著者
五百籏頭 真 品田 裕 久米 郁男 伊藤 光利 中西 寛 福永 文夫
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999 (Released:1999-04-01)

本研究は、宏池会(自民党池田派の系譜)に関する資料収集・インタビューを行い基礎資料を整備すると共に、分担者による研究、報告および議論、論文の執筆を行ってきた。1 資料収集およびインタビュー 宏池会研究の基礎的データの最終的な整理完成が本年度の第1の成果である。宏池会所属議員の役職、経歴、選挙などのデータを収集し、利用可能な形にデータベース化した。このデータに基づき、宏池会という派閥がいかなる特性を持つものかが分析された。また、前年度までに収集された宏池会機関誌「進路」の記事データを整理し解題を行った。また宏池会を解明するためのインタビューを行った。本研究代表である五百籏頭教授は、宮沢喜一元総理に対するインタビューに加えて、非宏池会政治家である中曽根康弘、橋本龍太郎両元総理などへのインタビューを行い、その結果を研究会でメンバーと共有することを行った。また、伊藤昌哉氏、神谷克己氏、桑田弘一郎氏、田勢康弘氏、松崎哲久氏、長富祐一郎氏、畠山元氏、森田一氏らを研究会に招いて聞き取りを行った。また中村隆英先生からは経済史に関し貴重なお話しをいただいた。2 研究報告 分担者である品田、福永が、宏池会系政治家の特性を解明する分析を行った。そこでは、宏池会系議員の部会所属が池田時代以降徐々に変化してきたことが明らかにされた。村田は、宏池会系政治家から防衛庁長官が輩出しているという事態の政治的意味を分析した。中西、久米は、宏池会の経済政策の分析を行った。中西の分析は、池田内閣の政策的ブレーンであった下村治の経済思想を政治学的に分析するものである。久米は、池田内閣期と佐藤内閣期の経済財政政策の策定を実証的に検討し、アイデアの政治という観点から分析を行った。五百旗頭は、これらの分析をふまえつつ、宏池会という政策色の強い派閥が戦後日本にとっていかなる意味を持ったのかを考察した。3 成果発表 以上の研究成果は、PHP出版から年内に研究書として公刊される予定である。
著者
三成 美保 姫岡 とし子 小浜 正子 井野瀬 久美恵 久留島 典子 桜井 万里子 小川 眞里子 香川 檀 羽場 久美子 荻野 美穂 富永 智津子 桃木 至朗 成田 龍一
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01 (Released:2012-04-24)

本研究の主な成果は、以下の3つである。①三成・姫岡・小浜編『歴史を読み替えるージェンダーから見た世界史』2014年と長野・久留島・長編『歴史を読み替えるージェンダーから見た日本史』2015年の刊行。②前者(『読み替える(世界史編)』)の合評会を兼ねた公開シンポジウムの開催(2014年7月)。③科研費共同研究会(比較ジェンダー史研究会)独自のウェブサイト(http://ch-gender.jp/wp/)の開設。このウェブサイトは、『読み替える』の情報を補足すること及びジェンダー史WEB事典として活用されることをめざしている。また、高校教科書の書き換え案も提示している。
著者
北原 恵 小勝 禮子 金 惠信 香川 檀 レベッカ ジェニスン 池田 忍
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008 (Released:2008-04-01)

本プロジェクトは、美術(史)で周縁化されてきた女性アーティストに焦点を絞り、海外・日本におけるジェンダーの視点からの美術史研究や、表象文化理論とアート実践の調査を行い、特にアジア太平洋戦争期の女性美術家の活動を実証的に跡付けることによって、戦争や暴力、ディアスポラに関わる表象・アートを明らかにした。
著者
加野 芳正 吉田 文 飯田 浩之 米澤 彰純 古賀 正義 堤 孝晃
出版者
香川大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01 (Released:2014-04-04)

本研究は研究課題を達成するために、4つの作業を同時並行的に進めている。それらの作業は、(1)学会の歴史に関する資料の収集と整理と分析、(2)日本教育社会学会の先輩会員(教育社会学第2 世代)へのインタビュー調査、(3)学術的な課題による日本語論文集= 2巻の刊行、(4)英語による論文集の刊行、の4 つである。(1)学会の歴史に関する資料の収集と整理については、研究分担者の飯田浩之を座長として進めている。具体的な内容としては、保存資料の整理、保存資料のPDF化(アーカイブ化)、学会に関する基礎資料の整備、欠落している資料の補填、アーカイブ化した資料の保存・公開についての検討、アーカイブ化した資料の活用・分析、がある。(2)日本教育社会学会会員(教育社会学第2 世代)へのインタビュー調査については、研究分担者の吉田文を座長として進めた。これまで、柴野昌山、市川昭午、潮木守一,木原孝弘、神田道子、原田彰、柳治男にインタビューを実施した。(3)学術的な課題による日本語論文集= 2 巻の刊行については、研究分担者の古賀正義を座長として進めた。第1 巻は『教育社会学のフロンティアⅠ-学問としての展開と課題』(日本教育社会学会編 責任編集:本田由紀、中村高康)、第2 巻は『教育社会学のフロンティアⅡ-変容する社会と教育のゆくえ』(日本教育社会学会編 責任編集:稲垣恭子、内田良)である。両巻とも13 章からなり、これに「序論」と「まとめ」が加わる。2015年12月19日には執筆者が集まり、執筆内容についての検討会を行った。(4)英語による論文集の刊行については、研究分担者の米澤彰純を座長として進めている。タイトルは、Akiyoshi Yonezawa,Yuto Kitamura,Beverley Yamamoto,Tomoko Tokunaga eds, Education in Japan in a Global Age -Sociological Reflection and Future Direction,を予定している。
著者
飯田 仁 岡本 雅史 大庭 真人 石本 祐一 阪田 真己子 細馬 宏通 榎本 美香
出版者
東京工科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009 (Released:2009-04-01)

計2回の漫才収録を通じ,漫才師および観客のデータを収集した.ツッコミ役が聞き手は,ツッコミ・同意のどちらを行うのかにより,ボケ役への顔を向ける潜時に違いがあることが分かった.また,モーションキャプチャによりツッコミを行う際に顔の向きとともに,近づくということが確認された.最後に,「身体ノリ」は観客の有無にかかわらず行われる一方で,観客のいる方が発生しやすく,また,同じネタでも観客の有無によってその表現は異なることがわかった.
著者
今中 哲二 川野 徳幸 竹峰 誠一郎
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01 (Released:2014-04-04)

平成27年度は4月に代表者の今中、分担者の川野、竹峰に加えて、研究協力者の鈴木真奈美(明治大学)、進藤真人(市民環境研究所)、玉山ともよ(国立民族博物館)が参加し、当該年度の研究計画のためのミーティングを行った。ミーティングの結果、海外調査としては、川野と竹峰がカザフスタンのセミパラチンスク核実験場周辺の調査、今中、鈴木、進藤が米国スリーマイル島原発事故影響に関する調査を分担することになった。川野と竹峰は8月にカザフスタンを訪問し、現地研究者の協力を得て、セミパラチンスク核実験周辺被曝者に対する補償制度の調査を行い、その結果を『広島平和科学』37巻に報告した。今中と進藤は、『チェルノブイリ25年ウクライナ国家報告』の翻訳作業を行い、平成28年3月に、京都大学原子炉実験所のテクニカルレポート(KURRI-KR-5)として出版した米国スリーマイル島の調査については、予定していた現地カウンターパートが病気になったりしたなどという事情により見合わせた。国内調査としては、福島原発事故に関連して、今中が平成27年9月に南相馬市小高区川房地区と浪江町赤宇木地区、12月に川俣町山木屋地区、平成28年3月に飯舘村の放射能汚染状況調査を行った。また、今中と東北大学加齢医学研究所の福本学が世話人となって、平成27年8月に京都大学原子炉実験所において、『福島原発事故による周辺生物への影響に関する専門研究会』を開催し、そのプロシーディングスを京都大学原子炉実験所のテクニカルレポート(KURRI-KR-4)として出版した。
著者
月村 辰雄 安藤 宏 佐藤 健二 木下 直之 高野 彰 姜 雄 野島 陽子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001 (Released:2001-04-01)

本研究は、東京大学総合図書館に保存されている千数百冊におよぶ明治初期の洋書教科書の分類整理を主要な目的とし、あわせてそれらの教科書が用いられていた大学南校・開成学校等における教育の実態、またそれらの教科書を通じてもたらされたヨーロッパ文化の受容形態を、残された洋書教科書そのものに即して明らかにしようとするものである。研究第1年度においては、主として著者名・書名・印記・書き込みの有無などを調査対象として教科書群のデータ採録にあたった。第2年度においては、採録されたデータのデジタル・データ化にあたり、エクセル・データとして著者名のアルファベット順教科書一覧表を作成した。あわせて今後の研究資料体としての活用を見越した分類法について各種の方法を検討した。第3年度は、このデータをもとに明治初期の東京大学の教育史との関連において各種の研究を進めたが、その主な成果は以下の通りである。(1)東京外国語学校の分離にともなって移管された初期東大の洋書教科書群の一部が、明治前期の諸学校の変遷の結果、現在一橋大学を始めとする各所に分散保管されていること。(2)大学南校から開成学校、東京大学へと移行する教育方針は専門教育化と英語専修化の二つであり、それが残存教科書群からも窺えること。すなわち、南校まで仏・独の多方面の教科書がその後は法学科・工学科学生のための語学書に限定されること。また、書き込みのノートを検討しても英語による下調べが一般化すること、など。(3)工学系の教科書群の選定にきわめて強く外国人教師ワグネルの意向が反映していること。(4)さらに、明治4年の貢進生について、新たな視点から精細な調査をおこなったこと。なお、教科書群の分類リストは校正のうえ、別途公刊の予定である。
著者
南 雅代 淺原 良浩 山本 鋼志
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007 (Released:2007-04-01)

・骨中のストロンチウム(Sr)同位体比が、生育地の地質のSr同位体比を反映することを、現生動物・魚と地質のSr分析から確認した。・鎌倉由比ケ浜遺跡から出土した人骨・歯、獣骨のSr分析を行なった。骨中のSrは続成Srに置換されていたが、歯エナメル質は食物Srを保持しており、人の生育地(地質)の推定に使えることを示した。・骨Srの考古学研究に必要な地質Sr同位体比マップの作成にとりかかった。・微少量の骨試料による高確度^<14>C年代測定のための検討を行った。
著者
土屋 昌明 鈴木 健郎 大形 徹 横手 裕 二階堂 善弘 山下 一夫
出版者
専修大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009 (Released:2009-04-01)

本研究は、地域の道教と洞天思想との関わり、各地の宗教施設のネットワークを考察した。また、その歴史的な経緯を考察した。十大洞天のうち、赤城山・括蒼山・委羽山・終南山・林屋山・句曲山・青城山・王屋山を実地調査し、それぞれの道観の現状、景観や洞窟などの地理的特徴について調査した。その成果の一部は『洞天福地研究』として発行した。以上により、洞天について具体的な叙述が可能となった。
著者
鷲見 洋一 井田 尚 井上 櫻子 真部 清孝 小嶋 竜寿 逸見 竜生 隠岐 さや香 小関 武史 寺田 元一
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01 (Released:2012-04-24)

本研究の目的は、ディドロ=ダランベール編集になる18世紀フランスの大事典『百科全書』について、各項目の著者が利用した参考資料を表す項目中の手がかり(「典拠メタデータ情報」と呼ぶ)を抽出・網羅してデータベース化し、この巨大事典の生成過程に光を当てることにある。平成27年度における研究実績は、以下の通りである。1 月例研究会を開催し、そこで『百科全書』第1巻本文に含まれる典拠メタデータについてすでにエクセルファイルの形でまとめられているデータベースを子細に検討して、最初の成果を冊子体の形で刊行する準備を整えた。これまでに『百科全書』本文については、第1巻の他に、第2巻から第5巻までと、第8巻がエクセルファイルでまとめられており、今後は逐次その詳細を月例の研究会枠で吟味していく予定である。このデータベースは、現在フランスで構築中の『百科全書』電子校訂版企画ENCCREと提携して、いずれはそこのサイトで公開されると同時に、科研費企画内部での冊子体による逐次出版も視野に入れている。2 2016年3月19日に日本大学芸術学部で大規模な研究集会を開催し、これまでの研究成果を元に報告と質疑を行った。ディドロ、ルソーを中心とした発表に加えて、若手による美術史研究にも見るべきものがあり、長時間にわたる有益な集会であった。この内容はいずれ研究誌「『百科全書』・啓蒙研究」のいずれかの巻に掲載する予定である。
著者
碓田 智子 西岡 陽子 岩間 香 谷 直樹 増井 正哉 中嶋 節子
出版者
大阪教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008 (Released:2008-04-01)

全国の町並み保存地区等でみられるイベント型の屏風祭りとひな祭りを主対象に現地調査を積み重ね、町家や町並みの空間利用とまちづくりとの関わりについて検討を行った結果、以下の研究成果が得られた。1)イベント型の屏風祭りは、伝統的祭礼に由来するものである。屏風は町家の座敷に展示されることが多く、見物人はふだん見ることができない町家内部の居住空間を訪問し、住民と交流を深める機会を得やすい。曳山祭礼とは別の日程で開催、曳山祭礼と同日に行うが祭礼行事としての色彩はないもの、曳山祭礼の一環として実施する場合を比較すると、伝統的な曳山祭礼とは切り離して行われる方が、まちづくり活動としての色彩が強い。2)全国約120カ所でひなまつりイベントが行われ、とくに平成10年以降、歴史的ストックを活用した町並み回遊型のタイプが急増している。行政の手に寄らず、雛祭り実行委員会など、住民主体の組織によって開催されているものが半数近くを占める。ひな祭りイベントは、手作り雛や小物の雛人形でも参加でき、店先や玄関先、住宅の外部空間での展示も可能である手軽さが、住民が参加しやすい点である。3)まちづくりとしてのひな祭りや屏風祭りは観光資源として有用で町の活性化に寄与していることは勿論であるが、日常的な居住の場である町家や町並みが、外部からの来訪者にとっては魅力的なものであること、同時に貴重な歴史遺産であることを地域住民自身に意識させる機会になっている点で評価できる。
著者
小沢 博 矢崎 弥 竹田 竜一 植原 吉朗 アレックベネット 竹田 隆一 本多 壮太郎 BENNETT Alexander
出版者
東京理科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006 (Released:2006-04-01)

質問紙調査、インタビュー、ビデオ等から国際化における剣道試合審判の問題点に関するデータを収集し、運動学(動作形態分析)的・文化論的視点より分析・整理した。国際化による文化変容の問題以上に、剣道試合規則の有効打突や反則行為の判定基準の不明確さ、海外への伝達の不正確さ、そして海外を含めた審判員育成の不十分さが問題の根源として明らかになった
著者
折山 早苗 宮腰 由紀子 小林 敏生
出版者
県立広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01 (Released:2010-08-23)

16時間夜勤時の看護師の眠気、疲労感および睡眠状況ならびに夜勤時にとる仮眠の影響を明らかにし、パフォーマンス維持に効果のある仮眠のとり方を実施した。まず、質問紙調査を行い、眠気や疲労感の増加する時刻などを明らかにした後に夜勤時の仮眠のとり方を決定し、夜勤時の仮眠時間ならびに仮眠開始時刻の条件をかえて、実験室で行った後に、臨床実験を行った。仮眠開始時刻によって朝方にかけて眠気、疲労感、パフォーマンスの変化が異なることが明らかとなり、パフォーマンス維持効果のある仮眠のとり方が明らかになった。
著者
高橋 英海 桑原 尚子 近藤 洋平 辻上 奈美江 菊地 達也 三代川 寛子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01 (Released:2014-04-04)

当初の予定どおり、「イスラーム圏における少数派としてのキリスト教およびその他の宗教」、「イスラーム圏における伝統的弱者としての女性」、「イスラーム世界における異端」の3課題について研究を進めた。課題①「イスラーム圏における少数派としてのキリスト教およびその他の宗教」については、高橋および三代川がイスラームとキリスト教の思想的関係やエジプトにおけるコプト教会信徒の間での民族意識の変遷、中東地域の中でも政治的混乱が続くイラク、シリアなどにおけるキリスト教徒の置かれた現状についての研究を進め、その成果の一部を海外での学会等で発表すると同時に、キリスト教をはじめとする中東地域の少数宗教に関する資料収集および現地調査を行なった。課題②「イスラーム圏における伝統的弱者としての女性」については、辻上および桑原が「国家におけるジェンダー関係の解明」、「家族法体系と実践に関する文献研究」、「外国人女性とインターセクショナリティ(交差性)に関する研究」の三つのテーマに沿って資料に基づく調査を進めると同時に、湾岸諸国等での現地調査を行い、国内外の学会および学術雑誌にて成果の一部を発表した。課題③「イスラーム世界における異端」については、近藤および菊池が「近現代北アフリカのイバード派知識人によるスンナ派理解に関する文献学的研究」、「近現代の歴史的シリア地方におけるアラウィー派、ドゥルーズ派と他宗派との関係の究明」という二つのテーマに沿って資料に基づく研究を進めると同時に、レバノンにおいて現地調査を行い、成果の一部を論文等で公表した。また、これまでの研究の成果を発表する場として、レバノンのベイルートにて国際ワークショップを開催し、現地の研究者等から科研チームの研究に対する貴重な意見を得ることができた。
著者
湯之上 隆
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006 (Released:2006-04-01)

コンソーシアムを一つ作れば、半導体メーカーは、技術者を数十人規模で出向させる。その結果、半導体メーカー本体は、コンソーシアムを作るほど、技術者が減少しやせ細る。その結果、半導体メーカーの組織内に形成されている暗黙知は、徐々に削り取られていく。また、日本全体で見れば、技術者を、あちらこちらに分散させていることになる。その結果、日本半導体全体の競争力が低下する仮説を提言した。また、合弁会社としてエルピーダメモリを取り上げ、技術者へのインタビューから、二社合弁でどのような混乱や摩擦が起きるかを明らかにした。更に、混乱や摩擦を解消するには、強力なリーダーシップを持った経営者が必要であること、および、エルピーダへ少数出向している三菱社員のように、統合した二社以外の出身で、二社の社員とは異なる経歴を持ち、二社からは一歩引いて客観的に物事を見ることができる社員を少数混在させておくことが、現場レベルでの混乱や摩擦の解消に効果があることを明らかにした。
著者
原田 智仁 土屋 武志 二井 正浩 中本 和彦 田中 伸
出版者
兵庫教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-11-18 (Released:2013-05-15)

地歴相関カリキュラムに関しては,①地誌的構成を基本に文化圏の通史を組み込む地歴相関,②世界史構成を基本に系統地理を組み込む地歴相関,③比較文化の視点から世界史と地理を関連付ける地歴相関,④既存の地理・歴史の枠組を超越する多学問的地域研究,の4つの相関の論理を明らかにした。歴史総合カリキュラムに関しては,①グローバルヒストリーの視点による歴史の総合,②タテとヨコの大観学習による歴史の総合,③歴史家体験活動という学習方法による歴史の総合,の3つの総合の論理を明らかにした。
著者
大西 裕 品田 裕 曽我 謙悟 浅羽 祐樹 磯崎 典世 川中 豪
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008 (Released:2008-04-01)

本研究は、日本における選挙管理に関する政治学的・行政学的研究の嚆矢である。選挙管理は途上国に限らず政治的に中立性を保ちにくく、それだけ政治権力からの独立性が必要とされている。しかし、韓国のように独立性が強い国ではそれゆえに選挙管理機関自体が政治化しやすい。制度と選挙管理のパフォーマンスの間にも先行研究が指摘するような対応関係は確認できず、全国一律で実施されている日本でもバリエーションが発生する。
著者
増田 弘 佐藤 晋 加藤 陽子 加藤 聖文 浜井 和史 永島 広紀 大澤 武司 竹野 学
出版者
東洋英和女学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009 (Released:2009-04-01)

平成21年度から23年度に至る3力年の研究の具体的成果は、本年9月に慶応義塾大学出版会より刊行が予定されている増田弘編『大日本帝国の崩壊と復員・引揚』にある。本書は、日本が第二次世界大戦に敗北したことで生じた帝国日本の崩壊過程に関して、外地からの民間人引揚と外地に在った日本軍将兵の復員という視座に立った実証研究であると同時に、東アジアにおける冷戦という新局面との歴史的接合点を解明しようとする試論である。
著者
吉川 欣亮 設楽 浩志 野口 佳裕 STEVE Brown 奥村 和弘
出版者
東京農業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008 (Released:2008-04-01)

新規難聴モデルマウスの樹立およびそれを応用した難聴発症機構の解明を目指し、ポジショナルクローニングおよび分子間相互作用解析に基づき研究を実施した結果、以下の主要な成果を得た。1)2種の難聴モデルマウスの発症原因遺伝子が共通してMyosinVIであることを明らかにした。2)発現解析および蛋白質相互作用解析に基づき、4.1BおよびGelsolinが感覚毛伸長に機能することを明らかにした。3)SansおよびWhrlinの2重変異マウスの表現型から両者が有毛細胞上の感覚毛の平面細胞極性に機能することが示された。
著者
佐藤 卓己 渡辺 靖 植村 和秀 柴内 康文 福間 良明 青木 貞茂 本田 毅彦 赤上 裕幸 長崎 励朗 白戸 健一郎 松永 智子
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009 (Released:2009-04-01)

情報化の先進諸国におけるメディア文化政策の展開を地域別(時系列的)、メディア別(地域横断的)に比較検討し、国民統合的な「文化政策」と情報拡散的な「メディア政策」を明確に区分する必要性を明らかにした。その上で、ソフト・パワーとしては両者を組み合わせた「メディア文化政策」の重要性が明らかになった。佐藤卓己・柴内康文・渡辺靖編『ソフトパワーとしてのメディア文化政策』を新曜社より2012年度中に上梓する。