著者
渡邊 太
出版者
鳥取看護大学・鳥取短期大学
雑誌
鳥取看護大学・鳥取短期大学研究紀要 = MEMOIRS OF TOTTORI COLLEGE OF NURSING AND TOTTORI COLLEGE (ISSN:21898332)
巻号頁・発行日
no.85, pp.15-27, 2022-07-01

本稿では,近代民主主義における直接行動の意義を確認する.近代の代議制民主主義では「民主主義イコール選挙」のイメージが強いが,デモや集会などの直接行動は議会に対する圧力として重要である.2010 年代日本の直接行動では「普通の人たち」の参加が強調されたが,1960 年代の直接行動を見ると大衆のラディカリズムが強烈だった.既存の秩序を打破するラディカリズムが宿る直接行動には,代議制民主主義に緊張感を与える役割が期待される.
著者
伊藤 陸 早田 荘 藤本 将志 大沼 俊博 渡邊 裕文 鈴木 俊明
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.443-447, 2017 (Released:2017-06-23)
参考文献数
13
被引用文献数
4

〔目的〕端座位で股関節内旋位,外旋位を保持した際の股関節周囲筋の筋活動について筋電図を用いて検討した.〔対象と方法〕健常男性10名の両下肢20肢とした.端座位,股関節内旋・外旋10°,20°,30°の肢位で大殿筋上部線維,中殿筋前部線維,大腿筋膜張筋の筋電図を測定し,各股関節内旋角度間と各股関節外旋角度間で比較した.〔結果〕大殿筋上部線維は股関節内旋10°,20°と比較して30°で,中殿筋前部線維,大腿筋膜張筋は股関節内旋10°と比較して30°で有意に増加した.股関節外旋角度間ではいずれも変化を認めなかった.〔結語〕大殿筋上部線維は,股関節屈曲90°では股関節外旋保持には関与せず,股関節内旋保持に関与することがわかった.
著者
大塚 美智子 森 由紀 持丸 正明 渡邊 敬子 小山 京子 石垣 理子 雙田 珠己 田中 早苗 中村 邦子 土肥 麻佐子 原田 妙子 小柴 朋子 滝澤 愛 布施谷 節子 鳴海 多恵子 高部 啓子 河内 真紀子 増田 智恵 川端 博子 薩本 弥生 猪又 美栄子 川上 梅 渡部 旬子 倉 みゆき 丸田 直美 十一 玲子 伊藤 海織 角田 千枝 森下 あおい 上西 朋子 武本 歩未
出版者
日本女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

2014~2016年に関東、関西、中部、中国、九州地区で3200名、約50項目の日本人成人男女の人体計測を行い、マルチン計測による3200名と三次元計測による2000名のデータベースを構築した。これにより、アパレル市場の活性化と国際化が期待でき、JIS改訂の根拠データが得られた。人体計測データの分析の結果、現代日本人は20年前に比べ身長が高く、四肢が長いことが明らかになった。また、若年男子のヒップの減少と中高年成人女子におけるBMIの減少が顕著であった。
著者
渡邊 優生 Yuuki WATANABE
雑誌
鈴鹿国際大学紀要Campana = Suzuka International University journal campana (ISSN:13428802)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.151-168, 2007-03-20

It is well known that in response to the increase of foreigners in Japan, many volunteer associations have developed to teach foreigners Japanese. Additionally, in recent years the term Multicultural Coexistence is often heard. In this paper I intend to consider Japanese language volunteer activities in City A from the perspective of Multicultural Coexistence. I will also discuss the social role of Japanese language volunteers after analyzing their current role within Japanese society. Finally, I intend to investigate the current problems of Japanese language volunteers and connect these issues to activities that can be put into practice in the future.
著者
葭田 隆治 福田 泰久 渡邊 繁幸 田中 徹
出版者
一般社団法人 植物化学調節学会
雑誌
植物化学調節学会 研究発表記録集 (ISSN:09191887)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.70, 2003-10-10 (Released:2018-02-15)

5-ALAを植物体に外部から処理した場合、プロトポルフィリンIX (PP IX)が蓄積し、光エネルギーにより一重項酸素を生成する。一方、一重項酸素はAsA-GSH回路により消去されるが、一重項酸素濃度が高くなるとグルタチオンの合成が促進され、合成されたグルタチオンにより様々な生長制御が同時に調節され、最終的に活性酸素の定常濃度が保たれることにより生長促進が起きると予想される。本研究では、5-ALA処理により、植物体の生長量に深く関わる過酸化水素含量の動態がどのように変化するかについて明らかにし、併せて植物体に5-ALAと外生的にH_2O_2処理をした後、2種類の抗酸化物質を散布することで、生長がどのように変化するかについてそれぞれ調査した。
著者
ヴァルテール フィリップ 渡邊 浩司
出版者
北海道立北方民族博物館
雑誌
北海道立北方民族博物館研究紀要 (ISSN:09183159)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.009-028, 2009 (Released:2020-06-30)

The goose and the bear form, at first sight, a strange couple. For a zoologist, they don’t belong to the same family. But with regard to the mythical thought, they are kindred. If we compare various stories inherited from popular traditions from Siberia to Europe, we can recognize an interesting pattern showing that the mother (the sister or the wife) of the bear is a migratory bird like the goose. According to popular songs of the Mansi people in territories of Russia along the Ob River, the bear nicknamed “Beast of broad” is practically a son of the grebe. In Greek and Roman mythology, Apollo, associated with the swan, possesses a bearish nature through his twin sister Artemis, whose name contains the bear element; what is more interesting, one variant text says that his aunt Asteria was a quail. Concerning the legendary Greek king Odysseus (Ulysses), it isn’t just an accident that the name of his wife Penelope means “ marine duck ”, for this Greek hero is certainly a bear’s son, as R. Carpenter has demonstrated. In the Celtic World, the name King Arthur signifies the bear, and the name of his mother Ygraine is based on an old Irish word “gigren” (Goose). In northern Europe, Völundr’s poem relates the story of the artisan Völundr who lives a life such as a bear, and his wife is one of the three valkyries (swan-maiden). In Finnish mythology, Kalevala explains how the bear was borne by a virgin which lives in the air and looks like a bird. Why has mythical thought positioned the bear and the migratory bird in the same genealogy all over the world? The key to solving this enigma resides in the hibernation of the bear and in the migration of several kinds of birds like the goose. In fact, in ancient civilizations, people considered the bear and the goose not only as rulers of time and seasons but also as mediums capable of linking the earth to the other world.
著者
木村 洋二 渡邊 太
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.119-164, 2005-03-25

最終戦争による世界の破滅を生き延ぴた修行者が、理想社会を建設する。そのような救済のヴィジョンを抱いていたオウム真理教は、1995年に地下鉄サリン事件を起こした。救済を目指すはずの修行者たちは、なぜ無差別のテロリズムを遂行したのか。この問題を、感情論理のネットワーク分析の視点から渡邊が考察する。宗教的に意味付与されたテロリズムは、献身の感情論理にもとづく。ソシオン理論によると、献身の感情論理は、否定の否定が肯定になる、という弁証法的なネットワーク動作として説明できる。真摯な自己否定は、他者への隷従を帰結する。このとき、献身の対象であるグルに対する不信や指示に従うことの迷いは、必ずしも献身のネットワークからの解放につながらない。オウムの修行者の感情論理においては、葛藤し、迷った挙げ旬に、結局指示に従ってしまうという構造があった。この構造は、現在自分が置かれている状況に対する疑問を抱いたときに、その状況から離脱することを不可能にする。不自由に気づくことが、さらなる不自由へと人を巻き込むようなネットワーク構造がある。閉ざされた環境において、批判的視点を確保する可能性について考察することが本稿の課題である。
著者
山口 海斗 渡邊 恵太
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2022論文集
巻号頁・発行日
vol.2022, pp.208-211, 2022-08-25

人は出来事を思い出として写真に残す.この行為は現実世界のみならず,ゲーム内のスクリーンショットでも行われる.一方でPC画面は思い出として残す行為がほとんど見られず,PCに向かう時間は長い一方,そこでの活動を思い返すことができない.そこで本研究では,カメラのように角度や画角を調整したりフィルタを施せるスクリーンショットEmoshoを提案する.Emoshoによって、PCのような作業画面であっても,積極的に思い出に残す行為を誘発する.本論文では、システム試作と,作例や実際に試用したなかでどのような撮影が行ったかを報告する.
著者
渡邊 学 榎原 友樹 肱岡 靖明 大場 真 戸川 卓哉 エストケ ロナルド カネーロ 永井 克治
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 (ISSN:03896633)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.61-66, 2018

気候変動による影響を最小限に抑えるには,リスクを科学的に捉え,個々の要素に対して適切な対策を行うことが求められる。気候変動による影響のリスクを構成する主要な要素として外力・暴露とともに脆弱性があるとされる。外力・暴露については研究が進む一方,脆弱性については,その指標化や評価が困難であると捉えられてきた。本研究では,まず脆弱性の概念や脆弱性指標の特性について既往研究を基にレビューし整理を図った。その後,脆弱性指標を特定するスキームを開発し提案を行った。本スキームは適応策立案への貢献が期待できる。
著者
奥田 和子 渡邊 裕季子 倉賀野 妙子 河辺 達也 長浜 源壮 森田 日出男
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.81-85, 1990-02-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
13
被引用文献数
4

The palatability and rheological properties of rice cooked in water and in Hon-Mirin solution was compared. The concentration of Hon-Mirin, used was 1.7%.Sensory evaluation showed that rice cooked in Hon-Mirin solution was more favourable than rice cooked in water on the appearance, stickiness, hardness, umami and total acceptance.Force-time curves of rices cooked in these conditions were examined under compression at a constant speed. When cooked in Hon-Mirin solution, initial elasticity and total and adhesive energies of the rice were greater than those of rice cooked in water.It was found that rice cooked in Hon-Mirin solution had higher falling speed in water than that of rice cooked in water. Supposedly the smooth surface of the former rice caused increase of falling speed. There were no differences on the moisture and the specific gravity between two cooked rices.
著者
小川 真 吉田 操 渡邉 建 喜井 正士 杉山 視夫 佐々木 良二 渡邊 雄介
出版者
The Japan Society of Logopedics and Phoniatrics
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.292-297, 2003-10-20 (Released:2010-06-22)
参考文献数
13
被引用文献数
3 2

muscle tension dysphonia (以下MTD) は, 発声時に, 喉頭の筋肉の過剰な緊張が原因で喉頭内腔が押し潰されることによる発声の異常のことを意味しており, 喉頭の内視鏡検査では, 仮声帯の過内転, 披裂部の喉頭蓋基部への前後方向への圧迫の所見を示す.また, 音声訓練による治療が奏功しやすいといわれている.しかしながら, 音声訓練が実際に喉頭所見を改善するか否かということについては不明であった.われわれは, 経鼻ファイバースコープ検査より, 持続母音発声時の喉頭内3部位の圧迫の程度から算定する「MTDスコア」を開発し, MTD症例に対する音声訓練の治療効果を明らかにするために, 治療経過を通じてのMTDスコアの変化について検討した.対象症例は, 男性25例, 女性6例であり, 年齢分布では60代後半にピークを認めた.問診による発症に先行するエピソードの解答は多様であった.音声訓練による治療の経過において, 全31例中24例で, 音声訓練の回数を経るにつれて, 経時的に過緊張発声障害スコアの減少が認められた.そのなかの21例においては, スコア0となり, 同時に嗄声の消失が認められた.3例においては, 数度の増悪の後, 最終的にスコア0となった.残りの4例は不変または増悪した.結果として, MTDに対して, 音声訓練による治療が有効であることが強く示唆された.
著者
渡邊 健 鮎澤 聡
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.21-31, 2021 (Released:2021-10-28)
参考文献数
5

【目的】坐骨神経鍼通電療法とは、殿部あるいは下肢において鍼を経皮的に刺入して坐骨神経に電気刺激を行う方法である。一定の治療効果が報告されているが、体表の指標を目安にブラインド下に鍼を刺入するため、血管等組織損傷の可能性が常に存在する。これまでに、安全性を目的とし、かつ生体を用いた殿部における鍼刺入路の画像解剖学的検討はなされていない。本研究では、殿部の生体画像を用いて、殿部刺鍼点およびその鍼刺入路周囲部における解剖学的構造物(骨盤腔内臓器・血管・骨格筋)の解析を行い、より安全性の高い刺鍼部位について検討を行った。 【対象と方法】殿部における代表的な刺鍼点3点(a:傍仙骨部・b:梨状筋下孔部・c:坐骨結節-大転子間部)を取り上げ、各鍼刺入路周囲部をそれぞれA、B、Cゾーンとし、各ゾーンに存在する構造物について既存のCT画像(男5症例・女7症例)を用いて解析を行い、安全性について検討した。 【結果】内腸骨動脈から分枝する上殿動脈・下殿動脈の分枝パターンと走行は多様ではあるが、Aの頭側には太い上殿動脈、AおよびBには太い下殿動脈が存在することが確認された。坐骨神経内側に伴行する下殿動脈はCにも存在するが、血管径は末梢に向かうほど細くなるため、太い動脈はほとんど確認できなかった。また、AおよびBの腹側では全例で骨盤腔、約半例で腸管等臓器への接触が確認された。Cでは深部であっても臓器そのものが存在していないため、臓器損傷リスクは皆無であり、刺入路の先は筋または骨のみであった。 【結論】A・Bでは鍼先が深部・内側に向くと骨盤腔内臓器損傷の可能性がある。Aでは上殿動脈、A・B・Cでは下殿動脈への血管損傷の可能性はあるが、Cでは血管径が細いため刺鍼に伴う出血のリスクは低いと考えられる。坐骨結節-大腿骨間(C)における刺鍼が最も安全性が高いことが示唆された。
著者
根本 裕太 菊賀 信雅 澤田 亨 松下 宗洋 丸藤 祐子 渡邊 夏海 橋本 有子 中田 由夫 福島 教照 井上 茂
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.431-441, 2022-10-01 (Released:2022-09-13)
参考文献数
35

Approximately 40%–65% of new fitness club (FC) members cancel their membership within 6 months. To prevent such cancellations, it is essential to identify members at high risk of doing so. This study developed a model to predict the probability of discontinuing FC membership among new members. We conducted a cohort study and enrolled participants from 17 FCs in Japan. We asked 5,421 individuals who became members from March 29, 2015 to April 5, 2016 to participate in the study; 2,934 completed the baseline survey, which was conducted when the participants became FC members. We followed up the participants until September 30, 2016. We excluded 883 participants with missing values and 69 participants under aged 18 years; thus, our analysis covered 1,982 individuals. We conducted the random survival forest to develop the prediction model. The mean follow-up period was 296.3 (standard deviation, 127.3) days; 488 participants (24.6%) cancelled their membership during the follow-up. The prediction model comprised 8 predictors: age; month of joining FC; years of education; being under medical follow-up; reasons for joining FC (health improvement, relaxation); and perceived benefits from exercise (maintaining good body weight, recognition of one’s ability by other). The discrimination and calibration were acceptable (C statistic: 0.692, continuous ranked probability score: 0.134). Our findings suggest that the prediction model could assess the valid probability for early FC cancellation among new members; however, a validation study will be needed.
著者
長谷部 佳世子 長谷川 明子 井口 敏子 大月 洋 渡邊 好政
出版者
JAPANESE ASSOCIATION OF CERTIFIED ORTHOPTISTS
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.115-118, 1994-12-31 (Released:2009-10-29)
参考文献数
3

眼精疲労の治療予後を左右すると思われる要因について検討するために,1990年1月から1992年12月の3年間に眼精疲労症状を主訴として当科を受診した215例を対象に,眼位ずれの有無で2群に分類し,初診時の年齢と他科領域の疾患を合併する割合を比較した.さらに,アンケートによる治療予後の追跡調査をおこなった.その結果,1.眼位ずれのない群では,眼位ずれのある群に比べて,40歳以上の者が有意に多く,他科領域の疾患を有する者も有意に多かった.2.眼位ずれのある群の方が,治療予後が良好であった.3.予後不良例では,肉体的・精神的ストレスを感じている例や,体調と眼の調子が関係あると感じている例が多かった.以上のことより,眼精疲労患者の治療においては,個々の症例の環境や他科領域の疾患に注意を払う必要があると思われる.
著者
渡邊 亙
出版者
関西法政治学研究会
雑誌
憲法論叢 (ISSN:24330795)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.31-52, 2008-12-27 (Released:2018-01-10)

Dieser Aufsatz hat die unterschiedlichen Verstandnisse des sog. Gesetzesvorbehalts in Japan und Deutschland zum Thema. In Deutschland wurde der Gesetzesvorbehalt als ein verfassungs- sowie verwaltungsrechtliches Prinzip im 19. Jahrhundert vom Staatsrechtler Otto Mayer vorgestellt. Danach darf die Verwaltung nur tatig werden, wenn sie durch Gesetz oder aufgrund eines Gesetzes dazu ermachtigt worden ist. Japan ubernahm unter der Japanischen Reichsverfassung von 1889 dieses Prinzip, das im Sinne von Otto Mayer verstanden wurde. Unter der Japanischen Verfassung von 1946 wird der Gesetzesvorbehalt andererseits uberwiegend als Prinzip verstanden, das den Eingriff in Grundrechte in der Kriegszeit ermoglicht hat. Mit der Folgerung dieses Verstandnisses behauptet die herrschende Auffassung in Japan, dass die Japanische Verfassung den Gesetzesvorbehalt als verfassungsrechtliches Prinzip ausschliesst. Dieser Aufsatz versucht, es zu klaren, dass diese Auffassung vom Missverstandnis des Gesetzesvorbehalts ausgeht. Schliesslich wird behauptet, dass man das Gesetzesvorbehalt in seinem eigenen Sinne als ein verfassungsrechtliches Prinzip anzuerkennen.
著者
久保田 優 濱畑 啓悟 渡邊 健一郎 林 英蔚 宇佐美 郁哉 中畑 龍俊
出版者
特定非営利活動法人 日本小児血液・がん学会
雑誌
日本小児血液学会雑誌 (ISSN:09138706)
巻号頁・発行日
vol.15, no.5, pp.401-404, 2001-10-31 (Released:2011-03-09)
参考文献数
14

ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血に全身の色素沈着を伴った12歳男児例を経験した.患児はビタミンB12の皮下注を受け, 貧血は約8カ月で軽快した.皮膚の色素沈着も徐々に軽快傾向を示し, 3年の経過でほぼ完全に消失した.自己免疫疾患や内分泌疾患の合併はみられず, 色素沈着はビタミンB12の欠乏によると考えられた.色素沈着は成書にも記載のないビタミンB12欠乏巨赤芽球性貧血のきわめて稀な合併症である.患児のように易疲労感を訴え色素沈着を呈する患者では, ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血をも考慮に入れて, 早期に血液検査を実施する必要がある.