著者
御厨 貴 小塩 和人 牧原 出 野中 尚人 河野 康子 伊藤 隆
出版者
東京都立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

今年度の研究の進展状況については、前年度から継続して行なってきた鈴木俊一氏(前東京都知事・現自治体国際化協会名誉顧問)に対するインタビューを7回(前年度よりの通算では17回)、後藤田正晴氏(元警察庁長官・元内閣官房長官)に対するインタビューを10回(同通算14回)実施したことに加えて、今年度より奥野誠亮氏(元自治事務次官・元国土庁長官・現衆議院議員)に対するインタビューを2回行なったことが主たる成果である。旧内務省出身の三者から、継続的、集中的にインタビューを実施した結果、新たなる知見を得ることができた。具体的には、戦前・戦中における地方(県)行政の状況、占領戦後期のおける地方財政制度整備の方針、警察予備隊発足時のGHQとの交渉の経緯、戦後の警察行政の流れ、内閣官房の役割の変遷、東京五輪時・いわゆるバブル期の東京都政、などが主要なものとして挙げられる。自治省、警察庁、東京都、そして政界・知事職とそれぞれに要職を経験した立場から、その時々の官僚機構における人事運営や意思決定の手法をもまじえての重要な情報がもたらされた。このような継続的、集中的インタビューをより実効性のあるのもとして実施していくために、迅速で正確な速記録を作成し、多くの資料を準備することにより、インタビュー前後の論点整理や質問項目の検討に役立てた。全体としては本プロジェクトは着実に成果を挙げ、基礎研究としての性格から見ても意義ある進展を示したと考える。
著者
神野志 隆光 齋藤 希史 徳盛 誠 内田 賢徳 身崎 壽
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本プロジェクトは各国文学のパラダイムを脱却し、歴史的実態に即した上代文学研究の新たな枠組みを「東アジア古典学」として提起しその具体化を試みた。国内外の研究者と連携し、古代の文字使用の実態、類書・幼学書の活用、文選の受容、万葉集の捉え直し等、共同研究によって新たな知見を獲得した。そうした研究と相乗的に、新たな枠組みを活かした教育プログラムの構築をも推進した。主な成果は『東アジア古典学のために2007-2010』にまとめられている。
著者
大田 友一 亀田 能成 北原 格
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

監視カメラの映像を加工して歩行者が持つ携帯型情報端末に提示することにより、死角領域を可視化する技術を開発した。このため、1)携帯型情報端末の位置・姿勢推定技術、2)監視カメラ映像を歩行者の視点に変換し違和感なく整合させるための幾何的整合技術と光学的整合技術、3)可視化した映像の重畳方式、4)視点ナビゲーション技術、5)監視カメラ映像にたまたま写り込んでいる人物のプライバシを保護するため技術、に関する研究開発を行った。
著者
江淵 直人 中塚 武 西岡 純 三寺 史夫 大島 慶一郎 中村 知裕
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

オホーツク海および北西北太平洋親潮域の高い海洋生物生産性を支えている物質循環のメカニズムを,海洋中層(400~800m)の循環と鉄の輸送過程に注目して,現場観測と数値モデルによる研究を行った.その結果,オホーツク海北西大陸棚起源の鉄分が,海氷の生成とともに作られるオホーツク海中層水によって移送され,千島海峡で広い深度層に分配された後,西部北太平洋に送り出されている様子が定量的に明らかとなった.
著者
柴田 智広 為井 智也 岡田 洋平 和田 佳郎 小町 守
出版者
九州工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

Assist-As-Needed原理に基づいた強化学習エージェントが個人適応的にヒトの運動学習を支援することにより,その運動学習を促進可能であることを科学的に示した.また姿勢異常を呈する疾患を持つ症例のための姿勢評価,フィードバックトレーニングシステムを開発し,めまい平衡系疾患およびパーキンソン病を対象に姿勢リハビリテーションに関する医工連携を進め,後者については,在宅における姿勢リハビリテーションの実施可能性および即時効果を確認した.
著者
平地 健吾 高山 茂晴 吉川 謙一 大沢 健夫 辻 元 本多 宣博 山ノ井 克俊 伊師 英之 野口 潤次郎 山口 佳三 満渕 俊樹 奥間 智弘 神本 丈 松村 慎一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

4回の多変数関数論葉山シンポジウムを開催した.複素解析幾何の運営組織の世代交代を目標とし,世話人代表は順に吉川謙一,伊師英之,山ノ井克俊,本多宣博と神本丈が担当した.今後10年の運営組織が整ったと言える.後半では連携研究者に奥間智弘,松村慎一を加え,2度の特異点の幾何に関する国際研究集会および函数論サマーセミナーを開催した.また研究テーマを絞ったワークショップを3度(放物型幾何学,ベルグマン核,解析幾何学)を行い国際交流の活性化を図った.研究期間内に山ノ井克俊および本多宣博が日本数学会幾何学賞,大沢健夫がアメリカ数学会ベルグマン賞,平地健吾がICMの招待講演者になったことは特筆に値する.
著者
西保 岳 林 恵嗣 本田 靖 近藤 徳彦 小川 剛司 前田 清司
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

体温上昇性の換気亢進による動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)低下が脳血流などの循環反応に及ぼす影響、さらに、意識的な呼吸調節によってPaCO2を増加させることで、脳血流量や血圧反応が改善されるかどうかについて検討した。暑熱下一定負荷運動時及び安静時体温上昇時において、深部体温上昇性の換気亢進反応を意識的な呼吸調節によって抑制できること、さらに,このように意識的に換気亢進を抑えることで、深部体温上昇に伴う脳血流量の低下が抑制されることが初めて示唆された。
著者
浜端 悦治 西野 麻知子 金子 有子 安藤 元一 矢部 徹 神谷 要
出版者
滋賀県立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2004

中央・東アジア北部の湖沼で沈水植物群落の調査を行うとともに、一部の湖沼では水温の日変動を測定し、水温環境と出現種類数との関係を調べた。湧水付近の湖沼や、大湖沼では水温が低く、多くの沈水植物にとっては生育に適さないことがわかった。マツモのITS領域の遺伝型とリュウノヒゲモの葉緑体ハプロタイプを調べると、日本国内固有の遺伝型は2種共に中国ディエンチ湖と系統的に近く、過去の分布変遷の方向性が示唆された。また、リュウノヒゲモでは、フライウェイ中継湿地の集団で大陸と共通の遺伝型の割合が高い傾向が認められ、水鳥による遺伝的交流の寄与が示唆された。北米原産のコカナダモ遺伝子解析を行うと、遺伝的変異があるが、その変異に地理的なまとまりは見られず、遺伝的に異なる集団が琵琶湖に侵入した後に、各地に分散した可能性が考えられた。高い環境適応力を持ことが、この外来植物が多様なフライウェイ湿地に侵入定着した理由と思われる。フライウェイにおける水鳥の役割を調査するために、水鳥による糞の採集を各地で行い、多くの種子が水鳥の糞中に含まれることを確認した。これにもとづき、水鳥の糞の撒きだし実験を行い、糞から発芽があることを確認した。さらに、種子の体内滞留に時間に関する実験を行った。東アジアのフライウェイ湿地において、渡り鳥がどのような動物と接触しているかを探るために、日本、韓国、中国、およびモンゴルにおいて哺乳類相のセンサーカメラ調査および環境状況調査を行った。その結果、小型哺乳類と家畜は草原環境に、中型哺乳類は樹林環境に多いことが知られ、一部湿地では外来種も侵入していた。モンゴル国、韓国、日本のフライウェイ湿地で、底生動物相を比較した。3千km以上も離れた、植生や気候条件も異なるモンゴルの湖沼と琵琶湖には、ユスリカ類など小型無脊椎動物の一部に共通種が見られ、水鳥による運搬の可能性を否定できない。
著者
向井 宏 岸 道郎 波多野 隆介 飯泉 仁
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

北海道東部厚岸町を中心とした別寒辺牛川・厚岸湖・厚岸湾という一連の水系において、集水域全体における陸から沿岸域への生元素物質の流入、とくに農業(畜産業)生態系から流出する窒素化合物が沿岸の海草藻場やカキ・アサリを中心とした沿岸生産におよぼす影響を以下のような面から研究した。GISによる集水域の利用形態区分。集水域の土地利用形態が河川水質におよぼす影響とその評価。3河川河口部における定常状態での年間出水量および栄養塩濃度の測定。3河川河口部における降雨時の出水量および栄養塩濃度の測定。厚岸湖内における水温、塩分、栄養塩濃度、クロロフィルの毎月観測による窒素の分布と生態系への取り込みの推定。厚岸湖における堆積物の年代測定と有機物堆積速度の推定。厚岸湖における海草による窒素吸収速度の推定。河川における水草による窒素吸収速度の推定。実験によるアサリの物質取り込み量の推定。底生および付着珪藻類のアサリ・カキの餌への貢献の評価。航空写真に基づく厚岸湖アマモ場の歴史的変遷。安定同位体を用いた厚岸湖の食物網の把握。数値シミュレーションによる生態系モデルの構築とその検証。その結果、厚岸湖の生態系の高い生産性は、陸上からの常時の適度な栄養塩の流入と、沿岸域に成立しているアマモ場の高生産性に依存しており、大雨時に供給される大量の栄養塩は、ほとんど沿岸域の生産に寄与していないことが明らかになった。そのような大雨時の一気の流出を抑え、常時の栄養塩を含んだ水の供給に、森林や湿原の存在がきわめて重要であることも示唆された。
著者
矢野 敬生 堀口 健治 吉沢 四郎 柿崎 京一 小玉 敏彦 林 在圭 金 一鐡 陸 学芸 間 宏 松田 苑子
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1997

本プロジェクトは、共通の漢字・儒教文化圏の中核をなす日本・中国・韓国を対象にして、社会学・文化人類学的実証研究法を駆使して、三国の民族社会の基層的な構造・文化的特質を明らかにすることを目的とした。そこで上記の目的を遂行するために、文化的伝統を比較的濃密に保持している村落社会(具体的には(日)長野県富士見町瀬沢新田、(中)中国山東省菜蕪市房幹村、(韓)韓国忠清南道唐津郡桃李里)を対象として、参与観察にもとづくフィールド調査を実施した。研究の枠組としては、第一に「家・家族・同族・宗族」、「土地・労働関係」、「信仰・地域統合」の3つのカテゴリーを設定した。第二に暫定的な結果として、以下述べるような諸点が明確となった。(1)中核的な文化概念が、例えば家族・同族・村落といった同一漢字で表現されていても、意味内容は相違しており、概念を再規定する必要がある。(2)社会結合の類型として定住型社会(日本)と移動型社会(中国・韓国)を設定することが可能であり、「村落」およびそれに基づく人間関係のあり方、村落祭祠、同族関係の様相が大いに異なっている。「信仰・地域統合」の面からみると、(3)日本の基礎構造が「ムラ」的地縁関係に規定される固定的な「入れ子型」体系をなすのに対して、韓国においては「ウリ」概念にみられるように伸縮自在の可変性を特徴としている。こうした特徴は「土地・労働慣行」においても同様であり、(4)日本の場合はムラを基盤として共同的志向が強いのに対して、中国・韓国では個人的祈願の志向が強くみられる。そして、(5)こうした全般的構造の特徴は、「親族・家族の構成や人間関係」においても顕著な差異をみせている。ただし、今回の研究では個別のフィールド調査に力点がおかれたために、三国の基層的文化構造の比較という側面はむしろ今後の課題として残されている。
著者
西田 利貞 中村 美知夫 松阪 崇久 松本 晶子 座馬 耕一郎 松本 晶子 座馬 耕一郎 島田 将喜 稲葉 あぐみ 井上 英治 松本 卓也
出版者
財団法人日本モンキーセンター
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

採食、道具使用、毛づくろい、遊び、求愛誇示、威嚇誇示のいずれの分野でも文化的行動パターンが見られ、その発達過程の概要を明らかにすることができた。社会的学習のプロセスとして検討した「対角毛づくろい」は形式自体は母親によって「モールディング」で伝達される可能性が高いが、細かいパターンは試行錯誤で決まるようである。記録された40以上の新奇行動のうち、いくつかは「流行」と呼べる程度まで頻繁に観察されるにいたったが、文化として固定される確率は低いことがわかった。
著者
吉村 仁 曽田 貞滋
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本課題では、理論研究と実証研究を同時に進めたが、とくに周期ゼミ全7種のほぼ全ブルード(発生年の異なる集団)の系統解析を実施、アレキサンダーらが提唱していたdecim, cassini, deculaの3系統で17年と13年が独立に進化したという仮説が正しいことを明らかにした。さらに、理論研究では、decim系統で13年が2種確認された問題で、新種記載されたM. neotredecimが17年の個体群に13年のM. tredecimが少数飛来して混入することにより13年周期にシフトする可能性をシミュレーションで示した。さらに人間の経済活動を含む様々な事例で環境変化・変動への適応研究を展開した。
著者
田中 茂穂 徳山 薫平 藤井 久雄 田中 千晶 緑川 泰史 二見 順
出版者
独立行政法人国立健康・栄養研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

エネルギー消費量を評価するヒューマンカロリメーターの分析精度を向上させ、食事によるエネルギー消費量の評価法を提案した。また、エネルギー消費量に対する身体組成の影響や食習慣・運動習慣の影響について明らかにした。さらに、身体活動の種類と強度が評価できる3次元加速度計を用いて、歩数が中高強度の身体活動量をかなり反映するが、歩・走行以外の身体活動も重要であること、1日の身体活動量に対する歩・走行以外の身体活動の相対的な寄与が職業間で異なっていることを明らかにした。
著者
磯田 則生 久保 博子 都築 和代 東 実千代 光田 恵 佐々 尚美 萬羽 郁子
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

省エネルギーと個人の適応能力に着目し、住居の最適空調環境を明らかにするため、一連の温熱環境実測調査と空気環境調査、人工気候室での環境適応実験と空気質実験を行った。その結果、冬期のトイレや浴室環境の劣悪さ、環境共生住宅や半地室の快適性や断熱改修の高齢者の健康生活への効果を示した。又、空気環境の悪化の懸念と臭気環境の制御の重要性が明らかになった。さらに、省エネルギーを意識すると、夏期の快適温度が1℃上昇することや、寒さに弱い被験者や高齢者の温熱的特性について示した。
著者
高橋 修平 佐々木 正史 大橋 鉄也 川村 彰 榎本 浩之 鈴木 聡一郎 高橋 清 亀田 貴雄 菅原 宣義 堀 彰 舘山 一孝 中山 恵介
出版者
北見工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

研究課題について次のような成果を得た。(1)知床半島は海氷の流れに対して「せき止め効果」を持ち、北海道で最も長く海氷が接岸する。(2)知床峠の山間部では吹き払いによる無雪区間と5m以上の吹きだまり区間と地形に依存する積雪特性が得られた。(3)知床半島で陸生動物も入った栄養塩循環が確認された。(4)送電線がいしに海塩汚損と着氷による電力障害を観測し、低温実験室内でも再現できた。(5)雪氷環境と人間社会に関する様々な課題が研究された。
著者
斉藤 和雄 瀬古 弘 川畑 拓矢 青梨 和正 小司 禎教 村山 泰啓 古本 淳一 岩崎 俊樹 大塚 道子 折口 征二 国井 勝 横田 祥 石元 裕史 鈴木 修 原 昌弘 荒木 健太郎 岩井 宏徳 佐藤 晋介 三好 建正 幾田 泰酵 小野 耕介
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

局地豪雨による被害軽減につながる基盤技術開発のための研究として以下を行った。・観測データを高解像度の数値モデルの初期値に取り込む手法(データ同化手法)の開発と豪雨事例への適用を行なった。衛星で観測するマイクロ波データ、GPSデータ、ライダー観測による風のデータを用いた同化実験などを行うとともに、静止衛星の高頻度観測データの利用に向けた取り組みにも着手した。・局地豪雨の発生確率を半日以上前から定量的に予測することを目標に、メソアンサンブル予報のための初期値や境界値の摂動手法の開発と雲を解像する高分解能モデルへの応用と検証を行い、局地豪雨の確率的予測の可能性を示した。
著者
中屋 晴恵(益田晴恵) 三田村 宗樹 奥平 敬元 篠田 圭司 西川 禎一 隅田 祥光
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

アジア諸国で拡大しつつあるヒ素汚染地下水の形成機構を研究した。バングラデシュの調査では,ヒ素を含む緑泥石が完新世の帯水層上部で化学的風化作用により溶解してヒ素を地下水中に溶出させていることを明らかにした。パキスタンやベトナムの調査でも整合的な結果が得られた。ヒ素を含む酸水酸化鉄が還元により分解されるとした定説を翻し,この観察事実はヒ素汚染地下水形成の最初期の過程として一般化できる。
著者
影山 龍一郎
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

研究成果の概要(和文):成体脳ニューロン新生の意義を明らかにするために、遺伝子改変マウスを用いて成体脳ニューロン新生を阻害した。嗅覚依存性の行動を調べたところ、天敵臭忌避反応や、オスにおける見知らぬオスに対する攻撃行動とメスに対する性行動が障害され、さらにメスでは妊娠・出産率の低下、母性行動の障害が起こった。以上から、成体脳ニューロン新生は、天敵臭忌避反応、性行動、母性行動といった先天的にプログラムされた嗅覚依存的行動にきわめて重要な役割を担うことが明らかになった。
著者
入江 正之 小松 幸夫 長谷見 雄二 田辺 新一 輿石 直幸 小松 幸夫 長谷見 雄二 田辺 新一 輿石 直幸 田中 彌壽雄 山森 誠 島田 斉 宗田 進史
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

スペイン、カタルニャ州のファッチェス離村集落にある18世紀末建設の伝統的石造民家マジア残存遺構の修復・再生の第二段階の完成、建築材料・工法分析、および温熱環境および室内空気質等の環境工学的計測のまとめ、建築作品「実験装置/masia2008」として紹介し、更にひとつを建築デザインワークショップ棟に、もうひとつをマジア農民資料館棟とした。この研究対象のある当該市庁を介した日本とスペインの国際的学術文化交流の実現を果たした。
著者
廣本 敏郎 尾畑 裕 挽 文子 横田 絵理 木村 彰吾 中川 優 澤邉 紀生 伊藤 克容 諸藤 裕美 片岡 洋人 藤野 雅史 鳥居 宏史 河田 信 西村 優子 河田 信 西村 優子
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究では組織コンテクスを重視する管理会計研究を行い、日本的管理会計は自律的組織を前提とする学習と創造の経営システムに組み込まれていること、市場志向のイノベーションに対する従業員のコミットメントを強化するシステムであること、カレントな業績の向上を目指すだけでなく適切な組織文化・風土作りと密接に関連していることなどを明らかにした。更に、管理会計は企業のミクロ・マクロ・ループを適切に形成する経営システムの中核的システムであるという新たな命題を提示した。