著者
小林 偉昭 高橋 修 新田 哲二
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.779-780, 1988-09-12

INTAP(財団法人情報処理相互運用技術協会)の試験検証センターは,通産省の指導のもとに1987年9月に設立され,多くの会社の協力を得て次のような活動を行なっている。(1)情報処理システムのOSI(Open Systems Interconnection)規約準拠性を確認する。(2)情報処理システムの相互接続性を促進する。ここでは,その活動の一つであるコンフォーマンス試験方法の検討状況及びODA/ODIFに対する考察を紹介する。
著者
有賀 弘 高橋 進 曽根 泰教 坂野 潤治 半沢 孝麿 佐々木 毅
出版者
東京大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1986

本研究の目的は, 政治過程における議会の機能を政治思想史的, 政治史的, 現状分析的に多角的に検討することにある. こうした政治学的なアプローチを駆使することによって, 単なる法制度論のレベルで終わりがちだった議会制の研究は, より一層の前進を見ることができるのである.本研究による第一の成果は, 20世紀に入ってからの行政国家化, 福祉国家化とともに議会機能が低下したという通説的な理解である議会無能論ないしは議会無用論に対して, 再検討を加えた結果, 次の点が明らかになったことである. (1)シンボル・統合機能, (2)立法機能, (3)代表機能, (4)(議院内閣制における)行政部形成機能, (5)争点明示機能, (6)行政部統制機能, (7)政治的補充機能などのすべての議会機能が一様に低下したのではない. むしろ「政治」課題や案件の増大に伴って, 政策形成や決定の機能は, 議会だけでなく行政部や政党, マス・メディアや「運動」などの政治的生体に分担されるようになったが, その多くは, 議会の媒介的機能を通じて政治の「場」に登場してきているという点である.第二の成果は, 従来の議会研究においては, 議会制民主主義のモデルとしてのイギリスや強い影響力をもつアメリカの議会がおもに歴史的視点に立って分析されてきたが,本研究においては, 両国だけでなくドイツ, イタリア, オランダそして日本の議会も分析の対象とし, しかも比較的最近の動向まで扱っているために, かなり網羅的になった点である.とくに日本の議会制については, 戦前の帝国議会と戦後の国会の双方を扱い, しかも議会機能の諸モデルの検討や代替モデルの仮説的提示, 各種の事例やデータによる分析を行っており, 包括的な検討が加えられた.本研究の成果は, 今後さらに議会研究を進める際, その重要な拠り所となるであろう.
著者
堀江 一之 高橋 賢 川口 春馬 町田 真二郎
出版者
東京大学
雑誌
特定領域研究(B)
巻号頁・発行日
1998

今年度は、昨年度から引き続き行ってきている単一色素を含む両親媒性高分子ユニマーの光化学ホールバーニングの研究に加えて、(1)高効率発光デンドリマーの合成とその単一微粒子分光および、(2)蛍光法による刺激応答性微粒子の単一微粒子観察とその評価を行った。前者については、コアにジフェニルアントラセン、表面にピレンを有する2世代のデンドリマー分子を合成した。溶液中337nmの光で主にピレンを励起した場合、デンドロンではピレンのエキシマー蛍光が観測されるが、デンドリマーではピレン由来の発光は全くみられず、コアからの発光のみが観測された。デンドリマー稀薄溶液から基板上に作成した凝集体微粒子は、溶液中よりも短い寿命を示した。また溶液中、凝集体いずれの場合も、エネルギー移動に由来する発光の立ち上がりは観測されず、エネルギー移動が非常に高速に起こると結論した。後者については、表面にpoly(N-isopropylacrylamide)(PNIPAM)を有し、環境に応じて粒径を変化させるコアシェル型微粒子のゲル内部もしくはヘア末端に、蛍光プローブであるダンシル基を導入し、シェル層のミクロな極性・粘性を評価した。水-アセトン混合溶媒中での微粒子の粒径は、通常の(コアシェル型でない)PNIPAMゲルと同様の挙動を示した。しかし、プローブ周囲の極性・粘性を反映する蛍光ピーク波長は、水中で微粒子とゲルとでは大きく異なり、微粒子のプローブ周囲が疎水的であると示唆された。水-メタノール、水-DMSO混合溶媒系でも同様の結果となった。共焦点レーザー走査型蛍光顕微鏡により、微粒子個々の観察を行ったところ、コアに相当する部分がシェル層より明るい像が得られた。以上の結果より、疎水性プローブであるダンシル基は、水中ではポリスチレンコア近傍に寄り集まると考えられる。
著者
堤 拓哉 高橋 章弘 南 慎一 植松 康
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会論文集 (ISSN:13493507)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.75-83, 2009-07-01 (Released:2009-10-17)
参考文献数
10

A tornado struck Wakasa Region of Saroma Town in Hokkaido on November 7, 2006. The tornado killed nine people and injured more than 30 people. Many buildings were collapsed or damaged by this tornado. The authors made a damage investigation just after the disaster. This paper presents the characteristics of the damage. It was found that completely and partially destroyed houses were all located along the track of the tornado. The roofs were flown off and walls and windows were broken by flying debris. The aspects of the building damage are closely related to the materials and method of construction typical of snowy cold regions.
著者
高橋 晃周 佐藤 克文
出版者
国立極地研究所
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は、飛翔性の海鳥類であるオオミズナギドリを対象として、年間を通じた鳥の移動を追跡する技術を確立し、本種がどのような海域を利用しているか、またその海域がどのような特徴を持つか明らかにすることである。今年度は、まず、7-10月にかけて、岩手県三貫島・新潟県粟島にあるオオミズナギドリの繁殖地で野外調査を行って、昨年度に鳥に装着した光のレベル・着水を記録する記録計(ジオロケータ)を回収した。また、新たに水温の記録を利用することで移動追跡の精度を向上させる解析手法を開発し、その手法を用いて、今年度回収したデータと昨年度までに得られているデータとを合わせて解析した。解析の結果、オオミズナギドリは、日本から3000-5000kmも離れたニューギニア北部海域、アラフラ海、南シナ海の3つを越冬海域として利用していることが明らかになった。また、その中でもニューギニア北部海域は重要な越冬海域となっており、約7割の個体がここで越冬していた。この海域は餌となるネクトンの生産性が高いため、多くの個体にとって好適な越冬場所となっていると考えられた(論文投稿中)。また、繁殖期前期(4-7月)のオオミズナギドリの採餌海域を得られたデータから解析した。主な採餌海域は三陸沖の親潮・黒潮移行域で、この海域の水温が季節的に上昇するのにあわせて、オオミズナギドリの採餌域も季節的に北上することが明らかになった。これは主要な餌であるカタクチイワシの分布の季節的北上と対応していると考えられた(論文準備中)。さらに、動物装着型の移動追跡技術に関するシンポジウムを日本鳥学会年次大会において企画し(オーガナイザー:高橋晃周・依田憲)、これらの技術の持つ可能性について講演を行い、その内容をとりまとめて総説を発表した(高橋・依田2010)。
著者
加藤 内藏進 高橋 正明
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

本研究の目的は,「季節サイクルの変調」という視点を新しい切り口として,異常気象や,温暖化などに伴う東アジアの気候変化予測のための基礎的知見を得ることである。主な成果は次の通り。1.大陸側の梅雨前線では,その南方での大きな水蒸気量の維持と前線北方への水蒸気侵入過程における熱い陸面の役割も重要なこと,梅雨期直前に前線北方で一且「不飽和度」が増すことに伴う前線での南北水蒸気傾度の更なる強化を受けること,等が分かった。また,九州北部の梅雨最盛期の総降水量の約20%は,梅雨前線への多量の水蒸気の通り道である暖域側で,梅雨特有のメソ降水系に伴って起きていた。一方,前線へ水蒸気を運ぶ下層南風は,秋雨期には平均場では梅雨期ほど強くないが,月平均場の年々変動や短周期季節内変動に伴って頻繁に強まることの重要性が示された。また,全国的な秋雨の前の8月下旬〜9月上旬頃,九州北西部では秋雨前線の暖域での過程に関連して降水極大期を経ることが明らかになった。しかも,1980年代後半〜1990年代にはこの移行過程の明瞭な年が少なくなる等の経年変動も見られた。このように,東アジア暖候期の降水やその変動には,前線帯暖域での大気過程が重要な一つの鍵となる点を明らかにした。2.夏の降水量の解析によれば,1980〜2000年頃にかけて,日本や中国の梅雨前線付近での降水量の増加とモンゴルやフィリピン付近での降水量の減少トレンドが見られた。これには,シベリアやチベットからのロスビー波伝搬の重要性も協同していることが,モデルでの応答実験により示された。また,夏の日本の天候を支配するオホーツク海高気圧形成に関連するブロッキング高気圧変動の力学的側面も検討した。3.(1)冬にシベリア高気圧が出現するモンゴル付近での発達した低気圧の出現頻度増加に伴って,4月はじめ頃に,気温の値自体は日本列島で大きく異なるものの全国的に同時に大きな昇温が起きること,(2)5〜6月頃でも台風が日本列島に接近しやすい異常気象に関連して,季節平均場の違いの中での亜熱帯高気圧のセルの振る舞いに注目すべきこと,(3)10月後半に日本列島に上陸した台風2004年23号時の降水分布に対して,秋が深まった時期の基本場故の特徴があったこと,その他,季節サイクル全体を見据えて得られた成果も踏まえながら,今後の更なる研究の発展の方向を検討した。
著者
橋本 遼 高田 善規 新熊 亮一 田仲 理恵 板谷 聡子 土井 伸一 山田 敬嗣 高橋 達郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.40, pp.81-86, 2010-05-13
被引用文献数
1

情報発信者が人々に情報を受信させるための手法として,人をノード,友人関係のつながりをリンクとしたソーシャルグラフを経路とするクチコミ情報伝播が注目されている.クチコミ情報伝播では,人に必要な情報や信頼できる情報が届きやすいことが報告されている.しかし,人の送信行動に関わる心理的負担(コスト)が問題となり,情報の伝播が止まったり,情報の広がりが遅くなることがある.この問題を解決するために,送信行動に伴うコストを補償するためのインセンティブ報酬付与が提案されている.本稿では,送信者に対して付与する報酬に条件を与え,受信者が情報に対して反応行動を起こしたときのみ報酬付与を行う方式を提案する.この方式は,支払う報酬の総和を増やすことなく,受信者の反応行動を促進させることができる.これを示すために行った社会実験について報告する.
著者
松田 佳久 佐藤 正樹 中村 尚 高橋 正明
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995

異常気象の力学の問題は複雑であり、様々な側面をもっている。本研究では、この問題を、中高緯度でのロスビー波の振る舞い、熱帯の40日振動、及び熱帯地方と中高緯度の相互作用という観点から捉え、緊密な協力の下にそれぞれの研究を行った。中村らは,東西非一様な基本流中を3次元的に伝播する定常ロスビー波束に伴う活動度フラックスの定式化に初めて成功した.それをブロッキング時に観測された偏差場に適用し,大陸上で冬季形成されるブロッキングが上流側から入射する定常ロスビー波束の「局所的破砕」に伴い増幅する事を確認した.また,等温位面データの解析で,7月にオホーツク海高気圧上空のブロッキングが同様の機構で増幅する事も確認した.松田らはこの解析結果に基づき、東西非一様な基本流中をロスビー波がどのように伝播するかを、数値実験により研究した。計算には、球面上の順圧モデルを用いた。数値実験の結果は、上流側から入射する定常ロスビー波束がジェットの出口付近で停滞し、その振幅が増幅する事を示した。この計算結果は上のデータ解析結果と興味深い対応を示している。高橋らは熱帯の40日振動に関して,年々変動の立場から解析的研究をおこなった.エルニーニョ時の40日振動はノーマルな状態にくらべ,振幅が強化され,また40日にともなうクラスターは熱帯東太平洋まで進むことがわかった.佐藤らは低緯度循環と中緯度循環の相互作用を子午面循環と角運動量輸送の観点から調べた角運動量バランスにより,熱帯の熱源が十分強い時には中緯度の傾圧帯の活動は熱帯の循環に支配される.一方,中緯度から低緯度に及ぼす影響についても,傾圧帯の活動が熱帯の積雲活動に及ぼす効果として現れる.
著者
松井 正之 高橋 義久
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.262-272, 2004-12-15
被引用文献数
1

SCM時代の到来によって, 需給マネジメントに関する関心が高まっている.我々は, 需給マネジメントのeラーニング開発を行い, その過程で需給対応のマネジメント問題としてそのマッチングのあり方に関心をもった.本論文では, 需要にマッチした良い生産計画とは何かを考えさせるeラーニング法を開発して, そのなかで有効な決定規則を与える松井のペア行列表に基づいた(N, α)戦略マップを提案している.これは, 経済性に基づいて, 最適な平滑化定数α(出力変数)と基準在庫量N(入力変数)の最適な組み合わせを与える.その結果, 需給マネジメントでは, 予測情報の正確さがすべてではなく, 頑健性の重要さを示している.
著者
藤井 良知 阿部 敏明 田島 剛 寺嶋 周 目黒 英典 森 淳夫 佐藤 肇 新納 憲司 砂川 慶介 横田 隆夫 秋田 博伸 岩田 敏 佐藤 吉壮 豊永 義清 石原 俊秀 佐野 友昭 中村 弘典 岩井 直一 中村 はるひ 宮津 光伸 渡辺 祐美 久野 邦義 神谷 齊 北村 賢司 庵原 俊昭 桜井 實 東 英一 伊藤 正寛 三河 春樹 久保田 優 百井 亨 細井 進 中戸 秀和 西村 忠史 杉田 久美子 青木 繁幸 高木 道生 小林 陽之助 東野 博彦 木野 稔 小林 裕 春田 恒和 黒木 茂一 大倉 完悦 岡田 隆滋 古川 正強 黒田 泰弘 武田 英二 伊藤 道徳 松田 博 石川 純一 貴田 嘉一 村瀬 光春 倉繁 隆信 森田 秀雄 森澤 豊 浜田 文彦 辻 芳郎 横尾 哲也 林 克敏 冨増 邦夫 木戸 利彦 上原 豊 森 淳子 森 剛一 内田 哲也 大塚 祐一 本廣 孝 半田 祥一 山田 秀二 沖 眞一郎 吉永 陽一郎 荒巻 雅史 織田 慶子 阪田 保隆 加藤 裕久 山下 文雄 今井 昌一 鈴木 和重 岡林 小由理 金子 真也 市川 光太郎 曽田 浩子 清水 透子 長田 陽一 木葉 万里江 石橋 紳作 高橋 耕一 杉山 安見児 三宅 巧 荒木 久昭 垣迫 三夫 前野 泰樹 下飛田 毅 高岸 智也 松隈 義則 平田 知滋 田中 信夫 永山 清高 安岡 盟 林 真夫 天本 正乃 津村 直幹 小野 栄一郎 神薗 慎太郎 中嶋 英輔 永光 信一郎 野正 貴予 松尾 勇作 樋口 恵美 長井 健祐 末吉 圭子 橋本 信男 弓削 健 久保田 薫 川上 晃 渡辺 順子 藤澤 卓爾 西山 亨 岩永 理香子 牛島 高介 山川 良一 山村 純一 富永 薫 臺 俊一 安藤 寛 久田 直樹 藤本 保 元山 浩貴 丸岡 隆之 伊達 是志 杉村 徹 西依 淳 朝木野 由紀 山田 克彦 是松 聖悟 早川 広史 佐々木 宏和 木村 光一 山田 孝
雑誌
The Japanese journal of antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.921-941, 1995-07-01
被引用文献数
19
著者
宮本 圭造 伊海 孝充 高橋 悠介 石井 倫子 山中 玲子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

能楽を伝える最も古い家系である金春家伝来の文書は、能楽資料の宝庫である。今回の研究プロジェクトでは、同文書を総合的な観点から研究するために、金春家旧伝文書の中核を占める般若窟文庫の文書目録をデータ化するとともに、約二千点に及ぶ文書資料のデジタル撮影を行った。これらの成果に基づき、般若窟文庫のほぼ全ての文書の検索と、ウェブ上での画像閲覧が可能な「金春家旧伝文書デジタルアーカイブ」を作成した。また、関連文書の調査として、秋田家文書の秋田城介関連能楽伝書、毛利博物館蔵能楽伝書、吉川広家旧蔵笛伝書などの調査を行った。
著者
竹内 純一 高橋 規一 實松 豊 川端 勉 川喜田 雅則 香田 徹
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

機械学習,情報理論,およびそれらの応用に関する諸課題について,記述長最小原理に基づく統一的視点のもとに研究を行った.特に,Markovモデルの幾何学的構造と確率的複雑度の関係,通信路容量と確率的複雑度の関係について考察し新たな知見を得た.また,アンサンブル学習等に関して考察し,効率的アルゴリズムや推定法を提案した.さらに,これら基礎的知見に基づき,ネットワークセキュリティにおけるインシデント検知,ポートフォリオ(分散投資戦略),超解像などについて,新たな学習手法を提案し,その有効性を示した.
著者
高橋 純 堀田 龍也 青木 栄太 森下 誠太 山田 智之
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.117-120, 2009
被引用文献数
2

教科書に準拠した算数科提示用デジタルコンテンツを活用した授業実践を行い,実物投影機を活用した授業との比較から,本コンテンツを評価した.その結果,提示用デジタルコンテンツを活用した授業では,実物投影機を活用した授業と同じレベルまで理解度が高まっていた.児童や教員を対象にしたアンケート結果では,両群共に4段階評価で平均3を越える高い評価であったが,両群を比較すれば,本コンテンツを活用した授業の方が高い評価であった.児童の楽しさや満足,教員の板書のしやすさといった項目で,より高い評価が得られていた.また,本コンテンツを活用した授業の方が,拡大提示にかかる操作時間は短く,数多くの指導場面で教科書の拡大提示が行われるといった授業の特徴も明らかとなった.
著者
入野 俊夫 河原 英紀 西村 竜一 高橋 徹 津崎 実 津崎 実 高橋 徹 ロイD. パターソン
出版者
和歌山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

初期聴覚系における「寸法・形状知覚理論」の検証とその応用を行った。そのための心理実験を実施し、理論を支持する実験結果を数多く得た。fMRI実験によって、音節情報処理の脳内部位を推定し、寸法・形状情報処理の部位特定のための制約条件を与えた。「ガンマチャープ聴覚フィルタ」等のモデルをさらに洗練化した。 高品質音声分析合成法STRAIGHTの性能改善や、劣化音声の知覚実験と自動音声認識実験の対比も行い、音声知覚の計算理論構築の足がかりを得た。
著者
塩村 耕 高橋 亨 阿部 泰郎 榊原 千鶴
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

日本で最重要の文化資産は古典籍であるが、どのような内容の書物が存在するのか、把握し難い状況にある。そこで、記述的な書誌DBを提唱し、そのモデルケースとして、古典籍の宝庫として知られる西尾市岩瀬文庫について悉皆調査とDB作成を行い、2010年11月に公開を開始することが出来た。最大かつ最も詳細な書誌DBで、これにより資料間にある先人未知の連関が判明し、将来にわたり、文庫の活用につながるものと期待される。
著者
平川 一臣 松岡 憲知 高橋 裕平 先山 徹 小山内 康人 田中 幸生
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.206-229, 1987-11

第28次南極地域観測隊のセールロンダーネ山地地学調査は, 山地中央部において, 1月7日から2月10日にかけて実施された。調査はJARE-26,-27の調査地域内に限定し, 精査を旨とした。スノーモービルの活用と天候に恵まれ, ほぼ予定どおりの調査を行うことができた。この報告では, 主として行動とその問題点について記載するとともに行動中の気象表を提示する。地学調査の成果については別途に詳しく報告することとし, 概略を記すにとどめる。なお, 今次行動にはベルギー国から2人の地球科学者が交換科学者として参加し, 氷河地形学的調査を行った。