著者
鈴木 平光 和田 俊
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
油化学 (ISSN:18842003)
巻号頁・発行日
vol.37, no.10, pp.781-787, 1988-10-20 (Released:2009-11-10)
参考文献数
44
被引用文献数
1 2

Since it has been reported that dietary intakes of fish oil link to reduced rates of cardiovascular and inflammatory diseases in Greenland Eskimos, many studies have focused on the role of icosapentaenoic acid (EPA) and docosahexaenoic acid (DHA) in the modulation of lipid metabolism. By the way, the number of patients with disease peculiar to the aged, such as senile dementia, has tended to increase in recent years. Studies specifically concerned with the modification of nervous system and the control of aging by EPA and DHA are now noteworthy.In this review, we have described recent studies in the following areas: metabolism of EPA and DHA, cardiovascular system, anti-inflammatory action, brain and retina, and aging.
著者
坂本 文徳 香西 直文 鈴木 義規
出版者
独立行政法人日本原子力研究開発機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

ウランを特異的に集めるタンパク質を効率的に特定する新規の手法を開発した。この方法は、サイズ排除カラムを利用した液体クロマトグラフィーと質量分析器を組み合わせた検出系を利用している。実際に、この方法を利用して、酵母タンパク質からウランを集めるタンパク質特定を試みたところ、46キロダルトン程度の大きさのタンパク質がウランを集めることを明らかにした。そして、そのタンパク質は硫黄を含むアミノ酸(メチオニンとシステイン)を構成要素としないことが示唆された。
著者
江木 盛時 黒田 泰弘 山田 亨 山田 博之 山元 良 吉田 健史 吉田 悠平 吉村 旬平 四本 竜一 米倉 寛 和田 剛志 渡邉 栄三 小谷 穣治 青木 誠 浅井 英樹 安部 隆国 五十嵐 豊 井口 直也 石川 雅巳 石丸 剛 磯川 修太郎 板倉 隆太 今長谷 尚史 志馬 伸朗 井村 春樹 入野田 崇 上原 健司 生塩 典敬 梅垣 岳志 江川 裕子 榎本 有希 太田 浩平 大地 嘉史 大野 孝則 谷口 巧 大邉 寛幸 岡 和幸 岡田 信長 岡田 遥平 岡野 弘 岡本 潤 奥田 拓史 小倉 崇以 小野寺 悠 小山 雄太 鶴田 良介 貝沼 関志 加古 英介 柏浦 正広 加藤 弘美 金谷 明浩 金子 唯 金畑 圭太 狩野 謙一 河野 浩幸 菊谷 知也 土井 研人 菊地 斉 城戸 崇裕 木村 翔 小網 博之 小橋 大輔 齊木 巌 堺 正仁 坂本 彩香 佐藤 哲哉 志賀 康浩 土井 松幸 下戸 学 下山 伸哉 庄古 知久 菅原 陽 杉田 篤紀 鈴木 聡 鈴木 祐二 壽原 朋宏 其田 健司 高氏 修平 中田 孝明 高島 光平 高橋 生 高橋 洋子 竹下 淳 田中 裕記 丹保 亜希仁 角山 泰一朗 鉄原 健一 徳永 健太郎 富岡 義裕 中根 正樹 冨田 健太朗 富永 直樹 豊﨑 光信 豊田 幸樹年 内藤 宏道 永田 功 長門 直 中村 嘉 中森 裕毅 名原 功 藤島 清太郎 奈良場 啓 成田 知大 西岡 典宏 西村 朋也 西山 慶 野村 智久 芳賀 大樹 萩原 祥弘 橋本 克彦 旗智 武志 小倉 裕司 細川 直登 浜崎 俊明 林 拓也 林 実 速水 宏樹 原口 剛 平野 洋平 藤井 遼 藤田 基 藤村 直幸 舩越 拓 升田 好樹 堀口 真仁 牧 盾 増永 直久 松村 洋輔 真弓 卓也 南 啓介 宮崎 裕也 宮本 和幸 村田 哲平 柳井 真知 松嶋 麻子 矢野 隆郎 山田 浩平 山田 直樹 山本 朋納 吉廣 尚大 田中 裕 西田 修 日本版敗血症診療ガイドライン2020特別委員会 松田 直之 山川 一馬 原 嘉孝 大下 慎一郎 青木 善孝 稲田 麻衣 梅村 穣 矢田部 智昭 河合 佑亮 近藤 豊 斎藤 浩輝 櫻谷 正明 對東 俊介 武田 親宗 寺山 毅郎 東平 日出夫 橋本 英樹 林田 敬 安宅 一晃 一二三 亨 廣瀬 智也 福田 龍将 藤井 智子 三浦 慎也 安田 英人 阿部 智一 安藤 幸吉 飯田 有輝 石原 唯史 井上 茂亮 井手 健太郎 伊藤 健太 伊藤 雄介 稲田 雄 宇都宮 明美 卯野木 健 遠藤 功二 大内 玲 尾崎 将之 小野 聡 射場 敏明 桂 守弘 川口 敦 川村 雄介 工藤 大介 久保 健児 倉橋 清泰 櫻本 秀明 下山 哲 鈴木 武志 関根 秀介 垣花 泰之 関野 元裕 高橋 希 高橋 世 高橋 弘 田上 隆 田島 吾郎 巽 博臣 谷 昌憲 土谷 飛鳥 堤 悠介 川崎 達也 内藤 貴基 長江 正晴 長澤 俊郎 中村 謙介 西村 哲郎 布宮 伸 則末 泰博 橋本 悟 長谷川 大祐 畠山 淳司 久志本 成樹 原 直己 東別府 直紀 古島 夏奈 古薗 弘隆 松石 雄二朗 松山 匡 峰松 佑輔 宮下 亮一 宮武 祐士 森安 恵実
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.28, 2020
被引用文献数
2

<p>日本集中治療医学会と日本救急医学会は,合同の特別委員会を組織し,2016 年に発表した日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG) 2016 の改訂を行った。本ガイドライン(J-SSCG 2020)の目的は,J-SSCG 2016 と同様に,敗血症・敗血症性ショックの診療において,医療従事者が患者の予後改善のために適切な判断を下す支援を行うことである。改訂に際し,一般臨床家だけでなく多職種医療者にも理解しやすく,かつ質の高いガイドラインとすることによって,広い普及を目指した。J-SSCG 2016 ではSSCG 2016 にない新しい領域[ICU-acquired weakness( ICU-AW)と post-intensive care syndrome(PICS),体温管理など]を取り上げたが,J-SSCG 2020 では新たに注目すべき4 領域(Patient-and Family-Centered Care,sepsis treatment system,神経集中治療,ストレス潰瘍)を追加し,計22 領域とした。重要な118 の臨床課題(clinical question:CQ)をエビデンスの有無にかかわらず抽出した。これらのCQ には,本邦で特に注目されているCQ も含まれる。多領域にわたる大規模ガイドラインであることから,委員25 名を中心に,多職種(看護師,理学療法士,臨床工学技士,薬剤師)および患者経験者も含めたワーキンググループメンバー,両学会の公募によるシステマティックレビューメンバーによる総勢226 名の参加・協力を得た。また,中立的な立場で横断的に活躍するアカデミックガイドライン推進班をJ-SSCG 2016 に引き続き組織した。将来への橋渡しとなることを企図して,多くの若手医師をシステマティックレビューチーム・ワーキンググループに登用し,学会や施設の垣根を越えたネットワーク構築も進めた。作成工程においては,質の担保と作業過程の透明化を図るために様々な工夫を行い,パブリックコメント募集は計2 回行った。推奨作成にはGRADE方式を取り入れ,修正Delphi 法を用いて全委員の投票により推奨を決定した。結果,118CQ に対する回答として,79 個のGRADE による推奨,5 個のGPS(good practice statement),18 個のエキスパートコンセンサス,27 個のBQ(background question)の解説,および敗血症の定義と診断を示した。新たな試みとして,CQ ごとに診療フローなど時間軸に沿った視覚的情報を取り入れた。J-SSCG 2020 は,多職種が関わる国内外の敗血症診療の現場において,ベッドサイドで役立つガイドラインとして広く活用されることが期待される。なお,本ガイドラインは,日本集中治療医学会と日本救急医学会の両機関誌のガイドライン増刊号として同時掲載するものである。</p>
著者
鈴木 寛利 渋谷 丈太郎 半田 政志 小林 公彦
出版者
南江堂
巻号頁・発行日
pp.87-91, 2021-02-01

肺癌に対して第1世代上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)を使用していると,T790M遺伝子変異によるEGFR-TKI耐性が生じると報告されている1).T790M遺伝子変異陽性の場合,第3世代EGFR-TKIであるosimertinibが奏効することから,肺癌の再生検がなされるようになった2).現在osimertinibは一次治療から使用できるようになったが,C797Sといった遺伝子変異による耐性が生じることが報告されている3).このようなEGFR-TKI耐性メカニズムの解明による新規の薬剤の開発に伴って,再生検が必要となった.確実な組織採取が可能である外科的生検の意義は大きいと思われる.しかしながら,これまでEGFR-TKI耐性獲得後の外科的生検に焦点をあてた報告は少ない4).そこで,EGFR-TKI耐性獲得後に外科的生検でT790M遺伝子変異を検索した症例の臨床的特徴を解析し,外科的生検の臨床的意義を検討することとした.
著者
冨高 晶子 松永 佳世子 秋田 浩孝 鈴木 加余子 上田 宏
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.327-334, 2000
参考文献数
21
被引用文献数
3

ラテックスアレルギー(LA)と果物の交差反応はlatex fruit syndromeと呼ばれている.今回, 栗によるアナフィラキシー症状(AP)を発症したLAの4例を報告する.全例アトピー疾患を合併した看護婦で, LAが先行していた.症例により摂取した栗の加工法, 皮膚との接触の有無, 臨床経過が異なっていた.栗のプリックテストは全例陽性であったが, 血清中の特異IgE抗体(sIgE)は2例のみ陽性であった.sIgEが陰性の場合にもAPが出現する症例を経験したことから, sIgEが陰性であっても注意が必要であることが示唆された.経過を観察し得た2症例のうち, 頻回に抗原に暴露される症例は, sIgEは高くなり, 抗原刺激を減らし得た症例ではsIgEは低下した.また, ラテックスと栗の交差反応において主要抗原とされるheveinと患者血清とのELISAにおいて, 自験例4例は正常コントロール12例に比べ有意に高い値を示した.今後, LA患者はAPや接触蕁麻疹の報告がある果物の摂取は避ける必要があると考える.
著者
鈴木 公基 桜井 茂男
出版者
筑波大学心理学系
雑誌
筑波大学心理学研究 (ISSN:09158952)
巻号頁・発行日
no.21, pp.135-140, 1999-03-01

Individual differences in the desire for simple structure may influence how people understand, experience, and interact with their environments. This study constructed Japanese version of the Cognitive, and interact ...
著者
鬼塚 剛 柳 哲雄 門谷 茂 山田 真知子 上田 直子 鈴木 學
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.403-417, 2002-05-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
28
被引用文献数
2

現在,洞海湾で水質浄化の試みとして,ムラサキイガイの養殖を行うことが計画されている。そこで,海域浄化に必要な養殖量とその効果を定量的に把握するために,鉛直2次元の数値生態系モデルを用いて洞海湾における物質循環の再現を行い,ムラサキイガイ養殖の有無による湾内物質循環の違いを調べた。その結果,ムラサキイガイ養殖量1,000トン以上で表層のクロロフィルa濃度は減少,湾奥底層の溶存酸素濃度は増加し始め,10,000トン養殖すれば赤潮防止に効果があり,貧酸素水塊の状態にも改善が見られることがわかった。10,000トン養殖時に,ムラサキイガイによる植物プランクトン摂食量は基礎生産量のおよそ2割に達し,2次生産量より大きい値であった。また,養殖しない場合と比較すると湾内有機物濃度が2~3割程度減少していた。洞海湾では工場からのTN(溶存・懸濁態窒素総量)負荷量が大きいため,ムラサキイガイ養殖による窒素除去効果は小さく,TN負荷量の約2%ほどであった。洞海湾が国の定めるTN環境基準を達成するためには,工場からのTN負荷量を削減しなければならないが,ムラサキイガイ養殖と工場からの負荷量削減の両方を組み合わせることで,より効果的に赤潮や貧酸素水塊の発生を防止できる。

1 0 0 0 OA 北越雪譜

著者
鈴木牧之 著
出版者
万笈閣
巻号頁・発行日
vol.2編 巻4, 0000
著者
三浦 雄一郎 福島 秀晃 布谷 美樹 田中 伸幸 山本 栄里 鈴木 俊明
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A0634, 2005 (Released:2005-04-27)

【はじめに】我々はNgらによる腹筋群の解剖学的研究を参照とし、歩行時における個々の体幹筋の機能について報告してきた。内腹斜筋単独部位は立脚期に筋活動が増大し、骨盤の安定化に作用していることが示された。今回、上肢の運動に伴う体幹筋の機能に着目した。上肢の運動に伴う体幹筋の筋電図学的研究では、Hodgeらによると一側上肢を挙上運動させた時に反対側の腹横筋が三角筋の筋活動よりも先行して活動すると報告している。しかし、上肢挙上時における同側体幹筋の筋電図学的報告は少ない。そこで肩関節屈曲時の同側の体幹筋に着目し、その機能について検討したので報告する。【方 法】対象は健常者5名(男性3名、女性2名、平均年齢32±5歳)両側10肢とした。筋電計はマイオシステム(NORAXON社製)を用いた。運動課題は端座位での肩関節屈曲位保持とし、屈曲角度は下垂位、30°、60°、90°、120°、150°、180°とした。各屈曲肢位における上肢への負荷は体重の5%の重錘を持たせることとした。測定筋は運動側の三角筋前部線維、前鋸筋、腹直筋、外腹斜筋とした。サンプリングタイムは3秒間、測定回数は3回とし、平均値をもって個人のデータとした。下垂位における各筋の筋積分値を基準値とし、各角度における筋積分値相対値を求めた。各筋に対し角度間における一元配置の分散分析および多重比較検定を実施した。対象者には本研究の目的・方法を説明し、了解を得た。【結 果】三角筋の筋積分値相対値は肩関節屈曲120°まで徐々に増大し、それ以上では変化を認めなかった。前鋸筋の筋積分値相対値は屈曲角度増大に伴い漸増的に増大した。腹直筋の筋積分値相対値は屈曲角度に関係なく変化が認められなかった。外腹斜筋の筋積分値相対値は肩関節屈曲60°で増大し、屈曲角度60°以上で漸増的にが増大した。【考 察】 肩関節を屈曲させる際、上腕骨の運動に伴って肩甲骨の上方回旋運動が生ずる。前鋸筋は肩甲骨を上方回旋させる作用があり、肩甲骨の外転方向の柔軟性と前鋸筋の求心性収縮が必要となる。しかし、前鋸筋は起始部が第1肋骨から第8肋骨の前鋸筋粗面(肋骨の外側面)であることから前鋸筋のみ求心性収縮が生じた場合、肋骨外側面を肩甲骨内側縁にひきつける力が生ずる。結果として体幹の反対側への回旋運動が生ずることになる。また、座位姿勢は骨盤上で脊柱を介して胸郭がのっている状態であり、きわめて不安定な状態であることから、この反対側の体幹回旋は容易に生じやすいことが考えられる。運動側の外腹斜筋はこの体幹の反対側への回旋を制御し、体幹安定化に作用していることが推察される。
著者
中尾 駿介 中道 範隆 増尾 友佑 竹田 有花 松本 聡 鈴木 真 加藤 将夫
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学会年会要旨集 第92回日本薬理学会年会 (ISSN:24354953)
巻号頁・発行日
pp.2-YIA-03, 2019 (Released:2020-03-20)

The aim of the present study was to examine enhancement of learning and memory by oral administration of ergothioneine (ERGO), which is a hydrophilic antioxidant highly contained in golden oyster mushrooms and other foods, and systemically absorbed by its specific transporter OCTN1/SLC22A4 in daily life, with an aim to clarify its possible role as a neurotropic compound. After oral administration of ERGO in normal mice, the novel object test revealed a longer exploration time for the novel object than for the familiar object. Similar result was also confirmed in mice ingested with ERGO-free diet. Dietary-derived ERGO is present in the body without the administration, but the ERGO administration led to modest (3~4 times) increase in its concentration in plasma and hippocampus. Exposure of cultured hippocampal neurons to ERGO elevated the expression of the synapse formation marker, synapsin I, and neurotrophin-3 and -5. The elevation of synapsin I was inhibited by tropomyosin receptor kinase inhibitor K252a. Thus, oral intake of ERGO may enhance object recognition memory, and this could occur at least partially through promotion of neuronal maturation in the hippocampus.
著者
鈴木 結里加 種村 麻美 西堀 すき江
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.25, 2013

【目的】当研究室の先行研究で愛知県特産である越津ネギは、血小板凝集抑制作用が強いことを認めている。今回は、越津ネギについて部位(下部、中間、上部)による違い、旬と端境期による違い、生と加工処理における違いについて血小板凝集作用の変化について検討した。また比較として、市販のネギを用いて品種による違いを比較検討した。<br>【方法】試料としては一般市場で販売されている旬(12~3月)の愛知県産 越津ネギ及び山形県産 白ネギ、静岡県産 葉ネギを用いた。血液は11週齢前後のラット(wister系、雄)を用いて腹部大静脈より採血し、遠心分離にかけ得られた多血小板血漿(PRP)と乏血小板血漿(PPP)を用いた。PRPにはコラーゲンを添加しMCM社製のヘマトレーサー313Lを用いて測定し抑制率の強い試料についてはさらにIC50値を求め比較を行った。<br>【結果】越津ネギは、他の野菜と比較して抑制率が強かった。部位別では中間部の抑制率が最も高値を示し、上部、下部の順で低くなった。白ネギ、葉ネギの抑制率は比較的高値を示したが、越津ネギと比較すると30%程度低下した。生と乾燥処理による比較では、乾燥処理の抑制率が生よりも20~40%程度低下する傾向が見られた。<br>【考察】越津ネギでは中間部が最も高値を示した。一般的にはアルキル ジスルフィド等の硫化アリル系物質が多く含有される白色部分が血小板凝集抑制作用は強いと考えられているが、越津ネギのような長ネギでは中間部分の血小板凝集抑制作用が高くなった。今後血小板凝集抑制作用への各成分の寄与を検討していきたいと考えている。いずれにしてもネギの摂取は、血栓予防につながるため積極的に摂取することが推奨される。
著者
鈴木 雅之 荒俣 祐介
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.92.19051, (Released:2021-01-31)
参考文献数
38
被引用文献数
4

The purpose of the present study was to develop a scale for measuring motivation in school-based extracurricular activities/clubs based on organismic integration theory, and to examine the relationship between students’ motivation and instructors’ leadership. In study 1, 304 high school students completed the questionnaire. The results of an explanatory factor analysis identified 5 factors: intrinsic regulation, identified regulation, introjected regulation, external regulation, and non-regulation. In study 2, 870 high school students completed the questionnaire. The results of multilevel analyses indicated that the instructors’ leadership to maintain interpersonal relations and guide club members was positively correlated with students’ intrinsic regulation and identified regulation, and negatively correlated with their non-regulation. Furthermore, the results indicated that students’ perception of their instructors’ leadership to maintain interpersonal relations and guide club members was positively correlated with students’ intrinsic regulation and identified regulation, and negatively correlated with their non-regulation.
著者
鈴木 健斗 岩崎 俊樹 山崎 剛
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.99, no.1, pp.27-47, 2021 (Released:2021-02-28)
参考文献数
30

気象庁のメソスケール数値予報モデル(5kmメッシュ)は、寒候期を主に関東平野の沿岸付近に形成される局地前線(いわゆる沿岸前線)を実況より内陸側に予報する傾向がある。本研究では2015-2018年に海からの南寄りの風を伴って発生した沿岸前線に対する統計解析から前線位置の系統的な数値予報誤差を確かめ、その要因を調べるため、典型的な予報誤差を伴った3事例に対し非静力学モデル(JMA-NHM)による数値感度実験(水平解像度、地形、物理スキーム)を行った。その結果、気象庁メソスケールモデルは予報時間が5時間程度より経過すると降水の有無にかかわらず前線位置を一貫して内陸側へシフトさせる系統的誤差が発生することが明らかになった。数値感度実験からは、沿岸前線の系統的予報誤差は主に数値モデルの山岳が実際より低いことに起因することが分かった。解像度を2キロ、1キロにすることで沿岸前線の北西方向への誤差距離は3事例を平均して27%、37%減少した。また、モデル地形にEnvelope Orographyを導入すると、誤差はほぼ解消した。さらに降水の蒸発冷却は前線を海側にシフトさせることも確認された。 沿岸前線の多くは関東平野北西側の山岳の南東斜面において捕捉された寒気により形成されるものと考える。特に、前線の傾斜角は力学的バランスでおよそ決まる。山の稜線が高くなれば前線は海側にシフトし、冷却により捕捉された寒気が強くなれば、傾斜角が小さくなり海側にシフトする。
著者
井上 有史 鈴木 節夫 渡辺 裕貴 八木 和一 清野 昌一
出版者
一般社団法人 日本てんかん学会
雑誌
てんかん研究 (ISSN:09120890)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.1-9, 1992-03-31 (Released:2011-01-25)
参考文献数
44
被引用文献数
5 4

非言語性高次大脳機能を主誘発因とする反射てんかんの自験10例と文献に報告された64例を臨床・脳波学的に検討し, 次の諸特徴を抽出した. 1) 若年発症. 2) 誘発される発作型は全般発作で, 腕や手を中心とするミオクローヌスと大発作が主体であり, 欠神発作を合併することがある. 3) 脳波には中心部を中心とする全般性てんかん放電がみられ, これは特殊な神経心理学的賦活により誘発される. 4) 誘因は複雑な連続的空間的思考から随意運動へといたるプロセスにあると考えられ, 具体的には計算, 描画, 構成, 書字, チェスやカードなどのゲーム, 複雑な手指運動などであり, 随意運動の表象だけでも誘発される. 5) 精神緊張や注意集中は助長因子である.高次大脳機能により誘発される特発性反射てんかんは, 非言語性機能によって誘発される上記の一群と, 言語誘発てんかん (読書てんかんを含む) とに大別される. 本邦における非言語性高次大脳機能誘発てんかんの多さは言語誘発てんかんの少なさと対照的であり, 言語的・文化的背景が存在する可能性を指摘した.