著者
岡室 博之 港 徹雄 三井 逸友 安田 武彦 高橋 美樹 堀 潔 原田 信行 本庄 裕司 福川 信也 土屋 隆一郎 加藤 雅俊 濱田 康行 村上 義昭 鈴木 正明 柴山 清彦 島田 弘 池内 健太 西村 淳一
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

2007年1月以降の新設法人企業に対して、2008年11月以来4回の継続アンケート調査を実施し、特に研究開発型の新規開業企業の創業者の属性や資金調達・雇用、研究開発への取り組みと技術成果・経営成果等について独自のデータセットを構築した。それに基づいて、新規開業企業の研究開発に対する創業者の人的資本の効果(資金調達、技術連携、イノベーション成果)を計量的に分析した。さらに、政府統計の匿名個票データを入手して自営開業について統計的分析を行い、アンケート調査に基づく分析を補完した。また、知的クラスターに関するアンケート調査と訪問調査を実施し、クラスター政策と新規開業・イノベーションの関連等を考察・分析し、国際比較を交えて関連政策の評価を行った。
著者
井上 拓也 原田 利宣 榎本 雄介 森 典彦
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.11-18, 2002-09-30
被引用文献数
7

商品企画者やデザイナーには,製品の形態要素とイメージとの関係を知識として得たいという要望がある.また,近年,ある結果(例えばイメージ)を成立させるための最も少ないカテゴリー(形態要素)の組み合わせを得ることができるラフ集合(Pawlak,1982)が注目されている.そこで,本研究では自動車のフロントマスクデザインをケーススタディとし,ラフ集合を用いて形態要素とイメージとの関係を明らかにし,デザインコンセプト立案への応用を試みることを目的とした.以下の3つに関して研究を行った.(1)ラフ集合による縮約と数量化理論第II類との推論結果比較を行った.(2)縮約併合アルゴリズムによるデザインシミュレーションを行った.(3)多人数における縮約併合アルゴリズムの開発を行った.その結果,ラフ集合によって得られる縮約やそれら縮約の併合により,デザインコンセプトへ用いることができる知識の獲得が可能であることが考察された.
著者
小河 真之 原田 史子 島川 博光
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2010-DBS-150, no.17, pp.1-8, 2010-07-28

現在インターネット広告では,様々な広告提示手法が用いられている.しかし,消費者が知りたいと思う商品の特徴や消費者が好む広告のデザインやメッセージを考慮していない.また,消費者の状況を考慮できておらず,最適な広告が提供できていない.本論文では,消費者の購買行動時における情報探索行動を考慮し,消費者の状況と消費者が必要とする商品情報とデザインおよびメッセージを個人に合わせた,インターネット広告の構成手法を提案する.本手法では消費者の情報収集行動に着目し,消費者の状況を把握する.また,分類された広告の商品情報とデザインを用いて,消費者の特性を抽出する.そして,これらの定量的な指標で表された消費者の状況や特性をもとに,消費者一人ひとりに合わせた広告を構成する.本手法により,各消費者に説得力のある広告メッセージが選択でき,各消費者に合わせた個別広告が提供できる.
著者
原田 宏
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
鉄道技術連合シンポジウム(J-Rail)講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2006, no.13, pp.97-104, 2006-12-13

平成17年9月発行した"自動車技術者のためのビークルダイナミクス"を主な理由として、このたび交通物流部門業績賞を受賞しますことを誠に光栄と感じております。年初に選考委員会の推薦を受けて大変戸惑いを覚え、「発行後半年足らずで読者の評価も未だ定まっていないので」と一度は辞退したのですが、もしも読者の中に「この程度でも受賞できる」と励みに思う方が在るならば、意義無いことでもないと自分なりの受賞の理由を見つけて、委員会の再度のご意向に応えることにしました。自動車の研究開発実務から離れて10数年経て今は最新技術について論じることは出来ないので、拙著に盛り込めなかった事、推敲不十分で説明不足な項、あえて行った普遍化もされてない提案、あるいは現状の問題点など、自分の研究経過も紹介しながら、お話をしてみようと思います。脈絡のない断片的な話の中からでも何かを感じて頂けるならば、もしも読者の方々に何かのヒントにして頂けるならば幸いです。
著者
原田 美道
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.229-233, 1958-09

第2次観測隊は宇宙線,極光・夜光,電離層,地磁気,気象,海洋,氷河,重力,生物の船上及び基地観測と第1次越冬隊員にかわる20名の越冬隊員を残すことを目的とした。宗谷は1957年10月21日東京港を出港し,12月20日Enderby Land沖64°11'S,53°48'Eで浮氷縁に到達したが,氷状及び気候条件が悪く,1958年1月初めより宗谷は流氷群に全くとじこめられた(第1図参照)。2月6日,宗谷は浮氷域を説し,アメリカ海軍砕氷艦Burton Island号の援助をうけて第1次越冬隊の救出及び第2次越冬隊をのこすための輸送に努力したが,残念ながら第2次越冬隊の輸送には成功せず,第1次越冬隊の救出のみに終った。2月24日を以て南極地域における活動は打ち切られ,宗谷は帰国の途についた。
著者
高橋 京子 川瀬 雅也 東 由子 廣川 和花 宮久保 圭祐 江口 太郎 原田 和生 村田 路人
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

博物学的生薬資料並びに医療文化財に基づくプロファイル情報は、実地臨床使用の根拠を有し、伝統医療の国際化に伴う材料天然物の有効性・安全性・均一性を担保できる標準化インデックスであることを示唆した。江戸・享保期の薬種国産化政策の実践例として育種・栽培されてきた大和芍薬を対象に、網羅的元素分析(メタロミクス解析)とγ線を利用したメスバウワー効果測定法を構築し、原料生薬の品質が漢方薬(当帰芍薬散)の臨床効果に反映することを明らかにした。
著者
原田 理恵 田口 靖希 浦島 浩司 佐藤 三佳子 大森 丘 森松 文毅
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 : Nippon eiyo shokuryo gakkaishi = Journal of Japanese Society of Nutrition and Food Science (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.73-78, 2002-04-10
被引用文献数
7 16

トリ胸肉より, ヒスチジン含有ジペプチドであるアンセリン・カルノシンを豊富に含むチキンエキスを調製し, マウスに投与した場合の体内動態および運動能力への影響について検討した。チキンエキスをマウスに経口投与すると, アンセリン・カルノシンは分解されずにジペプチドのまま吸収されて血流に乗り, その血中濃度は投与約30分後に最大に達した。また, チキンエキスを10% (固形分換算) 配合した飼料を継続投与することにより, 大腿四頭筋内にアンセリン・カルノシンの有意な濃度増加がみられた。このチキンエキスを投与したマウスは, 投与開始6日目以降, 速い水流 (10L/min) のあるプールにおける疲労困憊までの遊泳持久時間が対照群に比べて有意に向上していた。この持久運動能力向上効果の一因として, チキンエキスの経口摂取により, 生体緩衝能力をもつアンセリン・カルノシンが血流を介して骨格筋内に蓄積されることによって, 骨格筋内の緩衝能が高まったことが推察された。
著者
川村 静児 中村 卓史 安東 正樹 坪野 公夫 沼田 健司 瀕戸 直樹 高橋 龍一 長野 重夫 石川 毅彦 植田 憲一 武者 満 細川 瑞彦 佐藤 孝 佐藤 修一 苔山 圭以子 我妻 一博 青柳 巧介 阿久津 智忠 浅田 秀樹 麻生 洋一 新井 宏二 新谷 昌人 井岡 邦仁 池上 健 石徹白 晃治 市耒 淨興 伊藤 洋介 井上 開輝 戎崎 俊一 江里口 良治 大石 奈緒子 大河 正志 大橋 正健 大原 謙一 奥冨 聡 鎌ヶ迫 将悟 河島 信樹 神田 展行 雁津 克彦 木内 建太 桐原 裕之 工藤 秀明 國森 裕生 黒田 和明 郡和 範 古在 由秀 小嶌 康史 小林 史歩 西條 統之 阪上 雅昭 阪田 紫帆里 佐合 紀親 佐々木 節 柴田 大 真貝 寿明 杉山 直 宗宮 健太郎 祖谷 元 高野 忠 高橋 忠幸 高橋 弘毅 高橋 竜太郎 田越 秀行 田代 寛之 田中 貴浩 谷口 敬介 樽家 篤史 千葉 剛 辻川 信二 常定 芳基 徳成 正雄 内藤 勲夫 中尾 憲一 中川 憲保 中野 寛之 中村 康二 西澤 篤志 丹羽 佳人 野沢 超越 橋本 樹明 端山 和大 原田 知広 疋田 渉 姫本 宣朗 平林 久 平松 尚志 福崎 美津広 藤本 眞克 二間瀬 敏史 前田 恵一 松原 英雄 水澤 広美 蓑 泰志 宮川 治 三代木 伸二 向山 信治 森澤 理之 森脇 成典 柳 哲文 山崎 利孝 山元 一広 横山 順一 吉田 至順 吉野 泰造
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集 (ISSN:13428349)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, 2006-03-04
著者
原田 幸明 芳須 弘 山口 仁志 井島 清 井出 邦和 片桐 望
出版者
独立行政法人物質・材料研究機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

地球環境問題に対応するサスティナブルな物質・材料の設計・選択・評価に資するための、物質・材料のマテリアル・リスク指標を、"持続的供給リスク"、"環境変動リスク"、および"毒性リスク"としてとらえ、それぞれに対する指標を数値化した。この数値化において、元素ごとに共通の手法を用いることで横断的な比較を可能とし、材料や部材の設計に用いることができるようにした。さらに、これらの指標の適用方法を"持続的供給リスク"を表す関与物質総量を中心に例示した。とくに、リサイクルの適用に関して実際のリサイクル技術の開発と合わせて都市鉱石化の評価に関与物質総量を用いるという新しい適用方法も明らかにした。
著者
原田 敏治
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.37-56, 1995-03-31

本稿では先進農業国のニュージーランドにおける灌漑事業の成立と停滞の条件について考察する. これまでニュージーランドの牧羊業や酪農業が, 高い生産性を維持してきた背景には, ヨーロッパ人の入植以来の牧草地や飼料作物の輪作の改良, 家畜の繁殖率の向上がある. しかし近年, 国際的な畜産品価格の低迷や, アメリカ合衆国やオーストラリアとの競合で, より高い生産性を要求されている. ニュージーランドの主要な灌漑地域は, 南島のカンタベリー平野にある. ここでは1935年にランギタタ川から分水路が引かれ, いくつかの灌漑事業が計画されたが, 第二次世界大戦で多くの事業は遅延し, 本格的な普及は戦後に持ち越された. 1957年に公共事業法が改正されて, 灌漑事業の採否に関する農民の投票が, それまでの面積比から1農家1票制に改められて, 灌漑をより必要とする小規模農家の意向が強く反映されるようになったことも, カンタベリー平野で灌漑事業が本格化する一因となった. 1980年代になって, 農業に対する公共投資が削減された結果, 新しい灌漑事業の着工は停止され, 受益地域の個人の農場内のボーダーストリップの拡大は, 補助金の全廃で困難になっている. そして, 灌漑会社の財政改善のための水利費の値上げで, 一部の灌漑農家が乾燥地農業に戻ることも懸念されている.
著者
原田 皓二 鐘江 寛
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会九州支部会報 (ISSN:02853507)
巻号頁・発行日
no.49, pp.33-36, 1982-12-10

構築物が南北方向に位置する西側の圃場において,構築物の日陰による日照時間の減少が水稲の生育に及ぼす影響の範囲と内容について明らかにした。1.秋分の日の日照時間が9時間以上の地点では,水稲の生育に差がなかったが,9時間以内の地点では日照時間が短くなるほど生育に対する影響が大きかった。2.日照時間が短い地点では茎数,穂数,籾数が少なく,乾物重が小さく,葉身,得とも生育が軟弱であった。3.日照時間が短い地点では出穂期,成熟期が遅延し,玄米の品質が低下した。4.日照時間9時間以上の地点に対するそれよりも短い日照時間の地点の収量比率は日射量比率と有意な相関を示し,両者の関係は一次式で示された。
著者
原田 洋 阿部 聖哉 目黒 伸一 持田 幸良
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

環境保全林の機能と構造を研究するため川崎市東扇島と熱海市の環境保全林を対象とした。リターフォール量とその季節的変動を明らかにすると同時に林床に堆積するリターの分解率を測定し、土壌動物の現存量との関係から、環境保全林の管理手法の基礎を確立するとともに、土壌動物相から環境保全林の自然性の回復の度合いを判定すること、樹木による煤塵の捕集量や樹種による付着量の差、ならびにCO2固定量の推定など環境保全林の機能と動態を総合的に把握することを目的としている。リターフォールの月別変化は東扇島では5月に落下量が急増し、夏期は少し減少するが、熱海では初夏にピークが現われている。この落下パターンの違いは熱海のほうが標高が高いため、温度の上昇時期が1.5ヶ月ほど遅くなることによるものである。リター堆積量と落葉量から平均分解率を算出すると、東扇島では64%、熱海では84%であった。これは落葉を摂食する土壌動物の現存量の差によるものであろう。CO2固定量は、m^2あたり熱海では31.3kg(平坦地)と58.7kg(マウンド上)で、1年間にそれぞれ9.1kg,8.4kg増加した。東扇島では23.4kgと25.1kgとなり、1.1〜1.2kg増加した。若齢林の熱海で高いのは立木密度の差によるもので、淘汰されるにしたがい一定量になるものと考えられる。樹幹流中煤塵量は熱海では9本の合計値で50〜60g、東扇島では6本の合計値で110〜170gとなった。樹木サイズは東扇島のほうが大きいが、煤塵量も多くなっている。また、雨量は林外前のほうが多いが,両地域とも林内雨中煤塵量が多く、環境保全林のもつ煤塵捕集機能の高さが確認された。土壌動物群数は熱海のほうが多く、土壌動物による自然の豊かさ評価においても高い値を示した。これは若齢林であっても周辺に土壌動物の供給源となる自然環境が存在しているからである。また、ササラダニ類による自然性の評価においても東扇島より熱海で高く、関東地方の社寺林や明治神宮林なみの高い評価となった。
著者
原田 貴子
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌 (ISSN:03685829)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.69-80, 2009 (Released:2010-06-09)
参考文献数
31

不全片麻痺による巧緻運動障害が書字運動に与える影響を検討した。対象は脳血管障害による利き手の右不全片麻痺者(以下,麻痺群)20名(関節運動覚障害なし14名,あり6名)および年齢を一致させた右利き健常者13名である。1.2cm,6cm,15cm画のサイズの升に平仮名「ふ」を左右の手で書かせ,ペン先,第2中手骨骨頭,橈骨遠位端の3つの評点の運動を解析した。書字時間,各評点の速度変化パターンの均一性を示す相関係数,ペン先が手の近位部と独立あるいは従属して動いているかを表すペン先と他の評点の運動半径比を計算し,各サイズの左右の書字を比較した。結果:健常群の書字時間は右<左であるものの有意差はなかった。麻痺群の書字時間は右>左で有意差を認めた(p=0.002~0.0002)。評点の速度変化パターンの均一性は健常群のペン先と第2中手骨骨頭および麻痺群の運動覚障害なしの麻痺群のペン先では右>左の有意差を認めた(p=0.003~4×10-6)。運動覚障害のある麻痺群はすべての評点で逆に右<左の有意差を認めた(p=2×10-4~1×10-5)。第2中手骨骨頭/ペン先と橈骨遠位端/ペン先の運動半径比は健常群と運動覚障害なしの麻痺群で右<左の有意差を認めた(p=8×10-13~1×10-18)。結論:不全片麻痺による巧緻運動障害があっても運動覚が正常であれば書字の等時間性,運動分離性ならびに均一性といった利き手の書字運動の特徴は維持された。運動覚の書字運動における重要性が示された。
著者
岡島 康友 原田 貴子
出版者
杏林大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本研究では、書字運動を特徴づける三次元運動解析パラメータを探索し、右利きの軽症の右片麻痺者6例と右利き健常者10例を対象に、左右の手による書字運動特性を解析するとともに、麻痺による書字運動の変化を検討した。左右の手で1.2,6,15cm角の3種類の大きさの平仮名「ふ」を、初めに各人の自由な書体で、次に楷書体手本をなぞらせた。評点をペン先、示指MP関節位、橈骨遠位端の3ヶ所において三次元座標からオフラインにて、書字時間、書字軌跡長、各点の運動半径、そしてその運動半径比を計算した。運動半径比とはペン先の運動半径を1とした時の他の2つの評点における運動半径比で、手や腕を固定してペン先の動きだけで書字がなされれば0に近くなり、反対にペン先と手全体が一塊となった動きでは1に近い値を示す指標である。健常者の自由書字では字体が大きくなるほどペン先は速くなり、書字時間を一定にする傾向を認めた。利き手書字の習熟性の反映と解釈できた。加速度や躍度あるいは文字軌跡長/文字半径といった書字運動や文字を構成する線のスムースさを反映するパラメータの一部で、感覚障害のある麻痺手による書字の稚拙さを示すことができた。健常者の書字運動半径比の結果で、字が大きくなるほど評点は一塊となって動くが、その一塊性は右手より左手で顕著となった。一方、右不全片麻痺者において、感覚が正常であれば健常者の右書字と同じ運動半径比の特性を認めたが、感覚障害があると小さな字でも一塊の動きになることが示された。つまり、麻痺があっても、感覚障害がなければ、書字速度は遅くなるにもかかわらず運動半径に示される利き手の習熟書字の運動特性は保たれることがわかった。巧緻運動の特徴の1つとして、身体各部の運動の独立性をあげることができるが、本研究の示す運動半径比はまさに、そういった独立性・分離性を示すパラメータといえる。