著者
圓山 憲一 久保 守 米田 祐介 田村 匡宏 村本 健一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.158, pp.5-10, 2006-07-07

雪片の衝突成長による成長メカニズムの解明には,雪片の形状や落下運動についての定量的な解析が必要である.複数台のビデオカメラを用いて,鉛直,水平の2方向から雪片の降雪運動を連続的に撮影し,得られた2次元映像を画像処理して,雪片の形状と落下パターンの解析及び分類を行った.また,雪片の大きさ,形状,落下パターンについて,相互の相関関係を調べた.
著者
久保 勘二
出版者
九州大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
2000

近年,筆者はトロポノイドの構造的な特徴を活かした機能性ホストの開発を行っている。これまでに,トロポノイドに種々のイオノファー(アームドクラウン,アザクラウンエーテル,大環状ポリアン,シクロファン)を組み合わせたトロポノイドイオノファーを合成し,その金属イオンに対する錯体形成挙動を評価した。今回,蛍光分子(アントラセン,ナフタレン),トロポン並びにジアザクラウンエーテルを組み合わせたトロポノオイドイオノファーを合成し,その光化学的性質と重金属イオンに対する錯形成評価を試みた。N-アンスリルメチル-N'-トロポニルジアザ-18-クラウン-6エーテルはメタノール溶液中9-メチルアントラセンの発光強度の400分の1という非常に弱い発光を与えた。この発光強度の現象は窒素原子から励起されたアントラセンヘの光誘起電子移動による蛍光消光により説明することができる。また,各種金属イオン存在下での蛍光スペクトルを測定したところ,N-アンスリルメチル-N'-トロポニルジアザ-18-クラウン-6エーテルは平衡定数・発光強度変化共に高い銅イオン選択性を示した。ビスアンスリルメチルジアザ-18-クラウン-6エーテルはカリウムイオン選択性を示すことから,N-アンスリルメチル-N'-トロポニルジアザ-18-クラウン-6エーテルは銅イオン蛍光分析試薬として利用できる。一方,トロポノイドアザマクロサイクルの分子集合体への応用として,トロポノイドアザマクロサイクルをコアに有する液晶化合物を合成した。ビストロポニルピペラジン誘導体はエナンチオトロピックにスメクチックC相を発現することを見い出した。さらに,そのX線結晶構造解析の結果から,ビストロポニルピペラジン誘導体は結晶状態で,分子長軸が層法線に対して30度チルトした層構造を形成していることを見い出した。
著者
片岡 幹雄 郷 信広 上久保 裕生 徳永 史生 SMITH Jeremy ZACCAI Josep
出版者
奈良先端科学技術大学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

黄色ブドウ球菌核酸分解酵素(SNase)を用いて、室温及び25Kでの中性子非弾性散乱スペクトルを広いエネルギー範囲で観測した。蛋白質の非弾性散乱スペクトルとしては、世界最高精度のデータを得ることができた。25Kスペクトルは、定性的に基準振動解析により説明することができ、ピークの帰属が行われた。理論的に予想される振動モードの実在が証明された。しかし、定量的な一致度はよくなく、理論計算に用いられているポテンシャル関数に改善の余地があることを示した。また、室温のスペクトルは分子動力学シミュレーションにより説明されることが示された。SNase野生型とフラグメント(折畳まれていない)についての中性子非弾性・準弾性散乱測定から、折畳まれることによって獲得される特異的な運動は、ガラス転移以上の温度で出現する水によって活性化される非調和的な運動であることが示唆された。蛋白質におけるボソンピークは分子量依存性を示唆し、ボソンピークの起源となる低エネルギー励起は二次構造などに局在したものではなく、分子全体に広がっているモードによることが推測された。また、この性質は、蛋白質を含めソフトマターに共通の性質であると考えられる。蛋白質動力学の不均一性を評価する方法が考察され、バクテリオロドプシンについては、機能との関係が議論された。膜蛋白質と水溶性蛋白質とで不均一性には差があることも示された。ガラス転移は、蛋白質の部位により起きる温度が変わることが、重水素ラベルを用いて示された。これも動力学の不均一性の現れであることが示唆された。
著者
大坪 直人 戸村 義男 市川 隆男 雪野 一正 伊達 吉克 大久保 英彦
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, no.19, pp.31-35, 2000-02-25

On January 2000, NHK began broadcasting of a Hi-Definition Drama "Aoi - Tokugawa San-dai". In this drama, video compositing was applied for several scenes in order to realize grand-scale and realistic images, which are the main features of Hi-Definition. In the scene of "The Battle of Sekigahara", the great army with thousands of warriors was realized by compositing video images with 3-D Computer Graphics in multi-layers. In the crane-shot of Osaka Castle, digital painting was used to recreate the castle. By utilizing the merits of non-liner video compositing and 3-D CG, effective and efficient production of the drama was possible. In this report, an outline of the video compositing techniques within this drama will be explained.
著者
宮岡 礼子 大仁田 義裕 小谷 元子 山田 光太郎 岩崎 克則 梶原 健司 中屋敷 厚 長友 康行 佐々木 武 岩崎 克則 大津 幸男 梶原 健司 長友 康行 中屋敷 厚 山田 光太郎 二木 昭人 マーティン ゲスト ウェイン ラスマン 庄田 敏宏 入谷 寛 石川 剛郎 梅原 雅顕 川久保 哲 田丸 博士 藤岡 敦 松浦 望 西納 武男
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

等径超曲面の分類問題の大部分を解決し,運動量写像で表現することにより,可積分系理論との関連性を根拠づけた.特異点をもつ曲面の基礎理論を進展させ,種々の局所・大域理論を明らかにし,ルジャンドル写像を用いた新しい視点を開発した.リーマン・ヒルベルト対応を介してパンルヴェ方程式の力学系を研究し,カオス性の観点を開拓した.高種数Gromov-Witten理論のモジュラー性,ミラー対称性を論じ,また量子コホモロジーから得られる正則微分をポテンシャルにもつ曲面の構成を通じて,tt*幾何に貢献した.
著者
河合 知子 久保田 のぞみ 佐藤 信
出版者
市立名寄短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

今年度は、米飯給食における地元産米利用とその実態について、北海道の稲作地帯(空知管内)と畑作酪農地帯(十勝管内)の給食だよりを基に比較検討した。米飯給食の実施回数については、空知地域が週当たり平均米飯実施回数3.5回に対して、十勝地域のそれは2.6回であり、稲作地帯の学校給食の方が米飯を取り入れている回数は多い。また、使用している米については、十勝地域については何ら紹介がないのに対して、空知地域は、地元産米使用と紹介している学校給食が17センター中8センターある。米の生産地である空知地域は学校給食に地元産の米を積極的に取り入れている。米飯給食の導入が他の献立内容にどのような影響を与えているのか、使用野菜数との関係、白飯と味付けご飯との割合、他の献立内容との関わりについて分析した。1食当たり使用野菜数は、空知地域の平均が37.8種類、十勝地域のそれは40.3種類であった。米飯給食の週当たり実施回数が少なくても、使用野菜数の多い学校給食もあれば、またその逆のケースもあり、米飯給食の実施回数と使用野菜数にはっきりとした相関は見られなかった。さらに、米飯給食のうちどの程度白飯が出されているか(以下、白飯率という)について分析すると、白飯率が下は30%台から、多い学校給食においては90%を超えたところもあり、その幅は大きい。個別に、丼物、カレーライス、混ぜご飯などの味付けご飯の時と白飯の時の献立内容を比較すると、味付けご飯の場合は総じて、漬け物と汁物だけの献立であることが多く、白飯の献立内容と比べて満足度に欠ける。献立の多様性は必要ではあるが、おかず類の充実には白飯率を上げることも一案と考えられる。
著者
柴山 啓子 野渡 正彦 田久保 憲行 松浦 信夫
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

妊娠中の母体の低栄養によって、新生児の子宮内発育不全と出生後の遷延性低血糖症が惹起されることが示唆された。
著者
菅 和利 大澤 和敏 赤松 良久 恵 小百合 大久保 あかね 岡本 峰雄
出版者
芝浦工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

観光資源が主たる資源のパラオ共和国においては、宅地造成、農地開墾(焼畑)など土地利用形態の変化に伴う赤土流出と自然環境への影響は総合的視点から検討すべき課題である。本研究ではパラオ共和国での国土管理の指針を提供することを目的とし、赤土流出量の現地観測とモデル計算とを行った。造成地からは、草地・裸地の約300倍の年間約700t/haの赤土流出量が観測された。観測値はモデル計算での推定結果とよく対応していた。また、環境保全の観点から旅行者数と環境容量についての検討も行った。
著者
小林 泰子 仲西 正 稲垣 サナエ 井上 広子 久保田 夏子 鈴木 理絵 小阪 君枝 葛西 路子 大野 藍 寺川 未央
出版者
東京家政大学短期大学部
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

高齢化社会を快適に過ごすために,身体や環境から発生するにおいの除去と抗菌作用を持つ消臭機能綿布を調製した.反応染料や直接染料と銅塩で媒染した綿布は,モデルにおい物質のエタンチオールに対し高い消臭・抗菌性を示した.さらに,ガスクロマトグラフを用いて,媒染綿布のエタンチオールに対する消臭機構を調べた.銅媒染により,エタンチオールが綿布に吸着,または,ジエチルジスルフィドに分解することがわかった.
著者
太田 岳洋 大久保 貴生 石塚 恒夫 古川 聡 朝戸 裕二 小野 久之 吉見 富洋 雨宮 隆太 小泉 澄彦 長谷川 博
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.602-602, 1994-07-25

第25回消化器病センター例会 1994年1月22日‐23日 東京女子医科大学弥生記念講堂
著者
中山 憲司 中島 美知子 浦口 弘子 山崎 由香 林 三起子 林 玲子 市原 侃 久保 亜希子 加藤 芳伸
出版者
北海道立衛生研究所
巻号頁・発行日
2002-11-29

道央圏の岩見沢・小樽・北広島市3市で実施された3歳児検診時の尿検査検体を用いたウィルソン病(WND)のパイロットスクリーニングに関して報告した。本スクリーニングでは、尿中セルロプラスミン(Cp)濃度を指標とした。平成13年6月27日から平成14年1月18日までに、968名がWNDスクリーニング検査を受診し、受診率は90.4%に達し、WNDスクリーニングの高いニーズが明らかとなった。再検査数は68名、再検率は7.02%となった。要再検査検体では、正常と判定された群と比較し、有意な(p<0.001)Cp濃度の低下が認められた。再検査対象者のうち、12名について再々検査を実施した。現在までに、6名に対して精密検査受診勧奨を行った。2名が精密検査を受診し、1名について病因遺伝子の解析を実施した。
著者
藤澤 由和 斉藤 和巳 大久保 誠也 小籔 明生 武藤 伸明 石田 祐
出版者
静岡県立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

本研究においては、ソーシャル・キャピタルの構造的側面を把握する新たな手法を検討すると同時に、その手法により構築されたデータの解析を実施し、さらにその結果を踏まえ、当該研究課題の今後の展開に関する検討を行った。具体的にはRespondent-Driven Samplingと呼ばれる手法を、当該集団におけるネットワーク把握に応用し、ソーシャル・キャピタルの構造的側面の把握を試みた。またデータ構築に際しては、いわゆるディバイスを用いてより効率的かつ効果的な対象把握とデータ構築に関する検討を試みた。
著者
大久保 春乃
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.79-86, 1999-01-15

Akiko Yosano played an important role as a poetess and a critic for about 40 years from 1901. This study aims at making clear her view of costume. She was forced to wear boy's clothes in her infancy. This peculiar experience was the origin of her fondness for bright costumes throughout her life. Costume was an importartt medium when she gave expression to her feelings of "love," "youthfulness" and "motherhood." She had an idea of praise for physical beauty. She thought that costume should bring out the beauty of the human body and not simply cover. This idea and her experience of visiting Europe led her to advise Japanese women to wear Western style clothes. But it was not simply a matter of copying Western style clothes. She recommended them to make their dresses using fabrics for Japanese clothes, because it was an economical and easy way. Her opinion originated from her daily life and she had foreseen the new era.
著者
藤井 良知 阿部 敏明 田島 剛 寺嶋 周 目黒 英典 森 淳夫 佐藤 肇 新納 憲司 砂川 慶介 横田 隆夫 秋田 博伸 岩田 敏 佐藤 吉壮 豊永 義清 石原 俊秀 佐野 友昭 中村 弘典 岩井 直一 中村 はるひ 宮津 光伸 渡辺 祐美 久野 邦義 神谷 齊 北村 賢司 庵原 俊昭 桜井 實 東 英一 伊藤 正寛 三河 春樹 久保田 優 百井 亨 細井 進 中戸 秀和 西村 忠史 杉田 久美子 青木 繁幸 高木 道生 小林 陽之助 東野 博彦 木野 稔 小林 裕 春田 恒和 黒木 茂一 大倉 完悦 岡田 隆滋 古川 正強 黒田 泰弘 武田 英二 伊藤 道徳 松田 博 石川 純一 貴田 嘉一 村瀬 光春 倉繁 隆信 森田 秀雄 森澤 豊 浜田 文彦 辻 芳郎 横尾 哲也 林 克敏 冨増 邦夫 木戸 利彦 上原 豊 森 淳子 森 剛一 内田 哲也 大塚 祐一 本廣 孝 半田 祥一 山田 秀二 沖 眞一郎 吉永 陽一郎 荒巻 雅史 織田 慶子 阪田 保隆 加藤 裕久 山下 文雄 今井 昌一 鈴木 和重 岡林 小由理 金子 真也 市川 光太郎 曽田 浩子 清水 透子 長田 陽一 木葉 万里江 石橋 紳作 高橋 耕一 杉山 安見児 三宅 巧 荒木 久昭 垣迫 三夫 前野 泰樹 下飛田 毅 高岸 智也 松隈 義則 平田 知滋 田中 信夫 永山 清高 安岡 盟 林 真夫 天本 正乃 津村 直幹 小野 栄一郎 神薗 慎太郎 中嶋 英輔 永光 信一郎 野正 貴予 松尾 勇作 樋口 恵美 長井 健祐 末吉 圭子 橋本 信男 弓削 健 久保田 薫 川上 晃 渡辺 順子 藤澤 卓爾 西山 亨 岩永 理香子 牛島 高介 山川 良一 山村 純一 富永 薫 臺 俊一 安藤 寛 久田 直樹 藤本 保 元山 浩貴 丸岡 隆之 伊達 是志 杉村 徹 西依 淳 朝木野 由紀 山田 克彦 是松 聖悟 早川 広史 佐々木 宏和 木村 光一 山田 孝
雑誌
The Japanese journal of antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.921-941, 1995-07-01
被引用文献数
19
著者
矢内 俊裕 久保 雅子
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.62-69, 1998
被引用文献数
1

Peutz-Jeghers症候群の兄弟例を呈示し, 小腸ポリープに対する手術を中心に報告する.症例1は8歳の男児(弟)で, 1歳時に直腸ポリープ切除, 5歳時に小腸ポリープによる腸重積症のため小腸部分切除の既往がある.嘔吐・腹痛を主訴に来院, 腹部超音波検査にて小腸ポリープによる腸重積像を認め, 観血的整復・空腸部分切除を施行した.先進部にはφ7mm&acd;2cm大のポリープが6個集蔟しており, 組織学的には過形成であった.症例2は15歳の男児(兄)で, 13歳時より大腸・胃の内視鏡的ポリペクトミーの既往がある.小腸造影にてφ3cmと4cm大の空腸ポリープを2個認め, 開腹ポリープ切除を施行した.組織学的には過形成であった.術中全小腸内視鏡検査では回腸に小ポリープが散在していた.本症の予後因子は腸重積と悪性腫瘍であり, 再手術回避のためにも, 小腸ポリープで開腹の際には他の部位の小腸ポリープに対する術中内視鏡検査とその切除も考慮すべきである.