著者
三輪 譲二 佐藤 滋 川村 よし子
出版者
岩手大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、いつでも、どこでも、だれにでも、手軽に、繰り返し利用可能なユビキタス環境における日本語教育支援システムを開発し、地球規模の公開運用実験と評価を行った。このシステムでは、連合漢字学習、手書き漢字入力を用いた辞書検索、漢字文章読解、特殊拍や単語アクセントの聞き取り、日本留学模擬試験、United Linksなどの支援機能を有している。漢字クイズの約1年間の公開運用実験の結果、iPhoneやiPod Touchから約16%の利用があり、ユビキタス環境での学習支援システムが益々重要になってきていることが分かった。
著者
黒柳 米司 浅野 亮 稲田 十一 小笠原 高雪 金子 芳樹 菊池 努 佐藤 考一 玉木 一徳 吉野 文雄 山田 満
出版者
大東文化大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

(1)米国の対ASEAN政策の積極化、(2)中国の存在感の顕著な増幅、(3)日本の存在感の長期的凋落、および(4)「地域としての東アジア」の顕在化などという方向で変容する地域国際環境の下でASEANは、(1)「ASEAN憲章」の採択・発効、(2)インドネシア民主主義の確立などの成熟を示したものの、(3)タイの軍事クーデター、(4)タイ=カンボジア武力衝突、(5)ミャンマー軍政の民主化停滞など、後退局面がこれを上回りつつある。
著者
北川 哲平 福井 健一 佐藤 一永 水崎 純一郎 沼尾 正行
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.25, pp.1-9, 2010-09-21

複雑系において,事象過程の急激な遷移は潜在的に重要な相互作用の表れであるが,そのような事象の発生頻度は低い.本研究では,事象系列において比較的稀であるが,状態が遷移するときに共起する事象を抽出する Essential Event Extractor(E3) 法を提案した.E3 法では,自己組織化マップ (SOM) を符号化のためにベクトル量子化 (VQ) として,また共起グラフを生成するためにキーグラフを用いる.そして,VQ のトポロジーマップにおける発生密度推定を参照することで,共起グラフ上で事象遷移を得る.本論文では,燃料電池の損傷試験で観測されるAE事象系列に対して E3 法を適用し,燃料電池の損傷メカニズムを解明するために,有用な損傷事象系列を得た.Although sudden changes of the event phase in complex system may indicate potential essential forces, such events are rare. In the present paper, we propose an essential event extractor (E3) scheme to extract relatively rare but co-occurring event sequences in event transitions. In E3, the self-organizing map (SOM) is used as vector quantization (VQ) and KeyGraph as a co-occurrence graph. Afterwards, event transitions on the KeyGraph can be obtained by using occurrence density estimation on the topology map of VQ. We demonstrate the E3 using an acoustic emission (AE) event sequence observed during a damage test of fuel cells and obtain essential co-occurring damage sequences.
著者
月本 昭男 佐藤 研 山我 哲雄 市川 裕 澤井 義次 鎌田 繁 池澤 優 河東 仁
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究はユダヤ教,キリスト教,イスラム教における神観につき,比較宗教史的観点から、4.で述べるように、四つの側面から実証的総合研究を行った。そのうち、(1)「古代ユダヤ教における一神教成立の解明」については、下ガリラヤのテル・レヘシュ遺跡発掘調査により、古代イスラエル最初期の宗教に関する実証的なデータが発見され、成果の一部はV国際宗教史会議(トロント大学、2010年8月)および「国際ガリラヤ会議」(立教大学、2011年5月)で公表した。(2)~(4)の課題の研究成果については、以下の報告4を参照されたい。
著者
笹 賀一郎 佐藤 冬樹 藤原 滉一郎
出版者
森林立地学会
雑誌
森林立地 (ISSN:03888673)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.22-29, 1993-06-30

北海道北部地域を対象に,厳冬期における渓流流出と森林の影響に関する観測を行っている。本報告では,強風寒冷地の典型とされる宗谷丘陵での観測結果(1989-1990年・1990-1991年・1991-1992年の3冬期中心)をもとに,森林の流域的規模での堆雪効果と厳冬期流出に与える影響について報告した。観測流域は,草地70%・ササ地30%のサンナイ川と,針広混交林が70%/草地30%のオテンナイ川の源頭域である観測流域の面積は,サンナイ川10.4haとオテンナイ川11.6haである。流域の方向も同じようになるように選定し,この観測流域ではほぼ北西向きになっている。また,丘陵地帯であるため,流域の源頭部は標高85mから90mと,両流域は同じ高さにある。地質は,両流域とも第三紀層である。寒冷・強風地における積雪は,再移動もともない,沢などの地形的な低地に集中的に堆積する。したがって,尾根部の積雪は極端に少なくなる。このような堆雪傾向においても,森林は積雪を貯留する効果をもち,尾根部の森林内でも沢底と同じかそれ以上の積雪を蓄えている状況が観察された。このような状態は流域的規模においても同様であり,森林の多いオテンナイ川流域では草地化されたサンナイ川流域より,平均積雪深で2倍,積雪推量では4倍以上の積雪を蓄えていた。また,サンナイ川のように積雪の少ない流域では,60%以上の面積の表土が凍結していた。オテンナイ川のように,林内や窪地(沢底)に積雪が多く貯留される流域においては,表土の凍結が防止されていた。表土の凍結の発生域は,源頭尾根部の草地化された部分だけであり,最大でも流域の16%ほどであった。表土凍結の発生が防止されるためには,積雪移動の多発する地域においては,約50cmの積雪深が必要と判断された。50cm以上の積雪深があり,表土凍結の発生していない地域においては,積雪下面での融雪現象も観察された。また,オテンナイ川のように表土凍結面積の少ない流域の厳冬期流出量は,表土凍結面積の多いサンナイ川流域の1.5倍から3倍をこえる値になっていた。表土凍結面積の多い流域では,それだけ地表への水分供給量が少なくなることから,流出量の差は表土の凍結に影響されていると判断された。したがって,強風寒冷地における森林は,堆雪効果を発揮し,表土凍結を防止することで,厳冬期の渓流流出にも大きな影響をあたえていると考えられた。
著者
田瀬 和浩 佐藤 尚親 田村 健一 眞田 康治 小松 敏憲
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.249-256, 2008-10-15
被引用文献数
1

海外で育成されたフェストロリウム13品種の越冬性を,多雪・非土壌凍結の北農研と寡雪・上壌凍結の根釧農試で2か年評価したところ,「Prior」はメドウフェスクの「ハルサカエ」と同程度に,「Felina」はペレニアルライグラスの「ポコロ」と同程度に越冬性に優れた。それ以外の品種は「ポコロ」よりも越冬性が劣った。また越冬性に関与する耐凍性と雪腐病抵抗性について自然および人為環境条件下で評価したところ,「Prior」は耐凍性よりも雪腐病抵抗性に優れ,逆に「Felina」は雪腐病抵抗性よりも耐凍性に優れることが明らかになった。既存フェストロリウム品種の中にメドウフェスクと同程度に越冬性あるいは耐凍性に優れる品種が認められたことから,冬期気象条件の厳しい道東でも利用可能なフェストロリウム品種の育成は可能と考えられる。
著者
高橋 庸哉 佐藤 昇
出版者
北海道教育大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2005

1.「雪」に関するコンテンツの拡充セスナー機から撮影した流氷写真・ビデオ、クリオネや降雪粒子のビデオ、ヒグマなどに関するページを制作した。また、「降ってくる雪」中の「ルーペで見てみよう!」コーナーを視覚的なものに改良した。2006年度のトップページアクセス数は11万4千余件であった。2.学校教育現場での実践と内容の妥当性検討雪に関する関するコンテンツを利用した授業等を行い、その内容妥当性の検証を進めた。また、前年度に制作したLAN対応リアルタイム気象データモニタリングシステムを市内小学校4校に展開し、実地試験を進めた。2006年12月に札幌市内小学校の研究授業を行った。3.教育現場でのコンテンツ利用の促進方法の実施雪の学習に関する教員向けセミナーを実施し、全道各地から53名の参加があった。雪たんけん館を活用した模擬授業及び授業作りワークショップ、雪たんけん館やITをどう生かすかをテーマとした討論・講演などを行った。事後アンケートによると、セミナー内容に関する満足度は5段階評価で4.5、参加者の98%が教室ですぐに使える情報があったと答えた。また、天気情報と大気の実験に関する小学校教員ワークショップを企画・実施した。4.コンテンツ利用状況調査札幌市内小学校(209校)を対象としたアンケートを行い、次の結果が得られた:a)Webページ「北海道雪たんけん館」を使った実践を行った学校が12%あった,b)「雪」を教育素材として、どう思うかも問いに対して、70%は取り上げるべきと答えた。また、これまでに4回実施した雪の学習研究会参加者のうち小学校教員にコンテンツ利用状況に関するアンケートを実施した。31%が北海道雪たんけん館を授業で使ったことがある、あるいは同僚が使っているのを見たと答えた。実際に授業で活用し得るコンテンツであることが示された。
著者
佐藤 信之助 吉岡 昌二郎
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会北陸支部会報 (ISSN:0388791X)
巻号頁・発行日
no.6, pp.11-14, 1972-03-25

1.13種の寒地型イネ科牧草類を用いて生育特性を比較し, 主として北陸の低標高地帯における季節生産性について検討した。2.2カ年合計収量はトールフェスク>オーチャードグラス>リードキャナリーグラスの順に上位を占めたが, 平衡的な季節生産性の点ではトールフェスク, リードキャナリーグラスがすぐれていた。3.上位3草種について検討した結果, 季節的な収量の変動は単位面積あたり茎数および一茎重の変動と関連しているが, それぞれ草種毎に違いが認められ, 特にリードキャナリーグラスの盛夏以降の収量が高い水準で維持されたのがいちじるしく特徴的であった。4.その他の草種では夏枯れの影響がいちじるしく, そのことが季節生産性および維持年限に大きく影響するものとみられた。5.各草種とも雪害による直接的な被害は軽るく, むしろ融雪後の急激な生育の点で季節生産性に大きく影響するものと思われる。
著者
佐藤 和夫 井谷 惠子 橋本 紀子 木村 涼子 小山 静子 片岡 洋子
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

本研究では、日本が男女共同参画社会をめざすためには、男女共学、共修がどのように実施されるべきかについて、高校を対象に分析検討を行った。男女共学、共修は男女平等教育にとって必要な基礎的条件ではあるが、隠れたカリキュラムにおけるジェンダーに無自覚なまま共学、共修を実施しても、共学、共修がただちに男女平等教育には結びつかない。そのため、男女共学や共修の現状を明らかにしながら、男女平等をつくるための共学、共修とはどうあるべきなのかについて、以下の3つの調査領域における研究において析出した。1,福島県の男女共学化および共修の現状調査福島県は、男女共同参画社会の実現のための施策の一環として、長らく残っていた別学高校をすべて共学化した。その共学化実現過程や高校の現状について、聞き取りと観察および質問紙調査を組み合わせて分析、考察した。2,関西(大阪)の私立高校の共学化戦略と共学、別学の現状調査福島県とは対照的に公立高校はすべて共学だった大阪府では、私立高校が別学校を提供してきた。近年、共学化が進んでいる大阪の私立学校での別学、共学の経営戦略および生徒への質問紙調査によって、共学、別学の比較検討を行った。3,高校での体育共習の指導場面の観察調査男女共修の高校の体育の授業場面において、教師の声かけが生徒が男子か女子かで異なること、そこに教師のジェンダー観があらわれ、ジェンダーの利用と再生産が行われていることなどについて、授業観察の分析を行った。
著者
石川 統 NORMARK Benj MORAN Nancy BAUMANN Paul 佐藤 恵春 森岡 瑞枝 青木 重幸 NORMARK Benjamin 深津 武馬 佐々木 哲彦
出版者
東京大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1994

1.本国際学術研究を通じて,社会性アブラムシ類の生態を詳細に検討することが可能になった.アメリカ合衆国コロラド州およびアリゾナ州で行った.Thecabius populimonilisの調査の結果,従来,非移住性の生活環をもつと考えられていたこの種が,アリゾナでは移住性の生活環を,コロラドでは移住性と非移住性の生活環を併せもつことが明らかになった.また,ゴール内のアブラムシを分析した結果,本種の非移住性生活環は移住性生活環から,有翅虫のゴール内産仔と,それに有翅虫の無翅化を経て二次的に進化したという,いわゆるGP仮説を支持する証拠が得られた.アイダホ州北部で行ったClydesmithia canadensisの調査からは,ミトコンドリアDNAの塩基配列の比較などから,この種はゴール内で産仔された第3世代1齢幼虫が(有翅虫の替わりに)寄主植物の根に自力で移住する生活環をもつことが判明した.2.アブラムシ類は一部の特殊なグループを除けば,すべてが菌細胞内に原核性の細胞内共生微生物(共生体)を保有している.これまでの研究によって,アブラムシは窒素老廃物を他の多くの昆虫類のように尿酸ではなく,グルタミンおよびアスパラギンに換える能力をもち,共生体がこれらのアミノ酸から不可欠アミノ酸を合成するという窒素再循環系をもつことを明らかにした.これは有機窒素に乏しい植物師管液を食物とする吸汁性昆虫に共生体が普遍的に存在することの説明になる.しかし,今回,同じ同翅目の吸汁性昆虫であるドビイロウンカを調べた結果,共生体を利用した窒素再循環のしくみが必ずしも一様ではないことが明らかになった.ウンカは窒素老廃物を一般の昆虫と同じく尿酸へ転換するが,それを排泄することなく組織内に蓄積し,酵母様共生体のもつウリカーゼを利用し,必要に応じてそれを利用可能な有機窒素へ変えていることがわかったからである.これはむしろ,系統学的には縁の遠いゴキブリの場合に似ている.アブラムシとウンカのこのようなストラテジーの違いは,2つの間の増殖性の違い,および移住に伴う飢餓にさられる期間の違いを反映するものであろう.3.アブラムシの共生体は進化的には大腸菌と近縁のプロテオバクテリアγ3亜族に属するバクテリアである.共生体は菌細胞内にあるとき,ある種のストレスタンパク質であるシンビオニンを選択的,かつ多量に合成している.シンビオニンは大腸菌GroELのホモログで,後者と共通に分子シャペロンの活性をもっているが,それに加えて,後者にはみられない特異的機能として,エネルギー共役性に基づくリン酸基転移活性をもっている.このときのシンビオニンのリン酸化部位はHis-133で,これに対応するアミノ酸残基はGroELではAlaである.2つのタンパク質のアミノ酸配列(550残基)には86%の同一性があり,大部分のアミノ酸置換が類似的置換であるなかで,ほとんどコドン-133だけが3連続塩基の置換による非類似的アミノ酸置換をうけており,その結果としてシンビオニンの新たな機能が創出されている.今回の研究ではこの点をさらに確かめる目的で,系統的にきわめて近縁な3種のアブラムシのもつ共生体のシンビオニン(遺伝子)の構造を比較した.この結果,3者間のアミノ酸配列の同一性は99%以上で,550残基のうちコンセンサスでない部位はわずか5箇所のみであった.この1つが部位133で,1つの種ではHisなのに対し,他の2種ではAsnであり,しかも他の4部位は何れも類似的置換であった.これらの結果は,シンビオニンのコドン-133は分子進化的にみたとき一種のホットスポットであり,共生体はこの部位におこる突然変異をポジティブに選択することを通じて,シンビオニンに新たな機能を創出し,細胞内環境に適応しつつあることをうかがわせる.4.この他に,例外的に原核性共生体の替わりにアブラムシに保有されている酵母様共生体の分子系統学的位置の検討,アブラムシ腸内細菌類の同定とその進化的起源等についても多くのデータを得た.
著者
毛受 矩子 林田 嘉朗 前川 厚子 佐藤 拓代 中嶋 有加里 小松 洋子
出版者
四天王寺大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

女子大生の健康支援を目的に睡眠障害と自律神経動態の調査を行った。女子大生 471 名についての質問紙調査結果から、起立性調節障害といわれる不定愁訴有は 34.8%で、睡眠障害、精 神衛生について不定愁訴有無群で有意差が有った。一方、女子大生 30 名の臥床から起立時の 血圧等の計測から血圧、血圧調整能力において不定愁訴の有無で有意差は見られなかったが睡 眠障害の有無では有意差があった。以上から睡眠障害に注目した健康支援が求められる事が示 唆された。
著者
岡部 篤行 佐藤 俊明 岡部 佳世 中川 貴之 今村 栄二 松下 和弘 長野 一博 石渡 祥嗣 飴本 幸司 林 良博 秋篠宮 文仁
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類学雑誌 (ISSN:13485032)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.30-39, 2006-09-30 (Released:2009-02-13)
参考文献数
5

当報告書は,無線LAN位置システム(以下システム)を放し飼いニワトリの軌跡追跡に適用可能かどうかを調べた結果を報告するものである。システムは,連続的な地面上にいるニワトリの位置を1 mのグリッド交差点上の点として表し,ニワトリの軌跡はその点列として表す。システムは,ニワトリの位置を1秒ごとに記録することができる。実験は8羽のニワトリと2羽のホロホロチョウを170 m×90 mの広さの公園に放って5日間にわたりその軌跡を観察した。分析に利用可能なデータは3日間得られた。システムによって得られる位置のデータは雑音を含むため,位置データは確率変数として扱った。データ分析により,位置の精度は,確率0.95で2.6 m,すなわち,真の位置が,観察された位置を中心に半径2.6 mの円の中にある確率が95%であると判明した。ニワトリの生活圏は,その場所にニワトリがいた確率密度関数として表現した。その関数はバンド幅が2.6 mのカーネル法で推定をした。軌跡は移動平均で推定した。実験の結果,システムは放し飼いニワトリの軌跡追跡に適用できることが判明した。
著者
安浦 寛人 佐藤 寿倫 松永 裕介 井上 創造 池田 大輔 石田 浩二 馬場 謙介 吉村 正義 ウッディン モハマッド・メスバ 稲永 俊介
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

社会に不可欠になっている「価値」や「信用」を搭載するLSIについて、ディペンダビリティの定義と評価尺度を提案し、その阻害要因の明確化と要因間の関係の解明を行った。また、LSIのディペンダビリティを向上させる対策を提案し、ディペンダブルLSIの設計フローを提示した。独自技術によるICカードを大学の学生証・職員証として発行し、設計から運用まで一貫してディペンダビリティの一万人規模の社会実験を行える環境を実現した。
著者
薄田 勝男 斎藤 泰紀 相川 広一 桜田 晃 陳 炎 遠藤 千顕 菅間 敬治 佐藤 雅美 佐川 元保 藤村 重文
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.875-881, 1994-10-20
被引用文献数
9

症例の寄せ集めといった人為的影響を極力排除するため, 一定地域で一定期間内で, tumor doubling time(DT)の検討可能な原発性肺癌例をいかなるselectionも行わないで収集し, それらを対象としてDTの分布および臨床病理学的特性を検討した.1)DTの対数変換後の分布は, 歪度が0.7204, 尖度が-0.0643と小さくなり, DTは対数正規分布に従がった.2)症例のDTは最小30日, 最大1077日であり, DTの算術平均は163.7±177.5日, 幾何平均は113.3日であった.3)DTの平均値は, 男性例が女性例に比較し, 喫煙例が非喫煙例に比較し, 有症状例が無症状例に比較し有意に短かった.またDTの平均値は, 扁平上皮癌および未分化癌が腺癌に比較し, T2, T3およびT4例がT1例に比較し, III期例がI期例に比較し有意に短かった.DTは密接に他の予後因子と関係していた.
著者
佐藤 彰治
出版者
釧路工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本報告書は、夏期に濃霧が多発し低温・高湿となり、冬期には豊富な日射が得られる北海道東部太平洋沿岸地域と対象として、サンルームの調温調湿効果を明らかにするための実態調査と実測・実験を行い、それらから得た知見をまとめている。第一章は、研究に至る背景、申請研究の目的、研究対象地域について述べている。第二章では、釧路市西部地区のサンルーム付住宅居住者を対象として、特に熱環境に関わる項目を中心としたアンケート調査の結果を報告している。当地域におけるサンルーム付設の満足度は全体的に高いことが分かった。特に、サンルームの間口が広い場合、冬期の暖房燃料削減、居間温度の低下抑制の効果とともに、夏期の濃霧による不快感の軽減効果を生活体験として実感している住戸が多かった。第三章では、既存付設温室付き住宅の夏期および冬期の温湿度実測結果に基づき、サンルームによって居間空間にもたらされた熱環境的な効果についての検討結果を報告している。釧路地域における大型サンルーム付き住戸の濃霧期の測定結果から、サンルームの設置によって、隣接する居室の温湿度環境に好影響を及ぼすことが分かった。冬期の快晴日の簡易型および大型サンルーム内の温度は外気温よりピーク時で20度以上上回っており、隣接居室への熱的好影響が期待できるものと推察された。第四章では、実験用サンルーム(ビニルハウス)を作製して行った温湿度実測の結果と、そこで確認された結果に基づいて行った調湿のための追加実験の結果について報告した。遮光屋根が居室の温度上昇に及ぼす弊害や、地盤面の露出によるサンルーム内の過度の湿度上昇が明確になり、地盤面の防湿・調湿実験によって相対湿度の低減や水蒸気量上昇の抑制効果を明らかにすることができた。
著者
桝潟 俊子 野崎 賢也 松村 正治 佐藤 亮子 榊田 みどり
出版者
淑徳大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

近年、グローバル化のもとでローカル・フードムーブメント(地産地消やCSA:地域が支える農業、AMAP:農民農業を支える会、短い流通など)が、内外で広がりをみせている。また、欧米諸国では、ローカル・フードシステムの再評価がすすんでいる。本研究では、欧米におけるローカル・フードムーブメントの動向および日本各地の事例調査にもとづき、「安全・安心」「安全保障」「環境」以外の社会的な視点・論点(たとえば、食をめぐる社会関係や食と農のシステムを支える労働の社会的公正など)を導入し、日本におけるローカル・フードシステムの意義について実証的検証を行った。
著者
金子 昌彦 長谷部 聡 比企 豊 西村 敦志 佐藤 敏朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.153, pp.109-112, 2010-07-22

オープン・メッシュネットワークは、レイヤ3でメッシュを構成するため、異種の無線方式を統合してネットワークを構築できる。新潟大学と共同でオープン・メッシュネットワークに有用な物理層の機能を研究してきた。また、ウィビコム製OFDM IPコアを応用したFPGA無線モジュールの適用可能性を検討している。本OFDM IPは、MATLABシミュレーションからFPGA実装まで一貫した開発環境であり各種の無線方式に対応できる。なお、本研究はSCOPE補助金を得て実施した。【研究開発課題名 オープン・メッシュネットワークの研究開発,研究代表者 間瀬憲一(新潟大学大学院自然科学研究科)】
著者
高木 清志 佐藤 宏司
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学会関東支部総会講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2004, no.10, pp.201-202, 2004-03-03

This paper deals with damage detection and vibration control of a new smart board designed by mounting the piezoelectric fibers with metal core on the surface of the CFRP composite. The damage of the board is identified on the assumption that the piezoelectric fibers using a sensor and actuators are broken at the damaged location simultaneously. A finite element model a CFRP cantilever is established and the damage location is identified using the input-output signals. Furthermore, the liner fractional transformation (LFT) is formulated considering the damage location and the gain-scheduled controller considering the location is designed. The control performance of the proposed method is verified by simulation.