著者
星 正治 山本 政儀 坂口 綾 大瀧 慈 岡本 哲治 川野 徳幸 豊田 新 今中 哲二 遠藤 暁 木村 昭郎 片山 博昭 ズマジーロフ カシム ステパネンコ ヴァレリー シンカレフ セルゲイ 武市 宣雄 野宗 義博
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01 (Released:2011-04-06)

放射線の危険度(リスク)はほぼ広島・長崎の被ばく者の調査を元に決められてきた。そして国際放射線防護委員会(ICRP)での議論を経て放射線障害防止法で規定され、被ばくの限度を定めてきた。原爆の放射線は一瞬の被ばくである。セミパラチンスクやウラン鉱山の被曝は長時間被曝である。そのリスクは異なっていると考えられ本研究を推進した。内容は線量評価と共同研究によるリスク評価である。測定や調査は以下である。1.土壌中のセシウムやプルトニウム、2.煉瓦による被曝線量、3.歯から被曝線量、4.血液の染色体異常、5.聞き取り調査による心理的影響、6.データベースの整備とリスクなどであり、被爆の実態を解明した。
著者
田中 健次 鈴木 和幸 嶋崎 真仁 鈴木 和幸 伊藤 誠 田中 健次
出版者
電気通信大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997 (Released:1997-04-01)

インターネットを用いた信頼性・安全性の作り込みの為のデータベース構築の原理と解析手法を5分野に分け究明・検討を行ない、以下の成果を得た。1.計算機のデータベース支援インターネットを援用した3層 Client/Server型システムにより、FMEAの自動作成および信頼性データ解析法の原理と一提案を行った。2.故障情報データベースに基づく信頼性解析Warranty dataのような不完全な故障データベースより、寿命評価への有用な情報を導出する方法を提案した。また、databasesに蓄積すべき最小十分なdatabasesの検討を行った。3.ヒューマンエラーに着目した安全性解析広辞苑より1120個の副詞を抽出し、ヒューマンエラーに関するガイドワードのデータベースを作成し、本ガイドワードに基づく「人間の誤使用」をエラーモードとするFMEA構築システムを提案した。また、誤報による人間の心理的変化、信頼の変化を探り、時間制約がどの程度、状態判定の誤りを引き起こすか、あるいは誤動作がどのような発生状況であると人間がシステムを信頼しなくなるか等を認知実験を通して明らかにした。4.ヒューマンインターフェイスと安全性設計ヒューマン・コンピュータ・インターフェイスの観点から人間中心の設計に着目し、安全と危険の間のグレイゾーンを考え、この領域をも危険とに含めて考え、それらを回避する"安全保証設計"を提案し、危険回避型設計との比較検討を行った。5.状態監視保全による未然故障防止システム状態監視保全システムにおけるリアル監視情報の有効利用法を目指し、可変しきい値をもつモニタリングシステムの最適設計法と異種の監視特性のセンサを用いた異質センサ型システムモデルを解析・究明した。
著者
本多 義昭 武田 美雄 木内 文之 飯田 彰 伊藤 美千穂 林 宏明 高石 善久
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003 (Released:2003-04-01)

中央アジアにおけるトルコ系民族薬物に関する第3次調査研究として、現地調査として、2003年はウズベキスタンのアラル海沿岸部からブハラにかけての地域を、2004年にはイランのカスピ海沿岸部を、また2005年には中国の新疆ウイグル自治区を調査した。また、収集した薬用植物について、天然物化学的解析を行った。2003年の調査地のウズベキスタン西部は、アムダリア川流域の灌漑事業のために、アラル海周辺部の環境が悪化し、降雨量が少ないため砂漠化も進んでいる。この地域の薬草として目立つものはカンゾウで、分析用資料の収集をした。また、他の薬用植物数種類も収集した。この地域も含めて、ウズベキスタンでは、タビブと称される民間医が薬草の知識を伝えているが、その中身には、ロシア経由のヨーロッパのハーブの知識が多く見受けられた。2004年は、カスピ海に沿って東西に伸びるアルボルス山中に居住するトルクメンの調査をすることができたが、トルコとウズベキスタンの双方に共通するトルコ語系の呼称のものも認められ、更なる調査の必要性が明らかとなった。2005年はトルコ系のウイグル族が多い新疆省を調査した。省南部のホータンはウイグル医学が最もよく残っている地区であるが、この伝統医学はアラビア医学の系列に属するものであることが薬物とその呼称から明らかである。この3年間には、各地で収集した薬用植物に関する天然物化学的研究や品質評価研究についても解析を進め、これまでに13報を報告している。
著者
寺田 良一 舩橋 晴俊 平林 祐子 堀田 恭子 藤川 賢 堀畑 まなみ 原口 弥生 湯浅 陽一
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007 (Released:2007-04-01)

本研究においては、近年の急速な経済活動の国際化に伴い問題化しつつあるアジア太平洋地域における、環境負荷の移動、環境政策の相互影響、環境運動の交流などについて、一方で包括的にその時系列的、空間的な流れを解明する「環境総合年表」(すいれん舎刊)を作成し、もう一方で、その個別性と普遍性を考察する定性的比較研究(日本、韓国、中国、台湾、インド、米国等)を進め、研究成果報告書を刊行した。
著者
伊東 信宏 小島 亮 新免 光比呂 奥 彩子 太田 峰夫 輪島 裕介 濱崎 友絵 上畑 史 阪井 葉子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01 (Released:2012-04-24)

ブルガリアの「チャルガ」は、「マネレ」(ルーマニア)、「ターボフォーク」(旧ユーゴ諸国)などのポップフォーク(民俗的大衆音楽)と並んで、1990年代以降バルカン諸国に特有の社会現象であり、同様の現象は日本の「演歌」をはじめとしてアジア各国にも見られる。本研究はそれら諸ジャンルの比較を行い、その類似と差異をあきらかにすることを目指してきた。これまでに大阪、東京などの諸都市で、8回の研究会を開催し、20の報告が行われた。2017年にはこの問題に関する国際会議を開催する予定である。そこでは上記諸ジャンルの社会的文脈を検証し、歌詞や音楽構造の分析が行われた。日本語による単行本出版が準備されている。
著者
堀 新 佐島 顕子 村上 隆 山田 邦明 山本 博文 矢部 健太郎 鴨川 達夫 白根 孝胤 曽根 勇二 堀 智博 堀越 祐一 光成 準治 山崎 布美
出版者
共立女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009 (Released:2009-04-01)

2009~2011年度を通じて、史料調査の実施、研究会の開催、データ入力、の3点を共同研究の中心に据えて活動した。3年間に史料調査先は50ヶ所以上、研究会は15回、事務的会合は約30回、メールでの打ち合わせは無数であった。史料調査の際には周辺のフィールドワークを行った。データ入力は、豊臣秀吉発給文書・豊臣奉行人発給文書を中心に、古記録もあわせて約4000点に及んだ。研究会の成果の一部は、山本博文・堀新・曽根勇二編『消された秀吉の真実』(柏書房、2011年)として公表した。
著者
井上 克己 山中 将 増山 知也 成田 幸仁
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004 (Released:2004-04-01)

歯車の損傷は大きい経済的損失をもたらし,人命に直接関わる事故に繋がる恐れがある.したがって,そのリスクマネージメントは極めて重要である.一方で,エネルギー消費の低減やリデュース設計のため,歯車装置には小型軽量化と長期信頼性の確保という,相反する要求が科せられている.これに応えるために,使用状態における歯車の損傷確率を評価し,信頼性を考慮した寿命を推定することが不可欠である.本研究は,平成16年度から3ヵ年にわたり,浸炭歯車へのリスクマネージメントの適用を目指して以下の項目を実施した.1.材料中の介在物分布から寿命を推定するシミュレーション法の開発2.歯車試験に基づくシミュレーション法の妥当性の確認3.損傷確率を考慮して浸炭歯車の伝達荷重と寿命を評価し保証する方法の確立.最終年度である今年度は,浸炭歯車のピッチング強度を推定する方法の確立を目的とした研究を行った.歯面の損傷事例に関するこれまでの報告を精査し,面圧強度を律するクライテリオンとして,材料中の介在物に加わるせん断応力とモードIIの応力拡大係数の2種類を導入した.また,かみ合いによる歯面上の負荷点の移動に基づいて歯の応力分布を計算する有限要素プログラムを発展させ,ピッチング強度とピッチング発生位置をシミュレートするためのプログラムを開発した.このプログラムを用いてピッチング強度シミュレーションを行い,クライテリオンとしてせん断応力が適することを明らかにした.シミュレーションの結果,これまでの損傷事例報告に近いピッチング強度が得られた.この成果は近く学会発表する予定である.
著者
杉浦 直人 幸田 泰則 高橋 英樹 河原 孝行
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004 (Released:2004-04-01)

本研究の目的は、絶滅危惧種レブンアツモリソウの生物学的特性を解明し、その研究成果を効果的な保全管理・指針の実施に反映させることである。また、自生地の再生に用いるのに適した株の供給技術の開発もめざす。さらにカラフトアツモリソウとの交雑に関する現況調査も実施する。以下、4年間の調査研究によって得られた成果の概要を記す。1.マルハナバチ媒花としてのレブンアツモリソウの花の特性を明示するとともに、その結果率および稔性種子率に関するデータ解析等から送粉者としてのニセハイイロマルハナバチの能力についても評価した。また、この送粉昆虫にとって、ヒロハクサフジなどのマメ科草本が花資源として重要なことも解明した。2.生育地の立地や植生等に関する知見、たとえば、低標高で北西斜面の、比較的水はけの良い土地を好む、あるいはマイズルソウなどが共存種として頻出するなどのレブンアツモリソウの生育環境に関する共通項を解明した。また、花形態の解析や標本調査等から、その分類学的位置についても考察を加えた。3.レプンアツモリソウ個体群の遺伝的多様度を求め、地域集団問に大きな相違がないことを明らかにした。さらに、カラフトアツモリソウとの間に雑種が生じており、このまま放置すれば雑種化が進行してしまう危険性があることも指摘した。4.自生地の復元に最適な株の供給を可能にする共生発芽法の技術を確立し、この方法を用いて開花株を得ることにも成功した。また、菌との共生系の実態を解明するとともに共生菌の分類学的検討も行い、その由来が樹木の外生菌である可能性を示唆した。これらの諸知見は、現存自生地での保全管理にとどまらず、自生地の再生・復元を行なう際にも有益と考えられた。
著者
松井 正文 西川 完途
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-11-18 (Released:2013-05-15)

止水産卵性種からみたボルネオ産両生類多様性の起源を探るため、ボルネオ島と、その周辺地域についての野外調査・標本調査を行い、形態・音声・分子に基づく系統分類学的な解析を行った結果、アオガエル科、ヒメアマガエル科の一部で高度の固有性が認められたものの、総体的にはボルネオ産の止水性両生類種は流水性種ほどの分化を示さないことが分かった。これはボルネオ島が本来、山地森林に被われていて、低地性の止水性種の生息に適した範囲が限られたためであろう。数少ない固有種は古い時代の侵入者と思われるが、それらの近縁種はスマトラ-ジャワに見られることから、大陸からスンダ地域へ古い時期の進出には2経路あったと推定される。
著者
大石 和徳 山領 豪 森田 公一 井上 真吾 熊取 厚志
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004 (Released:2004-04-01)

フィリピン、マニラ市において78例のデングウイルス二次感染症患者(DF40症例、DHF38症例)の急性期と回復期の末梢血血小板数とPAIgGおよびPAIgMを測定し、血小板数のみならず重症度との相関を検討した。急性期に血小板数は減少するのに対し、PAIgG,PAIgMは増加し、それぞれは血小板数と有意な逆相関を示した。また、PAIgMの増加はDHF進展と有意に相関することが判明した。一方、急性期患者の末梢血血小板の溶出液中には健常者と比較して高い抗デングウイルス活性を検出した。デングウイルス二次感染症において、抗デングウイルス結合活性を有する血小板に付随した免疫グロブリンはその血小板減少機序と重症度に重要な役割を果たすことが推察された。また、血漿中thrombopoetin(TPO)は急性期に増加することから、デングウイルス二次感染症において、デングウイルス感染に伴う巨核球減少が関与することが示唆された。次に、顕著な血小板減少を伴うデングウイルス感染症患者34例(DF18例、DHF16例)を対象として、高用量静注用ヒト免疫グロブリン(IVIG)を0.49/kg/日を3日間投与し、血小板減少の進行阻止あるいは回復促進効果が認められるか否かを前向き比較試験として実施した。入院直後にウイルス学的診断の確定した34症例を封筒法により無作為にA群(IVIG投与+輸液療法)17例、B群(輸液療法のみ)17例の2群に分類した。2群の性別、年齢(平均15歳)、重症度、末梢血血小板数に有意差は認められなかった。A群において、IVIG投与に伴う明らかな副反応は認められなかった。これらの結果から、急性デングウイルス感染症は、ITPとは異なり網内系細胞のFcレセプターを介した血小板クリアランスは主要な血小板減少機序でないことが示唆された。さらに、分化したTHP-1細胞を用いてin vitroの血小板貪食能測定法をフローサイトメトリーを用いて確立した。
著者
阿子島 功 坂井 正人 渡邊 洋一 本多 薫 坂井 正人 渡邊 洋一 本多 薫 PAZOS Miguel OLAECHEA Mario
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006 (Released:2006-04-01)

ペルー中南部海岸沙漠のナスカ台地とその周辺の地上絵は、B.C.1~A.D.8世紀頃のナスカ期の文化遺産であり、1994年に世界遺産に指定されたが、詳細な測量図が作成されているのは動植物図像が集中しているナスカ台地の一部のみであり、ナスカ台地全域にわたる地上絵の分布の全体像については必ずしも明らかではなかった。地上絵の成り立ちの解明や今後の保全計画の基礎となる資料を整備する目的で、高精度人工衛星画像解析や現地調査によって分布図作成を行い、自然地理学、考古学、認知心理学などの観点から考察した。ナスカ台地全域の地上絵の分布図が作成されたことにより、自然地形との関係や、地上絵が制作された文化的背景、また現在進行している地上絵の破壊状況などを明らかにすることができる。
著者
和田 裕文 光田 暁弘 浅野 貴行 光田 暁弘
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006 (Released:2006-04-01)

MnAsは室温で巨大磁気熱量効果を示す物質である. 最近ブラジルのグループによってMnAsに圧力を加えると磁気熱量効果が極めて大きくなることが報告された. 本研究ではこの超巨大磁気熱量効果の検証を行った. その結果超巨大磁気熱量効果は測定の問題で生じた現象で本質的な性質でないことが明らかになった. また, 超巨大磁気熱量効果の起源といわれている格子のエントロピー変化を定量的に評価することに成功した, その値は全エントロピー変化の高々10%であることも明らかになった.
著者
丸山 浩明 宮岡 邦任 仁平 尊明 吉田 圭一郎 山下 亜紀郎 ドナシメント アンソニー
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01 (Released:2011-04-06)

アマゾンに建設された代表的な日本人移住地であるマウエスの日系人農場をおもな事例として、氾濫原(ヴァルゼア)と台地(テラフィルメ)という異質な生態空間を巧みに利用した、低投入持続型農業(LISA)を基幹とする住民の複合的な生活様式を明らかにした。事例農場は、ヴァルゼアとテラフィルメの両方に牧場を所有し、船で牛を移牧して周年経営を実現している。一定期間浸水する前者は乾季、浸水しない後者は雨季の放牧地である。テラフィルメ林は、焼畑農業や狩猟採集の場でもある。また、船を使った行商は現金収入を得る重要な農外就業であった。河川環境を利用した複合経営は、アマゾンでの生活の持続性や安定性の基盤となってきた。
著者
廣瀬 勝己 青山 道夫 小村 和久 津旨 大輔 熊本 雄一郎
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006 (Released:2006-04-01)

海洋研究開発機構 海洋地球研究船「みらい」が2003年から2004年に実施した南太平洋を含む世界一周航海ですでに得られたデータを組み込んだ、海洋のマルチトレーサーデータベースを完成させることができた。放射性セシウムの新しいソースタームと解像度を上げた海洋大循環モデルによる再現計算を行った。データベースを利用して解析したところ、^<239,240>Pu/^<137>Cs 比が、表層から水深約1000mまで指数関数的に増加していることを見出した。世界で始めて、南太平洋、南大西洋およびインド洋の薄明領域(水深100m-1000m)の粒子状配位子の分布を求めることができた。
著者
大澤 義明 鈴木 敦夫 白波瀬 佐和子 古藤 浩 田村 一軌 大津 晶 宮川 雅至 古藤 浩 田村 一軌 大津 晶 宮川 雅至 尾崎 尚也
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006 (Released:2006-04-01)

本研究では, 高速道路や新幹線など空間的に線的に伸びる社会基盤施設整備に関して, 選挙民が投票で集団意志決定する場合, 施設がどこにどれだけ配置されるのかを空間的に導出し, どの程度経済的に効率的なのかあるいは公平なのか, を考察した. 投票ゲームによる配置と社会的な最適配置とを比較するなどを通して, 投票という集団意志決定がどの程度経済的に悪化させるのか, そして不公平にするかを理論的に評価した. さらには, 道路という社会基盤建設では, ステークホルダーは多様である. ゲーム理論のナッシュ均衡, 多目的計画問題でのパレート最適, 地理ネットワーク評価での地理値を用いて, 高速道路建設の影響を均衡という複眼的見地から理論的に論じた.
著者
土谷 敏治 井上 学 大島 登志彦 須田 昌弥 田中 健作 田中 耕市 山田 淳一 今井 理雄 中牧 崇 伊藤 慎悟
出版者
駒澤大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01 (Released:2012-04-24)

超高齢社会において,モビリティ確保は重要な課題である.自動車依存が進展する中,公共交通維持の困難性が高まっている.本研究では,大都市圏縁辺部を中心に,市民の日常的な移動行動と公共交通機関の利用実績などの分析を通じて,公共交通機関の現状と問題点,公共交通機関利用促進の課題,新たな公共交通機関の可能性などについて検討した.その結果,茨城県ひたちなか市,埼玉県滑川町,徳島県上勝町,北海道函館市の調査によって,公共交通機関の利用者特性や利用実態,公共交通機関に対する市民の評価とその地域差,市民への情報提供の必要性,NPOによる新たな交通サービスの可能性,市民活動の重要性が明らかになった.
著者
濱田 麻矢 宇野木 洋 松浦 恆雄 福家 道信 絹川 浩敏 西村 正男 今泉 秀人 藤野 真子 三須 祐介 星名 宏修 大東 和重
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-11-18 (Released:2013-05-15)

日中戦争勃発の1937年から東アジアに冷戦体制が確立する1952年までを対象にして、中華圏における文化文芸の諸相に、文学テクスト・メディア分析・体制分析という三つの角度からアプローチした。2011年には移民研究についての勉強会を行い、2012年には40年代の女性形象についてシンポジウムを行った。また2013年は名古屋で、2014年には北京で研究集会を行い、文学、映画、演劇、音楽、などのメディアについて、日・中・台・米・シンガポール・マレーシアの研究者が集まり、横断的な討論を行った。なお、この研究成果は現在翻訳中で、2015年に論文集として出版予定である。
著者
高橋 裕次 小宮 木代良 丸山 士郎 佐々木 利和 小野 真由美 池田 宏 山口 俊浩
出版者
独立行政法人国立博物館東京国立博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005 (Released:2005-04-01)

本研究課題の最大の目的である、江戸幕府旧蔵資料の所蔵情報の把握を行うために、資料を所蔵している諸機関について情報収集を行い、所蔵の確認をした。さらに、江戸幕府旧蔵資料を引継いで管理していた東京国立博物館において、基礎的な情報を把握するため、収蔵品に関する様々なデータの整理をした。また、「浅草文庫」の目録や、帝室博物館の収蔵品目録、明治10年に博物館が作成した『博物館書目』をとおして、江戸幕府の引継ぎ資料の全体像を把握するための詳細調査を実施した。収集した江戸幕府旧蔵資料の所蔵情報をもとに、「江戸幕府旧蔵資料データベース」(暫定版)を作成した。収録したのは、東京国立博物館、宮内庁書陵部、国立公文書館内閣文庫、静岡県立図書館の所蔵する資料である。その点数が厖大であり、必ずしも現物1点ごとに詳細なデータの収集の実施はできなかったが、現在の江戸幕府旧蔵資料の概要を十分示すことができた。東京国立博物館の所蔵する漢籍、洋書については、これまで本格的な全体調査が行われていなかったが、今回、悉皆調査を行い、印記などを確認して、江戸幕府旧蔵資料と考えられるものをデータベースに収録した。東京国立博物館には、データに「伝来未詳」とされ、はっきりと江戸幕府旧蔵とは言えないまでも、その形態や特質から、江戸幕府に関係したであろうと推測できる資料もある。この点については今後の課題としたい。以上の研究によって、明治5年に湯島聖堂に集められた江戸幕府旧蔵資料の全貌を解明する手がかりができた。本研究報告書では、作成したデータベースや調査結果から、研究分担者・研究協力者が、江戸幕府旧蔵資料に関する個別研究も行った。しかし、本研究は江戸幕府旧蔵資料を明らかにする上での基礎的な作業であったといえる。今後は、江戸幕府旧蔵資料に関する各分野の個別研究を行う上で、本研究成果が基本的資料となると言えるであろう。