著者
深見 公雄 山岡 耕作 西島 敏隆
出版者
高知大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

魚類の種苗生産における初期餌料として現在多用されているS型ワムシは、魚種によっては孵化後の摂餌開始時期の口径に比較して大きすぎるため仔魚は効率よく摂食することができず、その初期減耗の大きな原因になっている。このため本研究では、S型ワムシに代わるより小型でかつ安定大量培養が可能な餌料の開発を目的とし、原生動物(鞭毛虫・繊毛虫)の仔魚初期餌料としての可能性について検討した。また、天然海域に生息する仔魚の消化管内容物を調べ、原生動物プランクトンの消費者としての仔魚の役割について調べた。まず稚魚ネットにより土佐湾や伊予灘で採取された全長数mm程度の仔魚の消化管内容物を、微生物学的な手法を用いて詳細に観察した。その結果、大きさが10〜40μm程度の原生動物が仔魚によって捕食されているのが確認された。約47属319個体の仔魚について、その消化管内部を観察した結果、魚種によって、(1)観察した個体のほとんどすべてで原生動物が多量に観察されたもの、(2)観察されないかされても比較的少量であったもの、および(3)全く原生動物の捕食がみられなかったものの3群に分かれることが明らかとなった。(1)のグループにはカワハギ・アミメハギ・ヒメダラ等が、また(2)のグループにはシロギスやタチウオ等が、(3)のグループにはカタクチイワシ・マイワシ・クロサギ等が該当した。天然仔魚が原生動物を摂餌していることが明らかとなったため、種苗生産により得られた孵化後2〜3日の摂餌開始期にあたる仔魚を約24時間飢餓させたのち、海水中より分離した鞭毛虫および繊毛虫を与えた。その結果、孵化後3日齢のアユ仔魚や孵化後4日齢のヒラメ仔魚ではまったく繊毛虫を摂食していないことを示す結果しか得られなかった。またマダイにおいては、孵化後3日齢の仔魚はほとんど摂食しなかったものの6日齢仔魚ではわずかながら仔魚添加実験区での繊毛虫の密度が無添加対照区に比較して減少しており、マダイ仔魚による繊毛虫の摂餌が示唆された。また前記の魚種に比較してより口径の小さい2日齢のキジハタ仔魚では、繊毛虫を捕食していることを示唆する結果が得られた。以上の観察・実験結果から、魚種によっては孵化直後の初期餌料として繊毛虫等の原生動物プランクトンが有効であることが示唆された。
著者
木村 清志
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

日本国内やベトナム,タイ,インドネシアなどの東南アジアにおける現場採集,および世界各地の大学・博物館からの借用標本に基づいて,アフリカ東岸,紅海からミクロネシアに至るインド洋-太平洋の全域におけるヒイラギ科魚類の分類学的再検討を行った.その結果次のような結果が得られた.1.20世紀を通じて極めて分類学的混乱の激しかったヒイラギ属魚類について重点的に研究を進め,本属内に含まれる種を5種群23種と種群を構成しない3種の計26種に分類した.なお,このうち4種は現在のところ未記載種である(1種は近日公表される).また,本属に含まれる種の内,数種については,より正確な異名関係が明らかになり,従来使用されていた学名が変更される.2.上記種群の内,Leiognathus aureus種群,タイワンヒイラギ種群,Leiognathus decorus種群については,研究が終了あるいはほぼ終了した.しかし,シマヒイラギ種群,および最も激しい混乱状態に陥っているLeiognathus oblongus種群については,今回の研究で一応の結果が得られているが,詳細な研究が引き続き必要である.3.コバンヒイラギ属とウケグチヒイラギ属については,近年分類学的整理がほぼ完了しており,今回の再検討でも,ほぼこの研究成果の有効性が認められた.すなわち,両属ともにそれぞれ5種が含まれる.4.上記の結果,現状では本科魚類は3属36種に分類することができ,これらの簡潔な検索表とそれぞれの種の特徴,分布,および異名関係の証拠などを研究成果報告書で表した.5.本研究で導入したヒイラギ属の各種群は,形態的まとまりが強く,今後これらのほとんどが属に昇格する可能性が高く,属の再検討と属間の系統関係の解析が今後の課題である.6.本研究に付随して行った,トウゴロウイワシ科,クロサギ科などの魚類についても,数種の新種記載を行った.
著者
小幡 憲司 峰野博史 栗山 央 水野 忠則
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.15, pp.55-60, 2008-03-07

発電は一定の発電量を維持し続けることが,最も効率が良い.しかし,電力の消費量は,人が活動する時間帯に最も多くなるため,日中にピークとなり,深夜になると減少する.現在の技術では,大容量の蓄電設備を構築することが困難なため,電力消費量に合わせ発電量を調整せざるを得ない.電力負荷を平準化(ピークシフト)できれば,発電の効率を高めることができ,発電による環境汚染を抑えることができる.そこで本稿では,ピークシフトに貢献するため,家庭内の小型蓄電装置を制御し,深夜の電力を蓄電し,蓄電された電力を日中に共有して使用するシステムを,PLC を用い No New Wire で構築する手法を提案する.Although it would be most efficient to maintain a constant rate of power generation, the consumption of electric power is related to human usage. Electric power requirements peak in the daytime and decrease at midnight. In the present state of our technology, it is difficult to construct large capacity electricity storage. Instead we must adjust power generation according to consumption. A peak shift, however, could improve. The peak shift could improve the efficiency of power generation and suppress environmental pollution from power generation. To contribute to the peak shift, we propose a system that controls small-sized storage batteries. It accumulates the electric power at midnight, and shares the electric power accumulated during the daytime.
著者
小林 正史 北野 博司 設楽 博巳 若林 邦彦 徳澤 啓一 鐘ケ江 賢二 北野 博司 鐘ヶ江 賢二 徳澤 啓一 若林 邦彦 設楽 博己 久世 建二 田畑 直彦 菊池 誠一
出版者
北陸学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

縄文から古代までの調理方法を復元し、土鍋の形・作りの機能的意味を明らかにする、という目的に沿って、ワークショップ形式による土器観察会、伝統的蒸し調理の民族調査(タイと雲南)、調理実験、を組み合わせた研究を行った。成果として、各時代の調理方法が解明されてきたこと、および、ワークショップを通じて土器使用痕分析を行う研究者が増え始めたことがあげられる。前者については、(1)縄文晩期の小型精製深鍋と中・大型素文深鍋の機能の違いの解明、(2)炊飯専用深鍋の確立程度から弥生時代の米食程度の高さを推定、(3)弥生・古墳時代の炊飯方法の復元、(4)古墳前期後半における深鍋の大型化に対応した「球胴鍋の高い浮き置き」から「長胴鍋の低い浮き置き」への変化の解明、(4)古代の竈掛けした長胴鍋と甑による蒸し調理の復元、などがあげられる。
著者
浅間 哲平
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

マルセル・プルーストが1890年代から1900年頃までにどのような蒐集と関わりを持っていたのかを調査するにあたり、以下の二通りのアプローチを試みた。まずはロベール・ド・フザンサック=モンテスキウ(1855-1921)との交際について研究した。1895年には、ある批評家が「愛好家たち」という評論でモンテスキウを批判したことから論争が起き、詩人は「職業芸術家」という論考で反駁を試みた。1896年にはプルーストの処女作『楽しみと日々』が出版され、べつの批評家ジャン、ロランがこの作品はモンテスキウの影響下にある愛好家の作品であるという論評を発表している。このような事実に着目し、1893年から1896年におけるプルーストとモンテスキウの関係を二人の書簡、当時の新聞・雑誌などから詳細に追っていき、二人の作品がどのような関係を持っているのかを検証していった。プルーストと蒐集家モンテスキウの関係を具体的に調べることで、モンテスキウが発表する芸術コレクションに対する論評にプルーストが実際に関心をもって接していたことを示す証拠をいくつか発見することができた。次に、プルーストは1890年1900年頃までの間に残した実在する芸術家についての美術評論のなかで、蒐集(コレクション)がどのように描かれているのかについて総合的な見地から研究した。プルーストは、レンブラント(1606-1669)、シャルダン(1699-1799)、アントワーヌ・ヴァトー(1684-1721)、ギュスターヴ・モロー(1826-1898)、クロード・モネ(1840-1926)についての評論を残している。これらの評論でそのコレクションがどのように論じられているのか検討した。
著者
中嶋 琢也 長谷川 靖哉 湯浅 順平 河合 壯
出版者
奈良先端科学技術大学院大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2008

電荷の局在状態の光制御を実現するシステムを目指し、ジアリールエテン、ターアリーレン(ジアリールアリーレン)へのイミダゾリウム環の導入を行った。光化学反応に伴い、導入されたイミダゾリウム環は正電荷が非局在化したイミダゾリウム型と局在化したイミダゾリニウム型に相互変換する。本年度は、この正電荷の局在構造変化によるソルバト、イオノクロミズムや反応性の発現など興味深い特徴を見出した。(1)イミダゾリウム置換ジアリールエテンはトルエンからピリジンまで幅広い極性の溶媒中においてフォトクロミック反応を示すことを見出した。閉環体における局在正電荷はルイス塩基結合サイトとして働き、高ドナー数を有する分子やアニオンと特異的に相互作用する。その結果、π共役構造を変化させ、マルチクロミック特性(光、溶媒、イオン応答)を示すことを見出した。(2)ジチアゾリルイミダゾリウムは種々の溶媒中で可逆的にフォトクロミック反応を示し、(1)と同様に、ソルバトクロミズムを示した。この場合、溶媒のドナー数ではなく誘電率に応答した吸収ピークシフトを示した。低極性溶媒中において局在カチオンはヨードアニオンと強く相互作用し、イミダゾリニウムのN(1)-C(2)-N(3)の二重結合性を低下させ、π共役系の縮小により低波長シフトを与えた。さらに、局在カチオンの高い反応性は、強い求核剤であるメトキシドとの求核付加反応によりphoto-gated reactivityとして実証された。
著者
三浦 秀一 中嶋 隆藏 熊本 崇 山田 勝芳 安田 二郎 花登 正宏 中嶋 隆蔵 寺田 隆信 村上 哲見 三浦 秀一
出版者
東北大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1993

中世から近世にいたる旧中国の知識人が営んでいた知的活動の諸相を、文献実証額的手法に基づきつつ分析することにより、中国知識人の精神構造が歴史的にどう展開したかについて、総括的な理解と具体的な知見とを獲得することができた。成果の概略は、以下のとおりである。中国中世の仏教界を俯瞰すれば、有に執らわれず、無に陥らず、空有相即を旨とする理行二入の立場が、それに相対立する旧学の側からの、教学を軽んじ戒律を無みするものだとの激しい攻撃と、無なる心をつかみさえすれば形ある修道などどうでもよいとの甘い誘惑とを受けつつも、それらいずれにも屹然とした態度を堅持しつつ困難な歩みを踏み出した、といった構図にまとめることができる。そして、この対立の構図は、その後、一般知識人の精神生活に決定的な影響を与えたと考えられ、中国近世における知識人の精神構造の基本的な枠組みは、この構図を重層的に内面化することで形成されたと判断できる。例えば、北宋の士大夫は、みずからが如何に史に記録されるかについて並々ならぬ関心を抱き、その子孫をも巻き込んで、自身の「事迹」選述をめぐる自己保全運動を執拗につづけている。また、明末清初期の或る一族は、確証が竺少なるにもかかわらず北宋以来の名族との同宗を主張し、族譜の接合・系譜の行為を敢えておこなう。このほか、「封建」と「郡県」との是非をめぐる議論や、六経と史書とを表裏一体の関係で捉える主張が、時代をこえ飽くことなく蒸し返されるように、かれら知識人は、慥かに「有」としての命名・史書・祖法に固執する精神を把持してはいる。しかしながら、同時に、如上の議論が個々の時代社会に対する疑義ないし対案の提示としてなされている事実は、かかる「有」を越えつつそれを包み込む理論的装置をも、かれらがその精神構造の内部に確保していた証左であるとなせるのではないだろうか。
著者
今村 かほる
出版者
弘前学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

遠藤熊吉は昭和4年の著作の中で、既に「共通語」という用語を用いた。また、方言の存在や価値を認めた上で、国語教育の目指すべき対象は「標準語」であるとした。戦後の方言と共通語の教育は、遠藤熊吉が理論的背景となった昭和29年の「標準語教育論争」をきっかけに方言をなおしたり、なくしたりするものという位置づけに変化がおこった。これからの方言の教育は、コミュニケーションツールとしての方言に注目すべきである。
著者
飯田 文雄 月村 太郎 辻 康夫 網谷 龍介 早川 誠 渋谷 謙次郎 津田 由美子 淺野 博宣 浪岡 新太郎
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、世界各地で展開されつつある多文化共生社会形成のための多様な政策を巡って、2000年代以降に生じた新たな議論の特質について、教育政策・福祉政策・人権政策という具体的な3つの政策類型に即して、北米・西欧・東欧各国の事例を手がかりに詳細な国際比較を行い、多文化共生社会の在り方に関する体系的・総合的な知見を獲得することを目指すものである。
著者
月田 早智子 田村 淳
出版者
大阪大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2008

本申請では、上皮細胞シートのparacellular経路による物質透過性の制御に焦点をあて、その機能異常により引き起こされる炎症などの生体反応の解析を目的とする。本年度は3点の解析を行った。(1) 上皮細胞シートのaracellularの経路による物質透過性の制御機構により引き起こされる炎症などの生体反応の解析;昨年度に確立した2チャンバーシステムを用いた電気生理学的解析により、胃では通常の上皮細胞シートとは異なったイオンの選択的な透過性制御があることが分かった。この特異的な透過性が、胃粘膜を胃酸から保護すると考えて矛盾しない結果である。NSAIDの投与によりこの選択性が変化するとのpreliminaryな結果が得られ、NSAID胃炎との相関が示唆された。プロトンの透過性、小腸での透過性変化も含めさらに詳細を検討中である。(2) 感染・炎症にかかわ生理活性物質のaracellularの経路による物質透過性の解析;慢性炎症性腸疾患のモデルであるDSS腸炎では腸管上皮のバリアーが脆弱になる。特にある種のクローディンノックアウトマウスでは、大きな反応を示すことが分かった。直接の原因を含め解析中である。DSSは投与方法によってはがんを誘発することが知られており、発がんと炎症との視点からも解析を進めている。(3) 外来性の物質の投与により、物質透過性を任意に操作できる方法の検討;物質の透過性について複数の試薬の検討を行ったが、大きな変化は見出せなかった。一方で、イオンの濃度がタイトジャンクションの物質透過性に、拡散電位を介して影響する可能性が示唆されるので、飲水中の電解質や錠剤を介した腸管内電解質濃度の調節が、上皮細胞シートの細胞間物質透過性を介した、NSAIDなどとは異なる経路の「消炎剤」として利用できる可能性についても検討を行いたい。
著者
近藤 和彦 西川 杉子 鶴島 博和 西沢 呆 小泉 徹 坂下 史 青木 康 秋田 茂 勝田 俊輔 秋田 茂 青木 康 金澤 周作 勝田 俊輔 小泉 徹 西沢 保 坂下 史 鶴島 博和 富田 理恵
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究の成果は、ブリテン諸島(現イギリス・アイルランド)地域の歴史をヨーロッパおよび大西洋の関係のなかでとらえなおし、古代から今日までの期間について、自然環境から民族、宗教、秩序のなりたちまで含めて考察し、そこに政治社会をなした人々のアイデンティティが複合的で、かつ歴史的に変化した点に注目することによって、旧来のホウィグ史観・イングランド中心主義を一新した、総合的なブリテン諸島通史にむけて確かな礎を構築したことにある。
著者
塚脇 涼太 深田 博己 樋口 匡貴 蔵永 瞳 濱田 良祐
出版者
広島大学大学院教育学研究科心理学講座
雑誌
広島大学心理学研究 (ISSN:13471619)
巻号頁・発行日
no.9, pp.355-370, 2009

本研究の目的は, 様々な環境配慮行動の種類と諸認知および行動意思との関係を検討することであった。298名の大学生に対する調査データに関して, 独立変数を環境配慮行動の種類(流し台ゴミ除去行動, 油拭き取り行動, 風呂排水ゴミ除去行動, 節水行動, 節電行動, リサイクル行動, 再生紙製品購買行動, 使い捨て商品不買行動, トレー回収行動)と調査対象者の性(男性, 女性)とし, 従属変数を集合的防護動機モデルで仮定されている8つの認知, 利便性認知, 利得性認知, 行動意思の合計11変数とする9×2の分散分析を行った。分析の結果, 9種類の環境配慮行動の中で, 最も多くの種類の認知が高い行動は節電行動であり, 反対に, 最も多くの種類の認知が低い行動は, 風呂排水ゴミ除去行動であることが判明した。また, 9種類の環境配慮行動の中で最も行動意思が高い行動は, 流し台ゴミ除去行動, 節水行動, 節電行動であることが明らかとなった。
著者
Yoshida Yoshinori Yamanaka Shinya
出版者
Elsevier
雑誌
Journal of Molecular and Cellular Cardiology (ISSN:00222828)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.327-332, 2011-02
被引用文献数
123

For the treatment of heart failure, a new strategy to improve cardiac function and inhibit cardiac remodeling needs to be established. Embryonic stem cells (ESCs) and induced pluripotent stem cells (iPSCs) are pluripotent cells that can differentiate into cell types from all three germ layers both in vitro and in vivo. The therapeutic effect of ES/iPS cell-derived progeny was reported in animal model. Mouse and human somatic cells can be reprogrammed to induced pluripotent stem cells (iPSCs) by the transduction of four transcription factors, Oct 3/4, Sox2, Klf4, and c-Myc. However, the low induction efficiency hinders the clinical application of iPS technology, and efforts have been made to improve the reprogramming efficiency. There are variations in the characteristics in ES/iPS cell lines, and the further understanding is necessary for the applications of ES/iPS cell technology. Some improvements were also made in the methods to induce cardiomyocytes from ES/iPS cells efficiently. This review article is focused on generation of iPS cells, cardiomyocyte differentiation from ES/iPS cells, and transplantation of derived cardiomyocytes.This article is part of a special issue entitled, "Cardiovascular Stem Cells Revisited".