著者
川村 静児 中村 卓史 安東 正樹 坪野 公夫 沼田 健司 瀕戸 直樹 高橋 龍一 長野 重夫 石川 毅彦 植田 憲一 武者 満 細川 瑞彦 佐藤 孝 佐藤 修一 苔山 圭以子 我妻 一博 青柳 巧介 阿久津 智忠 浅田 秀樹 麻生 洋一 新井 宏二 新谷 昌人 井岡 邦仁 池上 健 石徹白 晃治 市耒 淨興 伊藤 洋介 井上 開輝 戎崎 俊一 江里口 良治 大石 奈緒子 大河 正志 大橋 正健 大原 謙一 奥冨 聡 鎌ヶ迫 将悟 河島 信樹 神田 展行 雁津 克彦 木内 建太 桐原 裕之 工藤 秀明 國森 裕生 黒田 和明 郡和 範 古在 由秀 小嶌 康史 小林 史歩 西條 統之 阪上 雅昭 阪田 紫帆里 佐合 紀親 佐々木 節 柴田 大 真貝 寿明 杉山 直 宗宮 健太郎 祖谷 元 高野 忠 高橋 忠幸 高橋 弘毅 高橋 竜太郎 田越 秀行 田代 寛之 田中 貴浩 谷口 敬介 樽家 篤史 千葉 剛 辻川 信二 常定 芳基 徳成 正雄 内藤 勲夫 中尾 憲一 中川 憲保 中野 寛之 中村 康二 西澤 篤志 丹羽 佳人 野沢 超越 橋本 樹明 端山 和大 原田 知広 疋田 渉 姫本 宣朗 平林 久 平松 尚志 福崎 美津広 藤本 眞克 二間瀬 敏史 前田 恵一 松原 英雄 水澤 広美 蓑 泰志 宮川 治 三代木 伸二 向山 信治 森澤 理之 森脇 成典 柳 哲文 山崎 利孝 山元 一広 横山 順一 吉田 至順 吉野 泰造
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集 (ISSN:13428349)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, 2006-03-04
著者
祐森 誠司 桑山 岳人 池田 周平 吉田 豊 佐藤 光夫 半澤 恵 門司 恭典 渡邊 忠男 近江 弘明 栗原 良雄 百目鬼 郁男 渡邉 誠喜 Luis MAEZONO Enrique FLORES 伊藤 澄麿
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.49-53, 2002-06-20

本研究は,日本国内におけるラマ属の被毛生産の可能性を検討するうえで基礎的な知見と考えられるラマ属家畜の被毛形態について検討した。ラマの被毛は,日本とペルー国で飼育される動物から採取した。アルパカの被毛は日本で飼育される動物から採取した。グアナコとビクーナの被毛はラ・モリナ農業大学の共同研究者から提供されたものを用いた。メンヨウ(サフォーク種)の被毛は,我々の研究室で飼育されている個体から採取した。伸張率,クリンプ数,太さ,キューティクルの面積と形について肉眼あるいは電子顕微鏡による観察を通じて測定された。ラマ属の被毛の伸張率(1.3-2.1)はメンヨウのもの(3.2)よりも低い値を示したが,逆にラマ属の被毛のクリンプ数(5.4-8.9)はメンヨウのそれ(2.4)よりも多かった。このことは,ラマ属の被毛の柔軟性がメンヨウよりも劣っていることを示唆している。太さに関する結果は,ラマの粗毛が他の動物の普通の毛の2〜3倍太いことを示した。また,ビクーナの被毛の太さは他の動物の普通の毛の1/2倍であった。電子顕微鏡での観察結果から,キューティクルの形は2種類に分類され,1つはラマ,アルパカ,グアナコ,メンヨウのように幅の広いタイプであり,もう1つはビクーナのような長さの長いタイプであった。ビクーナの被毛はキューティクルの面積(47.4-70.0μm^2)が最も小さく,他の日本国内飼育動物のそれはそれぞれ近似した値を示した。
著者
山路 勝彦 棚橋 訓 柄木田 康之 成田 弘成 伊藤 真
出版者
関西学院大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1995

本研究は、平成7年度に引き続き、野外調査の方法によって、オーストロネシア諸族の産育慣行と生命観、そし性差の比較を目的とした研究である。人が産まれ・育つ過程を研究するにあたっては、それぞれの社会が認知する社会的・文化的意味を理解しなければならない。そして、その過程に男女がともに深く関わる以上、性差の文化的意味付けを考える必要がある。平成7、8年度と、二回にわたる野外調査は、ポリネシア(タヒチ、トンガ、ラロトンガ、西サモア)、メラネシア(パプアニューギニアのナカナイ族、およびマヌス島民)、ミクロネシア(ヤップ島民、パラオ島民)、インドネシア(スラベシのブギス族)で実施された。このような広域にわたるオセアニア地域での比較研究は、広い知見を与えてくれた。例えば、インドネシアおよびポリネシアの双方にわたって類似した性差慣行、つまり「第三の性」、もしくは「トランス・ジェンダー」の存在が指摘される。身体的には男でありながら、家事仕事など女の役割を受け持ち、女としての自認を持つ、この「第三の性」の比較研究は、性差の多様な現象形態を浮き彫りにするのに、よく貢献する。男・女という分類は身体的形質だけに基づいているのではなく、社会的・文化的に規定された分類でもある。とすれば、性差の現れ方は多様である。社会構造、文化的背景を考慮しながらの、両地域での比較研究は有益である。他方、この「第三の性」は男らしさ、女らしさのイメージについて、ポリネシア的な特徴を教えてくれる。この「らしさ」は、幼少年期の育児方法と深く関係していて、子ども達のしつけ、遊びなどの参与観察を通してその調査は実施された。例えばトンガでは、男は農耕、女は家事というように、はっきりとした性差の役割分担が見られる一方で、この二極分化に反するように、異性の役割を受け持つ存在があり、これが「第三の性」を生み出していると結論できる。そして、その異性の仕事を受け持つ男の子は、幼少年期から母親との愛着関係が濃密であった。ミクロネシアでも、性と生殖、産育慣行の調査は続行されるとともに、これらの慣行を支える社会・文化的環境を視野にいれ、その変化を探求できた。例えば、結婚儀礼についての詳述な資料を得たほかに、第一子出産に伴う儀礼的交換の実態を把握でき、そして日本時代から現代に至る変化の様相も浮き彫りにされた。パラオ島では、大首長の即位式で、首長は男と女の双方の装束を身にまとい、両性具有の姿態で登場する場面がある。この儀礼的文脈での性差の研究も、大きな収穫であった。この両性具有の研究もまた、今後の性差研究に新しい展望を切り開くであろう。メラネシアでは、昨年度に引き続きマヌス島民の調査を行い、出産をめぐる諸儀礼、禁忌などの宗教的観念を広い観点から調査した。とりわけ神話・歌謡・詩の資料収集に努め、性と生殖に関する豊富な資料(イディオム)を採集したことは大きな収穫であった。本研究の意義は、オセアニア地域での性差観念の比較研究と並んで、出産をめぐる諸儀礼、禁忌などの宗教的観念を広い観点から調査したことにある。その一例として、月経や出産時の血の穢れなどの禁忌の事例を探求した。とりわけメラネシアで得られたこの種の知見は、今後の日本の事例をも含めて、比較研究の題材となりうる。オセアニア地域ではまた、植物の成長過程が様々な社会関係と比喩的に語られる場合が多い。例えば、人間の成長過程や親族(親子)関係などは、播種(挿し木)から成長し、やがて実を結ぶまでの植物の成長過程と対比して語られる場合が多い。本研究は、こうした象徴的分析法を通して本題に取り組んだことでも独創的であった。
著者
伊藤 隆康
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

包括緩和政策において、政策導入直後から日銀幹部が積極的に市場との対話を行い、導入3カ月後においては、社債スプレッドの低下や株価上昇という形で効果が見られた。量的・質的緩和政策においては、導入3カ月後に緩和効果が認められたのが、短期金利と株価、ドル円為替レートであった。一方、中長期ゾーンのイールドカーブ低下効果は認められず、中長期金利は上昇した。この点は市場との対話の限界を示した。東日本大震災後における日銀の市場との対話や流動性供給、金融緩和策の強化などが、短期金融市場と国債市場に与えた影響を検証し、こうした一連の政策対応が功を奏して、金融市場は混乱なく安定的に推移したことが分かった。
著者
山崎 喜比古 井上 洋士 江川 緑 小澤 温 中山 和弘 坂野 純子 伊藤 美樹子 清水 準一 江川 緑 小澤 温 中川 薫 中山 和弘 坂野 純子 清水 由香 楠永 敏恵 伊藤 美樹子 清水 準一 石川 ひろの
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

病・障害・ストレスと生きる人々において、様々な苦痛や困難がもたらされている現実とともに、よりよく生きようと苦痛・困難に日々対処し、生活・人生の再構築に努める懸命な営みがあることに着眼し、様々な病気・障害・ストレスと生きることを余儀なくされた人々を対象に実証研究と理論研究を行い、その成果は、英文原著17 件を含む研究論文26 件、国内外での学会発表60 件、書籍2 件に纏めて発表してきた。
著者
新井 健司 石井 久夫 伊藤 孝 内田 克 遠藤輝 岡部孝次 熊井 久雄 小菅 範昭 近藤 洋一 郷原 保真 酒井 潤一 斎藤 義則 塩野 敏昭 島田 安太郎 下野 正博 隅田 耕治 角谷 邦明 関口 尚志 田中 俊廣 趙 哲済 中西 一裕 中島 豊志 中村 由克 林田 守生 松本 俊幸 三谷 豊 柳沢 文孝 山本 裕之 吉野 博厚
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.14, pp.93-102, 1977-02-21
被引用文献数
11

A wide-spread lake assumed to be larger than the recent Matsumoto Basin had existed in Early Pleistocene, and the Enrei Formation and its equivalent formations had been deposited in the lake. An extensively even erosion surface formed on the sediments in the latest Early Pleistocene is called the Ohmine geomorphologic surface. After the formation of the Ohmine surface, the recent mountainous areas such as the Northern Japan Alps, Mt. Hachibuse, Mt. Utsukushigahara and so on had been upheaved, while the Matsumoto Basin area had been depressed and the Nashinoki Gravel Formation, the upper Middle Pleistocene, had been deposited. The base of the Enrei Formation is 1,800 m above sea level in Mt. Hachibuse, while 700 m above sea level in the southern part of the Basin. The amount of upheaval of the mountainous areas can be estimated to be more than 1,000 m. The Matsumoto Basin area had been depressed again in the middle part of the Upper Pleistocene (about 40,000 years B. P.) and the Hata Gravel Formation had been deposited. The amount of depression may be estimated to be about 150 m in the eastern periphery of the middle part of the Basin.
著者
江崎 光男 奥田 隆明 岡本 由美子 長田 博 金城 盛彦 伊藤 正一
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

当該研究期間である平成12〜14年度の3年間、北京、上海、甘粛省を中心に、中国のマクロ経済発展、地域開発および持続的発展に関連する諸問題について現地調査を実施し、名古屋において3回のワークショップを開催した。これまでの3回のワークショップで報告された研究成果を中心に、『21世紀中国における持続的成長の課題-数量的評価』という標題の4部25章および付論(資料データ)よりなる最終報告書が作成される。第1部は「地域経済発展の課題」であり、中国の地域開発(特に西部大開発)における比較優位構造、労働移動、物流政策、中小企業・農村工業発展、WTO加盟に伴う課題に関する計量モデル分析および定量的実証分析が提示される。第2部は「持続的発展の課題」であり、中国西部地域における生態環境、水資源管理、SO2排出の問題および中国全体の都市問題、日中環境協力の課題が数量的に展望・検討される。第3部は「甘粛省の事例研究」であり、甘粛省の開発計画、開発戦略、労働市場、持続可能な発展が定量的実証的に分析される。第4部は「マクロ経済社会発展の課題」であり、中国の社会保障、教育投資、WTO加盟と貿易、直接投資、生産性、観光発展、失業問題に関する制度分析、計量分析が提示される。報告書は、全体として、中国の経済・社会・地域発展の現状と将来(2010年まで)に関する数量的評価・分析を主たる内容とする。
著者
伊藤 賢一
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的に掲げた「公共空間の希薄化と個人化傾向を説明する統一的な理論モデルを構築すること」は、十分完成した形には至らなかったものの、ある程度中心的なアイディアを示すことができたと考える。中核となるアイディアはBeck(1986)らが提示しているものと殆ど同型であるが、Beckらが必ずしも結びつけて論じなかった地域コミュニティの変容や、新しいメディアの浸透、消費行動の変化なども、さまざまな社会制度やしくみの組織化にともなう「意図せざる結果」として描くことができるのではないか、というものである。これは、現在起こっている社会変動の一面を捉えるだけでなく、多くの社会理論が指摘している傾向性をまとめあげ、現代社会が直面している大きな社会変動の意味を見通す成果になりうると考える。
著者
秋山 朝子 今井 かおり 石田 幸子 伊藤 健司 小林 正志 中村 秀男 野瀬 和利 津田 孝雄
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.787-792, 2006-10-05
被引用文献数
1 3

An analytical method for the determination of aromatic compounds exhalated from hand skin has been proposed. The sampling of exhalated aromatic compounds was performed as follows: after the intake of aromatic compounds included in chewing gum or a capsule, exhalated skin gas was collected from a hand. The hand was covered with a sampling bag of poly vinyl fluoride (PVF) for 30min. Then, the inner space of the sampling bag was sprayed with a 25% of ethanol aqueous solution. After removing the hand from the bag, the trapped solution containing skin gas was collected. The aromatic compounds in the trapped solution were extracted to the solid phase as Twister^[○!R] (stir bar coated with poly dimethyl siloxane, Gerstel). Extracts were determined by gas-chromatograph mass spectrometry using a thermo desorption system and a selective ion mode, Linalool, citronellol and geraniol, which are the main components of rose essential oil, were detected from the skin of a hand after an oral intake of rose oil. The exhalated absolute amount of linalool, citronellol and geraniol increased in 30 to 60min, and then decreased after intake. The recoveries of linalool, citronellol and geraniol were 53.5%, 66.7% and 55.1%, respectively. The correlation coefficient of the standard curves for linalool, citronellol and geraniol were 0.9977, 0.9994 and 0.9987, respectively. Each compound exahalated from the skin of a human body during 6 hours after intake was estimated to be, according to the amount of intake, 0.39%, 0.09% and 0.25%, respectively, for one subject. The absolute amount of geraniol exhalated from a hand increased significantly after oral intake for 8 subjects (P<0.025). This is the first report to present hard proof that an aromatic compound was exhalated from human skin after its intake as food.
著者
高橋 庸哉 新保 元康 土田 幹憲 佐藤 裕三 小笠原 啓之 割石 隆浩 神林 裕子 佐野 浩志 坂田 一則 細川 健裕 土門 啓二 松田 聡 本間 寛太 伊藤 健太郎 杉原 正樹 中島 繁登 吉野 貴宏
出版者
北海道教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

開発してきた雪に関するWebコンテンツの授業での普及を図るために、コンテンツの拡充と共に児童向けワークシート及び教員向け学習プラン集、教員研修プログラムの開発を行った。ワークシートを授業で利用した教員は5段階で平均4.8と高く評価した。教員研修プログラム後に参加小学校教員の45%はこのコンテンツを利用しており、プログラムが有効に機能した。また、コンテンツが授業に役立ったかについて5段階で4.5と答えており、Webコンテンツの内容妥当性も示された。
著者
樋口 範雄 伊藤 洋一 浅香 吉幹 寺尾 美子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

樋口の英文報告「Legal Education in Japan」では、日本における学部レヴェルの法学教育と司法試験によって特徴づけられた法曹養成との伝統的制度を比較法的視点から概観した後に、平成13年6月の司法制度改革審議会意見書などにみられる法科大学院構想の趣旨と動向を跡付けている。寺尾の報告「アメリカ法学教育の特色とアメリカ・ロー・スクール協会-(AALS)の活動について」では、アメリカのロー・スクール教育において民法諸分野を中心とした1年生科員がとりわけ重視されつつ、多くの少人数クラスをしばしば別の法分野を専門とする教員が分担している、という事実を指摘し、その背景にあるアメリカ法学の特質について論じている。そしてそのような法学教育と法学との相互作用を象徴するアメリカ・ロー・スクール協会の活動を紹介する。浅香の報告「英米法諸国における大学法学教育と法曹養成」では、英米法諸国といえども、イングランド、オーストレイリア、ニュージーランド、アメリカにおいて大学法学教育と法曹養成との関係はさまざまであることを指摘した後に、アメリカの法学教育において、一方で実務能力や倫理の問題についてクリニカル教育の活用が盛んとなっていること、他方で英米法諸国において非法学分野の教育が法曹養成において積極的意義を与えられていると述べる。伊藤の報告「フランスにおける比較法研究・教育について」では、フランスにおいては意外にも比較法研究・教育の態勢が伝統的に脆弱であったことを指摘しつつ、最近になってヨーロッパ法の重要化とグローバル化がその重要性の再認識を起こしていることを紹介する。
著者
松井 利充 伊藤 光宏 中本 賢 BERGEMANN An AARONSON Stu
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

増殖因子受容体の生物学的機能の発現には、リガンド結合にはじまる内因性チロシンキナーゼの活性化が必須であるが、キナーゼ活性を持たない増殖因子型受容体が正常組織にも発現していることが見いだされた。本研究においては私共が見いだしたキナーゼ欠損型のEphファミリー受容体、EphB6の生理機能を解明するために、キナーゼ欠損型受容体ErbB3とEphファミリー受容体研究のそれぞれにおいて世界をリードしている米国の研究者達と共同研究をすすめた。研究代表者松井は3度ニューヨークに赴き、研究分担者であるAaronson、Bergemann、伊藤博士らと本研究領域に関する最新の情報交換を行うともに、in situ hybridization法の技術指導をうけた。また、中本およびBergemann博士を招へいし、本学の院生に直接技術指導を行ってもらった。EphB6受容体発現は、健常人末梢血白血球では主にCD4陽性のTリンパ球の一部に認められるが、CD4+/CD8+胸腺細胞にはより強い発現がみられ、T細胞の分化/成熟に伴う生理的な遺伝子発現調節機構の存在が示唆されることや、既知のEph受容体リガンドの中ではephrinB2がEphB6受容体に高親和性に特異的結合する事を明らかにした。また、世界に先駆けEphB6遺伝子ノックアウトマウスの作製にも成功しが、当該マウスの中枢神経機能の解析をさらに進めるため、クリーブランド・クリニックに移籍した中本賢博士にマウスを送付するとともに、マウス作成にたずさわった松岡博士を派遣し、人的・物的交流をさらにすすめ国際的学術共同研究を推進しており、キナーゼ欠損型の本受容体の生理機能の解明はチロシンキナーゼ型増殖因子受容体を介する細胞間相互作用の活性発現の分子機構にも新しい概念をもたらす可能性があると考えている。
著者
梅村 又次 中川 清 伊藤 繁 斎藤 修 熊谷 文枝
出版者
創価大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1987

「新潟県100年の生活史」研究は、日本人の生活構造の諸側面には、都市と農村との間に多大な格差が存在するとの仮定のもとに出発したものである。「地方の時代」といわれる現在、各地域の社会・経済構造の基礎ならびに、その影響を様々な角度から分析することは、各地域の今後の発展の方向づけをする上で極めて重要であると考えられる。新潟県は、その地理的、地形は、歴史的現況等から、細分化して考える必要がある。そこで、本研究では、西日本型とも言われる佐渡地域、最も新潟県らしい湛水田稲作単作地帯満原地方の新潟市、そして山村の豪雪地帯にある漁沼の三地域に焦点を当てた。そして、研究成果として以下四点の論文を中心に報告書をまとめた。1.初等教育の普及と教育の成果(梅村又次)2.新潟県における食生活の変遷(熊谷文枝)3.人口変化の歴史的パターン(斎藤修・中川清)4.戦前期新潟県経済の位置(伊藤繁)これらの論文により、生活史の分析が、歴史的横の側面と、地域的縦の側面の双方からのアプローチが同時になされなければならないことがわかっている。そして、分析結果をもとにして、地域の住民が、幸せであると感じつつ余生を過ごせるような環境作りに励むことが必要である。それは、この研究の対象地域である新潟に対してのみ言うのではなく、日本全域に対して言えることである。その様な点に生活史研究の意義があろう。換言すると、多角的に生活水準の諸側面の歴史的推移を研究することにより、その生活史のダイナミズム分析が可能となる。地域社会を歴史的、かつ総合的に分析することは、日本の他地域・全体との係りの中で把える事を可能にし、地域社会の将来の総合的システム構築への施策となろう。
著者
伊藤 孝一
出版者
名古屋市立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

HCV母子感染例の小児7例を対象にPEG-IFN単独療法直前、治療後2-4週でのHCV NS5b領域の遺伝子解析を行った。PEG-IFNα-2a 90μgまたは180μgを週1回、24週間または48週間皮下注投与され、6例は治療完遂し、1例は12週で治療中止した。治療4、8週時のHCV-RNA陰性化は、2例(29%)、7例(100%)。治療終了後24週でのHCV-RNA陰性(SVR)は6例(86%)。7例全てにおいて治療後2-4週時点でHCV NS5b領域に変異を認めなかった。
著者
鑓田 征雄 伊藤 正登
出版者
社団法人日本鉄鋼協会
雑誌
鐵と鋼 : 日本鐡鋼協會々誌 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.94, no.10, pp.391-398, 2008-10-01
被引用文献数
3 3

The temper rolling is applied to eliminate the stretcher strain, to improve the flatness and to control the surface roughness of rolled-sheet as the finishing process in cold rolling. However, there are some problems remain in analysis of the temper rolling. The classical rolling theory based on the rigid plastic theory, can not deal with non-uniform elastic-plastic deformation in the thickness direction, because the deformation is partly concentrated on the surface layer of the sheet. This paper presents an elastic-plastic finite element analysis of stress and strain behaviors in plane strain temper rolling for as-annealed mild steel sheet. In the analysis, the upper yield stress, the lower yield stress and yield point elongation are taken into account for the stress-strain relation of material rolled. For the contact boundary between roll and deforming material, both slipping and sticking are considered, and the Coulomb friction law is employed to represent the slipping friction. Furthermore, calculated rolling force by the EP-FEM is compared with that by the classical rolling theory as Karman's equation and that obtained by a laboratory scale rolling experiment with bright rolls or dull rolls. As the results, in the case of small friction between roll and deforming material, the rolling force obtained by Karman's equation coincide with that by EP-FEM and that by experiment.
著者
伊藤 信之
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は,走幅跳の助走動作をバイオメカニクス的に分析し,大学生走幅跳選手の助走トレーニングへの適用の可能性を探ることであった.助走後半の走動作は,助走動作局面,移行局面,踏切準備局面に分けられ,それぞれの局面ごとに動作評価のための評価要素を抽出することができた.これによって,実際の競技会などで撮影された動画を対象にして,詳細な動作分析を省いても,的確な評価を行っていくことが可能となると考えられた.