著者
西園 昌久 高橋 流里子 対馬 節子 松永 智子 福屋 靖子 土屋 滋 大貫 稔 高橋 美智 浅野 ふみぢ 小松崎 房枝 鈴木 小津江 平山 清武 中田 福市 鈴木 信 壁島 あや子 名嘉 幸一 鵜飼 照喜 福永 康継 浪川 昭子 高田 みつ子 岩渕 勉 森脇 浩一 加藤 謙二 早川 邦弘 森岡 信行 津田 司 平野 寛 渡辺 洋一郎 伴 信太郎 木戸 友幸 木下 清二 山田 寛保 福原 俊一 北井 暁子 小泉 俊三 今中 孝信 柏原 貞夫 渡辺 晃 俣野 一郎 村上 穆 柴崎 信吾 加畑 治 西崎 統 大宮 彬男 岩崎 徹也 奥宮 暁子 鈴木 妙 貝森 則子 大橋 ミツ 川井 浩 石川 友衛 加世田 正和 宮澤 多恵子 古賀 知行 西川 眞八 桜井 勇 三宅 史郎 北野 周作 竹洞 勝 北郷 朝衛 橋本 信也 斉藤 宣彦 石田 清 畑尾 正彦 平川 顕名 山本 浩司 庄村 東洋 島田 恒治 前川 喜平 久保 浩一 鈴木 勝 今中 雄一 木内 貴弘 朝倉 由加利 荻原 典和 若松 弘之 石崎 達郎 後藤 敏 田中 智之 小林 泰一郎 宮下 政子 飯田 年保 奥山 尚 中川 米造 永田 勝太郎 池見 酉次郎 村山 良介 河野 友信 G. S. Wagner 伊藤 幸郎 中村 多恵子 内田 玲子 永留 てる子 石原 敏子 河原 照子 石原 満子 平山 正実 中野 康平 鴨下 重彦 大道 久 中村 晃 倉光 秀麿 織畑 秀夫 鈴木 忠 馬渕 原吾 木村 恒人 大地 哲郎 宮崎 保 松嶋 喬 桜田 恵右 西尾 利一 森 忠三 宮森 正 奥野 正孝 江尻 崇 前沢 政次 大川 藤夫 関口 忠司 吉新 通康 岡田 正資 池田 博 釜野 安昭 高畠 由隆 高山 千史 吉村 望 小田 利通 川崎 孝一 堀 原一 山根 至二 小森 亮 小林 建一 田中 直樹 国府田 守雄 高橋 宣胖 島田 甚五郎 丸地 信弘 松田 正己 永井 友二郎 向平 淳 中嶌 義麿 鎮西 忠信 岡田 究 赤澤 淳平 大西 勝也 後藤 淳郎 下浦 範輔 上田 武 川西 正広 山室 隆夫 岡部 保 鳥居 有人 日向野 晃一 田宮 幸一 菅野 二郎 黒川 一郎 恩村 雄太 青木 高志 宮田 亮 高野 純一 藤井 正三 武内 恵輔 南須原 浩一 佐々木 亨 浜向 賢司 本田 麺康 中川 昌一 小松 作蔵 東 匡伸 小野寺 壮吉 土谷 茂樹 岡 国臣 那須 郁夫 有田 清三郎 斎藤 泰一 清水 強 真島 英信 村岡 亮 梅田 典嗣 下条 ゑみ 松枝 啓 林 茂樹 森 一博 星野 恵津夫 正田 良介 黒沢 進 大和 滋 丸山 稔之 織田 敏次 千先 康二 田中 勧 瓜生田 曜造 尾形 利郎 細田 四郎 上田 智 尾島 昭次 大鐘 稔彦 小倉 脩 林 博史 島 澄夫 小池 晃 笹岡 俊邦 磯村 孝二 岩崎 栄 鈴木 荘一 吉崎 正義 平田 耕造
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.145-173, 1984-06-25 (Released:2011-08-11)
著者
原田 一敏 松原 茂 神庭 信幸 澤田 むつ代 沖松 健次郎 和田 浩 小山 弓弦葉 行徳 真一郎 三浦 定俊 早川 康弘 若杉 準治 谷口 耕生 村重 寧 田沢 裕賀 小林 達朗 原田 一敏
出版者
独立行政法人国立博物館東京国立博物館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

国宝・法隆寺献納宝物聖徳太子絵伝、全10面について場面内容の同定と描写内容の精査、当初の地である綾地の精査を行った。また高精細デジタル写真の撮影、1面ごとの合成を行い、あわせてX線フィルムをデジタル化し、同様に合成することにより、両者を対照可能なデータとする基本資料の作成を行った。
著者
Glenn R. SUMMERHAYES 早川 理恵子
出版者
The New Zealand Studies Society-Japan
雑誌
ニュージーランド研究 (ISSN:18815197)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.1-6, 2023 (Released:2023-11-27)

オタゴ地域の教育制度は、ニュージーランドで最も古い大学や南半球で最初の女子校の設立など長い歴史を持っている。これらの教育制度は初期のスコットランド人入植者がもたらした教育理念に大きく負っている。スコットランドの教育は中世まで遡り、1496年ジェームズ4世の時代に世界で初めて教育が義務化された。宗教改革と啓蒙主義の影響を受けた教育観はノックスの『第一規律の書』やアダム・スミスの『国富論』に確認できる。1861年オタゴ地域で金が発見されたことで、小さな地方都市ダニーデンは裕福な都市になった 。スコットランドにルーツを持つ女性運動家や政治家そして商売人は自由教会の理念である教育を優先し、1863年にオタゴ男子高校、1869年にニュージーランド最古の大学であるオタゴ大学、1871年にオタゴ女子高校、1871年にタイエリ高校が設立された。
著者
浦野 茂 喜多 加実代 早川 正祐
出版者
三重県立看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

現在の日本の精神医療は、精神障害当事者の意思と価値に基づく支援・治療・研究開発の意義が認められつつあるが、その実現にとって多くの障壁が残されている。数あるこうした障壁のうち、本研究は精神医療にそなわる認識方法である病識評価に着目し、これが精神障害の経験を理解し表現するための概念的資源を構造化し、制約してきた状況を解明する。解明の対象には、戦後から現在までの日本の主要精神医学雑誌記事と当事者による手記を設定し、その叙述における関連概念の用法を分析する。これを通じて本研究は、精神障害の経験を理解し表現するための既存の概念的資源にそなわる倫理的問題を明らかにし、その改良に向けた提言を行う。
著者
亀井 千那 伊藤 慶 早川 沙羅 鄭 陽 鈴木 梢 東 有佳里 田中 桂子
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.13-17, 2021 (Released:2021-01-26)
参考文献数
7
被引用文献数
1

肝腫瘍に対する緩和照射はその有用性を示唆する研究が散見されるものの,本邦では症例報告すら乏しい状況である.本研究の目的は,肝腫瘍由来の疼痛に対する緩和照射の効果を明らかにすることである.2014年12月から2016年11月の間に都立駒込病院で,原発性もしくは転移性肝腫瘍が原因と考えられる疼痛に対して肝臓への緩和照射を行った症例を後方視的に検討した.計15症例が8Gy1分割の緩和照射を受けており,照射前後で疼痛のNumeric Rating Scale(NRS)を評価していた12例全例で低下を認めた.Grade 3以上の急性期有害事象はみられなかった.肝腫瘍由来の疼痛に対する緩和照射は,症状の緩和に有効で忍容性もある可能性が示唆された.
著者
中川 武正 吉野谷 定美 高橋 孝喜 宮本 昭正 西村 浩 早川 哲夫 信太 隆夫
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.184-189, 1987-04-30 (Released:2017-02-10)

卵が原因食物と推定された成人気管支喘息症例において経口摂取誘発試験を実施した結果, 5例中3例が喘鳴を呈して誘発陽性と判断された.誘発試験前後での血清中ovalbumin特異的IgGサブクラス抗体およびC1q結合性免疫複合体の変動をあわせて検索したが, 5例中1例において卵摂取15分後に血中IgG 1抗体の低下, 免疫複合体の増加を認めた.本例では摂取8時間後に1秒量の低下をともなう喘息症状を認めており, あたかもIII型アレルギー反応が症状発現に関与している印象をうけた.なお, 卵アレルギーにおけるIgG 4抗体の役割に関してもあわせて言及した.
著者
有本 恭子 中野 優子 望月 寛子 齋藤 昌義 早川 文代
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 2021年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.121, 2021 (Released:2021-09-07)

【目的】みその消費量は年々減少傾向である。しかし、近年では、みその生理学的機能、和食・伝統食の価値の見直しの動きなどの観点から、みそを用いた料理に対する関心は高まっている。本研究では、食生活の変化を示す資料として、NHK「きょうの料理」を用いて、1958年から現在に至るまでの、みそ料理の変化の実態を把握し、その背景を考察した。【方法】1958年〜2020年に発刊されたNHK「きょうの料理」について、創刊年と1960年以降10年間隔で収集した82冊を資料として用いた。掲載料理数、みそ料理数、みそ料理のカテゴリー分類(主食・主菜・副菜・汁物・その他)、みそ料理の料理様式(和風・洋風・中国風)、みそ汁の具材料と作り方を調査項目とした。【結果・考察】みそ汁は、2000年以降、材料と分量、作り方の記載が増加した。背景には、家庭内でのみそ汁の摂食頻度の減少、核家族化の進行、加工食品の普及により、家庭内での料理の継承の機会が減少したことが考えられる。みそ汁の具材料では、全調査期間で野菜類が最も多かった。1990年以降、トウモロコシ、牛乳、キムチ、さば缶などがみそ汁の具に使われるようになり、みそ汁の具に変化がみられた。冊子ページ数の増加とともに掲載料理数は増加したが、みそ料理の掲載数には、大きな変化はみられなかった。みそ料理のカテゴリー分類では、主菜の記事の割合が増加していた。みそ料理の料理様式では、洋風料理と中国風料理の記事の割合が増加しており、食生活の多様化とともに、みそは和風料理だけでなく、さまざまな使われ方をしていることが推察された。本研究により、家庭内の料理を継承する機会の減少や、食生活の多様化に伴って、みそ料理の料理様式や調理法が多様化していることが推察された。
著者
早川 竜馬 Tuhin Shuvra Basu 若山 裕
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.77, no.5, pp.298-303, 2022-05-05 (Released:2022-05-07)
参考文献数
29

単分子を集積回路の構成要素とする分子デバイスのアイディアは,1974年にAviramとRatnerによる分子ダイオードの提案に始まる.その後,単分子接合を効率的かつ再現性よく形成する技術が確立され,単分子トランジスタや単分子メモリなど興味深いデバイス提案がなされてきた.しかしながら,50年近く経った現在でも,未だ実用化には程遠いのが現状である.分子の持つ“優れた量子機能”を如何に実用デバイスの中で発現するかが重要な鍵となる.一方で現在のエレクトロニクスを支えるシリコンデバイスも大きな転換点を迎えている.素子の微細化によるトランジスタの高性能化は限界を迎え,従来とは異なる新しい動作原理で駆動するトランジスタの開発が求められている.そのため,ソース電極からドレイン電極へ流れる電荷の流れをトンネル効果により制御するトンネルトランジスタは,高速動作,低消費電力を兼ね備えた次世代トランジスタとして期待されている.しかしながら,“0”と“1”の2値動作という点では従来のトランジスタと変わらない.上記背景から,筆者らは現在のシリコンプロセスに適合した分子トランジスタを開発するため,分子を量子ドットに用いた縦型トランジスタを提案している.分子は,原子レベルで厳密に規定された均一な粒子であり,サイズ分布の無い理想的な量子ドットとして機能する.分子の持つ離散準位(分子軌道)を利用した単電子トンネル伝導を誘起できれば,低消費電力化に加え,多値化が実現でき,トランジスタのさらなる高性能化が期待できる.これまで,トランジスタの基本構造である金属–絶縁体–半導体構造の絶縁膜にC60分子を始め様々な分子を集積し,2重トンネル接合として機能することを示してきた.本研究では,上記トンネル素子をさらに縦型トランジスタのチャネル層に応用し,分子軌道を反映したトンネルトランジスタ動作を実証したので報告する.C60分子は3重縮退した最低空軌道と5重縮退した最高被占軌道を持つ.そのため,単一電荷が縮退した分子軌道へ注入されると帯電エネルギーにより縮退準位がシフトし,異なる準位として観測される.実際,20 Kにおいて測定したドレイン電流–ドレイン電圧特性において,縮退した分子軌道が等間隔に観測され,単電子トンネル伝導を確認した.オーソドックス理論を用いたシミュレーションから導出したトンネル接合容量を用い,量子ドット径を算出したところ1.3~1.9 nmとなった.これは,C60分子1~2個分に相当する.チャネル層には104–105個の分子が存在しているが,各分子が孤立分散しているため,少数分子に起因するトンネル伝導を観測できる.また,300 Kにおいても上記伝導機構が維持されており,室温動作も視野に入る.さらに僅か5 nmのチャネル長であるにもかかわらず,4桁にわたるドレイン電流のゲート変調に成功した.これは,分子軌道の変調効果に加え,シリコン基板内に形成される空乏層によりドレイン電流が効果的に制御された結果で,分子をシリコンデバイスに集積する一つの利点と言える.今後,様々な機能性分子を用い,無機材料では実現できない“分子固有の機能”を兼ね備えた次世代トランジスタが実現できると期待される.
著者
近藤 靖史 太田 恭兵 小倉 久 横田 賢祐 早川 眞
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.215, pp.11-18, 2015-02-05 (Released:2017-09-05)

シックハウス対策として新築住宅に義務付けられた常時換気システムの一つである「排気セントラル換気方式」では、排気経路として扉のアンダーカットが多く採用されている。しかし人体から発生する汚染質や水蒸気などの排出を主な目的とする場合においては、室上部に排出経路を設けることが適切と考えられる。そこで、本研究では就寝時の住宅寝室を対象とし、排気経路を扉のアンダーカットとした場合と扉上部に設けた開口とした場合の換気性状を実験とCFD解析により比較・検討した。その結果、温熱環境には両者に大きな差は見られないが、空気環境は扉上部の開口を排気経路とした場合の方が良好となった。
著者
早川 眞 近藤 靖史 太田 恭兵
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.192, pp.31-34, 2013-03-05 (Released:2017-09-05)
参考文献数
6

シックハウス対策として新築住宅に義務付けられた「住宅の常時換気システム」の一つである「排気セントラル換気方式」では、排気経路として扉アンダーカットが多く採用されている。しかし、人体から発生する汚染質や水蒸気の排出を主目的とする「個室の換気性能確保」の観点では、扉の上部開口を中心とする上部排気経路の配置の方が効果的なはずである。このような観点から冬期の夜間の寝室を想定して、アンダーカットと扉上部開口を比較する形で気流分布、温度分布、CO_2濃度分布をCFD解析で求めてその優劣を確認した。その結果、扉上部開口の設置の方が有効であること、既存の換気計画マニュアル等の改正が望ましいことが分かった。
著者
三宅 芙沙 堀内 一穂 宮原 ひろ子 早川 尚志 笹 公和 箱崎 真隆 前原 裕之 栗田 直幸 木村 勝彦 門叶 冬樹
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2020-08-31

樹木年輪の14Cや氷床コアの10Be、36Clといった宇宙線生成核種は、観測史上最大とされる1956年のSEP(Solar Energetic Particle)イベントの数十倍という過去の超巨大SEPイベントの優れた代替データである。本研究は、年輪の14Cと氷床コアの10Be、36Cl分析から、完新世(過去1万2千年間)における最大のSEPイベントの同定と、超巨大SEPイベントの発生頻度及びその発生特性の解明を目的とする。我々の太陽における発生特性を、太陽型恒星の恒星フレアと比較することで、太陽型恒星における太陽の普遍性と特殊性を評価する。
著者
水野 義隆 西村 園子 椛島 真一郎 鍋田 優 早川 文代 稲津 康弘
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00052, (Released:2023-09-19)

カット野菜の製造工程では喫食サイズにカットした野菜を次亜塩素酸ナトリウム水により殺菌することが多く,それが野菜の食味変化や褐変などの原因となることもある.一方,カット野菜の殺菌にはオゾン水も利用できる.本研究は,原体野菜のカットの際にスライサーに界面活性剤を含むオゾン水をかけ流す製造方法(以下,新製法)と,水を流しながら同様にカットし,その後,次亜塩素酸ナトリウム水溶液による浸漬処理を行う製造方法(以下,通常製法)の野菜の殺菌および品質に与える影響を比較した.菌数評価では,カットキャベツ,カットレタスおよびカット大根において,新製法区の一般細菌数および大腸菌群数は通常製法区と統計的に有意な差はみられなかった.成分分析では,カットキャベツおよびカット大根において,通常製法区のアスコルビン酸含有量が新製法区に比べ有意に低下していた.外観評価では,カットキャベツおよびカット大根において,通常製法区は変色しボリュームダウンしていたのに対して,新製法区では変色せずにボリューム感があった.官能評価では,カットキャベツにおいては通常製法区は甘味が弱くなり,カット大根においては通常製法区はシャキシャキ感と甘味が弱くなり,薬品臭,苦味および水っぽさが強くなったのに対して,新製法区では水洗いに近い食味であった.以上の結果より,新製法は通常製法と同等の菌数を示し,野菜本来の食味・外観を劣化させにくいことが判明した.さらに新製法は通常製法と比較すると浸漬処理工程を省略できることから,製造時間の短縮や使用水量の低減につながる技術として利用できるものと考えられる.
著者
森田 亜紀 早川 文代 香西 みどり
出版者
一般社団法人 日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.107, 2020-07-01 (Released:2020-08-09)
参考文献数
26
被引用文献数
1

パンの品質は主に外観,香り,食感,風味から総合的に判断されるが,中でも香りは消費者のパンの嗜好性を左右する重要な品質要因とされている.パンの香りの評価方法として官能評価や香気成分分析などがあるが,パンの香りのイメージを専門家以外で共有することは難しい.本研究では,パンの香りの官能特性を明らかにし,色彩評価による結果と合わせて考察した. パンに含まれる7成分を添加した香りの異なるワンローフ成形の食パンを調製した.パンの香りの強さや質の違いは,10語の評価用語による9段階評定尺度法を用いた評価により表現できた.またPCCS表色系の新配色カード199を用いてパンの香りのイメージに合致する色を選択させたところ,パンの香りは橙,乳に由来する香りは黄と相関があった.また,焼成で生じる香りは明度の高い方向で表現された. 本評価法を利用することにより,パンの香りは言葉で表現可能なだけでなく色彩により可視化できる可能性が示され,より消費者にもわかりやすくパンの香りを伝える手段として提案できた.
著者
三好 智子 大戸 敬之 岡崎 史子 舩越 拓 吉田 暁 芳野 純 今福 輪太郎 川上 ちひろ 早川 佳穂 西城 卓也
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.77-82, 2022-02-25 (Released:2022-06-19)
参考文献数
11

臨床現場での研修医/専攻医 (レジデント) のパフォーマンスを改善するため, 指導医が振り返りを促す際の面談に活用できるR2C2モデルが開発された. 信頼と関係を構築する (R), 評価結果に対する反応や認識を探る (R), レジデントが結果/評価内容をどう理解しているか探索する (C), パフォーマンスを改善させるためのコーチング (C) の4段階で構成される. R2C2モデルには, レジデントが省察的かつ目標志向の話し合いに関わることができ, 指導医と共に学習/改善計画を検討できるという効果が認められている. 本稿では, R2C2モデルの日本語版とその知見を紹介する.
著者
岡田 富雄 浅井 淳平 飯島 宗一 早川 律子 田中 隆義 大橋 勝
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.378-382, 1980 (Released:2010-06-04)
参考文献数
8
被引用文献数
1

飽和炭化水素であるスクワランに長期紫外線照射すると, 経時的にTBA値が上昇し, その紫外線照射スクワランをモルモットの皮膚に繰り返し塗布すると明らかな紅斑が生じ, 血管透過性が亢進した。組織学的には, 表皮におけるacanthosig, hyperkeratosis, 基底細胞層の一部に空胞変性, exocytosisが見られ, 真皮上層では好中球を主体とした細胞浸潤と中等度の血管拡張がみられた。超微形態学的には, 表皮基底細胞においてミトコンドリアの膨化, 拡大した細胞間隙に細胞成分の残渣が浮遊している像がみられた。また, この紫外線照射スクワランをGLC, TLCを用いて分析した結果, 紫外線照射によって新たに生じた二次産物は過酸化物であることが確認された。
著者
早川 史子 前田 昭子 南 幸 川井 考子 藤沢 祥子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.259-267, 2000-12-31 (Released:2011-01-31)
参考文献数
24

There are the reports the custom of eating rice gruel made with tea mainly on Western Japan. But its details are not clarified. In order to clarify the eaten reason and origin of it, the range of its custom and distribution in Kyoto, Osaka, Mie, Nara, and Wakayama prefecture in 1999 is investigated by Questionnaire. The Questionnaire was distributed to dietitians (age20-70) living in each area.1) The custom of eating rice gruel made with tea is distributed especially on the border of the prefectures, and also in the seaside districts of Wakayama and Osaka prefectures.2) Next to Wakayama prefecture, Nara prefecture has the most rice gruel made with tea, however this custom in all of them is on the decrease.3) Rice gruel made with tea is called Tyagayu rather than Okaisan by Osaka and Mie prefectures, but called Okaisan by Wakayama prefecture.4) The common materials added to rice gruel made with tea in the five areas are sweet potato, rice cake, and adzuki beans.5) The reason that the custom of eating rice gruel made with tea remains today is that it tastes good.
著者
高木 和子 山崎 和幸 水上 裕造 早川 文代 何 方 平松 優
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.7, pp.230-235, 2020-07-15 (Released:2020-07-29)
参考文献数
19

本研究では,加熱殺菌工程が異なる各種牛乳(LTLT牛乳,HTST牛乳,UHT牛乳)をホットミルク(50~60℃程度)の状態にし,熱履歴の違いが風味特性に与える影響を官能評価で調べた.その結果,工程での熱履歴の低いLTLT牛乳およびHTST牛乳はホットミルクにしても生乳に近い風味で,「生乳感」「乳の自然な風味」「すっきり感・さっぱり感」が強く,「加熱臭」が弱いことが確認された.さらに同地域,同工場で同時期に製造されたLTLT牛乳UHT牛乳から香気エキスを抽出,GC-MSおよびGC-O(におい嗅ぎ)に供し,各牛乳の特徴的香気成分をAEDA(希釈分析法)で明らかにした.そして,LTLT牛乳の特徴的香気成分trans-4,5-epoxy-(E)-2-decenal,UHT牛乳の特徴的香気成分sotolonの牛乳への添加試験を行い,LTLT牛乳の風味特徴にフルーティで甘い香気成分trans-4,5-epoxy-(E)-2-decenalが,UHT牛乳の風味特徴にカラメル様の香気成分sotolonが関与していることが示唆された.また,香気成分の添加のみで熱履歴の異なる牛乳の風味特性に近づくことが確認され,特にLTLT牛乳の特徴的香気成分trans-4,5-epoxy-(E)-2-decenalを加熱臭が生じているUHT牛乳製品に添加し,加熱臭が軽減できたのは興味深い.本研究では牛乳の熱履歴が風味に与える影響を調べたが,今後は餌,土壌,環境,牛種,製造工程等の違いと風味の関係を精査し,原因成分の同定まで試みたいと考えている.それら成分と消費者嗜好の相関を調べ,嗜好多様性に応える牛乳を市場に提供できれば,消費者の選択肢が拡がり牛乳市場の活性化が期待できると思われる.