著者
松本 敏夫
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.3, no.5, pp.27-30, 1997
被引用文献数
1

This paper describes about vertical transportation of building materials using high-speed temporary elevator for highrise office building construction. Surveying and analysing of the past constructions, a new method to estimate the times of vertical transportation for building construction was proposed. Applying this method to some current constructions, it is confirmed that this method is available for practical use.
著者
松本 清二 岩田 勝哉
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類學雜誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.35-41, 1997-05-26
被引用文献数
1

Paternal egg guarding and mouthbrooding of larvae and juveniles were observed in the swamp-eel, <I>Monopterus albus</I>. In aquaria, the male guarded and cared for eggs in the bubble nest floating inside a plastic tube (5 cm in dia-meter, 50 cm in length). It was suggested that spawning and fertilization occurred outside the nest tube, and that the male carried the fertilized eggs (ca. 4 mm in diameter) in his mouth and inserted them into the bubble mass. Until the hatching of larvae (7-8 days after spawning), the male frequently added fresh bubbles into the bubble mass. As soon as the larvae (18-21 mm in TL) hatched and emerged from the bubble nest, the male sucked them into his mouth. Fifty juveniles (32-37 mm in TL) and two yolk-sac larvae (22 mm in TL) were released from the mouth of a male collected from a natural habitat. Those juveniles were retrieved by the male, some of them voluntarily returning to the male's mouth. The mouthbrooding male frequently performed pumping behavior (i.e., inflating and deflating the buccopharyngeal cavity), thereby acquiring to take fresh air. Eggs removed from the bubble nest successfully hatched only when directly exposed to aeration. In addition, only about 40% of the hatched larvae survived more than 10 days when they were kept in well-aerated water without the male parent. These suggest that both the bubble nest and mouthbrooding are indispensable for successful development and survival of eggs and larvae in this species, which inhabits swamps and paddy fields.
著者
柳井 晴夫 亀井 智子 中山 和弘 松谷 美和子 岩本 幹子 佐伯 圭一郎 副島 和彦 中野 正孝 中山 洋子 西田 みゆき 藤本 栄子 安ヶ平 伸枝 井上 智子 麻原 きよみ 井部 俊子 及川 郁子 大久保 暢子 小口 江美子 片岡 弥恵子 萱間 真美 鶴若 麻理 林 直子 廣瀬 清人 森 明子 奥 裕美 外崎 明子 伊藤 圭 荘島 宏二郎 植田 喜久子 太田 喜久子 中村 洋一 菅田 勝也 島津 明人 金城 芳秀 小林 康江 小山 眞理子 鶴田 恵子 佐藤 千史 志自岐 康子 鈴木 美和 高木 廣文 西川 浩昭 西山 悦子 野嶋 佐由美 水野 敏子 山本 武志 大熊 恵子 留目 宏美 石井 秀宗 大久保 智也 加納 尚美 工藤 真由美 佐々木 幾美 本田 彰子 隆 朋也 中村 知靖 吉田 千史 西出 りつ子 宮武 陽子 西崎 祐史 山野 泰彦 牛山 杏子 小泉 麗 大西 淳子 松本 文奈 鶴見 紘子
出版者
聖路加看護大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

近年、看護系大学の急増と医療の高度化に伴い、卒業までに取得すべき看護実践能力の評価の重要性が増加している。その一環として、臨地実習に入る直前の段階までに看護学生が取得すべき知識・能力を正しく評価しておくことは看護実習の適正化のための急務の課題である。このような状況に鑑み、申請者は、2008~2010年に科学研究費補助金を受け、看護系大学の学生が臨地実習以前に必要とされる知識・能力の有無を検証することを目的として、看護学18領域から約1500の多肢選択式形式の設問を作成し、730名の学生に紙筆形式のモニター試験、および、220名の学生に対するコンピュータ試験(CBT:Computer Based Testing)を実施し、その結果を比較し、全国看護系大学共用のコンピュータ試験の有用性を確認した。
著者
松本 金矢 森脇 健夫 根津 知佳子 後藤 太一郎 中西 良文 滝口 圭子 上垣 渉 廣岡 秀一 八木 規夫
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

医学教育において実践されてきたPBL教育を,教員養成学部において展開するための基礎的な研究を行った.教育周辺領域の様々な現場においてPBL教育を実践し,コンテンツの開発を行った.特に,学生・院生に旅費を支給し,大学より離れた現場でのPBL教育を実践することができた.現場での実践を大学において省察し,学生が教員からのアドバイスを受けるためのネットワークシステムとしてmoodleを用い,そのための専用サーバを立ち上げた.例えば美術教育において学内・外のデザイン製作を学生と教員が協働して手がけるなど,教科の専門性を活かした活動や教科を超えた協働活動を展開した.また,先端的な取り組みを行っている他大学研究機関・学会の調査のために,海外視察を4回,国内視察を5回行った.これらの視察では,学生・院生を引率し,他大学の学生との交流も実現した.特に,秋田大学,愛媛大学とは双方向での視察・交流を果たし,moodle上で恒常的な交流の場を設置した.PBL教育の教育効果を明らかにするために,評価方法の開発にも注力している.日本教育大学協会研究助成プロジェクト(カルロス研究会)との協働により、パフォーマンス・アセスメント(PA)を用いた評価法の開発を推進し、そのためのマニュアル作成を行った。このようなPBL教育の成果を学内外に発信・共有するために、学内で開催された4回の公開研究会と4回のボスターセッションにおいて発表し,愛媛大学・島根大学とのジョイントシンポジウムを1回開催した。また、これらの成果を学会において論文・紀要等により発表した。開発されたすべてのコンテンツはデータベース化し、専用ホームページを通して公開している。
著者
松本 ますみ 小林 敦子 小林 元裕 権 寧俊 花井 みわ 砂井 紫里 清水 由里子
出版者
敬和学園大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

中国の朝鮮族と回族を抽出し、民族教育の経験と民族アイデンティティの相関性について歴史社会学的研究調査を行った。その結果、1)両民族とも民族教育経験者が民族の矜持が強いこと、2)同民族内のネットワークに依拠し、漢語と民族語を駆使し対外通商業務、出国、留学、出稼ぎを行うという共通点があることが分かった。両民族はグローバル化の波にのった「成功した」民族であり、その鍵は民族教育にあることが分かった。
著者
工藤 拓 松本 裕治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.20, pp.97-104, 2001-03-05
被引用文献数
8

本稿では,チャンキングの段階適用による日本語係り受け解析手法を惺案し,その評価を行う.従来法は,任意の二文節間の係りやすさを数値化した行列を作成し,そこから動的計画法を用いて文全体を最適にする係り受け関係を求めるというモデルに基づいていた.しかし,解析時に候補となるすべての係り関係の尤度を計算する必要があるため効率が良いとは言えない.本提案手法は,直後の文節に係るか係らないかという観点のみで決定的に解析を行うため,従来方法に比べ,モデル自身が単純で,実装も容易であり,高効率である.さらに,従来法では,個々の係り関係の独立性を前提としているが,本提案手法はその独立性を一部排除することが可能である.本提案手法を用い,京大コーパスを用いて実験を行った結果,従来法と比較して効率面で大幅に改善されるとともに,従来法以上の高い精度(89.29%)を示した.In this paper, we apply cascaded chunking to Japanese dependency structure analysis. A conventional approach consists of two steps: First, dependency matrix is constructed, in which each element represents the probability of a dependency. Second, an optimal combination of dependencies are determined from the matrix. However, this method is not always efficient since we have to calculate all the probabilities of candidates. Our proposed cascaded chunking model is quite simple and efficient, since it estimates whether current segment modifies immediately right-hand side segment to parse a sentence. In addition, proposed model does not assume the independence constraints in dependency relation. Experimental results on Kyoto University corpus show that our system achieves accuracy of 89.29%, higher than that of our previous system, as well as improves the efficiency of parsing.
著者
松本 亮三 横山 玲子 齋藤 秀樹
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要. 文学部 (ISSN:05636760)
巻号頁・発行日
vol.67, pp.148-172, 1997

The Scientific Expedition to the New World conducted the stratigrafical excavations at the archaeological complex of Campamento de Paredones from July 29th to October 1st, 1996. The site lies in the hot chaupiyunga ecological zone drained by the Chancay River, one of the main tributaries of the Lambayeque drainage system, and occupies a strategic point connecting the Lambayeque coastal zone with the Cajamarca highlands to the east. We concentrated the excavations in the Sectors E (Platform E) and G (Plaza G) aiming to clarify the site formation process, and could tentatively divide the whole cultural sequence into four successive phases, all belonging to the Late Intermediate Period (A.D. 900-1476). Thy are, from the lowest upward : the Raccarumi, Paredones, Carniche and Chongoyape phases. Although the analyses of the excavated materials have not yet been completed, we can suggest the following at present. 1) The site was occupied as an independent regional administrative-ceremonial center during the whole Late Intermediate Period with some architectural modifications in each phase. 2) The last Chongoyape phase represents the Chimu conquest and its subsequent occupation, narrated in the oral tradition documented by a Spanish chronicler, Miguel Cabello de Balboa in the late 16th century. And 3) Campamento de Paredones flourished all through the Late Intermediate Period playing a pivotal role in the socio-cultural exchanges between the coastal and highland ecological zones in the northern part of the Central Andean prehistoric cultural area.
著者
松本 真理子 森田 美弥子 栗本 英和 青木 紀久代 松本 英夫 灰田 宗孝 坪井 裕子 鈴木 伸子
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

子どものロールシャッハ法に関する多角的視点からの研究を包括することによって、現代に生きる日本人一般児童のパーソナリティの特徴が解明され、また日本における被虐待児の心理的特徴も明らかにされた。さらに脳画像と眼球運動という生理学的視点からも子どものロールシャッハ反応の意味するものについてアプローチした結果、国内外において初の知見が得られ、さらに発達障害児との比較などについて、現在、研究を継続中である(平成21年度~25年度科学研究費基盤研究(B)(課題番号21330159)にて継続)。これまでに得た知見は国内外の学会および論文として既に発表している。平成21年度中には図書として成果の一部を刊行する予定である(2009年9月刊行予定)。
著者
曽根原 理 牧野 和夫 福原 敏男 佐藤 眞人 大島 薫 松本 公一 岸本 覚 山澤 学 大川 真 中川 仁喜 和田 有希子 万波 寿子 クラウタウ オリオン 青谷 美羽 杉山 俊介
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

日本の近世社会において、東照宮が果たした役割を考えるため、関係する史料を各地の所蔵機関などで調査した。また、近世初期に東照宮を設立する際に基盤となった、中世以来の天台宗の展開について、各地の天台宗寺院の史料を調査した。加えて、年に二回のペースで研究会を行い、各自の専門に関する報告を行い議論した。そうした成果として、日本各地の東照宮や天台宗寺院に関する著作と論文を公表することが出来た。
著者
松本 詔
出版者
九州大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2005

今年度の主な結果は、コンパクト対称空間に対応するランダム行列に対して、その特性多項式の積の平均を計算したことである。それらの平均を、対称空間の制限ルート系に応じて、長方形ヤング図形に対応したジャック多項式または多変数ヤコビ多項式で表すことができた。特性多項式の平均をこのように一つの知られた直交多項式で表すことができたことは、ランダム行列の研究において、ジャックまたはヤコビ多項式が重要な役割を果たすことを示す。またこの結果に現れる直交多項式を見ると、特性多項式の平均について以下のようなことが考察される。すなわち、直交多項式のパラメータを見ると、ランダム行列の双対性が見える。というのは、円型のβアンサンブルを考えた場合、βに自然に対応するジャック多項式ではなく、4/βに対応したジャック関数が現れる。これは、βと4/βにそれぞれ対応するランダム行列間の双対性を示唆している。また、特性多項式平均が長方形のヤング図形で表されることは、前年度の研究代表者の研究結果から、それはさらにハイパー行列式で表されることも分かる。これは対応するランダム行列に対してハイパー行列式の理論を適用できる可能性を示唆している。
著者
軸屋 和明 立花 博之 平松 修 望月 精一 松本 健志 後藤 真己 OGASAWARA Yasuo KAJIYA Fumihiko
出版者
川崎医療短期大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

心筋内の血流分布は微小循環レベルで著しい空間的不均一性を示すことが知られ、冠微小循環障害発症メカニズムの関連因子として注目されている。本研究では、放射性分子血流トレーサ(トリチウム標識のデスメチルイミプラミン:^3H-DMI)を用い、従来にない高分解能(100サンプル/mm^2、最小サンプルサイズ0.lmm)で麻酔開胸家兎の心内膜側心筋と心外膜側心筋の血流分布の全体的および局所的不均一性を評価した。その結果、心内膜側では心外膜側に比して血流の全体的不均一性(global heterogeneity)は大きかったが、逆に近接サンプル間の血流相関性すなわち局所的な血流の一様性(local homogeneity)が高かった。また、フラクタル解析によって、血流分布のランダム性は心内膜側で小さく、クラスター様の分布パターンであることが明らかになった。以上より、心内膜側心筋は不均一な冠血管構造と心筋メカニカルストレスの影響下にあるために全体的な血流分布のバラツキは大きいが、高い心筋酸素需要に応じて局所血流調節が強く働き、血流分布を局所的に一様化していることが示された。また、サンプルサイズを変数とした近接サンプル間の血流相関値にあらわれる増加→プラトー関係から、血流調節ユニットが心外膜・内膜側ともに約400μmであった。この大きさは臨床的に知られる散在性の心筋虚血の個々の虚血領域の大きさに対応している。
著者
引地 謙治 森野 祐直 福田 一郎 松本 壮樹 瀬崎 薫 安田 靖彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.86, no.2, pp.268-278, 2003-02-01
被引用文献数
18

現在,実時間メディアのネットワーク伝送において,ネットワークの状況に適応したサービス品質の提供が問題となっている.音声・動画像メディアにおいては,インターネットにおけるネットワークQoS(Quality of Service)の劣化に対する制御,また劣化がユーザに与える影響などの研究が多く行われている.一方,ネットワークを通じた仮想空間共有システムにおいて触覚をユーザに提示することが可能となっている.しかしながら,このような触覚を含む仮想空間共有システムにおいて,ネットワーク品質の劣化がユーザに与える影響についての検討はほとんど行われていなかった.そのため,本論文ではネットワークの状況に適応的制御が可能な触覚を含む仮想空間共有システムを提案する.本システムにおいては,ネットワークにおける遅延,パケット損失に対する対策を行い,量子化・符号化により伝送情報量を低減させる.また,触覚を含むシステムの評価手法を定め,それに基づいてネットワークにおける遅延,パケット損失,また量子化による情報損失に対する特性を測定することにより,システムに必要とされるQoSパラメータの導出を試みる.
著者
青山 裕二 安部 恵 板垣 千尋 冨岡(高橋) 佳奈絵 阿部 由希 礒部 明彦 松本 仁
出版者
修紅短期大学
雑誌
修紅短期大学紀要 (ISSN:13498002)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.75-82, 2007

アルコール過剰摂取は若い人々にとって重大は健康問題の一つになっている。そこで、アルコールパッチテストとaldehyde dehydrogenae 2のE487KのSNPを検出する事によって、アルコール感受性を調べた。アルコールパッチテストの結果は本学学生17人中70.6%、本学大学祭の参加者は104人中77.8%が耐性であった。毛髪を用いたALDH2遺伝子解析は本学食物栄養学科学生につてのみ行ったが、全て野生型/野生型homogygote(ALDH2^*1/2^*1)と野生型/変異型 heterogygote(ALDH2^*1/2^*2)であった。本研究では変異型/変異型homozygote(ALDH2^*2/2^*2)の遺伝子は被験者の中には発見できなかった。この結果はアルコールパッチテストの結果と良く一致した。東北地方の住人、特に一関近辺に住む人々は旧モンゴロイド系のヒトが多いことが明らかとなった。
著者
松本 耕二 北村 尚浩 國本 明徳
出版者
山口県立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本研究は、体育・スポーツ領域におけるボランティアの多様性に着目し、これまで日常的な活動に携わる「コミュニティ・ボランティア」と、一時的に単発的にかかわる「イベントボランティア」の活動意識における類似点および相違点を明らかにすることを目的としている。平成14年度は、主に青少年スポーツ(健常・体育スポーツ領域)と障害者スポーツ(障害・福祉領域)の活動参加者を対象とした団体(NPO法人スペシャルオリンピックス日本)やイベント(第10回全国中学校駅伝大会、第3回山口県障害者スポーツ大会、2002スペシャルオリンピックス日本夏季ナショナルゲーム・東京大会)への質問紙調査を実施しデータ収集を実施した。平成15年度は、研究成果の公表(日本体育学会、山口県体育学会)と活動継続性に着目した調査(2004スペシャルオリンピックス日本冬季ナショナルゲーム・長野大会)を中心に実施した。これらの調査等で収集したデータは、逐次、集計・分析し、研究成果を下記の通り発表・公表している。(1)障害者スポーツ・ボランティアの活動継続に関する一考察-バーンアウト尺度の適用-(2)障害者スポーツイベントにおけるボランティアの参加動機-性別、年代別、活動経験別による比較-(3)動員型イベントボランティアの活動満足と継続性に関する考察(4)障害者スポーツイベントにおけるボランティアコーチの参加動機(5)スポーツ・ボランティアの参加動機と組織コミットメントと継続意欲-地域の障害者スポーツを支えるボランティア-本研究の目的とするボランティア参加者の没我度と活動継続性については組織コミットメントを中心に分析・公表したが、活動領域(活動内容レベル)、活動対象・内容別の比較検討が課題となっており未だ明らかになっていない。早急に進めたい。以後、実際に活動するボランティアの活動継続性への影響、所属団体の持つ活動の指向性(競技指向や社会的活動指向など)との類似・相違点さぐり、課題や問題点を明らかにすることとしたい。
著者
藤井 恵介 岡田 安弘 兼村 晋哉 高橋 徹 山本 均 山下 了 松本 重貴
出版者
大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究の目的は、LHCの結果を踏まえ、テラスケールの物理の全容解明のため電子・陽電子リニアコライダー(ILC)が果たすべき役割を明確化しILCが取るべき具体的物理研究戦略を確立、もってILC計画早期実現に供することにある。本研究によって、ILCでは、3つの主要プローブ:ヒッグス、トップ、新粒子直接探索により、LHCから得られる知見を質的に新しい段階へと押し上げる重要な情報を提供する研究が可能となることが明らかになった。本研究で得られた成果は、ILC技術設計書物理の巻の中核をなし、欧州戦略、米国戦略(スノーマス研究)の策定のための入力として重要な役割を果たし、ILC計画実現に向け大きく貢献した。
著者
松本 秀輔
出版者
同志社大学
雑誌
同志社大学留学生別科紀要 (ISSN:13469789)
巻号頁・発行日
pp.93-104, 2001-12

本稿では,受動文において動作主をニ格で示すことについて,カラに置き換えられるような格助詞ニの働きとはどのようなものか,という疑問から考察を進めた。その中で,「母親は息子に牛乳を飲ませた」のような使役文・「太郎は先生にほめてもらった」のようなテモラウによる受益文・「彼の仕事ぶりに満足している」「突然鳴ったベルに驚いた」といった一部の自動詞述語文の,それぞれに用いられる格助詞ニとの共通性について論じた。また,「本が猫にいたずらされた」のような無生物主語の受動文ではニ格動作主が現れにくいという事実について,主語とニ格名詞句の関係や表現者の視点という側面から論じた。その結果,受動文においてもニ格名詞句が表すのはガ格名詞句(主語)の側から見た対象と呼ぶのがふさわしく,そのため,動作の受け手を主語として事象の中心に据えて表現する受動文では,無生物主語の側を視点の中心,有生物動作主をその対象,とすることが相対的に困難なためにニ受動文が成立しにくいのだと考えられた。そして,受動文においてニ格で表されるものが主語に対する働きかけの主であることから,カラに置き換えられるような起点の意味が生まれることを述べた。
著者
松本 淳
出版者
慶應義塾大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

本研究の知見や結論として主に4点挙げられる。第1に、選挙における候補者の政策公約について、多くの政党では同じ政党の候補者同士でも各争点に対する主張に概ねばらつきがあり、また二大政党の候補者間にみられる主張の違いの程度が選挙区によって大きく異なっている。よって、候補者の主張は選挙制度改革以降も明確に政党ごとにまとまっておらず、各選挙区での二大政党間の対立は横断的にみれば一様ではなく、政策的には二大政党化が選挙区レベルにまで浸透していないといえる。第2に、多くの選挙区では候補者間で主張の違いがありながらも、それが投票参加に影響していない。先行研究として、有権者は支持候補の当落がもたらす利益の得失差をより大きく認知するほど投票に行くとの議論や、そうした認知上の差がわが国では小さくなっているとの指摘があるが、これらを踏まえれば、候補者の議論が有権者に正確に届かず、認知上の差を生まないことが、上記結果に至る一因と考えられる。第3に、衆議院の委員会でみられる議員の主張は自らの立場を明確に示すものばかりではなく、また委員会採決の際、議員は概ね政党単位で結束して行動するため、選挙では政党内でばらつきのあった主張がこの時点で収斂をみることになる。よって、その是非は別にして、委員会審議では、選挙での候補者の主張や有権者認知の内容とは異なる事態が生じることがある。第4に、有権者が公約を認知する際に誤解が生じていること、また公約に対する有権者の信頼や関心の低下が指摘され、有権者の多数は自らの意思が国の決定に反映されていないと考えている。この背景には、上述の通り、選挙で多くの候補者の主張が曖昧か、政党ごとに収斂していないために有権者にわかりにくく、そもそも必ずしも有権者の関心に即す内容等ではないこと、また議会での上記のような行動や選挙時との主張のギャップが上記有権者意識に影響していると考えられる。