著者
飛田 健次 濱松 清隆 滝塚 知典 鈴木 正信
出版者
社団法人プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.582-593, 1999-05-25
被引用文献数
5 6

Ripple loss of energetic alpha particles and neutral beam ions was calculated for reversed shear discharges in ITER-FDR(Final Design Report). The result indicates that, compared with normal operation with positive shear, reversed shear operation dramatically enhances the ripple loss. Ripple loss of alpha particles can reach 25% with the maximum heat load of 3.7MW/m^2 on the outboard wall, while that of a 1MeV negative ion source beam can be as high as 20% as well. The heat load due to alpha particle loss is marginal in the light of a wall tolerance. The calculation suggests that the Toroidal Field(TF)ripple in a fusion reactor should be designed to be less than 0.6% at the plasma surface so that ripple loss of alpha particles or beam ions can be acceptably low. Ferritic steel insert to the vacuum vessel, is a probable solution to reduce the ripple loss to an allowable level in the ITER-FDR design with the TF ripple reduction of by a factor of 0.4. With TF ripple reduction, ripple loss for alpha particles and beam ions is expected to decrease to 10% and 4%, respectively.
著者
鈴木 正利
出版者
東京医学社
雑誌
周産期医学 (ISSN:03869881)
巻号頁・発行日
vol.30, no.12, pp.1625-1627, 2000-12
著者
夏目 敦至 若林 俊彦 鈴木 正昭 古山 浩子 近藤 豊 竹内 一郎
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

我々はDNAのメチル化などのエピジェネティクスが癌精巣抗原(Cancer-testis antigens, CTAs)の発現調節にも関与していることを見出し、5-aza-deoxycytidineをグリオーマに作用させるとCTAsの発現が活性化することを認めた。そしてCTA特異的細胞傷害性T細胞によってHLA拘束性に傷害される。以上にDNAメチル化阻害剤と癌ワクチン療法の組み合わせで強力な免疫療法の開発の展望を示した。一方、HDAC阻害剤のうち、SAHA, MS-275, FK-288は米国において白血病における臨床試験が行われている。また、脳神経外科領域でなじみのある抗てんかん薬のバルプロ酸がHDAC阻害活性を有しているのも興味深い。DNAメチル化酵素やHDACとともにEZH2も分子標的となりうる。現在、エピジェネティクス異常を標的とする治療薬の開発が急速に進んできており、グリオーマにおいて適応になるのも近い将来可能になると期待される。
著者
北本 朝史 服部 俊幸 鈴木 正昭 赤塚 洋
出版者
東京工業大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1991

本研究は《固相分子法による高選択レーザー分離法》(『固相レーザー分子法』)を確立するために、分子衝突が無視できる反応場で量子反応を選択的に制御し、レーザーによる高選択性、高収率をもたらす《新分離方法論》を構築する。固相マトリックスの創成条件を測定するためクライオスタットを製作した。クライオスタットを含むマトリックス創成装置を用いて、光学的に透明で凝縮相の成長速度が大きい条件に関して、基板温度一定の条件で測定した。またその結果を理論解析によって推定し、成長のメカニズムを検討した。液体窒素温度(-195.8℃)で固相マトリックスの創成実験を行ない、凝縮可能なキセノンガスを凝縮させた。またキセノンの透明な凝縮相を多層化する機能条件を確立した。キセノンガスの固相マトリックスは不活性分子の凝縮体であるため、光学的な吸収帯は認められず、光学特性は良好であった。またSF_6分子の単分子相をマトリックス中に層状に吸着させ、キセノンガスでコートする多層化法を検討する。レーザーにより反応性分子(SF_6)を励起、解離させる方法を実験的に検討する。次に反応分子の励起エネルギーがキセノン分子によって緩和されるので、解離分子の寿命を光学的に測定し、解離分子の平均寿命を延長するための方法論を研究する。数値解析によると、結晶表面の適応係数αおよび結晶の熱伝導度(結晶密度)がこれらの環境にとって重要な因子であることが分かった。『ラジカルライフタイム測定システム』を用いて透明結晶層の光透過度を測定し、波長依存性を測定した。その結果、結晶の透明度は表面温度と密接に関係していた。また結晶の成長速度は結晶の透明度を決定する要因ではなかった。
著者
鈴木 正嗣 梶 光一 和 秀雄
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.551-556, 1992-06-15
被引用文献数
9

北海道洞爺湖中島のエゾシか個体群について, 精巣ならびに血漿テストステロン濃度の年間変動を調べた. 他の温帯性のシカ類と同様に, エゾシカにおいても, 精巣のサイズや精細管直径, 精細胞の構成や配列, 血漿テストステロン濃度に顕著な季節的変化が認められた. 精子形成は7〜8月頃に開始されると考えられ, 8月末の時点では完成した精子が少数みられた. 洞爺湖中島における交尾期開始時期の10月末になると, 精巣サイズや精細管直径の平均値は最大となり, 精上皮には盛んな精子形成像が認められた. 精巣の退縮はl2月末には始まっており, 2〜3月になると精子形成は終了していた. 以後6月頃まで, 精巣は休止状態にあるものと思われた. 交尾期にあたる10月末と11月初めの血漿テストステロン濃度は, 2月や3月, 6月, 12月に比べると極めて高く, 個体差が大きかった. この個体差は, テストステロンのpulsatile secretionによるものと考えられた.
著者
篠田 知和基 松村 一男 丸山 顕徳 目崎 茂和 不破 有理 廣田 律子 服部 等作 荻原 真子 栗原 成郎 吉田 敦彦 諏訪 春雄 栗原 成郎 三原 幸久 中根 千絵 鷹巣 純 目崎 茂和 後藤 明 丸山 顕徳 依田 千百子 松村 一男 岡本 久美子 立川 武蔵 小松 和彦 百田 弥栄子 小南 一郎 鈴木 正崇 門田 真知子 蔵持 不三也 不破 有理 服部 等作 広田 律子 荻原 真子 木村 武史 宮本 正興 クネヒト ペトロ 水野 知昭 中堀 正洋
出版者
広島市立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

「ユーラシアの神話の道」「海洋神話」につづき、主として天空の神話を世界神話においてしらべて比較し、そこから各文化の世界観、すなわちコスモロジーを究明した。天空神話としては日月、風、星辰、それに「天界」の神話をとりあげた。
著者
秋田 喜代美 小田 豊 芦田 宏 鈴木 正敏 門田 理世 野口 隆子 箕輪 潤子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は幼小移行を園文化から学校文化への移行という文化的観点から、3対象調査により検討を行った。第1は、描画と面接での短期縦断卒園前と入学後の日本と台湾の子どもの比較文化調査である。幼児の不安は仲間関係や生活全般であり、台湾が学業不安が高いのとは対照的であった。物理的差異から文化的規範の差異の認識に時間がかかることも明らかにした。第2の保護者縦断質問紙調査の日台比較からは、日本の保護者の方が基本的生活習慣・集団生活・情緒・人間関係への期待が高いことを明らにした。第3に幼小人事交流教師調査により使用語彙の相違、幼少人事交流での適応過程の相違を明らかにした。
著者
鈴木 正人
出版者
岐阜工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

平成16年度には,手法の提案と試算を,平成17年度にはその手法の適用を行なった.時間的集中度については,都市化の進んでいる都市と進んでいない都市との比較という観点から県庁所在地の人口密度の上位10都市(東京特別区および大阪,横浜,など)と下位10都市(佐賀,長野,静岡など)の計20都市を対象とし,各都市における地上気象観測所の1976〜2003年の8月の時間降水量を抽出した.一雨(降水量が観測されてから降水量が0mmになるまで)を全て抜き出し,一雨総雨量,一雨中の時間最大降水量,降雨の継続時間,時間的集中度,のそれぞれについて,経年変化を線形と仮定し,得られた線形トレンドの有意性検定により,経年変化の有無とその程度を調べた.その結果,経年変化が5%または1%有意と検定されたのは,時間最大降水量の増加傾向として東京,横浜,さいたま,千葉,鳥取の5地点,継続時間の増加傾向として大阪,総雨量の増加傾向として福岡,であった.すなわち,人口密度の上位10都市のうち4都市で時間降水量が年々大きくなっていることが示された.しかし,本研究の主眼である雨の降り方を表す時間的集中度については,有意な経年変化は認められなかった.また,空間分布ついては東京および岐阜のアメダス観測点の8月の時間降水量を用いて,降雨が空間的にばらついている程度の経年変化を求めたが,経年変化は減少傾向(空間的に集中傾向)ではあったものの有意とはならなかった.なお,降雨の時空間分布を検証するのに従来より用いられているDAD解析におけるDA関係と,レーダーアメダスを用いた本研究で提案した手法を比較したところ,両者は同様の傾向を示すことが分かった.
著者
平野 隆 鈴木 正志 前田 一彦
出版者
大分大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

耳管閉塞およびインフルエンザ菌による慢性中耳炎症マウスモデルを用いて、中耳慢性炎症病態における IL-17 産生 T 細胞の動態につき検討した。BALB/cマウスを用いて、中耳炎モデル作成後3日目、14日目、2ヶ月目に中耳貯留液、中耳粘膜および側頭骨を採取し、中耳貯留液中の IL-17 濃度の測定、中耳粘膜下のリンパ球のフローサイトメトリーによる解析および IL-17mRNA の発現につき解析を行った。中耳粘膜において、Th17 細胞および IL-17 産生γδT 細胞の増加を急性期から慢性期に認め、中耳貯留液中の IL-17 濃度においても2週間目から2ヶ月の慢性期に至るまで、明らかに対照群と差を認めた。中耳粘膜の単核球細胞の IL-17mRNA の表出も、対象群と比して明らかな強発現を認めた。 中耳粘膜における Th17 細胞や IL-17 産生γδT 細胞が中耳局所の慢性炎症に関与している事が推測された。
著者
鈴木正司
雑誌
日本透析医会雑誌
巻号頁・発行日
vol.16, pp.33-34, 2001
被引用文献数
1
著者
木滑 孝一 千原 明 栗田 雄三 原 義雄 広野 達彦 汐崎 公太 鈴木 正武 角田 弘
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.133-134, 1974-06-25

17才男子.4ケ月前より咳噺喀疾,血疾,発熱,胸痛あり来院.R324万,Hb9.6g/dl.Ht23%.血沈1時間6mm,胸部X線では右上肺野に境界鮮明,均一な円形陰影を認め,気管支造影で腫瘍は右上幹内腔へ突出し,右B_1が閉塞中断していた.内視鏡では右上幹はBlutcoagulaに破れた腫瘍により完全に閉塞されており,その下に黄白色の腫瘍実質も認められた.生検を行ったが悪性所見は否定されたが組織型は不明であった.肺良性腫瘍と診断し49年1月7日右上葉切除を行った.腫瘍は8×6×7cm,薄い被膜に破れ,割面は黄白色,比較的軟い.組織学的に平滑筋腫と診断された.リンパ節転移(一)本症例は文献上19例目にあたると思われる.
著者
岡室 博之 港 徹雄 三井 逸友 安田 武彦 高橋 美樹 堀 潔 原田 信行 本庄 裕司 福川 信也 土屋 隆一郎 加藤 雅俊 濱田 康行 村上 義昭 鈴木 正明 柴山 清彦 島田 弘 池内 健太 西村 淳一
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

2007年1月以降の新設法人企業に対して、2008年11月以来4回の継続アンケート調査を実施し、特に研究開発型の新規開業企業の創業者の属性や資金調達・雇用、研究開発への取り組みと技術成果・経営成果等について独自のデータセットを構築した。それに基づいて、新規開業企業の研究開発に対する創業者の人的資本の効果(資金調達、技術連携、イノベーション成果)を計量的に分析した。さらに、政府統計の匿名個票データを入手して自営開業について統計的分析を行い、アンケート調査に基づく分析を補完した。また、知的クラスターに関するアンケート調査と訪問調査を実施し、クラスター政策と新規開業・イノベーションの関連等を考察・分析し、国際比較を交えて関連政策の評価を行った。
著者
小杉 康 佐々木 亨 橋本 雄一 鈴木 正章 瀧川 渉 山崎 京美 富岡 直人
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

「噴火湾北岸縄文エコ・ミュージアム」の基本計画を作成し、小幌洞窟遺跡、有珠6遺跡の発掘調査による学術成果に基づいて、それぞれの遺跡をサテライトとして整備して、コア・ミュージアムを開設した。
著者
植田 文明 松井 修 鈴木 正行
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

3テスラ、1. 5テスラ磁気共鳴装置による塞栓術後の脳動脈瘤の経過観察法の研究を行った。塞栓脳動脈瘤の評価に造影剤を使用したMRAの元画像による評価が再発・残存腔の遅い血流、瘤内血栓、さらに瘤壁の増強効果による瘤径の拡大傾向といった治療法の変更や再塞栓術につながる情報の提供をしていることを突き止めた。一方で明らかに不十分な塞栓に終わっているにもかかわらず瘤壁の増強効果を示さない症例も認められ、今後の課題となる。
著者
大黒 將弘 宮崎 哲弥 森田 逸郎 大谷 朋広 長尾 康之 久保田 文人 鈴木 正敏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.410, pp.7-10, 2004-10-28
被引用文献数
5

架空区間を含んだ約200kmのITU-TG652準拠の既設シングルモードファイバで構成された、JGNII光テストベットを用いて、単一チャネルの単一偏波160Gbit/s光信号伝送実験を行った。強度変調(OOK:on-offkeying)方式と差動位相変調(DPSK:differential phase shift keying)方式の特性比較を行い、 DPSK変調方式を用いることで, OOK変調方式よりも良好な伝送特性を得た。さらに、DPSK変調方式と偏波スタビライザを併用することで、OOK変調方式に比べて2.5dB以上Q値の向上が得られ、200km伝送後も安定な伝送特性が得られた。
著者
鈴木 正康 山田 裕 出口 勝昭 安生健一郎 粟島 亨 天野 英晴
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムLSI設計技術(SLDM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.5, pp.35-40, 2004-01-22

NECエレクトロニクスが開発したDynamically Reconfigurable Processor (DRP)は、粗粒度のリコンフィギャラブルプロセッサで、内部に持つ16のデータパスの構成情報を切替えることによって、様々な処理を実現する。本稿では、リコンフィギャラブルプロセッサDRP上でのエッジ近傍合成機能付きαブレンダの設計事例を紹介し、DRPの処理能力を検証するため、Pentium 4、Athlon XP、DSP(TI C6713)などのアーキテクチャと比較した。その結果、並列処理の効果的な利用により,エッジ近傍合成機能付きαブレンダを実行した場合、DRPはPentium 4、Athlon XPの3倍、DSPの17倍の処理性能を達成することができた。Dynamically Reconfigurable Processor (DRP) developed by NEC Electronics is a coarse grain reconfigurable processor that selects a data path from the on-chip repository of sixteen circuit configurations, or contexts, to implement different logic on one single DRP chip. This paper describes our implementation of an alpha blender with anti-aliasing capabilities on the DRP. Comparison with various architectures including Pentium 4, Athlon XP, and DSPs (TI C6713) are done to evaluate the potentials of the DRP. Our results show that the DRP outperforms Pentium 4 and Athlon XP by three times, and DSP by seventeen times when compared against the implementation of anti-aliasing alpha blender.