著者
尾崎 俊治 伏見 正則 青山 幹雄 土肥 正 岡村 寛之
出版者
南山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究プロジェクトでは,最終製品としてのソフトウェアシステムの品質を確保する目的で,ソフトウェアテストの妥当性検証およびソフトウェアの信頼性評価を行う手法に関する研究を行った.具体的には,(i)ソフトウェアテストにおけるランダムテストをより発展させた準ランダムソフトウェアテストあるいはランダムテストに基づいたより効率的なテストケース生成手法の確立,(ii)(準)ランダムテストに基づいたソフトウェア信頼性評価技術の精巧化を行った.
著者
井上 忠男 尾崎 武司
出版者
日本植物病理学会
雑誌
日本植物病理學會報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.49-50, 1980-01-25
被引用文献数
5

Yellow vein of Eupatorium chinense var. simplicifolium caused by a geminivirus (Osaki and Inouye, 1979) had long been attracted attentions by some Japanese botanists and plant pathologists. A poem written by the Empress Koken on the yellow leaf of Eupatorium in the year of 752 that appeared in "Manyoshu" would be the first record in all over the world in the literature of the possible plant virus disease.
著者
野田 尚史 小林 隆 尾崎 喜光 日高 水穂 岸江 信介 西尾 純二 高山 善行 森山 由紀子 金澤 裕之 藤原 浩史 高山 善行 森野 崇 森山 由紀子 前田 広幸 三宅 和子 小柳 智一 福田 嘉一郎 青木 博史 米田 達郎 半沢 康 木村 義之
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

現代日本語文法, 音韻論, 古典語, 方言, 社会言語学などの各分野から, 述べ19名の研究者の参加し, 古典語など, ほぼ未開拓であった領域を含む対人配慮表現の研究の方法論を次々と開拓することができた。とりわけプロジェクトの集大成である, 社会言語科学会における10周年記念シンポジウムの研究発表では高い評価を得た。その内容が書籍として出版されることが決定している。
著者
川真田 美和子 尾崎 真 福内 明子 KAWAMATA Miwako OZAKI Makoto FUKUUCHI Akiko
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.58, no.11, pp.1152-1156, 1988-11-25

東京女子医科大学学会第275回例会 昭和63年6月9日 東京女子医科大学中央校舎1階会議室
著者
篠田 雅人 尾崎 孝宏 大谷 眞二 島田 章則 黒崎 泰典
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

モンゴルの砂塵嵐の影響を、気象災害のリスク=大気現象の規模x遊牧社会の脆弱性(社会経済・保健医学・獣医学要因)という新しい枠組みでとらえ、気象解析により砂塵嵐の規模を評価するとともに、牧民の社会経済調査、健康調査、家畜の病理学調査により遊牧社会の脆弱性評価を行うことで、砂塵嵐が引き起こした影響を解明した。とくに、同じ規模の砂塵嵐が通過した地域でもその影響が異なる場合、遊牧社会の脆弱性に差異があるかを検討した。
著者
鍵弥 朋子 中村 美砂 森 一郎 谷口 恵美子 西上 圭子 尾崎 敬 覚道 健一
出版者
特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.183-188, 2008 (Released:2008-10-30)
参考文献数
7

目的: 細胞診用に採取された尿を用いての遺伝子解析が可能な保存温度条件を明らかにするため, 尿の保存温度と時間経過による尿中細胞 DNA, RNA の変性・減少と細胞形態の変化を観察し検討した.方法: 自然尿を採取時から 15 日後まで 3 種の温度条件 (−20℃, 4℃, 25℃) で保存し, DNA, RNA を抽出した. PCR 法で p53 を検出可能であったものを DNA が保存されたと判定した. RT-PCR 法でβactin を検出可能であったものを RNA が保存されたと判定した. DNA, RNA 検出の再現性の確認のため, 9 例の尿を用いて検討した. 細胞形態は 2 回遠沈法で固定塗抹, パパニコロウ染色を行い観察. 顕微鏡下で細胞数を計測した.成績: 採尿直後に処理すれば DNA, RNA とも PCR 可能な状態で抽出できた. 尿を−20℃, 4℃で保存すれば DNA は 15 日後, RNA は 11 日後に抽出したものから目的配列を PCR 法で増幅可能であった. 抽出効率は男女間で差はみられなかった. 形態的検討では, 保存期間が長くなるにつれ塗抹細胞量が減少した. 細胞形態保存は 4℃保存が最も適していた.結論: 尿の至適保存温度は, 細胞形態保存は 4℃, 核酸保存は−20℃, 4℃であり, DNA は 15 日後, RNA は 11 日後の尿から抽出可能であった.
著者
島 由実子 滝沢 憲 尾崎 郁枝 井口 富美子 武田 佳彦 西川 俊郎 笠島 武 河上 牧夫
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.283-283, 1991-03-25

第9回学内病理談話会 平成2年11月10日 東京女子医科大学南別館2階大会議室
著者
道正 泰弘 貫井 章 齋藤 好久 近藤 学 村 雄一 原田 修輔 山下 雄三 尾崎 雅敏
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
no.21, pp.15-20, 2005-06-20
参考文献数
10
被引用文献数
1

In order to apply recycled aggregate concrete produced by the aggregate replacing method to a real structure, the quality control method was investigated, and this paper describes various qualities of the recycled coarse aggregate and recycled aggregate concrete produced by the actual plant. Specifically, the control method of an alkali-silica-reaction and chloride content for recycled coarse aggregate, and the control method of a length change and neutralization for recycled aggregate concrete were considered. Results confirmed that the demand quality of recycled aggregate concrete could be maintained according to the part to be used by the shown quality control method.
著者
尾崎 久仁博
出版者
滋賀大学経済学会
雑誌
彦根論叢 (ISSN:03875989)
巻号頁・発行日
no.257, pp.p123-152, 1989-06
著者
松本 透 水谷 長志 尾崎 正明 市川 政憲 田中 淳 中林 和雄
出版者
独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

本年度は、平成11-12年度の調査を引き継ぎ、主に以下の調査・研究を行った。1)ドイツを代表する日本美術研究家であるイルムトラウト・シャールシュミット=リヒター氏を招聘し、平成10-11年に、同女史をゲスト・キユレーターとして当館ほかの協力のもとにドイツ2都市で開催された「もう一つの近代-日本の絵画1910-1970」展の反響や受容について報告を受け、今後の海外における近代日本美術の紹介のあり方について協議するとともに、当館が開催した「未完の世紀-20世紀美術がのこすもの」展等について意見交換を行った。また、別途来日した国立エルミタージュ美術館アジア部アレクセイ・ボゴリューボフ氏(日本美術担当学芸員)を招いて研究会を開き、ロシアにおける日本美術研究の現状・態勢について口頭発表いただき、意見交換を行った。2)BHA(Bibliography of History of Art}などの文献検索年鑑誌、『東亜美術史』(独)、Japon Pluriel(仏)をはじめとする学界報、および前年度までに収集した単行書、学位論文、展覧会図録等について目録化のための入力を引きつづき行った。3)研究成果報告書の作成を行った。
著者
花井 一光 尾崎 まみこ
出版者
京都府立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

動物(ヒドラ、アリ、マウス)の行動(10-160分程度)をディジタルビデオカメラで撮影して、パソコンに取り込み、30枚/秒の連続画像ファイルとして書き出す。こうして得られた画像フレームから、自動的に動物を高精度に抽出し、その重心の位置や高次モーメントを高速に算出するCプログラムglanaを作った。本年度はglanaからバグを出来る限り除去して、時々生じていた目標物を見失ってしまう不具合をなくすことが出来た。こうして得られた重心の33ミリ秒ごとの時系列データを解析する方法を検討した。各時刻での重心の座標のデータからその移動のダイナミックスを解析することを試みた。120分以上の長時間のデータから大量の移動データを集め、統計的誤差が小さくなるようにして解析してみた。動物が各時刻で移動した距離を調べると、実際には、時刻ごとに大きく変動していた。それで、あるしきい値を設定し、その各時刻での移動距離がしきい値より小さい状態(slows state)、大きい状態(move state)に分けて、それらの持続時間を調べてみた。すると、slow stateは持続時間の対数と持続時間の累積頻度の対数とが直線関係を示し、この分布はスケールフリーであったが、一方、move stateの方は持続時間と累積頻度の対数が直線関係を示し、分布はポワッソン分布であった。このことから、moveの制御系は時間に関して指数関数的な分布を示す単純な速度過程であり、制御しているシステムには、特性時間(速度定数の逆数)がある。slowを制御しているシステムにはそのような時間が存在しないことを示している。この関係はアリでも、マウスでも同じように観察された。これは大変面白い結果であり、ロコモーションの制御系の適切なモデルを利用すれば、このシステムの性質を探ることに利用できる可能性がある。
著者
吉田 雅夫 野村 啓一 尾崎 武 中西 テツ
出版者
神戸大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1992

モモ,スモモなどサクラ属果樹の類縁関係を明らかにするとともに,これらの果樹がどのように進化してきたかをRAPDマーカー法によって明らかにしようとした。本試験に供試したウメ,アンズ,スモモ,モモは農水省果樹試験場,サクラ,オウトウは山形県園芸試験場で収集,保存している品種・系統を用いた。平成4年度にはウメ,アンズ,スモモなどを供試して,この手法がサクラ属果樹の系統分類と親子鑑定に利用できることを明らかにした。平成5年度は更に品種・系統の数を増やして分析し,ウメ品種では台湾梅,小梅,中梅,大梅,杏梅,季梅の品種群に分類できること,日本のウメは中国大陸から渡来したことを明らかにした。アンズは東アジア品種群と西方品種群に大別できること,スモモは種数が多いが,ニホンスモモ品種群とヨーロッパスモモ品種群に大別できることを明らかにした。ウメ,アンズ,スモモは類縁性が高く,相互に交雑し,品種の進化に関係していることが明らかになった。モモは近縁野生種のP.miraと栽培種のP.persicaなどに分類されたが,品種・系統間の多型性は小さかった。平成6年度はサクラとオウトウの分類を試みるとともに,葉縁体DNAについても分析し,サクラ属果樹の進化について検討を加えた。サクラ属はスモモとモモの仲間,サクラとオウトウの仲間の二群に大別され,両者は古い時代に分化したものと推察された。従来よりサクラの仲間に分類されていたユスラウメとニワウメは,本試験ではスモモの仲間に属することが認められた。サクラの仲間の分類は,阪神大震災の影響で現在中断しているが,今後明らかにして行きたい。
著者
松村 友視 五味渕 典嗣 杉野 元子 紅野 謙介 浅岡 邦雄 杉野 元子 紅野 謙介 浅岡 邦雄 高 榮蘭 小向 和誠 黒田 俊太郎 和泉 司 三浦 卓 大澤 聡 尾崎 名津子 柴野 京子 高島 健一郎 戸家 誠
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

慶應義塾大学三田メディアセンターに寄贈された改造社関係資料の整理・調査を行い、同資料のデジタル・アーカイヴ化に貢献した。また、近現代の日本文学・中国文学・メディア史・思想史を専攻する研究者による共同研究プロジェクトを立ち上げ、改造社にかかわる実証的な研究を行う他、20世紀の前半期に日本語の雑誌や書籍が、列島の「外」において、どのように受容され、どんな作用を及ぼしていたかを明らかにした。
著者
清水 晃 尾崎 潤一郎 河野 潤一 斉藤 吉広 木村 重
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.355-357, 1992-04-15
被引用文献数
5

検索した8種類の動物およびヒトの皮膚からブドウ球菌が高率に分離された. 動物で分離頻度の高かった菌種はノボビオシン(NB)抵抗性のもので, なかでもStaphylococcus xylosusがブタ, ウシ, ウズラ, ニワトリ, マウス, ラットの皮膚に広く分布していることがわかった. また, ニワトリからはNB感受性のS. aureusとS. hyicusも比較的多く分離された. ヒトから分離されたブドウ球菌はすべてNB感受性の菌種であった.
著者
藤善 眞澄 王 宝平 王 勇 内田 慶市 尾崎 實 宮下 三郎 籔田 貫 薗田 香融 大庭 脩 WAN Bao Ping WAN Yong 永井 規男 日下 恒夫
出版者
関西大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1993

研究テーマ「佛僧の往来」「江戸時代の日中関係」「漢籍と和書の相互交流」「浙江人の日本留学と中国近代文化」の四分野にわたって例会発表を行い、その一部は東西学術研究所々報等に掲載されている。さらに従来の成果をもとに本年度の調査研究を加味し<浙江と日本>のタイトルで業績発表を行うことが決定されており、すでに以下の論文15篇が提出されている。(1)藤善眞澄「入宋僧と杭州・越州」(2)大庭脩「浙江と日本-1684年より1728年に至る間の寧波船の動向」(3)宮下三郎「李仁山種痘書について」(4)籔田貫「寛政12年 遠灘漂着唐船萬勝号について」(5)松浦章「浙江と倭冦」(6)高橋隆博「浙江の漆芸-螺鈿器と識文漆器をめぐって-」(7)尾崎實「後浪推前浪-浙江人の場合-」(8)内田慶市「ヨーロッパ発〜日本経由〜中国行き-西学東漸のもう一つのみちすじ-」(9)毛紹晢「稲作の東伝と江南ルート」(10)王勇「鑑真渡日の動機について」(11)蕭瑞峰・徐萍飛「浙東の唐詩ルートと日本平安朝の漢詩」(12)屠承先・呉玲「呉越国の文化と日本」(13)王宝平「傅雲龍の日本研究の周辺」(14)呂順長「中国の省による留日学生派遣の事始め」(15)謝志宇「留日浙江人の夏馬尊について」これらは平成8年度中に出版し報告書にかえたい。今年度は王勇の漢籍・和書の調査を中心に置き、藤善眞澄による日中交通路の調査ならびに史蹟、資料の蒐集を併せ実施し、多大の成果を得ることができた。これらは逐次発表を行いつつ、次の目標につなげていきたいと思う。
著者
磯部 彰 金 文京 三浦 秀一 若尾 政希 大塚 秀高 新宮 学 磯部 祐子 鈴木 信昭 高山 節也 中嶋 隆藏 勝村 哲也 尾崎 康 藤本 幸夫 関場 武 栗林 均
出版者
東北大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2000

本領域研究では、共同研究及び個別研究の両形態をとって研究を進めてきた。研究組織を円滑に運営するため、総括班を設け、目的達成への道標として数値的目標を掲げ、構成員が多角的方法をとりながらも、本研究領域の目標を具体的に達成し得るようにした。本研究では、東アジア出版文化を基軸とする新学問領域を確立することを目標とし、その骨格をなす要素を数値的目標に設定した。それは、(1)東アジア出版文化事典の編纂準備、(2)東アジア研究善本・底本の選定と提要作成、(3)東アジア研究資料の保存と複製化、(4)日本国内未整理の和漢書調査と目録作成、であり、更に、(5)東アジア出版文化研究の若手研究者の育成、(6)国際的研究ネットワークの構築などを加えた。初年度には、総括班体制を確立し、ニューズレターの発刊、ホームページの開設、運営事務体制の設定を行い、計画研究参画予定者を対象に事前の研究集会を実施した。平成13年度からは、計画・公募研究全員参加の研究集会と外国研究者招待による国際シンポジウムを毎年開き、国内の研究者相互の交流と国外研究ネットワークの構築を推進した。前半2年は、総括班の統轄のもとで、主として東アジア出版文化をめぐる個別研究に重点を置き、共同研究の基盤強化を図った。新資料の複製化も同時に進め、東アジア善本叢刊4冊、東アジア出版文化資料集2冊を刊行する一方、展覧会・フォーラムなどを開き、成果の社会的還元を行なった。研究面では、後半は共同研究を重視し、調整班各研究項目での共同研究、並びに領域メンバーや研究項目を越えて横断的に組織した特別プロジェクトを4ジャンル設定し、総括班の指導のもとに小研究域として定着させた。年度末ごとに報告書を編集する一方、前後の終了時に研究成果集を作成している。研究領域の数値的目標は約四分之三達成し、窮極の目的である新学問領域設定も、概然的ながら構想化が具体的になった。
著者
小林 正彦 尾崎 正孝 嶋田 透 永田 昌男
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1997

1.カイコへの遺伝子導入の際にマーカーとして利用すべく,オモクローム色素(卵の漿膜の色素)の生成に関わる遺伝子群のひとつである,キヌレニンモノオキシゲナーゼ遺伝子を単離し,塩基配列を決定した。また,この遺伝子が第10連関群に所属することを明らかにし,同連関群に座乗する第2白卵遺伝子や無翅遺伝子との組換え価を調査した結果,この遺伝子がカイコの卵色の突然変異である第1白卵の正常遺伝子である可能性が濃厚となった。2.カイコのランダム増幅多型DNA(RAPD)や,既知の遺伝子を利用して,性染色体(Z染色体およびW染色体)や第10連関群の染色体の構造の解析を行った。3.カイコのZ染色体上の遺伝子の発現量を雌雄で比較することによって,カイコにおいては,遺伝子発現の量補正が存在しないことを明らかにするとともに,人為的に誘発した3倍体のカイコにおいても,遺伝子の量にほぼ比例した量のmRNAが転写されていること確認した。また3倍体においては,2倍体にくらべて細胞の大きさは増大するものの数は少なくなっており,各器官や虫体の大きさには2倍体と3倍体の間で差が見られないことが判明した。4.カイコ核多角体病ウイルスにおいて,多角体の形成に関する変異株や,感染状況に違いの見られる変異株について,原因遺伝子の単離および塩基配列の決定を行った。またウイルスに感染したカイコの体液に,ウイルスを不活化する効果があることを確認し,その因子およびその効果を阻害する因子について検討を行った。5.W染色体の上に転座染色体をもつカイコの限性系統から,転座染色体が再転座したものと思われる変異個体を複数分離し,それらの形質を支配する遺伝子のうち,第5連関群上のものを2つ,第6連関群上のものを1つ,第13連関群上のものを1つ,それぞれ確認した。また,それらの座位を調査した結果,常染色体の端に付着しているらしいことが示された。
著者
小野寺 淳 出田 和久 平井 松午 藤田 裕嗣 小田 匡保 礒永 和貴 大島 規江 川村 博忠 倉地 克直 杉本 史子 三好 唯義 小野田 一幸 種田 祐司 野積 正吉 青木 充子 尾崎 久美子 中尾 千明 橋本 暁子 横山 貴史
出版者
茨城大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

オランダ、ライデン大学図書館にはシーボルトが収集した21鋪の手書き彩色の国絵図が所蔵されている。21鋪の国絵図を高精細画像で撮影し、国内の類似の国絵図と詳細に比較分析した結果、21鋪の基図は慶長図1鋪、寛永図6鋪、正保図と寛文図14鋪であることが明らかになった。対となる国絵図がある一方で、基図の作成年代も個々に異なる例が多く、シーボルトの手書き彩色国絵図の入手先は複数あったと想定される。