著者
川崎 政人 若槻 壮市 加藤 龍一 五十嵐 教之 平木 雅彦 松垣 直宏 山田 悠介 鈴木 喜大 RAHIGHI Simin ROHAIM Ahmed
出版者
大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

NF-κBは、免疫、炎症、抗アポトーシスなどに関わる様々な遺伝子の転写を活性化する転写因子であり、NEMOにより活性化される。NEMOはLys63結合ユビキチン鎖と結合すると報告されていたが、意外なことにユビキチンが直列につながったタンデムユビキチン鎖により強く結合してNF-κBを活性化することが判明した。タンデムユビキチンとNEMOの複合体の結晶構造解析の結果、NEMOはコイルドコイル二量体の両面で2分子のタンデムユビキチンを対称的に結合しており、NEMOによるユビキチン鎖の選択的認識機構が明らかになった。
著者
中條 直樹 佐藤 昭裕 神山 孝夫 岡本 崇男 酒井 純 塚原 信行 山口 巌 山田 勇 今村 栄一 水野 晶子 田中 大
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

2008年度には、本プロジェクトにおいて正本と位置づけた『ラヴレンチー版原初年代記』のコンコーダンス(CD)を作成し、2009年度には、その異本の一つである『ラジヴィル年代記』のコンコーダンス(CD)を作成した。最終年度においては前年度に電子化を終えていた『トロイツァ年代記』について徹底した校正を行い、そのコンコーダンスを作成し、これら三つの年代記のコンコーダンスを一枚のCDに収めることにより、共通する語の文脈等の環境の差異の検証を飛躍的に容易に可能にした。
著者
山田 玲良
出版者
札幌大学
雑誌
地域と経済 (ISSN:13491725)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.17-25, 2007-03

功利主義の代表的な政策評価原理である総効用主義と平均効用主義は、人口が内生的に変化するケースでは、それぞれ、いびつな社会状況をもたらす政策を推奨する危険性のあること(repugnant conclusion)が知られている。この問題は、総効用主義や平均効用主義が人口規模を独立に評価しないために生じる。平均効用とともに「人口の多さ」を評価できれば、いびつな社会状況の推奨を回避できる可能性がある。
著者
佐藤 由美 結城 恵 齋藤 智子 中山 かおり 山田 淳子 齋藤 泰子
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、群馬県内の南米系外国人集住地域において、外国籍住民と日本人住民、関係者が研究者と協働で『子供の健康づくり』の観点で課題を共有し、有効な活動方法を見出していく参加型アクションリサーチである。1年目は日本移住者が多いブラジルサンパウロ州を訪問し、子供の教育と保健医療体制、出稼ぎ状況について理解を深めた。2、3年目は、群馬大学主催の在日外国人学校健康診断を中心に、外国籍住民や関係者の意向調査や協議を通じて、今後の方策を検討した。
著者
神藤 貴昭 酒井 博之 山田 剛史 村上 正行 杉原 真晃
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.113-116, 2006

本研究では,京都大学教育学部の授業と,鳴門教育大学大学院学校教育研究科の現職小・中・高教員対象の授業を連携させ,教育の理論と実践について議論することを目的とした京鳴バーチャル教育大学(KNV)実践の概要を示し,また,相手大学に現職教員あるいは京大学生という自己とは異なった顔を持つ<他者>がいることによる「フレーム」の変容に関する考察を,インタビュー及び電子掲示板の発言をもとにおこなった.その結果,一部「フレーム」の変容が困難であった受講生もいたが,教育に関する知識に関する「フレーム」変容だけではなく,教育に関する考え方や議論の仕方等,形式に関する一定の「フレーム」の変容が認められた.
著者
西田 哲也 江田 昌弘 嶋田 浩一 山田 潔 伊藤 公一 村井 正大
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.692-697, 1993-12-28
被引用文献数
34 3

本実験の目的は,アクア酸化水(OX水)のプラーク形成抑制効果について検討することである。日本大学歯学部学生および大学院生,歯周病科医局員計13名(男子8名,女子5名)を被検者とした。ヒト第三大臼歯より大きさ5×5×1mmに切り出した象牙質試験片を埋入した口腔内保持装置を作製した。実験期間は7日間とし,装置を口腔内に装着しOX水で,朝夕(8:00, 17:00)1日2回(1回30秒)洗浄を行った。対照として,0.2%クロルへキシジン水溶液と生理食塩液を用いた。一試験片上に形成されたプラークの様相を,走査型電子顕微鏡で観察を行った。その結果,OX水で象牙質片を洗浄することで,0.2%クロルヘキシジン水溶液と比較して若干劣るものの,生理食塩液で洗浄した場合よりも明らかにプラーク形成量が抑制され,かつ初期プラーク形成における構成細菌叢に対して影響があった。このことから,OX水が化学的プラークコントロールの一方法として臨床応用できることが示唆された。
著者
渡辺 敦光 岡本 太郎 山田 和正 安東 保海 伊藤 明弘 星 正治 澤田 昭三
出版者
日本放射線影響学会
雑誌
Journal of Radiation Research (ISSN:04493060)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.235-239, 1993-09
被引用文献数
2 2

The effects of the dose rate and the energy of fission neutrons using an iron block on tumorigenesis in B6C3F1 mice were examined. Six-week-old female animas were divided into 4 groups and exposes to ^<252>Cf neutron irradiation at dose rates of 0.05 cGy/min, with (Group 1) or without (Group 2) filtering through a 10 cm thick iron block, 0.8 cGy/min (Group 3) or 0 (Group 4 controls). Total neutron exposure was 50 cGy in each of groups 1-3 and total irradiation dose was 56,75 and 75 cGy in Groups 1-3, respectively. Total tumor incidences or multiplicity were significantly higher in Group 3 than in Group 1. A similar tendency was observed as compared to Group 2, ovarian and Harderian gland tumors being mainly affected and adrenal tumors were significantly higher in Group 2 than in Group 1. The results indicated a clear increase in tumorigenesis with the higher dose rate and no filtering influence of iron was evident, despite the drop in neutron energy level.
著者
大野木 碧 内田 渉 山田 直治 礒田 佳徳
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

近年,ブログや口コミサイトなどのCGMに含まれる評判を参考に,施設を検索するユーザが増加している.モバイル端末を使って施設検索を行う場合,施設ごとに記述された評判を,候補の施設全てに対して確認するのはユーザにとって負担が大きい.そこで近接した施設の類似する評判を集約して地図上に提示し,ユーザが選択した評判に基づいて該当する施設を検索できるシステムを提案する.さらに本システムの有効性について述べる.
著者
宮本 健作 中島 誠 山田 恒夫 吉田 光雄
出版者
大阪大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1987

1.喃語様発声と負の強化:九官鳥の幼鳥がヒトのことばを模倣学習する過程で出現する喃語様発声(模倣原音)に対して大きな拍手音または叱声を与えると、その発声回数は徐々に減少し、結局そのトリの模倣は完成しない。一方、トリの発声ごとに愛称を呼ぶか餌を与えるかすると、模倣原音は加速的に増加し、物まねの完成が促進される。この成績は幼児の言語習得に関する貴重な教訓を示唆する。2.実験的騒音性難聴の形成:九官鳥は騒音負荷に対する受傷耐性が著しく高く、哺乳類では騒音負荷の有効刺激としてよく知られた高音圧のホワイトノイズまたは純音はまったく効果はみられなかった。種々試みた結果、閉鎖空間における陸上競技用ピストル音の暴露によって一過性の騒音性難聴が認められた。3.聴力損失の指標:動物の頭皮上ならびに内耳前庭窓近傍から記録した脳幹聴覚誘発電位(BAEP)および蝸牛神経複合活動電位(AP)は一過性騒音難聴の形成とその回復過程を知る客観的指標としてきわめて有効であることを確認した。4.騒音性難聴条件下の模倣発声:爆発音負荷直後、BAEPおよびAP波形が消失してから振幅が完全に回復するまでの10日間における発声行動の音圧および発声持続時間などにはとくに顕著な変化は認められなかった。難聴児にみられる聴覚フィードバックの障害効果と著しく異なった。5.模倣発声行動の動機づけ要因:飼育者の音声のようにある種の社会的意味をもつと考えられる音声は物まね発声を誘発させる効果があること、さらに飼育者の音声が感覚性強化刺激になることが明らかになった。6.弁別オペラント行動からみた九官鳥の聴力曲線:行動聴力曲線は他種のトリに比べ、ゆるやかなカーブを描き、可聴範囲は110Hzから12kHzまでの幅広い周波数帯域を含むことが認められた。騒音性難聴が模倣発声に及ぼす効果の有無については今後の検討課題であるが、ヒトと異なり、強大音に対する受傷耐性が高い。
著者
新谷 昌人 佐野 修 高森 昭光 堀 輝人 寺田 聡一 山田 功夫 山田 功夫
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究の目的は、長期地殻変動観測の高精度化に必要と考えられる数百m~数kmの空間スケールにおける観測手法を、普遍的な長さ基準である「量子標準」を用いた方法により実現することにある。神岡地下施設および犬山観測壕においてレーザー伸縮計による定常観測を実施し、神岡地下施設においては2光波干渉計、弾性波応力計、絶対長干渉計の複数の手法による同時観測を行った。その結果、長基線化が容易な2光波干渉計が有望な手法であることが示された。
著者
石塚 譲 因野 要一 西岡 輝美 出雲 章久 川井 裕史 山田 英嗣 大谷 新太郎 入江 正和 上脇 昭範 庄 澄子 高倉 将士 西田 祐子 大石 武士 安田 亮 おおちやまくじら生産組合 猟友会能勢支部
出版者
大阪府立食とみどりの総合技術センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

野生獣肉(ホンシュウジカ、イノシシ)成分は野生植生の影響を受けていたが、一般成分に捕獲時期の影響は少なかった。成分中では粗脂肪含量が家畜に比して少ないこと、イノシシ肉のα-Toc含量はブタ肉と同等であること、牛肉よりは酸化しやすいことが判った。利用先である西洋料理店は、年間を通じて野生獣肉を利用しており、肉利用にあたり品質や安全性を重視していること、購入価格が高いと考える店が多いことが判った。
著者
堀内 茂木 入倉 孝次郎 中村 洋光 青井 真 山田 真澄 干場 充之 正木 和明 香川 敬生 正木 和明 倉橋 奨 香川 敬生 大堀 道広 福島 美光 山本 俊六 赤澤 隆士 松崎 伸一 呉 長江 ZHAO Jhon
出版者
独立行政法人防災科学技術研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

東南海、南海、東海等の巨大地震発生時に、面的震源をリアルタイムで推定するための開発を行なった。P波部分の震度の距離減衰式を調べ、P波部分も震源域で飽和することが示された。震度の観測データやシミュレーションデータを使い、震源域の広がりをリアルタイムで推定する手法を開発した。また、速度や加速度の最大値から、断層近傍であるかを判定し、震源域を推定する方法も開発し、リアルタイムでの巨大地震情報配信の目処がたった。
著者
西嶋 尚彦 鈴木 宏哉 大塚 慶輔 田中 秀典 中野 貴博 高橋 信二 田渕 裕崇 山田 庸 加賀谷 淳子 福永 哲夫 久野 譜也 松田 光生
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.213-224, 2003-08-01
参考文献数
37
被引用文献数
3 2

The purpose of this study was to confirm the causal structure model of muscle, motor and living functions utilizing structural equation modeling (SEM). As subjects, 103 community-dwelling older men and women, aged 65.7±6.9 years of age, participated in the study to measure muscle cross-sectional area, maximum voluntary contractions, muscle power, 4 physical performance tests, and 16 questionnaires regarding ability of activities of daily living. The causal structure model of muscle, motor and living functions was hypothesized to be a hierarchical causal structure. The causal structure model of muscle function was hypothesized to be a hierarchical causal structure consisting of 3 sub-domains of muscle mass, muscle strength, and muscle power. Data analysis procedures were as follows : a) testing of construct validity of muscle function variables using confirmatory factor analysis (CFA) in SEM ; b) testing of causal structure using SEM ; c) testing of factor invariance using multi-group analysis for gender. The highest goodness of fit indices was obtained in the causal structure model of muscle, motor and living functions (NFI=.928, CFI=.978, RMSEA =.061). The causal coefficient of muscle function to motor function was. 98 (p<.05), followed by .34 for motor function to living function. From the results of multi-group analysis, the measurement invariance model indicated the highest goodness of fit indices (TLI=.968, CFI=.977). It was concluded that the hierarchical causal relation was among muscle, motor and living functions, and in which muscle function was consisted of 3 sub-domains.
著者
丹後 弘司 重松 敬一 大竹 博巳 山田 篤史 荒井 徳充 大竹 真一 勝間 典司 加畑 昭和 川口 慎二 黒田 大樹 小磯 深幸 河野 芳文 酒井 淳平 辻 幹雄 槌田 直 中井 保行 二澤 善紀 長谷川 貴之 横 弥直浩 吉田 明史 吉田 淳一
出版者
京都教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究グループが作成を進めてきた、理系分野への進学を目指した高校生を対象とし、より広い立場からの高等学校と大学との連携を意識した新しい高等学校数学の実験的教科書・教材を教育現場で使用し、具体的問題を抽出しつつ改善を図る研究を進めた。研究成果としては、教科書紙面、投げ入れ的な実践で教材として用いることができるコラム、授業実践で用いた教材がある。これらの成果は、生徒・授業実践者の感想や授業観察者の評価とともに報告書にまとめ上げた。
著者
関山 浩介 福田 敏男 松村 司郎 山田 康二
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.63, no.605, pp.196-203, 1997-01-25
参考文献数
12
被引用文献数
2

This paper deals with a modeling and controlling strategy for multirobot group behavior. While the distributed autonomous robot system has the advantage of flexibility, it also has difficulties in coordinating global system such that the designer expects. We present a methodology for the designing issue for group robotics. Self-organization is a natural principle in a dissipative system. Utilizing this principle, we present the top-down and bottom-up hybrid approach and a basic model for coordinating macro-scale group behavior as a framework for the self-organizing control of group behavior. Then we present the model of strategy formation in the system based on the opinion formation model. The analytical predicted group behavior is verified by simulation results. In particular, we realize self-organization of temporal behavior pattern in group-level cooperation.