著者
根本 さくら 石川 一稀 宇田 朗子 白石 智誠 中村 祥吾 長野 恭介 山内 拓真 村井 源 平田 圭二 迎山 和司 田柳 恵美子
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.263-269, 2020-05-23 (Released:2020-06-26)
参考文献数
13

物語のシーンにおける登場人物の感情状態と,BGM の関係性は未だ明らかではない.しかし,この関係性が明らかになれば,物語のシーンに適したBGM の自動選択システムやBGM の自動生成システムの構築に活用できると考えられる.そこで本研究では,AI による自動生成が特に進んでいるゲームを題材とし,その中でも物語性が強くかつ人気を博しているという理由からRPG を対象とし,BGM 自動選曲システムの構築を目標としたデータ作成を行った.具体的には,あるシーンの登場人物の感情状態への評価付けと, BGM に対する音響特徴量の抽出行うことで477 シーンをデータ化し対応関係を分析した.
著者
湯村 翼 平田 孝広 木村 元紀
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.252-254, 2014-09-12

地図を球面ディスプレイで見られるシステムを開発した。球面ディスプレイは民生品のプロジェクターを用いてリアプロジェクション式のものを制作した。地図の描画はD3.js の機能を用いてアプリケーションを制作した。
著者
石黒 浩 中村 泰 西尾 修一 宮下 敬宏 吉川 雄一郎 神田 崇行 板倉 昭二 平田 オリザ 開 一夫 石井 カルロス寿憲 小川 浩平
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

人と関わるロボットの自律動作と遠隔操作の機能を統合することで,人間やロボットが存在する社会的で現実的な場面において, 発話やジェスチャーなどの社会的振る舞いを行い, 社会に参加できるロボットシステムの実現を目指すとともに, 社会的な対話の認知心理学的な理解とモデリングに取り組んだ.今年度は, 以上の取り組みを開始したところであったが, 本提案をさらに発展させた, 人間に酷似したロボットであるアンドロイドの機構の改良や BMI の導入を含む基盤研究 S "人のような存在感を持つ半自律遠隔操作型アンドロイドの研究" が採択されたため,5月31日をもって,本研究課題を廃止し, 基盤研究 S の一部として研究を推進している.本研究課題実施時の具体的な研究内容としては, 1. 対人状況における注意制御機能と遠隔操作機能の統合の一部として, 学習アルゴリズムに基づくロボットの自律制御に関する研究, 及び, 2. 社会的状況における対話の認知科学的モデル化の研究の一部として, ロボット演劇中のロボットが人にアプローチするシーンの演出データからの社会的振る舞いの抽出に取り組んだ.現在, 基盤研究 S として, 物理的なインタラクションをも自然にするための電磁リニアアクチュエータを用いたアンドロイドの開発,複数人による雑談などの具体的な社会的状況における対話とそれに伴う行動の記録と分析に基づく対話モデルの構築や, 遠隔操作の記録を基にしたアンドロイドの自律化に取り組んでおり, 今後,行う予定のブレインマシンインターフェースによる遠隔制御の導入などとともに, 人との多様な相互作用を行うアンドロイドの開発, 社会的存在としての機能の実現, 現実社会におけるアンドロイドの社会参加の実現に取り組む.
著者
有木 大輔 澤田 英輔 杉村 千亜希 関口 隆一 千野 浩一 東城 徳幸 平田 知之
出版者
筑波大学附属駒場中・高等学校研究部
雑誌
筑波大学附属駒場論集 = Bulletin of Junior & Senior High School at Komaba, University of Tsukuba (ISSN:13470817)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.3-12, 2017-03

本校中学二年生に一人一台のChromebookを貸与して、国語の授業や総合学習に役立てた。Googleのアプリケーションを活用して、情報を共有することで、グループワークに活用したり、活動の履歴を残すことができた。
著者
星山 栄成 高野 雅嗣 竹川 英宏 宍戸 宏行 永山 正雄 小野 一之 平田 幸一
出版者
一般社団法人 日本神経救急学会
雑誌
Journal of Japan Society of Neurological Emergencies & Critical Care (ISSN:24330485)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.69-73, 2019-08-23 (Released:2019-08-24)
参考文献数
11

A 42-year-old male patient was admitted to our hospital because of generalized convulsive status epilepticus (GCSE), disturbance of consciousness, and shock. He had cardiopulmonary arrest after arrival our hospital, but he was return of spontaneous circulation as soon as cardiopulmonary resuscitation. He had disseminated intravascular coagulation (DIC) and multiple organ dysfunction. From the time of admission, we managed about the patient's breathing, circulation, body temperature. We also administrated sodium valproate 400mg, levetiracetam 1,000mg daily, and continuous use of midazolam to status epilepticus. In addition, he underwent continuous renal replacement therapy because of acute renal failure. The electroencephalogram showed scattered delta waves. Brain MR images showed hyper-intense lesions at bilateral pallidum and thalami, which led to a diagnosis of hypoxic encephalopathy associated with long-term GCSE. On day 13, he started tracking our fingers with his eyes. On day 34, he was able to obey commands and he was transferred to the general ward. GCSE is known to exhibit various organ dysfunctions. In this case, there was a history of epilepsy and had developed on GCSE, but as a result of the clinical examination, it was considered epilepsy-related organ dysfunction because the cause of multiple organ dysfunction was not clear.
著者
西野 真佐美 中森 正博 今村 栄次 小川 加菜美 黒瀬 雅子 平田 明子 三森 康世 若林 伸一
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.424-429, 2019-07-25 (Released:2019-07-27)
参考文献数
12

時計描画テスト(Clock Drawing Test; CDT)は,検査に対する抵抗が少ないため認知症スクリーニングとして頻用されている。今回,CDTのスコアリングを行いその有用性を検討した。2016年10月~2017年4月に当院外来にてCDT,ミニメンタルステート検査(Mini-Mental State Examination; MMSE)ともに実施した,連続156名で検討した。スコアリングはFreedman法(15点満点)を用い2名で判定した。年齢78.2 ± 8.7歳,女性87名,診断はアルツハイマー型認知症(Alzheimer’s disease; AD)54名,レビー小体型認知症(dementia with Lewy body; DLB)6名,血管性認知症12名,混合型認知症15名,その他の認知症16名,軽度認知障害16名,認知機能正常者37名であった。CDT総得点とMMSEは有意な相関がみられた(r = 0.58, p < 0.001)。ROC解析では,CDT総得点に関して認知症とのカットオフ値11/10(感度50.5%,特異度96.2%,AUC 0.78,p < 0.001)であった。CDT下位項目で検討すると,ADでは針の記入で,DLBでは数字の記入で失点する傾向がみられた。CDTのスコアリングはMMSEを併用して行うことで感度を上げることができ,MMSEと有意な相関がみられ評価の妥当性が示された。また,疾患によって失点パターンに差異がみられることから診断の一助になりうる可能性が示唆された。
著者
倉本 圭 川勝 康弘 藤本 正樹 玄田 英典 平田 成 今村 剛 亀田 真吾 松本 晃治 宮本 英昭 諸田 智克 長岡 央 中川 広務 中村 智樹 小川 和律 大嶽 久志 尾崎 正伸 佐々木 晶 千秋 博紀 橘 省吾 寺田 直樹 臼井 寛裕 和田 浩二 渡邊 誠一郎 MMX study team
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会誌遊星人 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.207-215, 2018-09-25 (Released:2018-12-21)

火星衛星Phobosからのサンプルリターンに挑む火星衛星探査計画 (Martian Moons eXploration: MMX) は,現在,宇宙航空研究開発機構 (JAXA) プリプロジェクトとして,2024年の打ち上げと5年の往還期間を設定し,精力的な検討・初期開発が進められている.MMXは,サンプル分析,Deimosを加えた火星衛星の近接観測,そして火星大気および火星圏のモニタリング観測を組み合わせることにより,惑星に寄りそう衛星という切り口と視座から,太陽系における大気と水を湛えたハビタブル惑星の形成と進化の解明に迫ろうとしている.
著者
佐藤 侑太郎 狩野 文浩 平田 聡
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR ANIMAL PSYCHOLOGY
雑誌
動物心理学研究 (ISSN:09168419)
巻号頁・発行日
pp.68.1.7, (Released:2018-05-31)
参考文献数
67
被引用文献数
3

Emotion is understudied in nonhuman animals despite broad interests in the topic. This is partly due to the difficulty in measuring subtle emotional reactions, such as physiological changes, under ecologically-valid situations. It is particularly challenging because the majority of traditional physiological measurements require animal participants to wear electrodes and head/body restraints in a laboratory. Recent advances in infrared thermography (IRT), and its use in measuring changes in animals' skin-temperature, offer suitable solutions for these challenges. This article reviews a growing body of research employing IRT in the study of animal emotions and identify both merits and shortcomings of IRT which need to be considered when designing experiments and observations. Also, we introduce our recent efforts to facilitate the use of IRT for the study of large-body animals, such as chimpanzees. Finally, we illustrate some of the critical future directions of IRT for the study of nonhuman animals. In conclusion, the study of animal emotion is more possible than ever before with this novel technology.
著者
平田 昭雄 青戸 優花
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.23-28, 2018-03-25 (Released:2018-07-01)
参考文献数
6

平成20年代日本で文部科学省他の日本国政府当局により発行された3点の中学生向け放射線教育関連副読本の内容を分析し見較べたところ、次のようなことが確認された。すなわち、初代副読本においては原子力発電と放射線関連科学技術が、二代副読本においては放射線の性質と被曝の影響が、三代副読本においては原発事故と放射線被害、被曝、復興が、それぞれ重点的に扱われるという変遷を辿っていた。そして、各副読本の作成、発行に当たっては、国のエネルギー基本計画、2011年3月の原発事故、同事故により生じた被災者の実情、などの社会的情勢が強く影響していたことを認識した。"
著者
廣木 義久 山崎 聡 平田 豊誠
出版者
日本理科教育学会
雑誌
日本理科教育学会理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.47-56, 2011-07

砂の形成に関する小・中・大学生の理解を調査し,小・中学校における岩石の風化作用に関する学習の問題点を議論した。小学5学年の単元「流れる水のはたらき」の学習前の児童においては,砂の形成メカニズムに関する考えは極めて多様であるが,「流れる水のはたらき」の学習後は,侵食モデル(砂は川で石や岩が水流によって削れてできる)で説明する児童と,衝突モデル(砂は川で礫同士がぶつかり合って砕けてできる)で説明する児童が増加する(それぞれ29.9%,25.6%)。そして,中学校における単元「活きている地球」の学習後は,侵食モデルが52.5%と増加する一方,風化モデルで説明する生徒の割合は8.8%にとどまった。これらの結果から,侵食モデルと衝突モデルは小学5学年の「流れる水のはたらき」の学習で獲得され,侵食モデルは中学1年の風化・侵食作用の学習後に強化されていることがわかる。岩石の風化作用による砂の形成を理解させるための方策としては,中学校における岩石の風化作用の授業に土の学習を取り入れることが有効であると考えられる。
著者
平田 裕美
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.89.16071, (Released:2018-07-14)
参考文献数
32
被引用文献数
1

The impact of parenting on the family orientation of university students and their identity formation during adolescence was investigated to identify parenting styles that promoted identity integration and minimized confusion. In addition, cooperation between fathers and mothers was analyzed to explain parenting styles. The results indicated that students of both genders who were raised by parents with an authoritative style more often evaluated that their parents cooperated in raising them compared with those who were raised with other parenting styles. Moreover, identity integration was significantly higher among students who were raised with an authoritative parenting style than among those raised with an authoritarian and uninvolved parenting style, whereas the opposite outcome was seen for identity confusion. Therefore, it was concluded that in the process of identity formation during adolescence, parenting styles that are responsive to children are essential, as is putting demands on them to mature based on proper criteria, i.e. disciplining them. However, further discussion is required about the fact that no differences were seen for the permissive parenting style.
著者
平田 好洋 松下 晋一 中釜 晋 石原 義巳 堀 三郎
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.97, no.1129, pp.881-887, 1989-09-01
被引用文献数
5 14

Dispersion, rheology and consolidation of the colloidal suspension in the alumna powder-silicon nitride whisker system were studied to control the microstructure and density of the green compact. Al_2O_3 particles with au average diameter of 0.15 μm and Si_3N_4 whiskers with an average size of 0.4 μmX3.7μm were electrostatically dispersed in water in the pH range 3 to 10 and consolidated by filtration. Well- dispersed stable suspensions were obtained at low pH. Decreasing the viscosity and at the same time increasing the solid content of the suspension is the hey step in making the green compact with high density and a narrow pore size distribution. Application of isostatic pressing to compacts consolidated by filtration increased green density and shifted the pore size distribution to smaller size. These green compacts by colloidal processing were densities to relative densities of 98.4-99.4% by hot-pressing at 1500℃ at a pressure of 39 MPa in N_2 atmosphere.
著者
佐瀬 巧 北城 圭一 合原 一幸 平田 祥人
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.299-303, 2014-05-01 (Released:2014-07-31)
参考文献数
24

脳波力学系のダイナミカルノイズは,神経ネットワークの動的な振る舞いを理解する上で重要な情報である.本研究では,脳波力学系のダイナミカルノイズレベルの時間的変化を解析した.視覚野上の電極から得られた脳波データをダイナミカルノイズの時間的レベル変化に変換し,さらに,そのレベル変化をHurst指数により定量化した.結果として,開眼時にはHurst指数は徐々に低下し,閉眼時にはほぼ一定値を示した.つまり,開眼時における神経ネットワークの時間変化は過渡的な状態にあり,一方,閉眼時の神経ネットワークの時間変化は定常状態にあると考えられる.
著者
北原 恵 香川 檀 小勝 禮子 金 惠信 平田 由美 ジェニスン レベッカ 児島 薫 坂上 香 水野 僚子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

このプロジェクトでは周縁化されてきた女性アーティストに焦点を絞り、ジェンダーの視点から、戦時中の女性画家の移動や、移民として国外に出た女性美術家について、包括的な調査研究を行った。研究は次の3本の柱から成る。①戦争・植民地体験と女性アーティストの実証的調査(長谷川春子、赤松俊子、谷口富美枝ら)、②東アジア圏の美術をめぐるネットワーク的移動の解明(朝鮮美術展・台湾美術展・満州国美術展など)、③現代美術における女性美術家の調査。これらの研究の成果は、「アジアをつなぐ 境界を生きる女たち 1984-2012」展や「官展に見る近代美術」展などにも生かされた。
著者
木原 一晃 鎌田 理之 松尾 善美 橋田 剛一 川村 知裕 平田 陽彦 藤村 まゆみ 井口 和江 木島 貴志 奥村 明之進
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.267-271, 2015-08-31 (Released:2015-10-06)
参考文献数
17
被引用文献数
1

早期離床は肺癌術後周術期管理の重要な課題の1つである.私たちは肺癌術後患者の早期離床に関連する因子を,栄養指標を含む術前因子や術中因子から検討した.肺癌手術患者で呼吸リハビリテーションを施行した45例に対し,年齢等の背景因子,術前のGeriatric Nutritional Risk Index(GNRI)や呼吸機能,肺切除割合等と術後病棟歩行自立までの日数を調査した.その結果,術後2日以内に病棟歩行が自立した群(24例)は歩行が遅延した群(21例)よりGNRIが有意に高値(102±5/97±8),肺切除割合が低値(14±8%/22±10%)となった.さらに,多重ロジスティック回帰分析でもGNRIと肺切除割合は術後2日以内病棟歩行自立に影響し,ROC曲線によるカットオフ値はGNRIで99,肺切除割合で21%を示した.以上より,術前栄養状態及び手術侵襲の程度が肺癌術後患者の早期離床に影響することが示された.