著者
鈴木 晃仁 脇村 孝平 杉田 聡 橋本 明 飯島 渉 杉田 米行 加藤 茂生 廣川 和花 渡部 幹夫 山下 麻衣 永島 剛 慎 蒼健 ヨング ジュリア 香西 豊子 逢見 憲一 田中 誠二
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

疾病・病者・医者の三つのエージェントが会して構成される「医療」という動的な場は、どのような歴史的な構造を持つのか。疾病環境の変化、人々の病気行動の変化、そして医療者の科学と技術の変化の三つの相からなる医療の構造変化は、近現代の日本の変化とどのような関係があり、世界の中の変化とどう連関したのか。これらの問いが、急性感染症、スティグマ化された疾患、帝国医療の主題の中でとらえられた。
著者
松浦 正憲 加藤 優 犀川 陽子 乾 公正 橋本 貴美子 中田 雅也
出版者
天然有機化合物討論会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
no.50, pp.415-420, 2008-09-01

Accidental ingestion of a toadstool, Russula subnigricans causes lethal poisoning to human. In the 1950's, the first poisoning caused by this mushroom was reported. Since then there have been no reports about lethal poisoning for 50 years, which was enough to raise doubts about its existence. However, in these three years, 2005 to 2007, the poisoning accidents were continuously happened and four people died. Although chemical studies on this fungus were reported using mushrooms distributed in Miyagi prefecture, the isolated compounds, russuphelins, russupherol, and hydroxybaikiain, have no toxicity on mouse. Accordingly, we studied the isolation of the toxic constituent of R. subnigricans. One of the reasons that such a strong toxin has not been revealed until now is the incomplete classification of this mushroom, that is, there are many resemble species distributed in Japan. We collected three species in Kyoto, Miyagi, and Saitama prefectures. The aforementioned compounds were found only in the Miyagi species. All three species show toxicity on mouse by intraperitoneal injection of the water extract; however, only the Kyoto species exhibits toxicity by oral injection. Accordingly, we estimated that the Kyoto species is the genuine R. subnigricans. During the separation steps, we found that the toxicity was remarkably decreased after concentration to dryness; therefore, all manipulations were carefully performed. The water extract was successively separated through ODS column chromatography, ion exchange chromatography, and gel filtration to give an aqueous solution of the toxic compound. The toxic compound was revealed to be unstable under concentration to dryness (polymerization occurs) and volatile, which was turned out to be the cause of decrease in toxicity after evaporation. The unstable toxin was converted to a stable derivative using diphenyldiazomethane. Taking ^1H, ^<13>C NMR and MS spectral analyses of the toxic compound and its derivative into consideration, the structure of the toxic compound was determined to be cycloprop-2-ene carboxylic acid. This compound was found only in the Kyoto species.
著者
大塚 耕太郎 鈴木 友理子 藤澤 大介 米本 直裕 加藤 隆弘 橋本 直樹 岩戸 清香 青山 久美 佐藤 玲子 鈴木 志麻子 黒澤 美枝 神先 真
出版者
岩手医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

医療、精神保健、および家族、社会的支援制度に該当する領域(法律、生活相談)、教育など幅広い領域におけるゲートキーパー養成プログラムを内閣府と協力して作成した。また、内閣府との共同で全国へ研修会やITを通じた普及を図り、ファシリテーター養成のためのプログラムを提供した。うつ病、統合失調症、不安障害、物質依存という4つの精神疾患の危機対応法プログラムとファシリテーター養成プログラムの開発を地域の精神保健に関する関係機関と共同で行い、有効性や妥当性を検証した。
著者
柳 敏晴 西田 順一 橋本 公雄 藤永 博 堤 俊彦 松本 裕史 榮樂 洋光 手島 史子 中島 俊介
出版者
名桜大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

平成 22 年度は、効果測定尺度作成を、対象者別項目収集及び整理検討と予備調査、プログラム別仮プログラム作成・実施と要因探索から、プログラム開発・モデル構築を試みた。平成 23 年度は、効果測定尺度作成を、対象者別本調査実施と尺度の信頼性・妥当性の検討から進め、プログラム別修正プログラムの実施し、因果モデル作成を試み、プログラム開発とモデル構築を進めた。平成 24 年度は、対象者別プログラム評価への使用と妥当性検討から、効果測定尺度作成を試み、プログラム開発とモデル構築に挑戦した。
著者
橋本 順光
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

1920 年代の日本ではアジア主義の高まりとともに仏跡巡礼が流行する。そしてその先駆者鹿子木員信は、インド独立運動扇動の咎で強制送還された。日英の外交文書の調査により、事件以降、日本人のインド旅行者への監視が常態化し、旅行記もその記述を多く含むことがわかった。一方、インドから来日し、神智学東京支部を設立したアイルランド出身のジェイムズ・カズンズに注目することで、柳宗悦の友人グルチャラン・シンなど、アジア主義者の人脈が従来以上に複雑な広報活動と密接であることを明らかにできた。
著者
櫻井 聖大 山田 周 北田 真己 橋本 聡 橋本 章子 木村 文彦 原田 正公 高橋 毅
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.21, no.6, pp.635-638, 2014-11-01 (Released:2014-11-14)
参考文献数
9
被引用文献数
3

臭化ジスチグミン(ウブレチド®,鳥居薬品)は排尿困難に使用されるコリンエステラーゼ阻害薬である。重篤な副作用としてコリン作動性クリーゼを起こすことが報告され,その使用量は制限されるようになった。ただ,その後もコリン作動性クリーゼの報告は散見される。我々は,重症肺炎とそれに伴う麻痺性イレウスからショックに至った症例を経験した。当初は敗血症性ショックを疑ったが,臭化ジスチグミンを内服していたことと,コリンエステラーゼ活性の著明な低下を伴っていたことから,コリン作動性クリーゼによるショックが考えられた。臭化ジスチグミンはその大半が便中に排泄されることから,麻痺性イレウスのように消化管蠕動が低下している場合には血中濃度が上昇し,コリン作動性クリーゼを起こす可能性があり注意が必要と思われた。
著者
日野 正輝 富田 和暁 伊東 理 西原 純 村山 祐司 津川 康雄 山崎 健 伊藤 悟 藤井 正 松田 隆典 根田 克彦 千葉 昭彦 寺谷 亮司 山下 宗利 由井 義通 石丸 哲史 香川 貴志 大塚 俊幸 古賀 慎二 豊田 哲也 橋本 雄一 松井 圭介 山田 浩久 山下 博樹 藤塚 吉浩 山下 潤 芳賀 博文 杜 国慶 須田 昌弥 朴 チョン玄 堤 純 伊藤 健司 宮澤 仁 兼子 純 土屋 純 磯田 弦 山神 達也 稲垣 稜 小原 直人 矢部 直人 久保 倫子 小泉 諒 阿部 隆 阿部 和俊 谷 謙二
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

1990年代後半が日本の都市化において時代を画する時期と位置づけられる。これを「ポスト成長都市」の到来と捉えて、持続可能な都市空間の形成に向けた都市地理学の課題を検討した。その結果、 大都市圏における人口の都心回帰、通勤圏の縮小、ライフサイクルからライフスタイルに対応した居住地移動へのシフト、空き家の増大と都心周辺部でのジェントリフィケーションの併進、中心市街地における住環境整備の在り方、市町村合併と地域自治の在り方、今後の都市研究の方向性などが取組むべき課題として特定された。
著者
三瀬 敏朗 新屋敷 泰史 中谷 多哉子 片峯 恵一 鵜林 尚靖 橋本 正明
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.211-216, 2008

家電製品などのソフトウェア組込み製品では,安全性や使用性などの高い品質が求められる.組込みソフトウェア開発プロジェクトでは徹底したテストが行われ,ソフトウェア仕様の不具合が発見されることによる開発の手戻りが多い.高品質なソフトウェア設計を開発の手戻りなく実施するためには,プロジェクトの課題を明確にし,その特性に適した品質マネジメントを行う必要がある,我々は,開発遅延したプロジェクトの調査を行い,製品が部分的な故障や誤操作などの正常な動作から逸脱した場合の振舞いが製品の非機能要求に逸脱していることが主要な要因であることを特定した.本論文では,非機能要求に着目した製品ソフトウェア開発における品質マネジメントを提案する.具体的には,ソフトウェア設計前に非機能要求を明確化するためのプロセスと,明確にできない非機能要求の項目を管理していくためのプロセスを追加した品質マネジメントと実現するためのツールと技法を提案し,その実用性の事例実験について述べる.
著者
小田将之 橋本健二 楫勇一 関浩之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.37, pp.1-6, 2014-02-27

近年,利用者の位置に応じた情報を提供する位置情報サービスが注目されている.しかし,位置情報の改竄によりサービス提供者や他のユーザが不利益を被ることがある.また,位置情報はユーザのプライバシー情報であるため,その保護についても十分配慮しなければならない.このような理由から,ユーザの位置情報が正しいことをユーザのプライバシーをできるだけ開示せずに証明するための位置証明プロトコルが提案されてきたが,改竄防止等のため位置証明書生成に関わる参加者全てに PKI 等の基盤を仮定しており運用面からは必ずしも簡便とはいえない.本研究では,位置証明プロトコルとデバイスペアリングを組み合わせたプロトコルを提案し,従来手法と比較してプロトコルの軽量化が可能であることを示す.また,提案プロトコルの安全性やプライバシーなどの性質について議論する.さらに,我々が既に開発済みの,人間の動作に基づく共通鍵生成法をデバイスペアリングとして利用し,Android モバイルデバイス上で動作するアプリケーションとして提案手法を実装した.実証実験の結果,正当なユーザに位置証明書を発行できる確率は 93.2%,正当でないユーザに発行してしまう確率は 0%であった.また,位置証明書の生成と検証にかかる実行時間はそれぞれ平均 37 ミリ秒,7 ミリ秒であった.
著者
橋本 勝美
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.57, no.7, pp.451-456, 2014

日本人研究者による研究不正のニュースは,日本の社会に衝撃を与えた。このニュースにより,研究者,学生,編集者のみならず,一般にまで研究不正が注目されることとなった。世界中の研究者が,論文を出版しなければならないというプレッシャーから,ときに不正を犯してしまう。ジャーナル編集者は,自誌で不正が発覚した場合には,深くかかわらざるをえない。論文出版の技術発展により,オーサーシップ問題,改ざん,捏造,剽窃・盗用といった不正を行うことが容易になった。ジャーナル編集者は,不正が行われていないかどうか,また,不正を見つけた場合にはどのように対応するかを常に確認していなくてはならない。さらに,不正が起こらない環境を用意することも不可欠である。幸いなことに,COPEのような信頼できる団体が,多くの有益な情報を配信している。ジャーナルは,インパクトのある論文出版を追い求めることのみならず,公正な論文の出版をも目指さなければならない。
著者
赤崎 勇 橋本 雅文 天野 浩 平松 和政 澤木 宣彦
出版者
名古屋大学
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1987

1.前年度に引続き、GaNの高品質MOVPE結晶成長条件下でZnを添加することによりMIS構造に必要な抵抗率の高いi層を実現し、MOVPE法による高性能MIS型青色LED(発光効率0.3%)を実現した。2.カソ-ドルミネッセンス(CL)法によりZn添加GaNの発光微細特性及び発光スペクトルを評価した結果、「GaH表面微細構造」と「発光波長及び発光強度」の間に密接な関係があることを見出し、面内で均一な青色発光を得るための成長条件を明らかにした。3.MOVPE法によりMg添加GaNの結晶成長を行い、以下の結果を得た。(1)Mg濃度はMg原料流量に対し線形的に制御できる。(2)Zn添加の場合と異なりMgの添加効率は基板温度によらず一定である。(3)Mg濃度を制御することにより室温のPL測定において青色発光(440〜460nm)を得た。(4)電子線照射処理を施すことにより、青色発光強度が1桁以上も増加すること、かつp形GaN(正孔濃度〜10^<16>cm^<-3>)が得られることを見出した。(5)pn接合形LEDを試作し、その発光スペクトルを測定したところ、青紫色及び紫外発光が観測された。以上の結果、Mg添加はGaN系短波波長発光素子の作製に極めて有効な方法であることが明らかになった。4.GaN上にGaAlNを成長させヘテロ接合の作製を行った結果、GaAlN層にクラックが発生することが分かった。このクラック発生はGaAlN層の組成及び膜厚を制御することにより抑制できることが明らかになった。またこのクラック抑制技術に基づきGaNとGaAlNの多層構造を作製した結果、表面平坦性の優れた多層膜が得られた。
著者
松田 秀人 橋本 和佳 高田 和夫
出版者
名古屋文理大学短期大学部
雑誌
名古屋文理短期大学紀要 (ISSN:09146474)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.25-29, 2004-04-01

目的:生活習慣とチューインガムを用いて咀嚼能力を調べた.方法:高校生を対象に生活習慣を調査した.生活習慣と咀嚼能力の関連を調べるために,歯科用キシリトールガムを用いて咀嚼能力を測定した.結果:咀嚼能力に有意差が認められた生活晋匿は,男子生徒では,「運動が大好きですか」,「朝食は毎日必ず食べていますか」であり,女子生徒では,「食べる速さはいかかですか」ゾきらいな食べ物がたくさんありますか」,「寝る前によく食べたり飲んだりしますか」であった.すなわち男子生徒では,運動が大好きな生徒,朝食を毎日必ずしも食べていない生徒のほうが咀嚼能力が強かった.また女子生徒では,食べる速さが遅い生徒,嫌いな食べ物が少ない生徒,寝る前によく食べたり飲んだりする生徒のほうが咀嚼能力が強かった.しかしながらよく噛んで食べていると自覚している生徒の咀嚼能力は,よく噛んでいないと自覚している生徒と有意差が認められなかった.よく噛んでいるという自覚と咀嚼能力は一致していなかった.
著者
竹内 めぐみ 島宗 理 橋本 俊顕
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.41-50, 2005
被引用文献数
1 2

本研究では、自閉性障害のある小学校2年生の男子が家庭で自立課題に取り組めるように、大学の訓練室でワークシステムを用いた指導を行った。対象児の家庭環境と既存レパートリーのアセスメントから、6種類の課題と課題終了時の強化子を選択した。課題遂行行動を引き出すために有効で、かつ家庭に導入可能と考えられるワークシステムを訓練室に設定して訓練した後、家庭場面での課題学習を開始した。自立した課題遂行は家庭でも維持され、ワークシステムという単位で環境を設定することが、般化の促進につながることが示唆された。
著者
梶原 秀一 橋本 幸男 松田 敏彦 土谷 武士
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.515-520, 2000-05-15
被引用文献数
8 6

This paper discusses a motion control of horizontal bar gymnast robot with two links and one passive joint on the bar. First, we show that the amplitude of the swing of the first link increases with resonance and parametric excitation by swinging the second link periodically. Next, we propose the control method using entrainment to produce each excitation by swinging the second link 'in phase' with the motion of the first link. In our method, the control input is consisted of periodic solution of van der Pol's equation inputted the angular velocity of the first link. Finally, we present experimental results that swing up control and continuous giant swings can be realized in the real robot.