著者
清水 肇 村上 有慶
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.13, no.25, pp.309-312, 2007-06-20 (Released:2008-08-01)
参考文献数
10
被引用文献数
2 3

Comprehensive research of war related sites in Okinawa Prefecture was conducted from 1998 to 2006 and comprehensive research of modernization heritage in 2002 and 2003 was conducted by the prefectural board of education.According to the result of the research, characteristics of war related sites in Okinawa prefecture are as follows.1) Most of the war related sites have circumstances of battles during the Battles of Okinawa2) Most of the war related sites are underground structures and structures on the ground are limited because of the destruction by ground battles.
著者
村上 明 中村 宜督 大東 肇 小清水 弘一
出版者
近畿大学
雑誌
近畿大学生物理工学部紀要 = Memoirs of the School of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.1-23, 1997-02

現在、癌の化学予防は癌撲滅のための一つの有力な手段と考えられている。なかでも、多段階発癌におけるプロモーション過程の抑制は特に有効である。なぜなら、プロモーションは、多段階にわたる発癌過程において、唯一、可逆性を示す過程であり、しかもその成立に長い期間を要することが動物実験の結果から示唆されているからである。このような背景から、タイ国産食用植物112種(122試料)を無作為に選び、発癌プロモーション抑制活性の短期検定法である、Epstein-Barr virus (EBV)活性化抑制活性をスクリーニングした。プロモーターとして12-O-hexadecanoylphorbol-13-acetate (HPA)を用い、細胞はRaji(ヒトBリンパ芽球様細胞)を使用した。試験の結果、全体の60%の試料が200μg/mLの濃度で30%以上の抑制活性を示した。この抑制活性の発現割合は、以前に行った和産食用植物の試験で得られた割合(26%)を有意に上回るものであった。次いで、8種のタイ国産食用植物から10種の活性化合物を見出した。なかでも、コブミカン((Citrus hystrix、ミカン科)から単離した1,2,-O-di-α-linolenoyl-3-O-β-galactopyranosyl-sn-glycerol(DLGG)とナンキョウ(Languas galanga、ショウガ科)から得られた1'-acetoxychavicol acetate (ACA)のEBV活性化抑制活性は特に高いものであった。7,12-dimethylbenz[a] anthracene (DMBA)と12-O-tetradecanoylphorbol-13-acetate (TPA)を用いたマウス皮膚発癌2段階実験では、DLGGはTPAの10倍の塗布量で腫瘍の発生数を50%抑制し、ACAはTPAと同じ塗布量でも有効(抑制率44%)であった。DLGGの重要な作用機構は、プロスタグランジン類生成系の抑制作用であり、ACAのそれは、白血球による過剰な活性酸素の産生の対する抑制作用であると推察された。タイ国産食用植物が示す高い発癌抑制作用、活性物質、その作用機構を中心に述べた。
著者
木下 豪太 平川 浩文 佐藤 拓真 村上 翔大 成瀬 未帆 米澤 悟
出版者
公益財団法人 自然保護助成基金
雑誌
自然保護助成基金助成成果報告書 (ISSN:24320943)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.11-23, 2020-01-10 (Released:2020-01-10)
参考文献数
19

北海道では国内外来種であるニホンテン(Martes melampus)が分布を拡大しており,在来種クロテン(M. zibellina)の生息域を狭めている.本研究では,現在両種の分布境界となっている石狩低地帯を中心に両種の生息調査を行うとともに,新たなDNAマーカーによる集団構造解析を行った.その結果,石狩低地帯に位置する2 つの丘陵(野幌と馬追)でクロテンの生息を確認し,野幌では両種が2km以内で確認され,境界がほぼ確定できた.本研究で作成したマイクロサテライトを用いて馬追と野幌で収集した糞サンプルのDNA解析に成功した.マイクロサテライトマーカーとMIG-seqにより得られたSNPを用いた解析では,クロテンとニホンテンは遺伝的に明瞭に分けられること,北海道のクロテンは分布の東西で遺伝的な偏りがあることが示された.今後は両種の分布隣接地での生態調査を行うとともに,遺伝的集団構造を踏まえた長期的な分布変化のモニタリングが必要である.
著者
井上 吉世 林 淑美 原 知子 和田 珠子 水野 千恵 中原 満子 伊藤 知子 村上 恵 的場 輝佳
出版者
THE JAPAN ASSOCIATION FOR THE INTEGRATED STUDY OF DIETARY HABITS
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.313-319, 2010-03-30

This study clarifies the applicability of a sensory evaluation to easily determine the life span of frying oil on the fried food cooking in the kitchen. Two types of foods, i. e. , a chicken fillet and potato, were deep-fried coated with two types of flour, i. e. , potato starch and wheat flour. Frying was continued until the flavor score of the oil had dropped to 3. A sensory evaluation of the frying oil and each fried food was then carried out. The life span of the frying oil to reach the flavor score of 3 was slightly longer for the potato compared to the chicken fillet. It was suggested that the scores for the viscosity and rancid flavor of the frying oil corresponded to the flavor score result of the frying oil. The flavor and taste of the potato fried in the oil with a flavor score of 3 were not good. However, it was difficult to judge the degradation by the appearance of the fried chicken fillet coated with potato starch. The flavor score of the frying oil corresponded to the rancid flavor of the frying food in any case. The color of the frying oil and the taste of the fried materials varied case by case. These results suggest that the flavor score of the frying oil is a useful and easy method to determine the life span of frying oil in the domestic kitchen when a potato starch or wheat flour coating is used.
著者
黒澤 大輔 村上 栄一
出版者
一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会
雑誌
Journal of Spine Research (ISSN:18847137)
巻号頁・発行日
vol.12, no.6, pp.808-813, 2021-06-20 (Released:2021-06-20)
参考文献数
27

仙腸関節は脊柱の基部で体幹と下肢の境界に存在し,わずかな関節運動で衝撃吸収装置として機能している.不意の動きや繰り返しの動作で関節に微小な不適合が生じて仙腸関節障害が発症する.多くは仙腸関節ブロックによる早期診断と徒手療法を含めた早期治療により解決するが,慢性・重症化して深刻なQOL低下をきたすことがある.難治例は1)外傷性の周囲靭帯・関節包の損傷,2)仙腸関節腔内の炎症,3)周囲靭帯付着部症という3つの病態メカニズムに分類して対応する.明らかな外傷を契機に発症した仙腸関節障害のうち,関節腔内へ注入した造影剤が容易に漏出する症例が存在し,特に若年者では外傷により不可逆的な関節の不適合および周囲靭帯・関節包の損傷が生じたことで,仙腸関節痛が慢性化している可能性がある.仙腸関節の微小な不適合が慢性的に持続すると,関節腔内の炎症を生じることがあり,同様に,仙結節靭帯および長後仙腸靭帯などの仙腸関節周囲靭帯に過剰な牽引力がかかり続けることで,足底腱膜炎と同様の難治性の靭帯付着部症が生じ得る.重症例に対しては関節腔内ブロック,体外衝撃波,仙腸関節固定術を検討する.
著者
田中 和広 東田 優記 村上 裕晃
出版者
日本水文科学会
雑誌
日本水文科学会誌 (ISSN:13429612)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.137-150, 2013-11-30 (Released:2014-01-16)
参考文献数
21
被引用文献数
3 5

紀伊半島の中央構造線近傍に湧出する流体は水質,酸素水素同位体比,ヘリウム同位体比などにより,スラブ起源と考えられる有馬型熱水が混入していることが想定される。本研究では地下水や河川水の地化学特性の検討を行うとともに,露頭における地質学的観察結果にもとづき,流体の上昇経路の検討を行った。流体は幅15 km以内に分布するMTLおよびそれに平行な分岐断層に伴われる断層破砕帯に沿って上昇する。その結果,北部の分岐断層からは主に高塩濃度のNaCl型およびCa(HCO3)2型地下水が,南部のMTLからは一部にCl-の溶存量の高い地下水を含むCaSO4型とCa(HCO3)2型地下水が湧出する。流体は,被圧された局所地下水流動系による希釈を受け,河川と断層の交差する箇所で局地的に湧出している。断層破砕帯中のカタクレーサイトや微小割れ目は方解石脈に充填されており,流体は断層破砕帯を上昇する際に,これらにも浸透し,炭酸カルシウムを沈殿させたものと考えられ,その結果,上昇経路は閉塞され,流出箇所の移動を引き起こしたものと考えられる。
著者
馬岡 愛 欠田 成人 津田 憲志郎 近藤 誠 東山 文香 水谷 仁 半田 智春 石井 惠玲 村上 拓 吉原 成朗 山中 恵一
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.80, no.2, pp.147-155, 2018-04-01 (Released:2018-07-13)
参考文献数
9

Very strong クラスのステロイド外用剤で治療されているアトピー性皮膚炎(AD)患者を対象に,秋冬および春夏の 2 期間について軟膏基剤製剤から油中水型(以下,W/O 型)乳剤性基剤製剤へ変更後のかゆみスコア(VAS),アトピー性皮膚炎の重症度スコア(SCORAD およびEASI),患者満足度(TSQM-9)およびアドヒアランス(MMAS-8)を評価した。調査対象は秋冬期間(Period 1)34 例,春夏期間(Period 2)22 例であった。試験中止例は 10 例であったが,試験中止例も含め全症例を解析対象とした。VAS,SCORAD および EASI は,両期間で登録時からの有意な低下が認められ,変化量はともに Period 1 と比較して Period 2 が大きかった。患者の治療満足度の評価には TSQM-9 を用いたが,要素である「効果」と「全般満足度」は Period 2 で登録時からの有意な上昇が認められ,変化量はともに Period 1 と比較して Period 2 の方が有意に大きかった。「利便性」には有意差は認められなかった。MMAS-8 は W/O 型製剤投与前後の割合に有意な変化はみられなかった。AD 患者において軟膏基剤製剤から W/O 型乳剤性基剤製剤への変更により,かゆみスコア,患者満足,AD の重症度の改善がみられ,特に春夏期間で顕著であった。
著者
加國 尚志 北尾 宏之 榊原 哲也 古荘 真敬 村井 則夫 吉川 孝 村上 靖彦 川瀬 雅也 神田 大輔 谷 徹 野間 俊一 佐藤 勇一 田邉 正俊 田口 茂 伊勢 俊彦 小林 琢自 浜渦 辰二 和田 渡 亀井 大輔 池田 裕輔 廣瀬 浩司 林 芳紀 青柳 雅文 松葉 祥一
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

2017年度は講演会、ワークショップを開催することができた。講演会、ワークショップについては、マーティン・ジェイ氏(カリフォルニア大学名誉教授)を招聘し、本共同研究研究分担者が翻訳した『うつむく眼』(The Downcast Eyes)について、ワークショップと講演会を開催した。ワークショップでは同書の翻訳を担当した研究分担者6名(亀井大輔氏、青柳雅文氏、佐藤勇一氏、神田大輔氏、小林琢自氏、田邉正俊氏)がそれぞれの視点から同書について発表を行い、ジェイ氏がそれに意見を述べ、討議を行った。また講演会ではジェイ氏は西洋の視覚文化と東洋の視覚文化とを比較考察し、「間文化性」と「視覚」について共同研究を行ってきた本共同研究にとって大きな寄与をもたらした。同じく2017年度には、共同研究の年度別研究テーマである「倫理」について考察するために、共同研究のテーマを「水俣」として、ワークショップを行った。研究分担者の吉川孝氏がコーディネーターを務め、発表者として福永真弓氏(東京大学)、佐藤靜氏(大阪樟蔭女子大学)が発表を行った。このワークショップにより、「水俣」という具体的な事件から、「実践」についての現象学的倫理を考察する可能性が開かれた。これらの研究に加え、研究分担者による研究も進捗し、著書 本、論文 本、学会発表 本が成果公表され、共同研究の成果を挙げることができた。また本共同研究が二年前に行ったワークショップの論文を『立命館大学人文科学研究』(立命館大学人文科学研究所発行)に掲載することができた。
著者
村上 佳津美
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.27-38, 2017 (Released:2017-01-01)
参考文献数
10
被引用文献数
2

注意欠如・多動症 (attention deficit hyperactivity disorder : ADHD) は, 多動性, 衝動性, 不注意の3主徴とする疾患である. 診断はDSM-5に基づき, 前述の3主徴の項目で行われる. しかし, 3主徴とも年代により症状が大きく異なるため, 診断においては年代の考慮も必要である. 鑑別診断においては特に自閉症スペクトラム症との鑑別が重要で, 困難である. 治療, 支援においては環境調整, 親への心理社会的治療, 子どもへの心理社会的治療, 学校などの関連専門機関との連携という4領域を組み合わせた心理社会的治療が優先され, 必要に応じて薬物療法を行う. 薬物はメチルフェニデート徐放剤, atomoxetineを使用するが, 適応は慎重に行う.
著者
村上 律雄
出版者
The Society of Agricultural Meteorology of Japan
雑誌
農業気象 (ISSN:00218588)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.249-253, 1981-12-10 (Released:2010-02-25)
参考文献数
4
被引用文献数
1 1
著者
村上 和保 藤井 沙織 杉山 治代 多田 理恵 玉川 淳子
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.208-211, 2009-12-31 (Released:2010-07-15)
参考文献数
12
被引用文献数
2

手指衛生管理において,消毒が適正であるかどうかは非常に重要な事項である.本研究では,手洗い時のエタノール消毒効果をより確実に発現させる条件はいかなるものかを中心に検討した.石けんで手洗いを行い,ペーパータオルで水分をふき取った後には手洗い前に比べて手指の細菌数は減少したが,除菌効果は十分とはいえなかった.これにつづいてエタノール消毒(両手掌に噴霧し,擦り合わせながら乾燥)をした場合,80%, 99.5% エタノールでは十分な消毒効果がみられたが,70% では効果が発現しなかった.一方,手洗い後に手指を十分に風乾してエタノール消毒をすると,いずれの濃度でも十分な効果が認められた.そして,これらの条件での手洗い前後の手指水分量を調べてみると,手洗い後にペーパータオルでふき取った場合,手洗い前よりも水分量が依然として高かったのに対し,十分に風乾した場合,手洗い前とほぼ同等になった.以上から,エタノールによる手指消毒では手指を十分乾燥させることが極めて重要で,使用するエタノール濃度は 80% 以上が望ましい.
著者
村上 幸史
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.30-41, 2009

After obtaining positive results from uncertain events, individuals tend to feel confident in their skills (Langer, 1975). However, according to popular usage like lay theory, the word "lucky" carries relatively negative connotations for some people. This reflects the idea of "Luck Resource Belief," whereby luck supposedly decreases if it is consumed. In this study, we developed and administered a scale to survey this personal belief. We compared attitudes toward forthcoming uncertain events in the aftermath of a lucky or unlucky lotto outcome from the perspective of the "Luck Resource Belief." Results showed that when individuals adhering to the Luck Resource Belief obtained "lucky" lotto results, confidence and risky choices with regard to subsequent uncertain events were reduced. Such results have been discussed with regard to the Gambler's fallacy, anticipated regret, and mental simulation (Kahneman & Tversky, 1982).
著者
小林 宏行 武田 博明 渡辺 秀裕 太田見 宏 酒寄 享 齋藤 玲 中山 一朗 富沢 麿須美 佐藤 清 平賀 洋明 大道 光秀 武部 和夫 村上 誠一 増田 光男 今村 憲市 中畑 久 斉藤 三代子 遅野井 健 田村 昌士 小西 一樹 小原 一雄 千葉 太郎 青山 洋二 斯波 明子 渡辺 彰 新妻 一直 滝沢 茂夫 中井 祐之 本田 芳宏 勝 正孝 大石 明 中村 守男 金子 光太郎 坂内 通宏 青崎 登 島田 馨 後藤 元 後藤 美江子 佐野 靖之 宮本 康文 荒井 康男 菊池 典雄 酒井 紀 柴 孝也 吉田 正樹 堀 誠治 嶋田 甚五郎 斎藤 篤 中田 紘一郎 中谷 龍王 坪井 永保 成井 浩司 中森 祥隆 稲川 裕子 清水 喜八郎 戸塚 恭一 柴田 雄介 菊池 賢 長谷川 裕美 森 健 磯沼 弘 高橋 まゆみ 江部 司 稲垣 正義 国井 乙彦 宮司 厚子 大谷津 功 斧 康雄 宮下 琢 西谷 肇 徳村 保昌 杉山 肇 山口 守道 青木 ますみ 芳賀 敏昭 宮下 英夫 池田 康夫 木崎 昌弘 内田 博 森 茂久 小林 芳夫 工藤 宏一郎 堀内 正 庄司 俊輔 可部 順三郎 宍戸 春美 永井 英明 佐藤 紘二 倉島 篤行 三宅 修司 川上 健司 林 孝二 松本 文夫 今井 健郎 桜井 磐 吉川 晃司 高橋 孝行 森田 雅之 小田切 繁樹 鈴木 周雄 高橋 宏 高橋 健一 大久保 隆男 池田 大忠 金子 保 荒川 正昭 和田 光一 瀬賀 弘行 吉川 博子 塚田 弘樹 川島 崇 岩田 文英 青木 信樹 関根 理 鈴木 康稔 宇野 勝次 八木 元広 武田 元 泉 三郎 佐藤 篤彦 千田 金吾 須田 隆文 田村 亨治 吉富 淳 八木 健 武内 俊彦 山田 保夫 中村 敦 山本 俊信 山本 和英 花木 英和 山本 俊幸 松浦 徹 山腰 雅弘 鈴木 幹三 下方 薫 一山 智 斎藤 英彦 酒井 秀造 野村 史郎 千田 一嘉 岩原 毅 南 博信 山本 雅史 斉藤 博 矢守 貞昭 柴垣 友久 西脇 敬祐 中西 和夫 成田 亘啓 三笠 桂一 澤木 政好 古西 満 前田 光一 浜田 薫 武内 章治 坂本 正洋 辻本 正之 国松 幹和 久世 文幸 川合 満 三木 文雄 生野 善康 村田 哲人 坂元 一夫 蛭間 正人 大谷 眞一郎 原 泰志 中山 浩二 田中 聡彦 花谷 彰久 矢野 三郎 中川 勝 副島 林造 沖本 二郎 守屋 修 二木 芳人 松島 敏春 木村 丹 小橋 吉博 安達 倫文 田辺 潤 田野 吉彦 原 宏起 山木戸 道郎 長谷川 健司 小倉 剛 朝田 完二 並川 修 西岡 真輔 吾妻 雅彦 前田 美規重 白神 実 仁保 喜之 澤江 義郎 岡田 薫 高木 宏治 下野 信行 三角 博康 江口 克彦 大泉 耕太郎 徳永 尚登 市川 洋一郎 矢野 敬文 原 耕平 河野 茂 古賀 宏延 賀来 満夫 朝野 和典 伊藤 直美 渡辺 講一 松本 慶蔵 隆杉 正和 田口 幹雄 大石 和徳 高橋 淳 渡辺 浩 大森 明美 渡辺 貴和雄 永武 毅 田中 宏史 山内 壮一郎 那須 勝 後藤 陽一郎 山崎 透 永井 寛之 生田 真澄 時松 一成 一宮 朋来 平井 一弘 河野 宏 田代 隆良 志摩 清 岳中 耐夫 斎藤 厚 普久原 造 伊良部 勇栄 稲留 潤 草野 展周 古堅 興子 仲宗根 勇 平良 真幸
出版者
Japanese Society of Chemotherapy
雑誌
日本化学療法学会雜誌 = Japanese journal of chemotherapy (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.333-351, 1995-07-31
被引用文献数
2

新規キノロン系経口合成抗菌薬grepafloxacin (GPFX) の内科領域感染症に対する臨床的有用性を全国62施設の共同研究により検討した。対象疾患は呼吸器感染症を中心とし, 投与方法は原則として1回100~300mgを1日1~2回投与することとした。<BR>総投与症例525例のうち509例を臨床効果判定の解析対象とした。全症例に対する有効率は443/509 (87.0%) であり, そのうち呼吸器感染症432/496 (87.1%), 尿路感染症11/13 (84.6%) であった。呼吸器感染症における有効率を疾患別にみると, 咽喉頭炎・咽頭炎19/22 (86.4%), 扁桃炎17/18 (94.4%), 急性気管支炎53/58 (91.4%), 肺炎104/119 (87.4%), マイコプラズマ肺炎17/19 (89.5%), 異型肺炎5/5, 慢性気管支炎117/133 (88.0%), 気管支拡張症48/63 (76.2%), びまん性汎細気管支炎17/19 (89.5%) および慢性呼吸器疾患の二次感染35/40 (87.5%) であった。<BR>呼吸器感染症における細菌学的効果は233例で判定され, その消失率は単独菌感染では154/197 (78.2%), 複数菌感染では22/36 (61.1%) であった。また, 単独菌感染における消失率はグラム陽性菌48/53 (90.6%), グラム陰性菌105/142 (73.9%) であり, グラム陽性菌に対する細菌学的効果の方が優れていた。呼吸器感染症の起炎菌のうちMICが測定された115株におけるGPFXのMIC<SUB>80</SUB>は0.39μg/mlで, 一方対照薬 (97株) としたnornoxacin (NFLX), onoxacin (OFLX), enoxacin (ENX) およびcipronoxacin (CPFX) はそれぞれ6.25, 1.56, 6.25および0.78μg/mlであった。<BR>副作用は519例中26例 (5.0%, 発現件数38件) にみられ, その症状の内訳は, 消化器系18件, 精神神経系13件, 過敏症3件, その他4件であった。<BR>臨床検査値異常は, 490例中49例 (10.0%, 発現件数61件) にみられ, その主たる項目は, 好酸球の増多とトランスアミナーゼの上昇であった。いずれの症状, 変動とも重篤なものはなかった。<BR>臨床効果と副作用, 臨床検査値異常の安全性を総合的に勘案した有用性については, 呼吸器感染症での有用率422/497 (84.9%), 尿路感染症で10/13 (76.9%) であり, 全体では432/510 (84.7%) であった。<BR>以上の成績より, GPFXは呼吸器感染症を中心とする内科領域感染症に対して有用な薬剤であると考えられた。
著者
加藤 元嗣 上堂 文也 掃本 誠治 家子 正裕 樋口 和秀 村上 和成 藤本 一眞
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.1547-1558, 2017 (Released:2017-07-20)
参考文献数
39
被引用文献数
10

日本消化器内視鏡学会は,抗血栓薬の休薬による血栓塞栓症の誘発に配慮した“抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン”を報告した.その後新しい経口抗凝固薬が用いられるようになり,実臨床ではそれらの対応についての基準が求められていた.そこで,抗凝固薬の新たな知見を加えて,抗凝固薬に関する追補版を作成した.しかし,各ステートメントに関してはエビデンスレベルは不十分なものが多く,今後は臨床現場での追補ガイドラインの検証が必要となる.
著者
伊香賀 俊治 江口 里佳 村上 周三 岩前 篤 星 旦二 水石 仁 川久保 俊 奥村 公美
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.76, no.666, pp.735-740, 2011-08-30 (Released:2012-01-13)
参考文献数
23
被引用文献数
35 23 7

It takes many years to recover the initial investment cost for installing housing insulation through savings from energy reduction (Energy Benefit: EB), since construction cost is very high in Japan. This long payback time is the major barrier to the promotion of well-insulated houses. However, it has been found that if Non-Energy Benefits (NEB) of well insulated houses, such as improvement in personal health, reduction of medical expenses and decline in absences from work are all taken into account, the time required to recover the initial investment cost would change from 29 to 16 years. Therefore recognition of NEB is expected to encourage residents to invest in residential thermal insulation. NEB of well-insulated houses is thus evaluated regarding human health in this study.