著者
吉野 諒三 松本 渉 林 文 山岡 和枝 鄭 躍軍 佐々木 正道 林 文 山岡 和枝 佐々木 正道 鄭 躍軍 前田 忠彦 土屋 隆裕
出版者
統計数理研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

急変する世界情勢を考慮し、特に日本と他の東アジアやその周辺諸国の人々の価値観、対人的信頼感など人間関係に関する意識、自然観や生命観など、各国の人々の意見を、偏らずに集約する統計的方法にもとづいて面接調査を遂行した。政治体制と国民性との交絡など多様な側面が明らかなってきたが、特に、洋の東西を問わず、「家族の大切さ」の普遍的価値が浮き彫りとなった。我々は、これを「文化の多様体解析」としてまとめあげた。
著者
宇佐美 まゆみ 林 俊成 西郡 仁朗 鎌田 修 由井 紀久子 木林 理恵 黄 美花 品川 覚
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

『BTSJによる日本語会話コーパス(トランスクリプト・音声)2015年版』(333会話、約78時間)、話者同士の関係等の会話の社会的要因、及び「自然会話教材作成支援システム」機能を組み込んで、自然会話コーパスと自然会話教材のリソースとなりうる自然会話データの保存の一元化を行い、「共同構築型データベース」として「自然会話リソースバンク(Natural Conversation Resource Bank: NCRB)」の基盤を構築した。また、『BTSJ文字化入力支援・自動集計・複数ファイル自動集計システムセット(2015年版)』を完成し、語用論、対人コミュニケーション研究の効率化を実現した.
著者
梅垣 高士 戸田 善朝 鈴木 喬 門間 英毅 安江 任 荒井 康夫
出版者
東京都立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

リン酸塩類の水和およびその生成物について、研究・調査を行い、下記のような成果を得た。1)ポルトランドセメントや石膏から得られる水和硬化体は、多孔体となるため、曲げ強度が充分でない。リン酸カルシウム類の水和硬化体も同じ欠点を持っているので、硬化体の密度を増加させることと水和生成物粒子同士の結合強度を増加させる目的で、水和反応時に水溶性の高分子化合物を添加して、硬化体の調製を行っている。現在のところ、硬化体の密度の増加は、十分でないものの、曲げ強度は、改善された。(梅垣高士,山下仁大)2)アパタイト水和硬化体を調製する際に、出発物質として、非晶質リン酸カルシウムの利用を試み、また、有機酸を添加してその効果をしらべた。(安江任、荒井康夫)3)骨生理学上重要な各種カチオンを共存させて水酸アパタイトを電析させて、その生成結晶について、詳細な検討を行った。(門間英毅)4)水酸アパタイトを無機イオン交換体への応用についての検討を行った。その結果、鉛、カドウミウムなどの有害イオンを除去できる可能性を認めた。(鈴木喬)5)コバルト、ニッケルなどのリン酸塩類水和物を合成し、顔料として応用の検討を行い、合成法は、簡便で、従来の顔料と比較しても遜色ないものが得られることを認めた。(戸田善朝)
著者
田窪 行則 有田 節子 今仁 生美 郡司 隆男 松井 理直 坂原 茂 三藤 博 山 祐嗣 金水 敏 宝島 格
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

日本語共通語、韓国語、英語、琉球語宮古方言のデータにもとづいて、日常言語の推論にかかわるモデルを構築し、証拠推論の性質、アブダクションによる推論と証拠推論との関係を明らかにした。時制、空間表現、擬似用法と推論の関係を明らかにした。関連性理論を用いた推論モデルの構築に関して推論の確率的な性質について研究を行い、一般的な条件文と反事実条件文の信念強度を共通の計算によって扱える計算装置を提案した。
著者
堀内 正樹 大塚 和夫 宇野 昌樹 奥野 克己 清水 芳見 新井 和広 水野 信男
出版者
成蹊大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2003

本研究は、アラブ世界の様々な分野の人間関係の現状を分析することによって、社会全体を貫くネットワーク・システムの維持メカニズムを実証的に検証することを目的とした。その際、政治的・経済的・社会的・文化的環境、およびネットワークの内的意味世界の解明を分析の2本の柱とした。まず、ほとんどの調査地域においてこの十年ほどのあいだに急激な社会変化が生じていることが確認できた。政治・経済状況の悪化や社会格差の拡大、そして欧米を基準とした価値指標の浸透がもたらした閉塞感の蔓延などである。そうした現象に対応するように、ネットワークの地理的範囲や人の移動のパターンにも少なからぬ変化が見られたが、人間関係の保ち方自体に変化はほとんどなく、むしろ不安が増している社会状況に対処するために、これまで以上にネットワーク構築の重要性が増大しているという認識を得た。またネットワークの内的意味世界に関しては、同時代の人間関係のみならず、すでに死去した過去の世代の人間も重要なネットワーク・ポイントに組み込まれているという重要な発見をした。ネットワーク構築の適用範囲は現在だけでなく過去へも拡大されているのである。現代の地平へ伸びた人間関係のベクトルと、過去へと伸びたベクトルとがひとつに融合されて、「いま・ここ」という変化の渦中にある生活世界の中で、人間関係が柔軟・多様かつ強靱に機能するというしくみこそが、ネットワーク型社会システムの維持メカニズムの核心を成すとの認識を得た。この知見は、政治学や経済学、社会学といった「現代学」のみならず、過去をすでに終わってしまったものとして扱う歴史学に対しても、その姿勢を根本から問い直す重大な契機となるはずである。
著者
落合 恵美子 伊藤 公雄 岩井 八郎 押川 文子 太郎丸 博 大和 礼子 安里 和晃 上野 加代子 青山 薫 姫岡 とし子 川野 英二 ポンサピタックサンティ ピヤ
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

アジアの家族は多様であり、東アジアと東南アジアの違いというような地理的違いにも還元し尽くせないことが、統計的に明らかになった。一枚岩の「アジアの家族主義」の伝統も現実も存在しない。しかし圧縮近代という共通の条件により、国家よりも市場の役割の大きい福祉レジームが形成され、そのもとでは家族の経済負担は大きく、移民家事労働者の雇用と労働市場の性質によりジェンダーが固定され、近代的規範の再強化も見られる。
著者
渡辺 昭一 木畑 洋一 秋田 茂 横井 勝彦 菅 英輝 吉田 修 木畑 洋一 秋田 茂 横井 勝彦 菅 英輝 吉田 修 都丸 潤子 波多野 澄雄 河西 晃祐 山口 育人
出版者
東北学院大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

冷戦体制の確立期におけるアジア国際秩序の再編問題について、国際援助計画コロンボ・フランの実施過程との関連から検討した。第一に、コロンボ・プランは、イギリスにとってコモンウェルス体制として影響力を残存させるために、インドおよびオーストラリア、ニュージーランドにとってアジア安全保障体制の強化のために、策定されたこと、第二に、その計画のド要な財源となったスターリング・バランスの枯渇により、イギリスの支援が資本援助から技術援助へとシフトしたこと、それによって被援助のアジアは、積極的な資本援助を求めて支援の多様化を図っていったこと、第こに、イギリスのコモンウェルスの存続、アメリカのヘゲモニー支配が強化される中で、その多様化が自立したアジア地域連合という新体制の成、忙につながったことを明らかにした。
著者
北爪 智哉 山崎 孝 岩井 伯隆
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

フッ素系物質をフッ化物イオンへと分解可能な菌体を見いだし、分解の計時変化を検討した。ATP、L-メチオニンを出発物質とし、MetK、フルオリナーゼ、MtnN酵素類とフッ化物イオンを用いて、one-pot反応を行い5-FDRを創製するための最適化条件を見いだした。各種のフッ素系物質を菌体で分解し生成したフッ化物イオンを利用した系でも5-FDRを生成可能な系を確立した。また、BTFの分解により生成したフッ化物イオンをフッ化カルシウムとして回収するシステムも確立した。
著者
三上 岳彦 森島 済 日下 博幸 高橋 日出男 赤坂 郁美 平野 淳平 佐藤 英人 酒井 慎一 大和 広明
出版者
帝京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-10-21

東京首都圏に設置した独自の気温・湿度観測網と気圧観測網のデータ等を用いて、夏季日中のヒートアイランドの時空間変動を明らかにするとともに、熱的低気圧の動態と局地的短時間強雨発生との関連およびその要因の解明を試みた。夏季の気温と気圧データに主成分分析を適用した結果、上位主成分に、海陸風循環、ヒートアイランド、北東気流に関連した空間分布が認められた。局地的短時間強雨の事例解析を行い、豪雨発生の前後で気圧の低下と上昇が起こり、海風起源の水蒸気量の増加が確認できた。領域気象モデル(WRF)による都市域での短時間強雨発生に関する数値実験を行い、都市域で夜間の降水が増えていることが明らかになった。
著者
中田 高 奥村 晃史 今泉 俊文 隈元 崇 堤 浩之 渡辺 満久
出版者
広島工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

本研究は,従来の活断層研究により積み重ねられてきた断層の分布や構造に関する静的な断層モデルに対して,地震時の活断層の挙動に関する動的モデルを構築することを主たる目的とした.そのために,1)活断層の位置,形状,変位速度の分布を解明,2)断層変位量計測の新たな手法の開発,3)日本列島の活断層の変位量データベースの作成,4)活断層の挙動に関する動的モデルの検討,を具体的に行った.その結果,議論の多い活断層の不連続部や末端部において,大縮尺空中写真判読による見直しを実施し,これまで活断層の存在が確かではなかった岩国断層や西部や北九州地域の活断層をはじめ多くの活断層について,詳細な位置,形状を確定した.横ずれタイプと逆断層タイプのそれぞれの典型である阿寺断層および横手盆地東縁活断層系について,独自に空中レーザープロファイラーによるDEMを取得し,断層変位地形の把握,断層変位量の計測について,手法の利点と問題点を具体的に検討した結果,レーザー計測データを用いた断層変位地形の立体化が活断層認定に有効であり,正確な変位量の把握には変動地形学的手法の併用が不可欠であることが明らかになった.また,GPS地形測量装置や簡易レーザー計測装置(Handy Station)を用いた断層変位量計測を実施し,その有効性を検討した.さらに,既存の文献に記載された断層変位量などをもとに主要98活断層(帯)の活断層変位量データベースを構築した.これをもとに断層変位量分布の特徴を検討し,幾つかの活断層(帯)について地下のアスペリティの位置を推定した.これらの情報と活断層の幾何学形状から推定した断層の破壊開始点をもとに,主要活断層帯から発生する地震の動的モデルの試案を提示した.
著者
藤田 豊久 ドドビバ ジョルジ 定木 淳 村上 進亮 岡屋 克則 松尾 誠治
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

リサイクルによるレアメタル回収新技術として以下の選択破砕、物理選別、化学処理の技術を研究した。RFIDによる部品管理、ラマン分光による黒色材料のソーター選別、リサイクルの前処理として水中爆砕と機械破砕を組み合わせた選択的材料剥離、電子基板の炭化法による臭素除去と共に銅薄膜の回収および実装部品の熱処理と物理選別によるタンタルとニッケル回収、リチウムイオン電池からのコバルトとリチウム回収、廃超硬工具からのタングステン回収、液晶ディスプレイからのインジウム回収、研磨材中のジルコン回収、吸着法によるレアアース、ホウ素回収技術を開発した。また、一部は従来技術と比較し、循環型社会に取り入れる検討を行った。
著者
植松 敬三 内田 希
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1999

アルミナセラミックスの加圧成形による製造を対象に、その破壊源形成に及ぼす製造時の基幹的因子の影響を解明することを目的に研究を行い、当初の目的を達成した。得られた結論は次のとおりである。原料粉体は粗大粒子を含み、それらは従来の粉砕処理では十分に除去できず、高性能アルミナセラミックスの破壊源となり得るものである。粉体粒子の液中での分散状態は、顆粒特質に著しい影響を及ぼし、その加圧成形体構造、従って破壊源形成および焼成時の材料変形とも密接に関係する。成形条件、特に雰囲気中の湿度は得られた焼結体の構造と特性に著しい影響を及ぼす。CIP処理は強度向上には有益だが、変形防止の点ではむしろ有害である。新規評価法により焼結体の機械加工傷の具体的構造を検討し、表面傷と破壊強度との関係が従来の破壊理論で整理され得ることを明らかにした。材質中の粒径と破壊源の寸法とは密接に関係し、粒径の減少により強度が増すのは、それにより破壊源が小さくなるためである。高強度材料開発で粗大傷の防止が最も重要である。本研究開発した新規評価法は、レーザー蛍光顕微鏡に基づく構造評価法、赤外線浸液透光技術、定量的な浸液透光偏光顕微鏡技術である。以上のとおり、本研究では最新の評価技術を用い、また必要に応じて新規評価法の開発を行い、それらを駆使することにより、セラミックス製造プロセスのすべての段階について厳しい検討を行い、製造に係わる種々の要因と、セラミックスの構造ならびに特性の関係を解明し、破壊源の形成原因を明らかにし、さらにそれらの防止法を提案できた。これらはセラミックスの進歩に大いに貢献しその社会的活用をいっそう促進する原動力になるものと考えられる。
著者
中里 成章 鈴木 董 山本 英史 大木 康 桝屋 友子 板倉 聖哲 大石 高志
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

本プロジェクトは、ネットワークの態様と文化表象の生産の2点に着目して、東アジア、西アジア及び南アジアのエリートの比較研究を行い、アジアのエリート研究のための新しい視点を構築することを目的とした。また、画像による研究と文献による研究を結合し、アジア研究の新たらしいスタイルをつくることも目標に掲げた。研究成果の概要は次の通りである。1.新しい視点の構築。アジアの前近代社会の発展の中に近代性を見いだし、伝統と近代という二項対立的な枠組み自体を否定して、エリート研究の新しいモデルを構築しようとする方向。その逆に、近代化論を洗練し精緻にすることで、エリート研究の新たな展開を図ろうとする試み。また、下層エリートの文化生産の様態の研究を進め、それを媒介にしてエリート文化を民衆文化に接合し、両者の相互作用を明らかにしようとする問題提起。大略この3つの視点から方法上の試みが行われた。2.ネットワークの態様。さまざまな研究が行われたが、特に成果があったのは、系譜の比較史的研究であった。系譜に記録された親族ネットワークをめぐって、系譜編纂の主体、系譜の虚構性、記録形式の変化の歴史的意味、親族組織が系譜作成に先立つのか、その逆か、等々の視角から活発な討論があった。この成果は論文集『系譜の比較史』として近く刊行する予定である。3.文化表象の生産。オスマントルコやインドに見られる言語世界の多元的構造が、文化表象の生産にどのような意味をもったか。近代のアジアにおいて文化生産の基本的な制度的枠組みをなしていた検閲制度の実態はいかなるものであったか。また、デザインのような商品化された文化生産は、アジアではどのような歴史をもつのか等の問題に関する研究が行われた。検閲に関する成果は『東洋文化』86号の特集「日本の植民地支配と検閲体制」として既に刊行した。4.画像と文献の研究の結合。テキストに書かれた戯曲の場面を挿絵としてヴィジュアル化するときにいかなる問題が生じるか、等々のテーマに関する新鮮な研究が多数行われた。
著者
米山 裕 坂口 満宏 山崎 有恒 河原 典史 和泉 真澄 南川 文里 轟 博志 ハヤシ ブライアン・マサル 物部 ひろみ 宮下 敬志 東 栄一郎 清水 さゆり ニイヤ ブライアン
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究の目的は、北米を中心とした「日系移民史」とアジアにおける「移殖民史」の分断状況の打破を試みるため、環太平洋地域を対象として、(1)各地における日本人社会の形成、(2)国際移動した日本人と様々な国家との関係、(3)環太平洋地域システム形成の分析をすることであった。いずれも達成することができた。さらに、地理学情報システム(GIS)を活用した移動研究の新しい方法論を模索することができた。
著者
伊東 紘一 入江 喬介 川井 夫規子 中村 みちる 谷口 信行
出版者
自治医科大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

臨床応用を試みるために正常者ボランティアの手の骨を用いて骨および周囲の骨膜,腱、関節の描出を行った。骨の内部はおよそ半分が描出できた。骨膜の認識は13MHzの周波数を用いた時にわずかに可能であったが、明瞭な画像とならないので、周波数を更に高めたり、画像処理のための工夫が必要と考えられた。そこで、骨内部における超音波の減衰を測定し、その減衰量から、骨内部の描出に必要なダイナミックレンジを演算処理により向上させる方法を考案し、動物の骨を用いて超音波出力を2通りに変化させて検討した。その結果、動物の骨では送信出力強度の差による変化は見られなかった。また、受信側のサチュレーションや透過パルス以外の信号が混入していないことを確認できた。一方、半分に切断した骨と切断していない骨との間で10dBの減衰量の差があり、骨膜の散乱が大きいことが推測できた。動物および人の骨において骨内部の描出に必要なダイナミックレンジは80dB以上であるとの結論を得た。また、骨内部の描出には一音線上で64回以上の加算が必要であることが判明した。
著者
黄瀬 浩一 岩田 基 岩村 雅一 内海 ゆづ子 クンツェ カイ デンゲル アンドレアス 外山 託海
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

Knowledge Logとは,人が日々獲得している知識の記録である.従来から存在するライフログとの違いは,Knowledge Logが知識という高次記号情報をログの対象とするのに対して,ライフログは,信号情報あるいは記号であっても単純なもの(例えば人の座る,歩く,食べるなどの行動)を記述する点にある.人の知識の大半は,人の読むという行為によって獲得されていることに着目し,本研究では,読むことに関連した知識のログを中心に,その量や質について推定するための各種手法を構築した.また,その基礎となる特徴照合,文書画像検索,文字,顔,物体などの認識技術,大規模文字画像データベースについても開発した.
著者
横井 勝彦 奈倉 文二 阿倍 悦生 鈴木 俊夫 小野塚 知二 千田 武志
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

平成17年度は、過去3年間の研究成果を踏まえて、国内外の研究ネットワークの拡大につとめた。これまで各研究分担者は「第二次大戦前における日英間の武器移転・技術移転」という共通テーマの下で、経済史の視点より多角的かつ実証的な研究を進めてきた。その一応の成果は、奈倉文二・横井勝彦・小野塚知二『日英兵器産業とジーメンス事件-武器移転の国際経済史-』(日本経済評論社、2003年)および奈倉・横井編『日英兵器産業史-武器移転の経済史的研究-』(日本経済評論社、2005年)に取りまとめることができた。そうした成果を踏まえて、平成17年10月には政治経済学・経済史学会の下に「兵器産業・武器移転フォーラム」を設置し、研究者ネットワークの拡充に着手した。それとは別に同年11月には第41回経営史学会全国大会(神戸大学)において、安部悦生が学会報告(自由論題「戦間期イギリス兵器企業の戦略と組織-ヴィッカーズとアームストロング」)を行い、これまでの研究成果の一部を紹介した。また、海外の研究者としては、マリーナ・カッタルッツァ(Marina Cattaruzza スイス、ベルン大学・教授)、エーリッヒ・パウアー(Erich Pauer ドイツ、マールブルグ・フィリップス大学・教授)、アンドリュー・ポーター(Andrew Porter イギリス、ロンドン大学・教授)、以上3氏との国際的な共同研究体制を確立することが出来た。「日英関係史における武器移転・技術移転」というこれまでのテーマを今後は「帝国史・国際関係史における武器移転の総合的研究」へと広げていく予定である。
著者
仲岡 雅裕 田中 法生 堀 正和 四ッ倉 典滋 宮下 和士 磯田 豊 野田 隆史 灘岡 和夫 山本 智子 浜口 昌巳
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、日本の温帯と冷温帯の沿岸生物群集を対象に、生産者と消費者の広域分散過程、および温度変化に伴う生産者と消費者の相互作用の変異を調べることにより、地球規模での環境変動に伴う沿岸生物群集の変化を理解し、沿岸資源生物および沿岸生態系の保全・管理に資することを目的とする。広域野外調査、リモートセンシング・GISを用いた長期変動解析、メタ群集決定構造の数理的解析、集団遺伝解析、野外操作実験を組み合わせたアプローチにより、沿岸生物群集の構成には、水温等の広域スケールの変動要因と、競争・捕食等の局所スケールの変動要因が複雑に関与していることが判明した。今後の気候変動に伴い、沿岸生物群集の動態は、植物-動物間相互作用の変化を通じて不安定化する可能性が高いことが予測された。
著者
松本 淳 久保田 尚之 藤部 文昭 林 泰一 山本 晴彦 財城 真寿美 寺尾 徹 村田 文絵 高橋 幸弘 山下 幸三 赤坂 郁美 遠藤 伸彦 森 修一 釜堀 弘隆 高橋 洋 山根 悠介 大塚 道子 遠藤 洋和
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-11-18

日本を含むアジア諸国における紙媒体や画像での日降水量データや台風経路等をデジタル化したデータセットを作成し、モンスーンアジア域における降雨強度の長期変化を解析した。その結果、日本では1930年以降、東北日本を中心に降雨強度が大きくなっていた。フィリピンでは1950年以降の夏季には強雨の増加傾向が、冬季には西海岸で乾燥の強化傾向がみられた。1940年代以前の傾向はこれらとは異なり、近年の変化傾向は数十年スケールでの変動の一部とみられる事、エルニーニョと地球温暖化の影響の両方の影響を受けている可能性が高い事がわかった。中部ベトナムでも近年の傾向と1940年以前の傾向に違いがみられた。
著者
相馬 秀廣 高田 将志 舘野 和己 小方 登 伊藤 俊雄 白石 典之
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、QuickBird, Coronaなどの高解像度衛星画像をベースとして,地理学・歴史学・考古学・第四紀学などが連携した文理融合的研究を通して,点から線さらに面への空間的視点,および,過去から現在あるいは現在から過去への時間的視点の両側面から,囲郭・集落(居住拠点跡),耕地・耕地跡(生産活動),水利用(灌漑水路跡),それらの空間的関係(施設配置,シルクロード,交通路),さらに放棄後の景観変化などを例として,中央アジアから中国,モンゴルにかけての乾燥・半乾燥地域を主な対象として,遺跡立地と景観復元に関わる方法論,衛星考古地理学的研究法を確立することを目的とした.2012年度は、2011年度に引き続き,モンゴル南部オムノゴビ県のサイリン・バルガスン遺跡および周辺地域において,モンゴル科学アカデミー考古研究所の協力を得て,研究分担者の白石を中心として、囲郭の詳細,灌漑水路跡の有無確認などの現地調査を8月に実施した.また、6月には、研究分担者の小方が「1960年代に撮影された偵察衛星写真の遺跡探査・歴史的景観復原における有用性」のタイトルで、京都大学で開催された日本文化財科学会第29回大会で、成果の一部を発表した。しかしながら、研究代表者相馬の予期せぬ急逝により当該研究の遂行が不可能となったため、残念ながら本研究課題は、8月11日をもって終了することとなった。