著者
加藤 文三 茨木 智志 大木 匡尚 鈴木 正弘
出版者
歴史教育史研究会
雑誌
歴史教育史研究 = Journal for Historical studies in History Education (ISSN:13487973)
巻号頁・発行日
no.13, pp.69-98, 2015

日時:2015年7月25日・9月26日・12月1日 場所: 千葉県千葉市花見川区 聞き手: 茨木智志・大木匡尚・鈴木正弘
著者
佐藤 進 鈴木 貴士 川尻 達也 山口 真史 陳 淑茹 木村 竜也 長山 恵子 村本 美春 平泉 隆房
出版者
金沢工業大学
雑誌
KIT progress : 工学教育研究 (ISSN:13421662)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.157-166, 2014-03

本研究では、友人とのコミュニケーションのない学生に焦点をあて、彼らのメンタルヘルスの特徴について検討した。約4%程度の学生が友人との会話がないと回答した。彼らはinactive/uncommunicativeな活動を一人で行う傾向にあり、他者との接触機会が少ないと考えられた。また、ストレスに対し、Negative対処行動をとる傾向が強かった。彼らのストレス度、疲労度、うつ度は高く、4人に一人から5人に一人は加療を要する水準にあった。大学内でのソーシャルサポート体制を検討し、彼らに対するストレスマネジメントが必要と考えられる。
著者
永井 晋 野口 実 鈴木 哲雄 高梨 真行 角田 朋彦 野村 朋弘 橋本 素子 実松 幸男 佐々木 清匡 北爪 寛之
出版者
神奈川県立金沢文庫
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

中世に下総国下河辺庄という広域荘園が形成された地域にについて、各分野の研究者や自治体の文化財担当者と意見交換を行い、現地での確認調査・聞き取り調査を行った結果、鎌倉時代に地頭として下河辺庄を治めた金沢氏が河辺・新方・野方と三地域に分割した経営形態が地域の実情に即した適切な統治の形態であったことを確認することができた。すなわち、下河辺庄は荒川・利根川・大井川(太日川)の三本の河川が集まる水上交通の要衝という物資輸送の利便性を持つが、それは同時に、肥沃な土壌が継続的な供給される生産性の高い水田地帯という経済的優位性と水害に弱い洪水常習地帯という豊凶の落差の激しい中下流部の低地帯(新方・河辺)と、鎌倉街道中道の通る猿島台地・下総台地上の耕地帯に大きく分かれていることが明らかになった。金沢氏は、一律の基準で支配できない広域荘園に対し、本家が直轄する所領と一族や被官を郷村の地頭代(給主)に補任して治める所領に細分化し、それらを公文所が統合することで全体の管理を行っていた。本科研では、下河辺庄の成立過程を探るために、摂津源氏の東国進出と秀郷流藤原氏下河辺氏の成立に始まり、江戸時代に語られていた下河辺庄の記憶で調査年代を終えることにした。成立期の下河辺庄は秀郷流の本家小山氏との関係を重視したので野方の大野郷に拠点があったと推定される。下河辺庄の地頭が下河辺氏から金沢氏に交代すると、金沢氏は鎌倉の館に置かれた公文所が直轄して管理する体制をつくったので、下河辺庄は鎌倉の都市経済に組み込まれた。この時期に、下河辺庄赤岩郷は鎌倉に物資を輸送する集積地として発展を始めたと考えられる。南北朝時代になると、下河辺庄赤岩郷は金沢家の菩提寺称名寺の所領として残されたので、称名寺が任命した代官や現地側の担当者と称名寺がやりとりする書状や書類が多く残されるようになった。また、称名寺のリスク管理の中で年貢代銭納が行われ、上赤岩には年貢として納入するために保管されていた出土銭が発掘されている。享徳の乱によって古河公方が成立すると、下河辺庄は古河公方側の勢力圏の最前線となり、簗田氏や戸張氏といった公方側の武家が庄域を管理し、扇谷上杉側の岩槻大田氏と境界を接するようになる。この時期に、称名寺と赤岩郷の関係が確認されなくなる。江戸時代になると、下河辺庄新方は武蔵国に編入され、新方領とよばれるようになる。この地域は『新編武蔵国風土記稿』や『武蔵国郡村誌』といった詳細な地誌が残るので、地域で語られていた下河辺庄の記憶を知ることができる。本科研は、歴史学を中心とした地域総合研究として、荘園史の枠組みを超えた地域研究を行おうとしている。調査の編目は、後述する報告書掲載論文から明らかになるし、調査の詳細は報告書の本文をご覧いただきたい。
著者
田口 正樹 佐々木 健 林 信夫 加納 修 大月 康弘 小川 浩三 松本 英実 鈴木 直志 新田 一郎 櫻井 英治 粟辻 悠 西川 洋一 佐藤 公美 小林 繁子 神寳 秀夫 佐藤 雄基 佐藤 彰一 石部 雅亮
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

前近代の西洋と日本について、法律家を中心に、公証人、弁護人、軍人、商人など多様な専門家を取り上げて、専門家と専門知を存立・機能させる環境、専門家と専門知が権力構造において占める位置、専門家間の組織形成とネットワークの広がりといった側面を検討して、専門家と専門知の発展を国制史に組み込んだ。ドイツの研究グループとの学術交流により、専門家に関する文化史的視点を補強して、その意味でも従来の国制史の枠を広げた。
著者
小柳 隆人 Kotaro YAMAMOTO 鈴木 健太郎 君塚 涼
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回全国大会(2020)
巻号頁・発行日
pp.4Q2GS901, 2020 (Released:2020-06-19)

Open-Domain Question-Answeringは機械読解と情報検索の複合タスクであり,通常のQuestion Answeringのタスクと異なり,質問の解答を含む文献データがないため,文献候補を発見する必要がある.本論文ではこのタスクの解決のために,1. 機械読解学習データに基づくクエリの拡張,2. 機械読解の出力活性化関数のsigmoid化,3. 機械読解スコアのマージとランキングの3つのアプローチを提案する.評価実験では文献データを取り除いた日本語の質問応答データセットを用い,従来の手法を適用した場合に比べ,提案手法の回答精度が向上したことで提案手法の有効性を示す.
著者
鈴木 聡 宮楠 克久 佐藤 嘉洋 菊地 靖志 川上 洋司
出版者
一般社団法人 日本鉄鋼協会
雑誌
鉄と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.100, no.8, pp.1021-1028, 2014 (Released:2014-07-31)
参考文献数
17
被引用文献数
2 4

Antimicrobial ability of Cu contained stainless steels was investigated. Antimicrobial ability increased with elute fraction of Cu ion from stainless steel surface into antimicrobial test medium. It is necessary to promote eluting fraction of Cu ion, that is, to achieve giving antimicrobial ability to Cu contained stainless steel that sub-micron order or larger size ε-Cu phases are dispersed in stainless steel, surface of stainless steel has high electrode potential and dissolved oxygen exist in the test medium.
著者
鈴木 信哉 中林 和彦 大河内 啓史 畑田 淳一 川口 真平 酒井 正雄 佐々木 徳久 伊藤 敦之
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.61-66, 1997-01-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
19

閉鎖環境の条件が厳しい潜水艦において感染性が低い結核患者の周囲の乗員に結核感染が疑われた例を経験した. 本症例は艦艇の環境と感染性及びその対策を考える上で貴重な症例と考えられたので, 考察を加えて報告した. 症例は35歳男性の潜水艦乗員. 定期健康診断の間接胸部X線で異常陰影を指摘され精査した. 咳嗽なく喀痰塗抹陰性であったが,胃液検査にて塗抹陽性であった. 定期外集団検診時のツベルクリン皮内反応 (ツ反) では強陽性者が, 発見2ヵ月のツ反では陽転者が発生源の周囲に多くみられた. 発生源と離れた場所に居住し接触があまりない乗員にも感染が疑われたので, 閉鎖循環方式の空調が関与した可能性も示唆された. 閉鎖環境における結核発生例に対しては環境の的確な把握が必要であり, 化学予防は積極的に行うべきで環境の除染には薬品による消毒よりも換気及び紫外線照射が有効であり, 艦艇には防疫対策として標準装備されることが推奨される.
著者
鈴木 和真 牛田 啓太
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.119-120, 2018-03-13

長時間の PC 作業では姿勢が固定され、疲れが出てくる。これに対してストレッチ運動を行うことが考えられる。筆者らは、PC の操作中にストレッチ運動を促し、ネットサーフィンなどの軽い PC 利用の操作をしながらストレッチができるシステムを提案している。PC による作業を一定時間続けるとストレッチを促すモードになり、そこではストレッチを行いつつ PC の操作ができる。ストレッチ運動を Kinect センサで認識して操作情報に変換している。
著者
永田 和宏 鈴木 卓夫
出版者
The Iron and Steel Institute of Japan
雑誌
鉄と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.86, no.1, pp.64-71, 2000-01-01 (Released:2009-06-19)
参考文献数
8
被引用文献数
7 6

"Tatara" was a traditional box-type furnace in Japan and had produced steel and pig iron directly until 1923. After then, because of the low productivity, Tatara was not commercially operated but only for producing the materials of Japanese sword in little. In 1977 with the blank ages after the World War II, Japan Institute of Art Japanese Sword reconstructed the Tatara furnace, called "Nittoho Tatara". Then, Mr. Yoshizo Abe as a leader "Murage" realized his own technique for the Tatara operation because of the technique transfer only by oral instruction to the Murage's family. The 3rd Tatara operation in 1999 winter has been studied on the effect of fire flame (so called "Hose") and sound from furnace, the color and viscosity of slag (so called "Noro") flowed out from furnace and the condition of tuyers to the productivity of "Kera" including steel (so called "Tamahagane") and pig iron (so called "Zuku"), etc. This operation met the trouble of air blowing to the furnace in the final stage. Though many efforts had been made to recover the stable operation, the activity of furnace was stopped in shorter operation time than the other two operations. From the experiences of the recover, the fundamental treatments to make the operation stable have been cleared and also the reaction mechanisms to produce.

2 0 0 0 OA 臍石について

著者
浜田 稔夫 鈴木 伸典 馬場 堯
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.112-118, 1975 (Released:2010-06-04)
参考文献数
13

臍石(Omphalith)の3例を報告し, 中2例は剥離摘出して組織学的検討を加えた。いずれも70 歳以上の女性で, 1~数年前に臍窩に黒褐色の疣状小結節のあるのに気付き, 放置していたところ, 漸次増大, 突出するようになった。皮膚面に固く附着するも, 剥離摘出したあとの臍窩皮膚はほぼ正常で, 剥離標本の露出部は黒褐色を呈し, 石のように硬いが, 非露出部では比較的柔らかく, 粥状で, 白色に近い。組織所見はH.E.染色でエオジンに瀰漫性に淡く染まるが, 核成分はみられない。臍窩の比較的深い者に清浄不良が重なって生じたもので, 皮脂, 角質などの蓄積によるものと考えられる。併せて鑑別診断などについても考察を加えた。
著者
鈴木 越治
出版者
岡山大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

健康格差の全体的評価において重要なデータ分析・評価方法の構築を行った。特に、健康格差を評価する際に考慮すべき交絡バイアスの性質を明らかにして、交絡の四つの観念の類型を示した。また、健康格差を評価する際に生じる誤差の新たな体系的分類を提示した。加えて、健康の社会的決定要因(例:ソーシャル・キャピタル)や環境要因(例:砂塵)に着目し、日本における健康格差の特色を明らかにするとともに、格差拡大の背景を評価した。
著者
吉田 浩陽 鈴木 真一
出版者
日本法科学技術学会
雑誌
日本法科学技術学会誌 (ISSN:18801323)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.49-55, 2011 (Released:2011-03-05)
参考文献数
8

In Japan, regular gasoline and premium gasoline are used as fuel for motor vehicles. Sometimes an accident will occur in which regular gasoline was filled by mistake instead of premium gasoline and discrimination between regular and premium gasoline is required in the investigation process. According to the standards, regular and premium gasolines are different only in octane value. Since measuring octane value requires a special device, an alternative method for determining a gasoline sample as a regular or premium one is desired. In this paper a new method for discriminating between regular and premium gasoline utilizing gas chromatography/mass spectrometry (GC/MS) is proposed. Analyzation of regular and premium gasoline collected in December 2007, March, June and September 2008 from gas stations of 15 different brands in northwestern Chiba and eastern Saitama prefecture revealed that, compared to regular gasoline, premium gasoline was rich in alkylate while smaller in 2- and 3-methylhexane concentration. All 120 gasoline samples were correctly classified as either regular or premium gasoline by measuring the ratio of alkylate to methylhexane fractions.
著者
高橋 二郎 本江 信子 大木 史郎 北村 晃利 塚原 寛樹 許 鳳浩 鈴木 信孝
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.9-17, 2015 (Released:2015-04-10)
参考文献数
40
被引用文献数
1 1

赤色のカロテノイドであるアスタキサンチンは,優れた抗酸化作用や様々な生理作用を有すことが知られることから,機能性健康食品素材として注目されている.これまで約 10 年の間に,アスタキサンチンに関する臨床試験が数多く実施され,その中で食品としてのアスタキサンチンの安全性が報告されている.本総説では,これら安全性に関する臨床試験の報告と,遺伝毒性及び急性・亜慢性毒性等の毒性試験の報告を,効能研究及び安全性試験の報告が最も多いヘマトコッカス藻由来アスタキサンチン製品である,富士化学工業のアスタリールを中心にまとめた.更に,最新の研究に基づいて,医薬品との相互作用に関与する薬物代謝酵素へのアスタキサンチンの影響を考察した.ヘマトコッカス藻由来アスタキサンチンであるアスタリールの安全性は,多岐に渡るエビデンスにより確立されている.
著者
蓑島 栄紀 三上 喜孝 田中 史生 笹生 衛 北原 次郎太 瀬川 拓郎 井上 雅孝 原 京子 奈良 智法 鈴木 和子 藤原 弘明
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では、古代日本(とくに東北地方)の文化と、同時代の北海道文化・アイヌ文化との関係について、宗教や儀礼の側面から、具体的な比較検討をおこなった。特に、宗教・儀礼にかかわる金属製品や木製品などの分布や形態、機能について検討した。それにより、アイヌ文化における宗教・儀礼の道具の源流が、擦文時代やそれ以前に遡る可能性が指摘できた。また、古代北海道やその隣接地域における宗教・儀礼の痕跡が、交易や交流において重要な場所に多くみられる傾向を指摘することができた。
著者
小林 淳 青木 かおり 村田 昌則 西澤 文勝 鈴木 毅彦
出版者
特定非営利活動法人 日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.21-40, 2020-06-30 (Released:2020-07-06)
参考文献数
35

This study established tephrostratigraphy and clarified the eruption history of Niijima volcano (Izu Islands, Japan) after the Miyatsukayama event (12.8-8.5calka) through geological survey around the central and northern parts of Niijima island, and Shikinejima and Jinaijima islands. Detailed explanation is summarized below. The Miyatsukayama eruptive event started at the north of Akazakinomine lava dome (central part of Niijima island) at 12.8calka. The series of eruptions formed Miyatsukayama lava dome, and produced Nj-MtG tephra (12.8-8.5calka) and K tephra (ca. 8.5calka). In particular, the first pyroclastic density current covered the Akazakinomine lava dome thickly, accompanying fallout deposits (Nj-Mt tephra) which were widely distributed in the northern part of Izu Islands. Subsequently, the Shikinejima event ejecting Nj-Sk tephra occurred at ca. 8calka. At ca. 7.5calka, H(s) tephra was produced by the eruption near Shikinejima island, and H(n) tephra was produced by the Niijimayama event. During the Miyatsukayama-nanbu event (ca. 5.5calka) producing Nj-Mt(s) tephra, pyroclastic density currents erupted from the southern part of Miyatsukayama lava dome, buried depressions on the Miyatsukayakma lava dome and formed horizontal and flat surface. The erupted pyroclastic material covered the Akazakinomine lava dome widely and formed pyroclastic cones and lava domes near the source. After that, the Wakago event (Ni-Wg tephra), the D tephra event and the Kudamaki-Atchiyama event (Nj-KdAt) erupted basaltic magma at ca. 3.6calka, ca. 1.6calka and AD 856-857, respectively. Several decades after the Kudamaki-Atchiyama event, the Mukaiyama event (Nj-My) occurred at the southern part of Niijima island in AD 886-887. The Mukaiyama event is the largest eruption during the last 12.8 kys. At Niijima Volcano, eruptions with the magnitude equivalent to the Mukaiyama event (>0.1DREkm3) have occurred every thousand years since the Miyatsukayama event, and the large area of the island was covered with pyroclastic density currents at each eruption.
著者
國井 美紗子 中橋 秀文 大場 ちひろ 亀田 知明 土井 宏 釘本 千春 馬場 泰尚 鈴木 ゆめ 黒岩 義之
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.99, no.7, pp.1656-1658, 2010 (Released:2013-04-10)
参考文献数
3

先行感染を伴い,両側側頭葉に出血を伴う髄膜脳炎を呈し,同時に脊髄病変を認めた急性散在性脳脊髄炎(acute disseminated encephalomyelitis,ADEM)の男性例.出血を伴う激症型ADEMでは予後不良であることが知られているが,本例は発症早期よりステロイド治療を行い良好な経過をとった稀なケースであると考えられる.
著者
堀内 靖雄 中野 有紀子 小磯 花絵 石崎 雅人 鈴木 浩之 岡田 美智男 仲 真紀子 土屋 俊 市川 熹
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.261-272, 1999-03-01
被引用文献数
16

The Japanese Map Task Corpus was created between 1994 and 1998 and contains a collection of 23 hour digital recordings, digitized maps and orthographic transcriptions of 128 dialogues by 64 native Japanese speakers. Map task dialogues are dialogues participated in by two speakers, the instruction giver who has a map with a route and the instruction follower who has a map without a route. The giver verbally instructs the follower to draw a route on his map. The two maps are slightly different so that there may emerge a natural interaction in spite of the fact that the flow of information internal to the task is basically one way. The principle and design of the recordings are described with special reference to the augmentations and improvements to the original HCRC Map Task corpus. Annotations to the orthographic transcriptions are viewed as "tags" that provide the start and end times of utterances, the duration of pauses, non-verbal events and synchronization of overlapping utterances, in a format which provides a view to giving a basis for further tagging in terms of linguistic and discourse phenomena in a interchangeable and sharable manner. Discourse and linguistic phenomena peculiar to spontaneous spoken dialogues, such as overlapping, are analyzed and the method of recording such phenomena in the transcription is discussed and proposed, with an implication for the requirement that one dialogue be represented in one digitized sound file for the preservation and reference of the information on timing. The tags emp1oyed in the corpus also provide an easy way of characterizing it in terms of the number and the duration of utteraI1ces and pauses. The statistical figures thus ob-tained are relatively independent of design factors like kinds of maps, but familiarity does significantly correlate with the duration and number of utterances.
著者
鈴木 篤
出版者
一般社団法人 日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.86, no.2, pp.262-274, 2019

<p> 社会システムの存続のためにはコミュニケーションの継続が不可欠であり、その際に重要となるのが関係調整メカニズムとしての道徳である。「尊重/軽視」という道徳のコードは排除をもたらす可能性も持つが、排除された者同士の間での再包摂を生み出すものでもある。また、異なるプログラムを有する集団も、相手集団の行為の傾向性に関する知識を蓄積させることで、お互いの予期、すなわち双方向的な理解(「尊重」)を生み出すことも可能になる。</p>