著者
青山 千春 松本 良
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地學雜誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.118, no.1, pp.156-174, 2009-03-25
参考文献数
28
被引用文献数
6 16

During methane hydrate exploration and research, remote and on-board acoustic surveying and monitoring of methane hydrate can be easily and economically conducted using a quantitative echo sounder. Simultaneously, the structure and the floating-up speed of methane plumes can be obtained from an analysis of acoustic data.<br> We conducted a survey of methane plumes from 2004 through 2008 at a spur situated southwest off the coast of Sado Island (tentatively called Umitaka Spur) and at the Joetsu Knoll. In 2007 and 2008, we performed experiments by releasing methane hydrate bubbles and methane hydrate, and letting them float upward. Consequently, we demonstrated that acoustical reflection from the methane plumes correlates with water temperature and depth, that the floating-up speed is constant but depends on the conditions of methane hydrate, that the discharge of methane hydrate bubbles changes, and that there is a wide scattering of materials below the seafloor where methane plumes are located. Furthermore, the amount of methane hydrate bubbles seeping was estimated by a preliminary calculation.<br> The method will be applied not only to basic research on methane hydrate but also to assessments of the environmental impact of methane hydrate exploitation.
著者
青山 智夫 神部 順子 長嶋 雲兵
出版者
Society of Computer Chemistry, Japan
雑誌
Journal of computer chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.7, no.5, pp.185-200, 2008-12-15
参考文献数
17
被引用文献数
2 3

デジタル一眼レフカメラで月光スペクトルと空の色相を撮影し,空中Suspended Particulate Matter (SPM) を計測する簡便法を示した.カメラに取り付ける回折系の制作方法,色相の定量化とSPM濃度の関係を示した.それらの方法により北緯32度,東経120 ∼130度間の空中SPMの濃度と性質の相違を評価し,次の結果を得た.<BR>1. 東経120度以西では仰角大の場合に高SPM濃度となる場合がある.物理的には仰角小の方が濃度は高くなるが,強い上層風に乗りSPM塊が流れているのならば逆転する可能性がある.地上高数kmに高濃度SPM塊が存在する場合はライダー観測にある.<BR>2. 仰角58度の月光スペクトルの青色領域に顕著な吸収帯がある.仰角20 ∼30度ではその吸収帯がなまる.光は仰角小ほどSPM層を長距離通過するので多種類のSPMの吸収の平均となる.仰角大の月光スペクトルに吸収帯があることはSPM塊の局在性を示す.<BR>3. 東経120度以西では地上のSPM濃度と仰角小のスペクトルの赤色成分との間には関連がない.東経131度では地上のSPM濃度が高いとき小仰角では赤成分が顕著となり青緑色成分は減少する.月の色は橙である.<BR>4. 東経120度以東の成層圏に不可視のSPMが存在する.<BR>これらの結果はSPMの性質が経度10度を移動する間に変化していることと矛盾しない.
著者
野村 尚央 青山 聡 高取 正史 柴田 義孝 白鳥 則郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.745-746, 1997-09-24

筆者らは, 計算機資源及びネットワーク資源の静的/動的な状況変化に柔軟に対応し, 利用者に安定したマルチメディア情報を提供するためのシステムとして, やわらかいマルチメディアシステム(FMS)の研究を行なっている。マルチメディア情報サービスは, マルチメディア会議システム等に代表されるように, 蓄積型, リアルタイム型のメディアを同時に利用することが多い。そこで, 本研究では, FMS上において, 蓄積型, リアルタイム型のメディアを簡単かつ統一的な方法により利用を可能とするために, エージェント及びオブジェクト指向モデルを用い, マルチメディア情報の複雑な制御/操作を隠蔽し, 容易かつ安定した, やわらかさを可能とするマルチメディア情報サービスの実現を目的とする。
著者
青山 智夫 八木 徹 神部 順子 中山 榮子
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
pp.1105270129-1105270129, (Released:2011-05-28)
参考文献数
9
被引用文献数
4 2

2011年3月11日14時46分, M9.0の東北地方太平洋沖地震が誘発させた福島第1原子力発電所事故の放射性物質拡散について測定値に基づき考察した.(1) 放射性物質の拡散は方向による相違がある.原発から北西方向に20, 30, 40, 65 kmの地点で年間空間線量率の積算値を予測すると293, 162, 41.1, 16.2 mSv/yearとなり,40 km地点の実測値を737時間積算すると7.6 mSvとなった.(2) 同地点の土壌から105 Bq/kgオーダの 137Cs が3月20日と26日に検出された.土壌中の137Csの残存放射線量はバラツキが大きく,時系列関数は計算できなかった.131Iの滞留半減期は9.6日である.池水中の137Csの滞留半減期は11日,131Iは7.2日であった.これらの数値は4月14日17時までに公表されたデータに基づいて算出された.
著者
中西 徹 青山 和佳
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は,階層間流動化が慢性的貧困を緩和するという作業仮説について,貧困層が有する社会ネットワークの動態に着目し,マニラ首都圏とダバオ市の事例を検討した。その結果,マニラ首都圏の貧困層にあっては,主体的な活動を通して,階層間流動化を促進し得る余地が存在するのに対して,ダバオ市においては,現在までのところ,上位層からのアプローチのみが階層間流動化に貢献できる状況にあることがあきらかになった。
著者
橋本 祐一 石川 稔 青山 洋史 杉田 和幸 小林 久芳 谷内出 友美 松本 洋太郎 三澤 隆史
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

タンパク質の機能や存在状態(細胞内での局在・分布や安定性・寿命)はその3次構造に依存している。したがって、特定のタンパク質の3次構造の制御は、その機能や存在状態の制御に直結する。また、特定のタンパク質の3次構造の異常に基づく多くの難治性疾患が存在する。本研究では、(1)タンパク質の3次構造を制御することによって作用を発揮する各種核内受容体リガンドの創製、(2)タンパク質の異常な3次構造に基づく細胞内局在異常を修正する化合物群の創製、ならびに(3)特定のタンパク質の生細胞内での分解を誘導する化合物群の創製、に成功するとともに、(4)関わる分子設計として共通骨格を利用する手法を提案した。
著者
酒井 啓子 飯塚 正人 保坂 修司 松本 弘 井上 あえか 河野 毅 末近 浩太 廣瀬 陽子 横田 貴之 松永 泰行 青山 弘之 落合 雄彦 廣瀬 陽子 横田 貴之
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

9-11事件以降、(1) 米国の中東支配に対する反米意識の高まり、(2) イスラエルのパレスチナ攻撃に対するアラブ、イスラーム社会での連帯意識、(3) 国家機能の破綻に伴う代替的社会サービス提供母体の必要性、を背景として、トランスナショナルなイスラーム運動が出現した。それはインターネット、衛星放送の大衆的普及によりヴァーチャルな領域意識を生んだ。また国家と社会運動の相互暴力化の結果、運動が地場社会から遊離し、トランスナショナルな暴力的運動に化す場合がある。
著者
宮坂 正英 久留島 浩 青山 宏夫 日高 薫 小林 淳一 松井 洋子
出版者
長崎純心大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、ヨーロッパ各地の博物館、大学、図書館ならびに末裔宅に所蔵されるシーボルト関係文書並びにシーボルトが日本滞在中に収集した日本産業・生活文化資料を横断的に調査・研究し、シーボルトがヨーロッパでどのような構想をもとに日本を紹介しようと試みたのか、その一端を復元的に研究しようする試みであった。今回の調査でミュンヘン国立民族学博物館にシーボルトが死の直前まで行っていた日本展示の構成を具体的に示す目録が発見され、これをもとに展示品を抽出した。その結果、シーボルトの日本紹介は従来の美術・工芸を中心とした日本紹介と異なり、日本の産業とその産業に従事する日本人の生活文化の紹介に主眼が置かれていることが分かった。このことから、シーボルトが意図した日本紹介は、独自の発想にる異民族およびその文化の理解の方法に基づいて行われていることが分かり、今後シーボルトの民族学的な思想を解明する手がかりを得ることができた。また、本研究を通じて、ヨーロッパ各地の関係諸機関に分散して所蔵されているシーボルト関係資料を横断的に調査・研究する方法が必要不可欠であることが認識された。このためには、画像付きデジタル・データベースの共有化が最適であるため、最初の試みとして、ミュンヘン国立民族学博物館所蔵のシーボルト・コレクションおよびシーボルトの末裔フォン・ブランデンシュタイン家所蔵のシーボルト関係文書の画像付きデジタル・データベースの構築を開始した。
著者
青山 俊弘 松本 昇吾
出版者
鈴鹿工業高等専門学校
雑誌
紀要 (ISSN:02865483)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.43-48, 2008
被引用文献数
2

近年,インターネットの普及により,研究者は容易に論文の書誌情報を取得できるようになった。研究者はこれらのサイトから論文の書誌情報を自由に検索し取得することができる.しかし,公開される文献は日々増加し,今では非常に膨大な数となっているため,その中から必要な文献情報を取得することが困難となってきている.Support Vector Machine(SVM)は高次元特徴空間において線形関数を用いる学習システムであり,高次元特徴空間においてもトレーニングを非常に効率良く行えるよう工夫されている.本研究ではSVMを文献分類に適用し,論文情報の自動分類について検討した.
著者
中川 光弘 高橋 浩晃 松島 健 宮町 宏樹 長谷川 健 青山 裕 石塚 吉浩 宮城 洋介
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

カムチャッカのクリチェフスコイ火山において地球物理学的および岩石学的研究を実施した。研究期間中に4点の傾斜計を設置し、既存の地震計を合わせた観測網を構築・維持させることができた。そして2010年の噴火活動中に10~20分の周期でのサイクリックな傾斜変動を観測し、ストロンボリ式噴火モデルを構築した。特に過去3000年間の噴火堆積物の物質科学的解析を行った結果、3000年間で2タイプの初生玄武岩質マグマが存在し、ひとつのタイプから別のタイプへと次第に入れ替わっていることが明らかになった。また最近80年間の噴火では火山直下のマグマ供給系が噴火活動期毎に更新されていることも明らかになった。
著者
梁 忠模 青山 剛史
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.1-24, 2008-02

ロータの回転や6自由度の機体運動等の複雑な動きのため、メイン/テールロータ及び胴体からなるヘリコプタの数値シミュレーションにおいて、正確で速い補間アルゴリズムの重要性が高まってきている。本報告では、直交格子と曲線格子で構成される移動重合格子を利用したCFD コードに対して、より正確で早い補間法を提案した。新しい補間法では、(1)直交格子の特性、(2)ヘリコプタ・ブレードの特殊な幾何学的配置、及び(3)並列計算時の計算負荷バランスなどを十分有効に利用できるアルゴリズムが考案されている。第一章では、Alternating Index Searching (AIS) アルゴリズムを提案し、従来のLinear Searching アルゴリズムに対し、2 次元の簡単なケースと実際のヘリコプタを模擬した3 次元計算のケースで補間計算の速度を比べた。第二章では、並列計算における各計算ノードの負荷バランスを考慮したReverse Index Searching (RIS) アルゴリズムを提案した。この補間法を利用することによって、ヘリコプタのより効果的な大型計算を実現することができた。
著者
大月 康弘 加藤 博 坂内 徳明 中島 由美 齊藤 寛海 立石 博高 長澤 栄治 大稔 哲也 三沢 伸生 亀長 洋子 堀井 優 竹中 克行 松木 栄三 三浦 徹 栗原 尚子 臼杵 陽 勝田 由美 黒木 英充 堀内 正樹 岩崎 えり奈 青山 弘之 飯田 巳貴
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

地中海世界の歴史において人びとの活動の重要拠点となった「島嶼」に注目し、自然・生態環境に規定された人々の生活・経済空間としてのマイクロエコロジー圏、および当該マイクロエコロジー圏が対外世界と切り結んだ経済社会ネットワークの構造分析を行った。政治的、人為的に設定され認知されてきた「地域」「海域」概念、および歴史的統一体としての地中海世界の存在論にも批判的検討を加えた。
著者
加藤 泰史 青山 治城 入江 幸男 大橋 容一郎 篠澤 和久 直江 清隆 舟場 保之 別所 良美 松井 佳子 松田 純 宮島 光志 村松 聡 山内 廣隆 山田 秀 高田 純 RIESSLAND Andreas
出版者
南山大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究の研究成果としては、(1)現代価値論の観点から「尊厳」概念を絶対的価値として基礎づけることの可能性と重要性が明らかになったこと、(2)ドイツの「人間の尊厳」理解として義務論的なハーバマスにせよ(人間の尊厳/人間の生命の尊厳)、功利主義的なビルンバッハーにしても(規範的に強い意味での尊厳/規範的に弱い意味での尊厳)、「尊厳」概念は二重構造を持っており、それが一般的に妥当性を持つとして広く受け入れられていること、しかしまた同時に(3)ドイツの「尊厳」理解において身体性を重視する議論が新たに提示され始めており、この点で従来のパラダイムが転換する可能性があること、それに対して(4)日本の「尊厳」概念史がほとんど研究されていないことが判明し、本研究でも研究の一環としてそれに取り組み、一定程度明らかになったが、その根柢には「生命の尊厳」という理解が成立しており、それはきわめて密接に身体性と関連していて、この点で(3)の論点と哲学的に関連づけることが可能であり今後の重要な哲学的課題になること、(5)「人間の尊厳」概念から「人権」概念を基礎づけることの重要性が明らかになったこと、(6)近代ヨーロッパの「尊厳」概念成立に際してヨーロッパの外部からの影響が考えられうることなどを指摘できる。これらの研究成果は、まずは『ドイツ応用倫理学研究』に掲載して公表したが(第2号まで公刊済み)、第一年度の平成19年度以降各年度に開催されたワークショップやシンポジウムの研究発表をもとにして論文集を編纂して差しあたりドイツで公刊予定(たとえば、その内のひとつとして、Gerhard Schonrich/Yasushi Kato (Hgg.), Wurde als Wert, mentis Verlagが編集作業中である)である。そして、これらの論文集の翻訳は日本でも刊行を予定している。また、特に(4)に関しては、加藤/松井がこの研究プロジェクトを代表してドイツのビーレフェルト大学で開催されたワークショップ「尊厳-経験的・文化的・規範的次元」において「Bioethics in modern Japan: The case for “Dignity of life"」というテーマで研究発表した。さらに研究成果の一部は最終年度の平成22年度の終わりにNHK文化センター名古屋教室の協力を得て市民講座「現代倫理・「人間の尊厳」を考える」で江湖に還元することもできた。
著者
青山 幹雄 西岡 健自 岸 知二 上原 三八 松岡 聡 中所 武司 深澤 良彰
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.84, pp.89-96, 1995-09-08

1995年6月1日(木)?2日(金)に情報処理学会ソフトウェア工学研究会の主催で,慶応義塾大学三田校舎新館でオブジェクト指向'95シンポジウム(O'9)が開催され,326名の参加者があった.「オブジェクト指向によるシステム開発の理論実践」をテーマに,基調講演,チュートリアル,一般講演,パネル討論と内容の充実したシンポジウムであった.本稿では,同シンポジウムのもようを,初日の事例セション、2日目のパネル討論を中心に報告する.なお,本シンポジウムは来年も同時期に開催の予定である.The Object-Oriented '95 Symposium was held on June 1 - 2, 1995 at Mita Campus of Keio University in Tokyo. Under the theme of "Theory and Practice of Object-Oriented Systems Development", opening speeches, tutorials, general sessions and panel session have covered a wide spectrum of development technologies based on object-orientation. This report highlightens the major topics of the symposium as well as two special sessions; one session presented the experience of object-oriented systems development and another was a panel on the theory and practice of object-oriented development technology.
著者
青山 和夫
出版者
茨城大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

古典期後期(後600~830年)のアグアテカ都市中心部では、自らが支配層に属し書記を兼ねる工芸家が、王をはじめとする世帯外の他の支配層のために美術品と実用品の両方を半専業で生産した.アグアテカの古典期マヤ社会では、「真の専業工人」は存在しなかった.支配層を構成したアグアテカの男性と女性の工芸家は、異なった状況や必要性に柔軟に対応して複数の社会的役割を果たしたのである.
著者
青山 裕二 安部 恵 板垣 千尋 冨岡(高橋) 佳奈絵 阿部 由希 礒部 明彦 松本 仁
出版者
修紅短期大学
雑誌
修紅短期大学紀要 (ISSN:13498002)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.75-82, 2007

アルコール過剰摂取は若い人々にとって重大は健康問題の一つになっている。そこで、アルコールパッチテストとaldehyde dehydrogenae 2のE487KのSNPを検出する事によって、アルコール感受性を調べた。アルコールパッチテストの結果は本学学生17人中70.6%、本学大学祭の参加者は104人中77.8%が耐性であった。毛髪を用いたALDH2遺伝子解析は本学食物栄養学科学生につてのみ行ったが、全て野生型/野生型homogygote(ALDH2^*1/2^*1)と野生型/変異型 heterogygote(ALDH2^*1/2^*2)であった。本研究では変異型/変異型homozygote(ALDH2^*2/2^*2)の遺伝子は被験者の中には発見できなかった。この結果はアルコールパッチテストの結果と良く一致した。東北地方の住人、特に一関近辺に住む人々は旧モンゴロイド系のヒトが多いことが明らかとなった。
著者
倉本 加代 青山 隆夫 中島 克佳 中村 幸一 小滝 一 伊賀 立二
出版者
日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.491-496, 1997-12-10
被引用文献数
2

We studied the effects of various infusion containers materials on the fluid volumes, different infusion fluids and fluid concentrations of nartograstim (NT), a recombinant human granulocyte colony stimulating factor, on the adsorption of NT to containers, after adding NT preparations (Neu-up^&ltss;[O!R}> for injection 100) into infusion fluids. The NT concentrations in the infusion fluids after adding NT to containers were determined by a high-performance liquid chromatographic method or bioassay. When 1000 ng of NT was added to 500 ml physiological saline in glass containers (final concentration : 200 ng/ml), the residual rates in the fluids was to 89.5% immediately after addition, and thereafter decreased 73.3% at 6 hr and 59.1% at 24 hr. Similarly, when NT was added to the same solution in polypropylene containers, the residual rates was 74.2% immediately after adding, and 37.5% at 6 hr, and 27.8% at 24 hr. The results in the ethylenvinyl acetate and polyethylene containers were also similar to those in the polypropylene containers. No influence of the volumes (100 and 250 ml) or the kinds of fluids (physiological saline, 5% glucose solution and ringer lactate solution) on the residual rates of NT in fluids was observed. As the fluid concentrations of NT were higher, the residual rates were found to be larger within the range of 100- 1200 ng/ml. These decreases in the NT concentrations in the infusion fluids could be prevented almost completely by adding commercially available total-vitamin injections containing polysorbate surfactants.
著者
吉元 洋一 勝田 治己 長谷川 博一 杉浦 昌己 宮川 博文 古川 良三 青山 賢治 三橋 俊高
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.321-328, 1988-07-10
被引用文献数
4

脳卒中患者87例に対し, Brunnstrom Stageと姿勢反射機構検査を行い, 以下の結論を得た。1. 上・下肢Brunnstrom Stageと本検査得点の比較では, 全てのStageにおいて健側との間に有意な得点差を認めた(下肢StageI : p<0.05, 他は全てp<0.01)。2. 上・下肢StageIIとIIIの比較では, 健側及び麻痺側共に有意差を認めた(p<0.01)。3. 上肢StageVとVI, 下肢StageIIIとIV, IVとV, VとVIの麻痺側間の比較において有意差を認めた(p<0.05)。4. Brunnstrom Stageと本検査得点の相関係数は, 上肢健側r=0.555, 麻痺側r=0.825, 下肢健側r=0.613, 麻痺側r=0.872と中等度以上の相関関係を認めた。