著者
佐々木 倫朗 山本 隆志 坂本 正仁 山田 雄司 山澤 学 古川 元也 三浦 龍昭 丸島 和洋
出版者
大正大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究は、金剛三昧院・桜池院等の史料を調査することにより、高野山の宿坊史料の全体像を提示し、地方大名家の供養帳の史料的性格を明らかにし、大名家供養帳の成立と大名権力の確立との密接な関連性を考察することを目的とした。上記の研究のため、金剛三昧院については、平成23年度より経蔵内及び本堂に所在する史・資料の調査を行い、519点の供養帳を確認し、今まで存在が知られていなかった中・近世の多数の史料を確認した。桜池院については、諏訪・武田氏との関わりを中心としながら、調査を行い、中・近世の供養帳・新出文書を確認し、貴重な戦国期の供養帳に関しては、翻刻を行い、その史料的性格を明らかにした。
著者
町島 希美絵 坂本 麻衣子 大島 千佳 北島 かおり 東内 順子 木場 勉 郷原 るみ 佐藤 鮎美 中山 功一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.678-691, 2017-12-15

目的:「健康マージャン教室」に参加した健常な高齢者を対象に,健康マージャン教室が認知機能に与える効果を明らかにする。 対象と方法:対象者は89名(平均年齢72.0歳,標準偏差6.5歳)で,教室に週1回,合計20回参加した。教室開始時(Pre)と終了時(Post)でMini Mental State Examination(MMSE),Frontal Assessment Battery at Bedside(FAB),Trail Making Test(TMT)Part A and Part BとGeriatric Depression Scale(GDS)短縮版を測定した。Pre-MMSEの合計点を基準に比較的低い群(MMSE26点以下:A群)と高い群(MMSE27点以上:B群)に分けた。Pre-Post比較ではWilcoxonの符号付き順位検定を行ない,群間比較では,群間に有意差のあった年齢と教育年数を調整する目的で多変量共分散分析を行なった。教室終了時には,日常生活における変化を質問紙で調査した。 結果:Pre-Post比較では,特にA群でMMSEの「計算(p<0.01)」と「合計点(p<0.05)」,TMT-A(p<0.05),GDS(p<0.05)で有意差がみられた。質問紙への回答では,「生活の充実感」「チャレンジ意欲」等の各項目において有意差があり,さらに友人や地域交流への意欲がみられた。 結論:検査結果から,健康マージャン教室による認知機能の活性化が示唆された。さらに,新たな人間関係の形成や日常生活での活動意欲にも影響を与えたと考えられた。
著者
橋詰 直樹 田中 芳明 深堀 優 石井 信二 七種 伸行 古賀 義法 東舘 成希 升井 大介 坂本 早季 靍久 士保利 八木 実
出版者
一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会
雑誌
日本静脈経腸栄養学会雑誌 (ISSN:21890161)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.1111-1114, 2018 (Released:2018-12-20)
参考文献数
28

プロバイオティクスとプレバイオティクスは腸内細菌叢の是正を目的として古くから用いられる。新生児期から幼児期までに腸内細菌叢は多くの因子に影響を受けながら変動し形成される。新生児外科的治療後の抗菌薬使用や経腸栄養の制限、乳児期における持続性下痢症など、正常腸内細菌叢の獲得が困難な場合において、プロバイオティクスとプレバイオティクスの有効性は数多く述べられている。また消化管疾患のみではなく、アレルギー性疾患など消化管疾患以外の面でもその有効性は報告されている。今回はその活用例について報告する。
著者
岡部 貴美子 亘 悠哉 飯島 勇人 大澤 剛士 坂本 佳子 前田 健 五箇 公一
出版者
国立研究開発法人森林研究・整備機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

見えないウイルスが接近する脅威を、可視化することを目的とする。そのためにマダニが媒介するSFTS等をモデルとし、野生動物の個体群と移動分散、マダニの分散への貢献、マダニの増殖にかかる生物・非生物学的要因、個体群の空間スケールを明らかにし、セル・オートマトンモデルによる予測、フィールド調査による検証、細胞レベルの病理試験等を駆使して精度の高い動物リレーモデルを開発する。これにより、マダニと病原体が野生動物にリレーのバトンのように受け渡され、途上の環境変化によってリレーの方向等に変化が生じ、感染症の溢出・拡大が起こるという仮説を検証し、感染拡大メカニズム解明とそれに基づく対策手法開発に資する。
著者
坂本 佑太朗 柴山 直
出版者
日本分類学会
雑誌
データ分析の理論と応用 (ISSN:21864195)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.31-45, 2017-03-01 (Released:2020-04-02)
参考文献数
37

テストが測定すべき心理学的な特性が多様化してくるにしたがって,「テスト(項目)はそもそも何を測っているのか」という構成概念に関する精緻な検証が求められている.最近では,その手段として多次元IRTが注目されてきており,これまでそれほど測定論的な関心が注がれてこなかったテストの下位領域についての定量的な検証の必要性も指摘されている.そこで本研究では,わが国の学習指導要領に則って作成された平成18年度新潟県全県学力調査における中学校2年生数学データ (N=9,102)に対して,多次元IRTを使って下位領域特有の影響について定量的に検証した例を示す.その結果,テスト全体が測定する「数学力」よりも下位領域特有の影響を強く受けている項目は25項目中2項目存在し,その内容は定性的な観点からも妥当であることが確認できた.つまり,多次元IRTを用いることにより,テスト項目の測定内容に関して項目レベルで次元に応じた情報が得られることを意味し,今後のテストデータ分析においても,単にIRTモデルを適用するだけではなく,多次元IRT分析にもとづくより精緻な妥当性検証が可能であることが示された.
著者
渡辺 尚 坂本 裕二 友永 淑美 犬山 正仁 笹山 初代 原 耕平 今村 由起夫 浅井 貞宏
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.39, no.11, pp.1523-1528, 1990
被引用文献数
6

エビを原因とする食餌依存性運動誘発アナフィラキシーの1例を経験した.症例は15歳の男性で, 昼食にエビフライを食べ, 4時間後にランニングをしたところ2000mの地点で全身の掻痒感を伴う発赤疹と呼吸困難が出現した.病歴上, 過去にもエビ摂取後の運動で同様のエピソードを経験していた.検査ではエビに対する特異IgE抗体が証明され, さらにエビ摂取後の運動負荷試験で血中ヒスタミンの上昇も認められ, 本症と診断した.本邦には本症例を含め25症例の報告があるが, 13症例は小麦製品, 10例がエビを原因としていた.また14例は過去にも運動後, 蕁麻疹やアナフィラキシー様症状を経験していた.現在運動中の突然死が問題となっているが, 本症もその原因の一つと考えられ, 医療従事者のみならず, スポーツの指導や教育に携わる人も本性の正しい認識を持つ必要がある.
著者
坂本 光太
出版者
国立音楽大学大学院
雑誌
音楽研究 : 大学院研究年報 = Ongaku Kenkyu : Journal of Graduate School, Kunitachi College of Music (ISSN:02894807)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.139-154, 2021-03-31

ヴィンコ・グロボカール Vinko Globokar(b. 1934)は、作曲家、即興演奏者、トロンボーン奏者である。彼は、トロンボーンのヴィルトゥオーゾとして、ベリオ、カーゲル、シュトックハウゼン、武満らの前衛作品を数多く初演し、また、作曲家としては、前衛音楽の演奏経験を生かした作品を創作するとともに、1970年頃以降、国家による人権侵害や移民を主題とした政治的、社会的作品を発表し続けている。しかしながら、前衛音楽史におけるグロボカールの重要性に反し、演奏会プログラムなどの短いプロフィールを除いて、日本語で書かれた彼の伝記はほとんど見つけることができない。また、欧文のものを見ても、これまでのところ最も総合的な研究であるBeck(2012)でのグロボカールの伝記的記述(独語)では2003年までの文献しか参照されていない。そのため、新しい3つのインタビュー Globokar(2006, 2008, 2014)を踏まえ、それを更新する必要性があるといえるだろう。本稿は、詳細な伝記的インタビューを含むGlobokar(1994)、長編インタビューのGlobokar(2008)、自身による伝記的情報を含む最新のインタビューの一つであるGlobokar(2014)を主要文献とし、グロボカールの発達上の多元性に注目しながら、作曲家としての方向性を明確に定めたとされる1970年代頃までの彼の前半生を明らかにすることを目的としている。本稿は、活動場所あるいは活動内容によって区分された7節からなる。「1. フランスの移民共同体での幼少~少年期(1934-1947):劇場での音楽体験」では、原点である移民としての出自、幼少期の音楽的経験と政治的衝突について、「2. リュブリャナ時代(1947-1955):ジャズ・トロンボーン奏者として」では、スロヴェニアに帰ったグロボカールが、社会主義国家の中でジャズ・トロンボーンを始め、プロフェッショナルな音楽家としてキャリアを開始するまでを、「3. 第一パリ時代(1955-1964):ジャズ、クラシック、スタジオ、キャバレー、そして前衛音楽」では、再びフランスに向かったグロボカールが、パリでクラシック、スタジオ、キャバレーなどで演奏の幅を広げ、人脈とスキルを拡充する中でさらには前衛音楽に接近し、その演奏と作曲を開始するまでを、「4. ベルリン・ニューヨーク時代(1964-1966):コンポーザー・パフォーマーとして」では、前衛音楽の面で決定的な影響を与えたベリオとの師弟関係と、グロボカールが作曲における演奏家の重要性を自覚し、コンポーザー・パフォーマーとして世に認められていく過程を、「5. ケルン時代(1967-1976):教育者、前衛音楽演奏者として」では、シュトックハウゼンやカーゲルとのドイツでの交流の中で、教育者としてのキャリア形成、ダルムシュタット夏季新音楽講習会への参加や、前衛音楽演奏家としてのさらなる跳躍を、「6. 『ニュー・フォニック・アート』の活動(1969-1982):即興演奏」では、主たる活動領域の一つである即興演奏の概要について、「7. 第二パリ時代(1973-79)とその後:IRCAMへの参加」では、彼がフランス、ドイツなどの各地域において強い影響力を持つに至ったことを、それぞれ記述した。自らに関して、どの国にも全く帰属意識を持っていないというグロボカールの言葉は、彼のナショナリティのみならず、彼を取り巻くあらゆる環境に当てはまるように思われる。上に見てきたように、移民労働者の家庭に生まれ、ロレーヌのテュクニュー(フランス)、リュブリャナ(ユーゴスラヴィア/スロヴェニア)、パリ(フランス)、ベルリン、ケルン(ドイツ)、ニューヨーク州(アメリカ)、フィレンツェ(イタリア)と欧米の各国を股にかけ、フランス語、スロヴェニア語、ドイツ語、英語を駆使し、演劇、ジャズ、クラシック、商業音楽、前衛音楽、即興演奏という様々な文化領域を横断しながら、即興演奏者、トロンボーン奏者、作曲家、指揮者、教育者として活動したグロボカールの前半生は、多元性に満ちている。本稿が、日本でのグロボカール作品受容のための一助となることを期待する。
著者
鹿毛 敏夫 早坂 俊廣 山崎 岳 坂本 嘉弘 田中 裕介 吉田 寛 坪根 伸也 中西 義昌
出版者
新居浜工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

中国に残された文献史料によると、嘉靖36(1557)年に日本の戦国大名大友義鎮が浙江省に派遣した貿易船が、舟山島の岑港で沈没した。「巨舟」と記されたその船は、当該期東シナ海域を往来する船のなかで最大級の大型構造船であった。本研究の現地調査において、沈没船の時代に関わる考古遺物を確認できたとともに、船の母港の都市空間構造を明らかにすることができた。また、共通の意識を有する中国の研究者との連携体制を構築するとともに、国際学会を通じて研究成果を世界的に発信することができた。
著者
坂本 伸之
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.238, pp.54-57, 2004-07

「昨日は朝まで飲んでいたんです。下馬評を覆して、"我が"ピストンズが優勝したものだから」 米国のプロバスケットボールチーム、デトロイト・ピストンズのユニフォームを着た瀬戸欣哉(44)は、開口一番、満面の笑みを浮かべて切り出した。 「本命視されていたロサンゼルス・レイカーズは、有名なスター軍団。それに対して、ピストンズには、これといった選手がいない。
著者
坂本 優子 本田 由佳 時田 章史 鈴木 光幸 荻島 大貴 松岡 正造
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

300人の対象者のリクルートを終え、ほぼ全員の血液検査・栄養アンケート・紫外線暴露量アンケート・ビタミンD関連遺伝子多型の結果が出そろった。現在、データ解析中であるが、いくつか興味深い結果が出ている。対象妊婦のエネルギー充足率の平均は71.2%であり、足りていなかった。25(OH)Dの中央値は10.3 ug/m Lであり、90%が<20 ng/mLだった。25(OH)Dの中央値で2群に分けると,紫外線からのVitD生成量は中央値未満群で、中央値以上群より有意に少なかった(p<0.05)。食事からのビタミンD摂取量は25(OH)Dと相関しなかったが、紫外線からの生成量はよく相関した。ビタミンD結合タンパクの遺伝子多形が血中25(OH)Dと関連していた。これらの結果から、妊婦のほとんどがビタミンD不足であること、エネルギー必要量が足りていないことが発覚し、妊婦の健康を守上でも食事を見直す必要があった。ビタミンD不足の原因を考える上で、紫外線からの生成量の少なさには注目すべきであり、紫外線を避ける傾向にある妊婦に正しい指導が必要であると考える。対象妊婦とメールで連絡を取り合い、生まれた子どもたちのあしの写真と栄養アンケート・紫外線暴露量アンケートを収集している。回答率は概ね80%を超えており、良好である。生後3ヶ月のTibio femoral angle(TFA)は6.5度95%CI 5.3度で内反の狭い範囲の中に収まっていた。TFAと母体の血液検査値との間に相関は認めなかった。写真による計測ではあるが、今後、生後6ヶ月、1年、1年半と縦断的に下肢アライメントを測定する今回の研究は、下肢アライメントの変化を表す貴重なデータとなる。
著者
坂本 裕和 藤井 亮輔 光岡 裕一 坂井 友実 秋田 恵一
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.197-208, 2010 (Released:2010-08-10)
参考文献数
30

【目的】骨盤内臓の疾患に対する重要な治療点としての八リョウ穴と骨盤神経叢の構成および臓側枝との位置関係を検討した。 【方法】東京医科歯科大学大学院臨床解剖学分野所蔵の実習体5体を使用し、 実体顕微鏡下で、 骨盤神経叢の構成および臓側枝の分岐形態と八リョウ穴との位置関係を精査した。 【結果】1. 骨盤神経叢を構成する交感神経成分の下腹神経は第2および第3腰内臓神経が恒常的に参加する上下腹神経叢から起こり、 骨盤神経叢の後上角に入る。 副交感神経成分の骨盤内臓神経は第2~第4仙骨神経前枝から起始し、 骨盤神経叢の後下角に入る。 陰部神経および肛門挙筋神経とは共通幹を形成する傾向が強い。 2. 骨盤神経叢から起こり骨盤内臓に分布する臓側枝は均一に起始するのではなく、 I~IV群に分かれる傾向が強い。 特に、 III群は排尿・性機能に深い関わりを持つ。 【結論】1. 八リョウ穴への刺鍼では、 骨盤内臓神経が恒常的に起こる第3および第4仙骨神経前枝に直接刺激が可能である中リョウ (BL33) および下リョウ (BL34) が骨盤内臓の機能に影響を及ぼすことが示唆される。 2. 八リョウ穴への深鍼では、 刺入鍼は直腸の側縁に達するため正中方向への刺鍼には注意を要する。
著者
郡 拓也 東條 正典 藤井 亮輔 野口 栄太郎 坂本 裕和 秋田 恵一
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.811-818, 2010 (Released:2011-05-25)
参考文献数
14
被引用文献数
1 3

【目的】WHOにより標準経穴部位(361穴, 2006)の合意が成され、 それに伴って秩辺の取穴場所の変更が行われた。 新旧両秩辺とその周囲構造物との位置関係および腰痛に対する治療部位としての坐骨神経への刺鍼点について検討した。 【方法】東京医科歯科大学解剖学実習体3体6側を使用した。 殿部および大腿後面における太陽膀胱経に、 WHOの取穴方法に従って刺鍼を施し、 その部位を中心とした局所解剖を行った。 【結果】1.新秩辺(WHO, 2006)は、 後大腿皮神経、 下殿神経・動脈、 坐骨神経が出現する梨状筋下孔の近傍に位置した。 2.旧秩辺は上殿神経・動脈が出現する梨状筋上孔の近傍に位置した。 3.殿部および大腿後面での坐骨神経への刺鍼部位として、 (1)坐骨神経形成根部、 (2)梨状筋下孔、 (3)仙尾連結と大転子を結ぶ線上の外側1/3点、 (4)坐骨結節と大転子を結ぶ線上の中点、 (5)承扶の約1cm外側の地点、 (6)殷門の外側、 大腿二頭筋筋腹の内側半部、 が挙げられた。 【結論】1. 新旧両秩辺とも殿部および大腿後面にとって重要な神経・血管の近傍に位置し、 種々の病的症状に対する有効な刺鍼部位と考えられる。 2. 殿部および大腿後面での坐骨神経に対する刺鍼部位として、 走行経路より6カ所が示唆された。
著者
坂本 敏幸 宇治川 利信 岩谷 義幸 伊達 吉克 松永 孝治 長町 亨 国重 静司
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.22, no.53, pp.1-6, 1998-10-08

Use of 3D CG for Election Reporting Program has been expanding in accordance with improvement of CG technology. In this paper we have outlined our development of in-house real time CG system for Election Reporting Programs and its stable operation.
著者
坂本 快郎 市村 隆也 水流添 周 中尾 光善
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.137-143, 2005-03-25 (Released:2011-03-02)
参考文献数
46
被引用文献数
1 1

老化はヒトを含む全ての生物に共通した生命現象であるとともに, 多くの疾患や病態の発生と関わっている. 近年, DNAメチル化とクロマチンをはじめとするエピジェネティクスの研究が進展して,細胞の老化現象とも密接に関わることが明らかになってきた. 加齢とともにDNAメチル化パターンが徐々に変化する事実からも, 癌や自己免疫疾患, 代謝病, 神経疾患等の発症機序との相関性が注目されている. DNAメチル化検査は技術的に確立されており, 癌の早期診断, 治療薬剤の選択や予後因子に適用されている. さらに, エピジェネティクスを標的とする薬剤開発 (エピジェネティック治療) が提唱されており, 疾患の予防や治療に貢献できる可能性が高まりつつある.
著者
藤原 秀行 飯沼 和樹 坂本 有希
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.57-62, 2012 (Released:2018-04-07)
参考文献数
2

中学 1 年の光の屈折の学習では,屈折が起こるしくみを扱わない。そのため,異なる媒質間の入射角と屈折角の関係を暗記する学習にとどまることが多い。そこで坂本は,屈折現象の理解を深めるために,光の速さが媒質によって異なること,それにより屈折が起こることを授業で扱った。これを受け,科学部員の藤原,飯沼は様々な屈折現象への関心が高まり,光の曲がり方をコントロールできないかと考えた。本研究は,藤原らが,砂糖とアガーという身近な素材を用いて平面レンズを作るという試みである。水と砂糖水を接触させて境界面に濃度勾配を作り,それを利用して光を曲げる。種々の濃度の砂糖水を用いて光の曲がり方,最適な凝固剤を明らかにし,レンズ中で光が曲がる砂糖水-アガーレンズの作成に成功した。
著者
高野 慶輔 坂本 真士 丹野 義彦
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.12-22, 2012-07-31 (Released:2012-09-07)
参考文献数
43
被引用文献数
6 6 2

自己注目は,自己に注意を向けやすい特性とされ,非機能的な側面である自己反芻と機能的側面である自己内省の2種類があることが知られている。こうした自己注目の機能性・非機能性に関する議論の多くは個人内の認知・感情の問題に焦点を当てて行われてきており,社会的・対人的な要因との関連はあまり検討されてこなかった。そこで,本研究では,自己注目の機能的・非機能的側面から,自己受容および自己開示との関連を検討した。大学生122名を対象として質問紙調査を実施し,自己反芻・自己内省の傾向,自己受容感,および不適切な自己開示の傾向を測定した。構造方程式モデリングによる分析の結果,自己反芻は,不適切な自己開示と直接的に関連するほか,低い自己受容感を媒介して,不適切な自己開示と間接的に関連していた。一方で,自己内省は,高い自己受容感を媒介して適切な自己開示と関連していることが示された。以上の結果から,自己反芻と自己内省は自己・対人プロセスの中で異なった役割を果たしており,心理的適応に影響を及ぼしていると考えられる。