著者
山口 喜雄 天形 健 福本 謹一 新関 伸也 奥村 高明 結城 孝雄 中島 望 佐藤 昌彦 安東 恭一郎 村上 尚徳 渡邊 弘 本田 悟郎 株田 昌彦 森田 香緒里 田和 真紀子 石野 健二 茅野 理子 渡辺 浩行 山田 有希子 村松 和彦
出版者
宇都宮大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

(1)『芸術教育文献解題ブックレット:英日対訳』2012・2013刊行 (2)雑誌論文72、国内外での学会発表55、図書5 (3)アジア・欧米・オセアニア・アフリカの13ヶ国・地域の学校・美術館等に国際調査と研究成果の還元 (4)宇都宮大学で映画会・シンポジウム等を5回実施 (5)『美術教育の世界ドキュメント2015+日本美術科教科書研究2015+芸術教育文献解題ブックレット2014・2015』刊行 (6)英日対訳Webサイト「アーカイビング研究会」http://www.ae-archiving.jp/art-e/で情報発信
著者
今西 裕一郎 伊藤 鉄也 野本 忠司 江戸 英雄 相田 満 海野 圭介 加藤 洋介 斎藤 達哉 田坂 憲二 田村 隆 中村 一夫 村上 征勝 横井 孝 上野 英子 吉野 諒三 後藤 康文 坂本 信道
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究課題は、『源氏物語』における写本の単語表記という問題から、さらに大きな日本語日本文化の表記の問題を浮かび上がらせることとなった。当初の平仮名や漢字表記の違いというミクロの視点が、テキストにおける漢字表記の増加現象、またその逆の、漢字主体テキストの平仮名テキスト化という現象へと展開する過程で、テキストにおける漢字使用の変貌も「表記情報学」のテーマとなることが明らかになった。「文字の表記」は「文化の表記」「思想の表記」へとつながっている。「何が書かれているか」という始発点から「如何に書かれているか」に至る「表記情報学」は、今後も持続させるべき「如何に」の研究なのである。
著者
土肥 健純 松本 洋一郎 中村 耕三 久田 俊明 佐久間 一郎 波多 伸彦 中島 勧
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

(背景と目的)整形外科手術においては従来,皮膚および筋肉組織を切開した上で骨を切断していた.本研究では収束超音波を用いて皮膚に切開を加えず,非侵襲的に骨を切断するシステムの基礎研究を目的とする.(方法)システム開発の基礎的研究として,実際に豚の骨に収束超音波を照射する実験システムを構築した.脱気水を張った水槽内に豚骨を固定し,PZT素子を用いたトランスデューサから波形,振動周波数,素子印加電圧等の照射条件を変えながら骨表面が焦点になるように垂直に照射し,焦点部分に起こる変化を観察した.Finite Difference Time Domain Methodを用いたシミュレーションソフトウェアを開発した.豚骨表面におけるエネルギについて,シミュレーションで得られた値と開発したシステムによる実験値とを比較した.PZT素子の共振周波数に奇数倍の周波数を持つ正弦波を足し合わせた波である矩形波を入力波形として用い高音圧化を図った.また,トランスデューサを5個とし,各焦点を重ね合わせることでも音圧の上昇を図った.(結果と考察)焦点エネルギのシミュレーション値と実験値に関して約90%の一致率を得た.また,PZT素子に関してはトランスデューサ開口部が同じであれば曲率が大きいほど焦点音圧が高くなるという解析結果を得た.矩形波入力の場合の焦点音圧は正弦波入力の場合の3倍であり,2個のトランスデューサから豚の肩甲骨に照射したところ,直径1mm,深さ0.5mmの切削痕が得られた.5個のトランスデューサへの入力電力を各30W(合計150W)とし,音圧を測定したところ,1個のトランスデューサに30Wの電力を入力した場合に比べて1.65倍の音圧を得た.インピーダンスマッチングの改善により一層の高音圧化が可能であると考えられる.(結論)収束超音波による非侵襲骨切断のための装置を開発し,曲率の大きなPZT素子からなるトランスデューサを複数用い矩形波を入力することにより効果的な骨切断が可能であることが示された.
著者
阿部 裕輔 磯山 隆 小野 稔 斎藤 逸郎 三浦 英和 鎮西 恒雄 望月 修一 磯山 隆 小野 稔 鎮西 恒雄 斎藤 逸郎 三浦 英和 川崎 和男 望月 修一 井街 宏 バスク ジャロミル ドブザク ペーター 中川 英元 光宗 倫彦 河野 明正 小野 俊哉 時 偉 杉野 礼佳 井上 雄介 岸 亜由美
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

無拍動流完全人工心臓の可能性を検討するために、体内埋込式無拍動流完全人工心臓を開発し、成獣ヤギに埋め込んで研究を行った結果、無拍動流でも生理的制御(正常な状態に維持するための制御)が可能で、ヤギの一般状態、血行動態、肝機能、腎機能や自律神経機能を正常に保つことができることを明らかにした。しかし、無拍動流では人工心臓への十分な血液流入を維持できないことがあったため、体内埋込式完全人工心臓に生理的制御を適応する場合には、ある程度の拍動性が必要であると考えられた。
著者
菊池 馨実 福島 豪 中川 純 上山 泰 菅 冨美枝 小西 啓文 尾形 健 川島 聡 今川 奈緒 永野 仁美 新田 秀樹 長谷川 珠子 長谷川 聡
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

研究者各自による研究論文の発表に加えて、4度にわたる公開シンポジウムの開催、3度に及ぶ学術雑誌での特集論文の掲載、さらに刊行が確定している論文集と教科書の出版などを通じて、日本における障害者法学の構築に向けた基盤をつくることができた。
著者
鍵 裕之 服部 高典 町田 真一 小松 一生
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

水素結合ネットワークの多様性から、氷には多くの多形が存在するが、低温高圧下で自在に圧力を制御して中性子回折を測定することはこれまで不可能であったため、高圧氷の構造や物性には多くの未解決問題が残されてきた。本研究では革新的な低温高圧発生装置を開発し、低温条件で自在に圧力を制御しながら低温高圧下での中性子回折測定を行うことを計画し、昨年度までに到達下限温度を拡大した新たな低温高圧発生装置の製作に成功した。本装置を大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設(MLF)に建設された高圧中性子回折ビームライン(PLANET)に持ち込んで、低温高圧条件での中性子回折測定実験を行った。本年度の大きな成果は二つである。第一に低温高圧下で存在する氷XV相の直接観察に成功し、氷XV相は異なる水素配置が混合した“部分秩序状態”にあることを初めて明らかにし、氷研究における五大未解決問題の一つを解決した。本研究によって発見した部分秩序状態は、氷XV相だけでなく他の形の氷でも発見される可能性があり、氷の多様性の理解に新たな視点を与えるものである。また、高濃度の塩を含む氷の高圧相を合成し、高圧下での中性子回折法および分子動力学法を駆使してその構造を解明した。合成された高濃度の塩を含む氷は、氷VII相と同様の酸素配置をとるが、水分子の向きについては氷VII相と違ってほぼ等方的であり、水素結合ネットワークの多くが破壊されていることを見出した。このような等方的に配向した水分子や破壊された水素結合ネットワークは、他の氷の多形には見られない特異な状態であり、新奇な物性の発現が期待される。中性子回折関係の研究に加えて、微量な塩を含む高圧氷の構造に関する振動分光学的研究、アミノ酸の圧力誘起オリゴマー化と凍結濃縮といった関連研究でも成果を得ることができた。
著者
久留島 典子 林 譲 本郷 恵子 柴山 守 有川 正俊 山口 英男 遠藤 基郎 木村 直樹 山家 浩樹 馬場 基 山田 太造 近藤 成一 小宮 木代良 古瀬 蔵
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

前年度に引き続き東大史料編纂所歴史情報システム(以下、SHIPSと略記)が擁するDB群から、各DBに格納された人物情報を抽出し、人物情報レポジトリへとデータ移行を推進した。レポジトリへ移行を可能とするDB数もさらに2つ増加し、計19種へと拡大することで、総登録データ数は約42万件に達した。前近代における人物情報を総覧する環境が整いつつあり、これを軸として、地理情報・史料典拠情報・史料目録情報といった情報との連接を視野に入れたところである。SHIPS-DBから人物情報レポジトリを参照・応答するAPIについては、前年度に構築したシステムを基盤として、より詳細な応答を実現するモジュールを「新花押データベース」内に実装した。花押を記した人物を比定するために、随意にレポジトリ参照が可能となったことは、より正確な情報蓄積を進めるうえで極めて有効と言ってよい。また人物レポジトリを直接検索するためのインターフェイス(「人名典拠サービスモジュール」)が安定的に運用されるに至り、多様な検索に応答しうる環境が整備されつつある。蓄積データのシームレスな運用という観点からは、前年度に引き続き、人物情報レポジトリ総体のRDFストア化を推進し、検索結果をRDF形式で出力するためのAPIの安定運用を実践することで、オープンデータ環境への移行を目指した。地理情報レポジトリについては、外部参照用APIの運用を開始し、国立歴史民俗博物館の「荘園データベース」との連携を実現した。
著者
牛島 廣治 西尾 治
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

(1)現在、社会的に問題となっている下痢症ウイルスのノロウイルスGII主要株に対するイムノクロマト法を世界で初めて開発した。さらにノロウイルスの14 genotypeの中空粒子を遺伝子工学的に作製し、抗体を作りイムノクロマト法に応用する準備ができた。サポウイルスに関しても中空粒子の作製に成功し、ELISAによる検査を可能とした。(2)下痢症に関連する複数のウイルスを同時に検出できるmultiplex PCRを開発した。これはA、B、C群ロタウイルスとアデノウイルスを検出するA set、ノロウイルスG、GII、アストロウイルス、サポウイルスを検出するB set、A、E型肝炎ウイルス、インフルエンザウイルス、エンテロウイルスを検出するC setで下痢症ウイルスの遺伝子レベルでのスクリーニングおよび遺伝子解析を可能とした。また、全国の食品(貝)、河川水などからリアルタイムPCRを用いて定量的なノロウイルスの検出を可能とした。この方法は検出法精度、感度とも優れており、わが国の食品安全を評価できる。(3)分子疫学的手法による解析の結果ロタウイルス感染のピークは20年前には12月〜1月であったが、その後次第に遅くなり今では3、4月が中心となった。ノロウイルスは急に寒くなる11、12月に流行が始まった。従って小児の主な下痢症に2つのピークが見られた。ロタウイルスでは15年間優勢であったG1型(80〜90%)に代わり、G3、G4型が2〜3年前から優勢(各30%ずつ)になった。G9型は20%を占めた。(4)モノクローナル抗体を用いた抗原抗体反応、遺伝子解析でロタウイルスの各血清型を検査すると、同一血清型内でも特定の部位に変異があった。C群ロタウイルスの小流行が舞鶴で見られた。ノロウイルスやサポウイルスの遺伝子解析から新しいgenotypeや組換え体を報告した。また、genotype間での組換えも見られた。(5)乳児・高齢者施設で下痢症ウイルスの施設内流行があり、食品を介さないヒト-ヒト感染あるいは空気感染が示唆された。イムノクロマト法が迅速診断として有効であった。(6)脳炎・脳症の症例で、PCRでロタウイルス陽性の髄液があった。(7)ロタウイルスのNSP4が下痢症発症の原因として重要とされている。NSP4と脳炎・脳症との関係を調べる目的で新生ラット神経細胞にNSP4の活性部位の合成ペプチド、およびウイルス蛋白を直接作用させたが、アポトーシスを誘導することはなく、脳炎・脳症の発症メカニズムは明らかとならなかった。(8)siRNAを細胞内に導入し、ロタウイルス感染による細胞のアポトーシスを抑制することにより、アポトーシス誘導経路を明らかとした。(9)酸化チタンによる光触媒が抗ウイルス作用を有することがわかった。
著者
加藤 孝久 崔 〓豪 田浦 裕生 田中 健太郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

ナノスケールの有機分子膜はナノインプリント、MEMS,磁気ディスクドライブなどのマイクロ・ナノシステムにおいて、摩擦摩耗特性、耐食性、離型性などを改善するために用いられている.有機分子保護膜を用いてマイクロ・ナノシステムを長寿命化するためには、有機分子と固体表面とで強い吸着性が必要である.有機分子と固体表面との吸着特性は、固体表面における吸着サイトの面密度に依存しており、固体表面の制御が重要因子である。一方、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜は、高硬度、低摩擦、耐摩耗性、耐薬品性を有する材料であり、磁気ディスクドライブの保護膜、工具や金型の表面処理等に実用化されている。本研究では、固体保護膜としてDLC膜上に有機分子を高密度かつ強く吸着させることで、高耐久性ナノスケール保護膜システムを開発することを目標にする。固体表面は以下の二つの観点で制御した。ひとつは、表面改質から潤滑膜固定まで連続したナノ表面処理システムを開発することでDLC表面を清潔に保った状態で有機分子を固定する方法である。真空中一環プロセスでDLC膜の作成と有機分子の吸着を行うことで、空気中の有機汚染物により、DLC表面の吸着サイトがターミネートされることがなくなり、より_0多くの分子がDLC表面に吸着できる。もうひとつは、DLC膜の組成を制御することでDLC膜表面上における吸着サイトの面密度を上げる方法である。DLC膜は作成時、炭化水素ガスを原料として用いるが、原料ガス中に窒素、シリコンなどを含むガスを混合することで様々な組成を有するDLC膜の作成が可能である。DLC膜中に種々の元素を添加することで、その表面組成も変化し、吸着サイトの面密度を制御することが可能になる。本研究では、表面改質から潤滑膜固定まで連続したナノ表面処理システムを開発することで潤滑分子の高い吸着性を実現した。また、様々な組成を有するDLC膜の表面に有機分子を吸着させることで、DLC膜の組成の違いによる潤滑分子の吸着特性を明らかにした。
著者
定延 利之 キャンベル ニック 森 庸子 エリクソン ドナ 金田 純平 坂井 康子 匂坂 芳典 朱 春躍 砂川 有里子 友定 賢治 林 良子 森山 卓郎 大和 知史 犬飼 隆 杉藤 美代子 藤村 靖
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本プロジェクトは、書きことば研究に比べて立ち遅れの目立つ、日本語の話しことば(韻律を含む)の研究を進めるものである。「人物像」を重視した前研究(基盤A(H19-22))において、日本語の主な話し手像(発話キャラクタ)を分析したように、本プロジェクトでは日本語話しことばに見られる主な「状況」を考察し、「状況」に基づく話しことばの姿を分析する。特定の「状況」において「どのような立場の者が、どのような立場の者に対して、どのような発話の権利を持つのか」を明らかにし、それを活かした資料を作成する。
著者
平岡 眞寛 佐治 英郎 富樫 かおり 溝脇 尚志 松尾 幸憲 吉村 通央 中村 光宏 小久保 雅樹 澤田 晃 門前 一 板坂 聡
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

放射線治療の成績向上には、生物学的画像情報の治療計画への統合と腫瘍や正常臓器の動きへの対応が必要と考えられた。我々は、放射線治療計画における生物・機能画像情報の有用性の評価、腫瘍動体評価と生物・機能画像の4次元化法の確立、および動体追尾SIB-IMRT治療の実現に向けた基盤技術開発の3つの要素に分けて研究を行った。それぞれF-MISO-PETによる低酸素イメージングにおける最適な撮像タイミング、呼吸同期FDG-PETの有用性、4次元線量計算モジュールの開発などの研究成果を挙げた。今後これらの研究成果が放射線治療の高度化と成績向上につながるものと期待される。
著者
斎藤 成也 伊藤 元己 田村 浩一郎 今西 規
出版者
国立遺伝学研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

本研究の目的は,遺伝子系統樹と種系統樹のデータベースを試作することである。3年のあいだに,以下のものについて,すべての系統樹の図の入力を行った。斎藤が担当したのはMolecular Phylogenetics and Evolutionは1992年(第1巻)〜1997年(第8巻),Molecu1cu Biology and Evolutionは1983年(第1巻)〜1998年(第15巻),Journa1 of Molecular Evolutionは1993年(第36巻)〜1998年(第46巻),田村が担当したのは遺伝学雑誌/Genes and Genetic Systemsが1981年(第56巻)〜1997年(第72巻),Geneticsが1980年(第95巻)〜1997年(第146巻),Zoological Scienceが1984年(第1巻)〜1997年(第14巻),今西が担当したのはNatreが1991年(第349巻)〜1995年(第376巻),Scienceが1991年(第254巻)〜1995年(第267巻),PNASが1991年(第88巻)〜1995年(第92巻),伊藤が担当したしたのはAmerican Journal of Botanyが1988年(第75巻)〜1997年(第84巻),Evolutionが1990年(第44巻)〜19956年(第50巻),Systematic Botanyが1990年(第15巻)〜1995年(第20巻)である。この系統樹データベース"Jung1e"は斎藤が本科研費で購入したワークステーションに移して集中管理しており,WWWですでに公開している(URL=http://smi1er.1ab.nig.ac.jp/jung1e/ungle.htme)。著者名,諭文名,図の題名などのテキストを検索する子システムを現在準備中である。CDROMでも配布する予定である。
著者
浜島 良吉 勝山 邦久 橋本 学 金折 祐司 長尾 年恭 早川 正士 勝山 国久 呉 智深 鈴木 隆次 古宇田 亮一 竹村 友之 西村 進
出版者
埼玉大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1994

不連続体場での弾性、弾塑性、粘弾性の進行性破棄に応用できる解析法が浜島により開発された。本解析手法は熱・流体・応力の連成解析にも適用された。本解析手法は結晶構造のような多角形要素にも適用可能である。変位関数として3角形要素の定ひずみ要素を用いているため、そのままでは結晶構造モデルに対しては変形を十分表現することができない。ハイブリット仮想仕事の原理は、弱形式のつり合い式と弱形式の変形の連続条件となるが、本研究では、変形の連続条件に関して、要素内と要素間の剛性にそれぞれα、βをかけ、これらの値がつり合い式を満足し、かつ変形の誤差が最小となるように定められた。ただし、α、βの間にはα=β/(β-1)の関係がある。1995年1月17日に兵庫県南部地震が発生し、多くの人名が失われた。地殻変動解析の重要性が再認識されたが、本研究では、日本列島をブロック構造に分割し、本研究で開発された不連続体解析手法を用いて解析が行われた。その結果、本解析手法により、日本列島内陸の断層の動きを比較的良く表現できることを明らかにした。本解析ではせん断破壊と引張り破壊を同時に考慮しているが、引張り破壊時には断層面上の応力を全て解放している。引張り破壊領域は危険断層とされている部分に良く対応していることが明らかとなった。本研究では、種々の方法により地殻変動解析がなされたが、目的によりそれらを使い分けて利用することが必要である。今後はこれらの解析手法をうまく融合して、地球規模の地殻変動解析まで適用可能とするようにしたい。
著者
田中 愛治 河野 勝 清水 和巳 山田 真裕 渡部 幹 西澤 由隆 栗山 浩一 久米 郁男 西澤 由隆 長谷川 真理子 船木 由喜彦 品田 裕 栗山 浩一 福元 健太郎 今井 亮佑 日野 愛郎 飯田 健
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究では、全国の有権者から無作為抽出した対象者(サンプル)に対し、ノート・パソコンを用いた世論調査(CASI方式)を日本で初めて実施した。さらに、ノート・パソコンによるCASI調査に、認知心理学的視点を加えた政治経済学実験の要素を組み込み、実験を導入した世界初のCASI方式全国世論調査に成功した。これにより、政治変動をもたらす日本人の意志決定のメカニズムの解明を可能にし得る新たな研究を踏み出した。
著者
宮脇 淳 石井 吉春 遠藤 乾 山崎 幹根 林 成蔚 木村 真 若松 邦弘
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

台湾の直轄市制度の拡充に伴う政府間財政調整制度改革の政策議論、韓国の広域市制度の展開、欧州の財政危機問題に伴う財政と政治の理論的関係等について合意形成にまで掘り下げた比較研究を行い、その成果を日本の地方分権議論に反映させる調査研究を行った。とくに、台湾の直轄市制度に関する調査研究は、日本の大都市制度議論、財政調整制度のあり方、そして閣議意思決定との関係について新たな視野を形成した。
著者
佐々木 裕之 中尾 光善
出版者
国立遺伝学研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

エピゲノムは細胞のエピジェネティックな修飾の総体であり、発生・分化・がん等において重要な働きをする。網羅的・体系的なエピゲノム解析基盤を確立する目的で研究を行い、(1)独自のメチル化DNA濃縮ツールを開発し、(2)マウスの細胞を用いて網羅的解析技術を確立し、(3)この方法をヒト培養細胞や健常者・各種疾患由来の細胞に応用した。これにより、(4)様々なクロマチン因子の相互作用や標的配列を同定することに成功し、(5)ヒト・チンパンジー間のDNAメチル化の差を同定し、エピジェネティクスの制御機構や多様性・進化との関わりを研究する基盤を確立した。
著者
篠原 琢 戸谷 浩 吉岡 潤 割田 聖史 青島 陽子 古谷 大輔 小森 宏美 秋山 晋吾 中澤 達哉 小山 哲 池田 嘉郎 平田 武 梶 さやか
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本プロジェクトは、ポーランド=リトアニア連合王国(ロシア帝国西部諸県)、ハプスブルク帝国、沿バルト地域を中心に、近世から現代にいたるネーション、およびナショナリズムの動態を分析してきた。ここでは近世から20世紀にいたる各時代の政治社会におけるネーションの多次元的な機能と構成が分析された。近世期のネーションは、多様な政治的、文化的文脈で構築され、さまざまな価値と関連付けられ、ネーション理解は単一の政治社会に収斂しない。近代のネーションは政治社会における多様な交渉を全的に文脈化する傾向をもつ。本研究は個別研究と比較史の方法で境界地域におけるこの過程を明らかにした。
著者
金井 壽宏 三品 和広 上林 憲雄 原 拓志 平野 光俊 高橋 潔
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

長らく停滞した後、再復興期に入った日本の産業社会の活力の向上のため、企業の持続する競争優位性の元となる組織能力を再構築する必要がある。従来この議論は、たとえばリソースベースの経営戦略論として論じられてきたが、本研究では、組織能力構築に真に貢献できる、企業のコア人材、とりわけ経営人材と高度専門職人材に焦点を合わせて、人材の体系的な育成に関する理論的・実証的研究をおこなった。国家レベルの競争力を高めるうえで人材育成が果たす役割について米国を主たる比較研究も実施した。その結果、第1に、戦略の成功の問題は、人材育成の問題と切り離しては考えられないことが確認された。戦略的人的資源管理という名のもとに、戦略とリンクしてひとの問題を扱う重要性が示唆されてきたが、その育成内容は、次期経営幹部候補の体系的な育成、またその育成プロセスの加速化に焦点をあわせる研究が有望であることが判明した。また、どのように経営人材になるかという問題だけでなく、より早く最高経営責任者になり、より長く采配を振るう機会を与えることの重要性も確認された。第2に、経営人材、高度専門職人材を問わず、コア人材の育成は、フォーマルな座学の育成とのかかわりをけっして軽視することはできないが、産業のなかで、また個別の企業のなかで、いったいどのような仕事をどのような時期にだれのもとで経験するかという点がいっそう重要である。したがって、リーダーシップ開発の問題も、高度専門職の育成の問題も、なんらかの「経験の理論」にも裏付けられる必要があることがわかった。第3に、大きな展望としては、経営学におけるシステムに目を向ける視点と、ひとの問題を照射する視点とが今後は、意味ある形で統合されると、真に国家レベルの復興に経営学も貢献しうることが示唆された。経営学における人材育成を天下国家レベルの国の活力に結びつける研究への橋頭堡となった。
著者
江口 真透 栗木 哲 藤澤 洋徳 逸見 昌之 松浦 正明 間野 修平 小森 理 竹之内 高志 川喜田 雅則
出版者
統計数理研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

ゲノム・オミクスデータから導かれる科学的成果を得るための統計的方法の開発を行った。特に表現形(病型、治療奏功性、予後)の予測に適切な情報を抽出するために統計学と機械学習の方法の融合的な活用を実用化に向けて推進してきた。表現形の予測のためにROCカーブの下側面積の最大化によるブースト法を開発した。乳がんサブタイプを決める有効な遺伝子選択のためのLASSOクラスタリングを提案し、良好な成果が得られつつある。
著者
綾部 恒雄 黒田 悦子 前川 啓治 森川 眞規雄 白石 さや 木村 和男 太田 和子 SIRI Gamage
出版者
城西国際大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1998

3年間の研究・調査の結果、次のような成果を得たと考える。(1)研究対象となった3ケ国の多文化主義は、"美しい"理念から出発したというよりも、国民国家統合上の政策として登場したものである。(2)3ケ国とも、元イギリスの植民地であり、民主主義と議会政治の伝統を受け継いでいる。(3)多文化主羲の台頭は、人権思想、反人種主義、文化相対主義思想の滲述と深く関わっている。(4)3ケ国の先住民(イヌイット、ネイティブ・アメリカン、アボリジニ)は多文化主義に反対している。(5)多文化主義の理念は、国民国家の統合を破壊する'危険'を、常にはらんでいる。(6)20世紀末から加速した、グローバライゼーシヨンは、英語の使用、アメリカ的価値組の普及をもたらし、結果として多文化主義思考を弱体化し、同化志向価値を助長する。(7)多文化主義が国民国家内で一定の成果をあげた場合でも、異文化間にみられるジェンダーの相違、宗教思想(例えば、キリスト教団におけるイスラム教徒)の違いをどのように扱うかという困難な問題が残されよう。(8)現在、世界各国で視察される多文化主義は、国民国家の枠を越えることはできない。