎 岡野 一弘 竹中 雅彦 桝野 富弥 西井 一雅 成田 亘啓 三笠 桂一 古西 満 前田 光一 竹澤 祐一 森 啓 甲斐 吉郎 杉村 裕子 種田 和清 井上 哲郎 加藤 晃史 松島 敏春 二木 芳人 吉井 耕一郎 沖本 二郎 中村 淳一 米山 浩英 小橋 吉博 城戸 優光 吉井 千春 澤江 義郎 二宮 清 田尾 義昭 宮崎 正之 高木 宏治 吉田 稔 渡辺 憲太朗 大泉 耕太郎 渡邊 尚 光武 良幸 竹田 圭介 川口 信三 光井 敬 西本 光伸 川原 正士 古賀 英之 中原 伸 高本 正祇 原田 泰子 北原 義也 加治木 章 永田 忍彦 河野 茂 朝野 和典 前崎 繁文 柳原 克紀 宮崎 義継 泉川 欣一 道津 安正 順山 尚史 石野 徹 川村 純生 田中 光 飯田 桂子 荒木 潤 渡辺 正実 永武 毅 秋山 盛登司 高橋 淳 隆杉 正和 真崎 宏則 田中 宏史 川上 健司 宇都宮 嘉明 土橋 佳子 星野 和彦 麻生 憲史 池田 秀樹 鬼塚 正三郎 小林 忍 渡辺 浩 那須 勝 時松 一成 山崎 透 河野 宏 安藤 俊二 玄同 淑子 三重野 龍彦 甲原 芳範 斎藤 厚 健山 正男 大山 泰一 副島 林造 中島 光好
出版者
Japanese Society of Chemotherapy
雑誌
日本化学療法学会雜誌 = Japanese journal of chemotherapy (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.526-556, 2005-09-25

注射用セフェム系抗菌薬cefozopran (CZOP) の下気道感染症に対する早期治療効果を評価するため, ceftazidime (CAZ) を対照薬とした比較試験を市販後臨床試験として実施した。CZOPとCAZはともに1回1g (力価), 1日2回点滴静注により7日間投与し, 以下の結果を得た。<BR>1. 総登録症例412例中最大の解析対象集団376例の臨床効果は, 判定不能3例を除くとCZOP群92.0%(173/188), CAZ群91.4%(169/185) の有効率で, 両側90%, 95%信頼区間ともに非劣性であることが検証された。細菌性肺炎と慢性気道感染症に層別した有効率は, それぞれCZOP群90.9%(120/132), 94.6%(53/56), CAZ群93.3%(126/135), 86.0%(43/50) で, 両側90%, 95%信頼区間ともに非劣性であることが検証された。<BR>2. 原因菌が判明し, その消長を追跡し得た210例での細菌学的効果は, CZOP群89.5%(94/105), CAZ群90.5%(95/105) の菌消失率 (菌消失+菌交代) で, 両群間に有意な差はみられなかった。個々の菌別の菌消失率は, CZOP群91.1%(113/124), CAZ群90.8%(108/119) で両群問に有意な差はみられなかったが, 最も高頻度に分離された<I>Streptococcus pneumoniae</I>の消失率はCZOP群100%(42/42), CAZ群89.5%(34/38) で, CZOP群がCAZ群に比し有意に優れ (P=0.047), 投与5日後においてもCZOP群がCAZ群に比し有意に高い菌消失寧を示した (P=0.049)。<BR>3. 投薬終了時に, CZOP群では52,4%(99/189), CAZ群では50.3% (94/187) の症例において治療日的が達成され, 抗菌薬の追加投与は不必要であった。治療Il的遠成度に関して両薬剤間に有意な差は認められなかった。<BR>4. 随伴症状の発現率はCZOP群3.9%(8/206), CAZ群5.0%(10/202) で両棊剤間に有意な差はなかった。臨床検査値異常変動として, CAZ群に好酸球増多がCZOP絆より多数認められたが, 臨床検査値異常出現率としては, CZOP群31.6% (65/206), CAZ群32.2% (65/202) で, 両群間に有意な差は認められなかった。<BR>以上の成績から, CZOPは臨床効果においてCAZと比較して非劣性であることが検祉された。また<I>S. pneumoniae</I>による下気道感染症に対するCZOPの早期治療効果が確認された。
著者
宮本 元 西川 義正
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.9, pp.601-608, 1979-09-25 (Released:2008-03-10)
参考文献数
22

牛射出精子を37°Cでインキュベート,4°Cで液状保存,または凍結•融解したときの精子生存性におよぼすカフェイン添加の影響について検討し,つぎの成績をえた.1. 塩化カルシウムを除去したクレーブスーリンゲルリン酸緩衝液(Ca欠KRP液)に洗浄精子を浮遊させ,37°Cで8時間インキュベートした.外因性基質が存在しない場合も,カフェインを添加した精子は,対照の無添加のものに比べその添加直後に運動性が高まり,2時間後も対照より高い運動性が維持された.しかし,4時間以上のインキューベート後には,カフェインを添加した精子の運動性は対照よりかえって低下した.外因性基質であるぶどう糖,果糖,乳酸塩ピルピン酸塩の存在下でカフェインを添加すると,約5時間にわたって精子の運動性が高められた.2. 牛精子を卵黄クエン酸ソーダ液で希釈し,37°Cで6時間インキュベートまたは4°Cで7日間保存した.いずれの場合も,カフェイン添加によって,対照の無添加のものに比べ精子の運動性が高まり,生存時間が延長された.精液を37°Cでインキュべートまたは4°Cで保存すると,カフェイン濃度がそれぞれ5.4~18mMおよび5.4~13.5mMのとき,比較的高い精子生存性が維持された.3. 卵黄クエン酸ソーダ液で希釈した牛精子を4°Cで保存し,保存3日目にカフェインを添加した後さらに4日間保存した.カフェイン添加直後に精子の運動性が高まり,さらに生存時間の延長が認められた.4. 7%のグリセリン存在下で隼精子を凍結する場合,凍結前にカフェインを添加した精子にグリセリンを加えると,グリセリン添加直後および凍結•融解後の精子の運動性は,カフェイン無添加の対照より低下した.これに対して,凍結•融解後にはじめてカフェインを添加すると,対照に比べ精子の運動性が高まり,生存時間が延長した.10mMのカフェイン添加の精子に各種濃度のグリセリンを加え,4°Cで保存すると,グリセリン濃度が0および2%の精子はカフェイン添加によって対照のカフェイン無添加のものより運動性が優れていたが,7および10%の精子は対照のものより運動性が低下し,牛精子の生存性におよぼすカフェインの影響は,グリセリン濃度と関連のあることが判った.
著者
西川 輝昭
出版者
日本動物分類学会
雑誌
タクサ:日本動物分類学会誌 (ISSN:13422367)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.33-47, 2018-08-31 (Released:2018-08-31)
参考文献数
49

The history of the nomenclatural type concept and the principle of typification are outlined following examination of articles, recommendations and appendices in editions (and Japanese versions) of the International Code of Zoological Nomenclature (ICZN), the Règles Internationales de la Nomenclature zoologique, and the antecedent Stricklandian and Blanchard Codes. For family-group names, typification first appeared as a recommendation of the Stricklandian Code in 1843, subsequently becoming a criterion for availability following publication of the Blanchard Code in 1889. Typification of genus-group names also followed publication of the Stricklandian Code, being considered a criterion for availability since 1930. In species-group names, however, the explicit fixation of name-bearing types (holotypes and syntypes) has been included in the appendices of the Règles since 1913, being a recommendation in the first to third editions of the ICZN, and now (fourth edition), a criterion of availability of names published after 1999. Reasons are considered why the principle of typification was applied as a criterion for availability for species-group names far later than for family- and genus-group ones. The institution and development of public specimen registration systems in the UK and USA are also discussed.
著者
大隅 智之 清水 博之 小室 治孝 川田 智子 井上 明子 喜古 康博 岩瀬 滋 西川 正憲
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.96, no.4, pp.125-131, 2022-07-20 (Released:2022-07-20)
参考文献数
22

病院職員の集団接種において,mRNAワクチンであるBNT162b2接種後の副反応とIgG抗体価の関連について調査した.副反応は自己申告形式の調査票を用いて2回目接種の副反応の程度を,抗体価は2回目接種の9週間後のスパイク蛋白に対するIgG抗体価の変動を用いて検討した.調査対象者は228名であり,発熱,倦怠感,頭痛の程度とIgG抗体価の上昇に関連が認められた.対象者の年齢を45歳未満と45歳以上に群別すると,45歳未満群では倦怠感,45歳以上群では発熱とIgG抗体価の上昇が関連していた.IgG抗体価と接種後の一部の副反応の程度には関連がある可能性が示唆された.