著者
前島 伸一郎 種村 純 重野 幸次 長谷川 恒雄 馬場 尊 今津 有美子 梶原 敏夫 土肥 信之
出版者
社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.123-130, 1992-02-18 (Released:2009-10-28)
参考文献数
22
被引用文献数
3 2 5

言語訓練をうけることができなかった脳血管障害による失語症患者30例を対象に,失語症状の自然経過を経時的に評価し,年齢,性,原因疾患,失語症タイプ等との関係を検討した,言語理解は,健忘型で3ヵ月まで改善を認め,他のタイプでは6ヵ月以降にも改善を認めた.発話は,健忘型で3ヵ月まで,表出型,受容型では6ヵ月以降にも改善を認めた.表出-受容型は初期よりほとんど改善を認めなかった.書字は表出-受容型を除くすべてのタイプで3~6ヵ月以降にも改善を認めたが,表出-受容型では初期より改善を認めなかった.重度の失語症では,非訓練例は訓練例のような改善を認めないため,体系的な言語訓練が必要と思われた.
著者
草原 和博 棚橋 健治 溝口 和宏 桑原 敏典 鴛原 進 橋本 康弘 山田 秀和 渡部 竜也 藤本 将人 田中 伸 田口 紘子 後藤 賢次郎 小川 正人 川口 広美
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では,社会科教育研究の日米比較を通して,それぞれの学界で確立されてきた研究方法論を抽出し,再構成することで,国際的な研究交流にたえうる「研究法ハンドブック」を開発しようとした。米国の研究者を招いたシンポジウムでの討論と聞き取り調査,ならびに文献調査を踏まえて,効果が期待される以下3つの方法論を導出し,論文作成の手続きを定式化することができた。(1)規範的・原理的な提言(2)実験的・実践的な開発(3)実証的・経験的な研究。
著者
井上 哲生 内田 正興 松浦 鎮 佐竹 文介 西尾 正道 富樫 孝一 夜久 有滋 竹生田 勝次 小野 勇 海老原 敏 谷川 譲 武宮 三三 佃 守 河辺 義孝 松浦 秀博 佐藤 武男 吉野 邦俊 溝尻 源太郎 中田 将風 小池 聰之 中島 格 仁井谷 久暢
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.1026-1033, 1993-11-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
5

全国のがん専門施設16施設の共同研究として頭頸部癌98例に対しCDDP+PEP+ MTX (PPM法), CDDP+PEP+5FU (PPF法) の無作為比較試験を行い以下の結果を得た.1. PPM法は44例中, CR3例, PR18例で奏効率48%, PPF法は54例中, CR2 例, PR25例で, 奏効率は50%であつた.2. 病期別治療効果では, III期においてPPM法で90%, PPF法で63%の奏効率が得られPPM法で高い効果が認められた.3. 初回再発別治療効果は, 初回治療例でPPM法54%, PPF法56%と高い奏効率を示したが, 再発治療例においては, それぞれ40%, 33%と低下した.4. 副作用は, PPM法で白血球数が2000未満となつた症例が30%に認められたが, その他, 重篤な副作用は認められなかつた.
著者
福原 敏男
出版者
日本女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

2007年4月、水戸東照宮祭礼の絵画史料、江戸時代のコース探索、宇都宮の二荒山神社の菊水祭の絵画資料の調査を行なった。関東地方における祭礼風流を知る最適な事例であることが判明した。4月、岩手県日高火防祭調査をおこなった。町印と囃子の関係を解明する意図口を捜すことが出来た。6月、京都市個人蔵八代祭礼絵巻・北野天満宮祭礼絵巻調査、前者は新発見の絵巻であり、地方の祭礼としては最も精密な絵画資料と認識できた。9月、長野県千曲市の武水別八幡宮仲秋祭及び千曲市代地区の屋台の調査を実施した。9月、兵庫県立歴史博物館において「三山祭礼図屏風」調査を行なった。10月、三年に一度催される静岡県島田市の帯祭りの調査を行なった。現在でも東京より邦楽師を招いてお囃子を行う実態、鹿島踊り、奴ぶりなどのフィールドワークを行った。東海道による祭礼伝播について確認することができた。10月、埼玉県川越祭の調査を行なった。関東の有数の山車祭りとして有名な同祭の参与観察を行なった。あわせて、祭礼図絵馬の調査も行った。10月、岡山県牛窓の唐子踊り調査を行なった。朝鮮通信使に伴う祭礼風流について確認することができた。2008年3月、福岡県久留米市において御繁昌と称した五穀神社祭礼資料を調査、甘木市において祇園祭資料を調査、大分県別府市と竹田市において祭礼資料を調査、山口県柳井市、広島県広島市、竹原市、福山市靹の浦において、祭礼資料を調査した。平成19年度はまとめとして、都市の祭礼風流に関して、前三ヵ年において調査できなかった事例の補充調査を実施した。
著者
篠原 敏雄 松原 寛和 善国 信隆 小熊 幸一
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.851-853, 2003 (Released:2004-01-30)
参考文献数
10
被引用文献数
4 5

The determination of boron in steel was carried out by ICP-AES combined with anion-exchange separation. About 0.2 g of a steel sample was weighed in a quartz beaker and dissolved with a mixture of 2 cm3 of nitric acid, 1.5 cm3 of phosphoric acid and 4 cm3 of water by heating on a hot plate. Most of the nitric acid was evaporated off and the sample solution was transferred into a separatory funnel with 10 cm3 of 0.1 mol dm−3 nitric acid and water. About 3 g of iron(III) hydroxide oxide was dissolved in a mixture of 10 cm3 of hydrofluoric acid, 1 cm3 of 30% hydrogen peroxide and 50 cm3 of water by heating on a hot plate and added to the above sample solution. The sample solution was diluted to about 100 cm3 with water, allowed to stand for 1 h and then loaded onto an anion-exchange resin Bio-Rad AG1 column preconditioned by a fluoride solution. The iron in the sample solution passed through the column, while the boron was adsorbed as BF4− on the column and recovered with 6.5 mol dm−3 nitric acid. The effluent, containing boron, was treated with phosphoric, perchloric and nitric acids and diluted to 25 cm3 with water to be subjected to ICP-AES at 249.77 nm. The proposed method was successfully applied to the determination of boron in a steel-certified reference material, JSS 174-5, provided by the Japan Iron and Steel Federation. The detection limit was found to be 1.3 μg g−1 boron in steel.
著者
松原 敏夫 Matsubara Toshio
出版者
沖縄フィルハーモニック協会
雑誌
第27回沖縄市民コンサート リトアニア国立交響楽団 沖縄市市制施行 25周年記念公演
巻号頁・発行日
1999-11-29

THE OKINAWA BOARD OF EDUCATION PRESENTS LIETUVOS NACIONALINIS SIMFONINIS ORKESTRAS1999年11月29日沖縄市民会館大ホールにて開催された、第27回沖縄市民コンサート『リトアニア国立交響楽団』のパンフレットの一部。
著者
腰原 敏夫
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
vol.100, no.1231, pp.56-57, 1985-03-20

構造委員会仮設建築物小委員会によるパネルディスカッションは,標記のテーマについて,大会第1日(10月14日)午後3時より,横浜国大の工202教室において開催された。司会は内山和夫(東北大),副司会は小林栄治(日本鋼管)が担当した。小林による開会の辞の後,主旨説明を内山が行い,続いて主題解説を坪井善勝(東大),石井一夫(横浜国大),川口衛(法政大),楡木堯(建研)が行った。質疑がなかったため,(社)日本膜構造協会の丸山時男のあいさつの後,石井によりアメリカを中心とした膜構造の実例についてのスライド説明が行われ,最後に海野三蔵(海野建築研究所)がまとめを行った。
著者
渡邊 智 藤原 敏雄 川崎 義巳 大塚 吉則
出版者
日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.235-239, 1997-08-01
参考文献数
13
被引用文献数
2

We investigated the effects of bathing with bath preparation (sodium sulfate, sodium chloride, 30g/200l) on the thermal preservability in healthy volunteers. We also investigated these effects on the antioxidative defense system in patients with vibration syndrome (VS). In these investigations, we measured the activities of erythrocyte superoxide dismutase (SOD). After immersion at 41℃ for 5 min, forearm skin temperature, photoplethysmograph, and transepidermal water loss increased significantly as compared with those after bathing in a plain water. After bathing for 4 weeks at around 40℃ for 10min, activities of erythrocyte SOD increased significantly. These data indicate that bathing with the bath preparation has a stronger effect on thermal preservability in healthy volunteers and activation of the antioxidative defense system in patients with vibration syndrome due to a significant increase in activities of erythrocyte SOD.
著者
塙 隆夫 大川 昭治 近藤 清一郎 小林 紘孝 菅原 敏 太田 守
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.39-44, 1985-01-25

歯科遠心鋳造法によって得られた等軸晶組織を示すNi-Cr合金の凝固機構を定性的に考察した.鋳造物の凝固を調べるために幾つかの実験を行ったところ, 次の結果が得られた.すなわち, 鋳造組織内の結晶粒は遠心力方向にあるものほど, また, スプルー直下の結晶粒はスプルー直径が大きいほど, 微細であり, 鋳型内に棚を付けると棚より下では結晶粒は比較的粗大であった.これらの結果は, 結晶が溶湯の流入による機械的対流と温度差による熱的対流とによって鋳壁から離れ, 遠心力によって溶湯内を移動して鋳型底部に堆積するという理論で説明できる.特に, スプルー部分の凝固は結晶粒がスプルー上部に堆積して詰まることによるものであると推察した.
著者
幸崎 弥之助 稲富 雄一郎 米原 敏郎 橋本 洋一郎 平野 照之 内野 誠
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.79-85, 2009 (Released:2009-04-20)
参考文献数
16

目的:発作性心房細動に対する電気的除細動直後の脳梗塞発症について,その背景因子と臨床像を検討した. 対象と方法:1995年4月から2003年11月の期間に,当院で発作性心房細動に対し電気的除細動を実施した連続768例.除細動後の脳梗塞発症群,非発症群とで比較を行った. 結果:9例(1.2%)で除細動後10日以内に脳梗塞が発症した.同期間中に脳梗塞を来さなかった759例から無作為に抽出した45例と比較した結果,除細動までの心房細動持続時間(OR 1.26,95%CI 1.03∼1.53)が,有意かつ独立した脳梗塞発症因子であった. 結論:脳梗塞合併予防のために,発作性心房細動に対する発症後早期の電気的除細動の必要性が示唆された.
著者
原 敏夫
出版者
日本醗酵工学会
雑誌
醗酵工学会誌 : hakkokogaku kaishi
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.16-17, 1991
被引用文献数
1
著者
松原 敏浩 Masum Mohammad Ali Al
出版者
愛知学院大学
雑誌
経営管理研究所紀要 (ISSN:13413821)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.51-71, 2007-12

本研究の目的は,カリスマ的リーダーシップの両極端であるオーセンティック・リーダーシップとナルシシスティック・リーダーシップの文献展望をすることである。最近リーダーシップ研究に新しい動きが見られるようになった。オーセンティック・リーダーシップの研究である。本研究ではオーセンティック・リーダーシップの概念定義,ポジティブ組織行動との関連性,リーダー・メンバー関係,能力開発などについて論じた。他の一つがナルシシスティック・リーダーシップである。このリーダーシップについても概念定義,測定法,ナルシシスティック・リーダーのパーソナリティ,リーダー・メンバー関係,能力開発について論じた。最後に両理論の問題点と相互の関係についても論じた。
著者
峰松 一夫 矢坂 正弘 米原 敏郎 西野 晶子 鈴木 明文 岡田 久 鴨打 正浩
出版者
The Japan Stroke Society
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.331-339, 2004-06-25
被引用文献数
9 10

【目的】若年者脳血管障害の頻度や臨床的特徴を明らかにする.<BR>【方法】統一形式の調査票を用い,1998年と1999年の2年間に入院した発症7日以内の51歳以上の脳卒中症例の概略と,1995年から1999年までに入院した発症1カ月以内の50歳未満の脳卒中症例の詳細を全国18施設で後ろ向きに調査した.<BR>【結果】合計7,245症例のデータが集積された.発症1週間以内入院の全脳卒中に占める若年者脳卒中の割合(調査期間補正後)は,50歳以下で8.9%,45歳以下で4.2%,40歳以下で2.2%であった.背景因子を51歳以上(非若年群)と50歳以下(若年群)で比較すると,高血圧(62.7%vs.48.5%),糖尿病(21.7%vs.13.6%),高コレステロール血症(16.5%vs.13.1%)及び非弁膜性心房細動の占める割合(21.2%vs.4.7%)は非若年群の方が高く(各p<0.01),男性(58.9%vs.62.8%),喫煙者(19.3%vs.27.3%)と卵円孔開存例(0.7vs.1.2%)は若年群で多かった(各々p<0.01,p<0.01,p=0.08).TIAの頻度に差は無かったが,脳梗塞(62.6%vs.36.7%)は非若年群で,脳出血(20.8%vs.32.1%)とくも膜下出血(7.3%vs.26.1%)は若年群で高かった(各p<0.01).若年群の原因疾患として動脈解離,Willis動脈輪閉塞症,脳動静脈奇形,抗リン脂質抗体症候群などが目立ったが,凝固系の検査や塞栓源の検索は必ずしも十分ではなかった.外科的治療は37.5%で,退院時の抗血栓療法は31.9%で施行された.退院時転帰は26.0%で要介助,死亡率は8.8%であった.<BR>【結論】全脳卒中に占める若年者脳卒中の割合は低く,その背景因子は非若年者のそれと大きく異なる.若年者脳卒中への対策の確立のためには,全国規模のデータバンクを構築し,適切な診断方法や治療方法を明らかにする必要がある.
著者
松原 敏浩 吉田 俊和 藤田 達雄 栗林 克匡 石田 靖彦
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.93-104, 1998-06-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
30
被引用文献数
2 2

本研究は学校組織行動の因果関係のプロセスを検討しようとするものである。先行研究に基づいて一つの因果モデルが構成された。すなわち, リーダーシップ→組織風土, 教師のモラール→教師の学習指導スタイル→子どもの行動特徴である。リーダーシップ, 組織風土, 学習指導スタイル, 子どもの行動特徴, 子どもの親の学校への態度などの尺度の構成がおこなわれた。小学校の教師を対象にして組織行動の因果モデルを検討するために郵送調査が行われた。367名から有効なデータが得られた。主な結果は次のようなものであった。1. 因子分析の結果は各尺度がほぼ前回通りの因子構造をもつことを示した。2. 管理職のリーダーシップは組織風土や教師のモラールと密接な関係を示した。また組織風土や教師のモラールは教師の学習指導スタイルと密接な関係を示した。3. パス解析の結果はモデルが全体としてはほぼ支持されることを示した。結果についての討論がなされた。